ユメミグサロンパ   作:24社長

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日常③

___1時間後

 

結論から言うと、どこを見てもそれらしいものは無かった。

 

約束の1時間になり、保健室の前に戻ると美織くん達はもう既に集まっていて少し慌てて合流する。

 

 

「薬なんて無かったんだけどぉ!ほんとこれどこにあるのぉ…?うぅ〜……」

 

「あとどこ見てない?多分、俺達ほとんど探したと思うんだけど」

 

「閉鎖されてる部屋に隠すことは流石にしないでしょうし…単純に見落としですかね」

 

「でも…見落とし、だなんて…!ぅぅ…ぉ、ぉ師さ……」

 

 

誰も見つけられなかったらしく、捜索は絶望的だろうか…と少しショックを受けていると、ガラリと音を立てて目の前の扉が開く。

 

 

「わっ!吃驚した、お客様方戻ってたんだね…お疲れ様!」

 

『う、うん……もしかしてみぃはくんも薬探しに?』

 

「まぁ、まぁ中に入ってよ。新しい情報が手に入ってるからさ♪」

 

 

やけにニコニコしている未依葉くんに首を傾げながら、中に入る。

二人の様子は…と目を向けると、…驚いた!なんと、1時間前よりずっと元気そうにしているんだから!

 

 

「おかえりなさい、待ってたよ…良い知らせがあるんだ。…って、もう静野さんに聞いたかな」

 

「いいえまだ何も…ところで、夢描さんも終夜さんも回復してるようですが?」

 

 

二つの体温計を手に、嬉しそうに笑っている奏撫ちゃんがくるりと振り返る。

 

 

「実はね、さっき時計ちゃんが来たの!実はウイルスじゃなくてただの発熱剤で、しかももう治ってるって」

 

「発熱エピソードも看病シーンもフィクションだけで十分だよ…!でもお遊びだなんて!」

 

「人騒がせなんだよ、はぁ……兎に角もう良いだろ、軟禁紛いのことされて気分悪いんだよ」

 

 

…保健室に残っていた人達は、そう言ってニコニコしていたりウンザリそうにしていたけど俺達はにわかには信じ難くて…。

 

 

『…でも、どうして?元はと言えばモノクロックが言ったのに』

 

「油断させておいて本当に死んじゃう…とかだったら、最低だよぉモノクロック…」

 

「私達もそう言ったの。そうしたら時計ちゃん、「怖いなら解熱剤を飲めばいい」…って」

 

「まだ薬は飲んでないよ、本当に熱が下がってたし…本人的にもなんともないみたいだから」

 

 

なんだそれ!……と叫びたくなるのを抑え、無理矢理納得したようにそうかと頷いた。

俺達は振り回されただけ…か?

 

モノクロックは暇だと言っていた。

だから、彼の暇を満たすために嘘をついて俺達で遊んだんだ。…そして、きっとそれに飽きたんだろう。

 

 

「な、なん…だ、良かったぁ…!」

 

「でもまだ信じれないからさ、何か違和感あったらすぐに教えて。…絶対だよ、夢描、終夜」

 

 

そうして、二人が(一人は渋々)頷いたのを見て美織くんは漸く安心したように微笑んだ。

俺もまた、安堵に胸を撫で下ろす。

 

時計を見るともうすぐ昼食の時間だった。

 

お昼を食べたら、美織くんと一緒に体育館倉庫に行かなきゃな。

美織くんも俺も、じゃんけんに負けちゃったから…。この見回りの回数は俺がダントツで多いだろう。

 

 

(それにしても…今日のモノクロックは、なんだかいつもと違ったような。今までの遊びは俺達も楽しめるものだったけど…)

 

 

_____

 

 

 

ぱたぱたと廊下を走って、目当てのあの人を探す。

 

念には念をと解熱剤を探しに行ってから、帰って来ないから……。

 

 

(……あ!)

 

 

なんだ、ただ話をしてただけじゃないか。

 

……すっかり怯えるようになってしまった

 

コツ、と一歩前へと踏み出して

 

 

「■■、…………え?」

 

 

_____

 

 

 

ただ、ただ、ひとつだけをずっと追い求めて

 

一度は閉じた自分の人生

再び開いた二度目の人生

 

…心が痛い、苦しい

距離を置いた 置かされたとも、言う

 

そうして…ずっと、今まで、会うことすら…無くなってしまった

 

忘れられなかった

だから、閉じた扉をまた開けるようなことをしたんだ

 

さあ、見て

 

ここに いたことを

 

………また、友として…師として逢いたかった、

 

それだけだったのに

 

 

__死体が発見されました!繰り返します、死体が発見されました!死体発見現場の【西階段】まで急いで集合してください!

 

 

どうして、君が

 

どうして、

 

 

「____……」

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

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