遠くから、何かが聞こえる。
いや、近くからかもしれない。
女の子の、すすり泣く声がする。
女の子って、何?
・・・いや、そもそも泣くというのは、何。
それをただ眺めて、
何故、どうして君は泣いているのと思う、僕は、何。
「こういう時は、『何故君は泣いているの』と尋ねれば、良いんだよ」
「・・・聞いてどうするの?」
「尋ねられたら、その子はきっと安心するだろう?」
「・・・安心・・?」
彼が不思議そうに首を傾げる。
その様をみた博士が笑った。
「ああ、まだそれらを理解するように『インプット』していなかったね。
君をより一層、『それっぽく』完成させたいんだ。
早めに処理しておこうか」
それっぽく?
それは、一体何、博士。
と聞く間もなく、
僕はものすごく眠くなって、多分、寝たんだと思う。
「・・・なぜ、君は泣いているの」
「・・・」
博士の言う通りに尋ねたよ。
でも、なぜ、答えてくれないの?
僕の博士が、また教えてくれた。
「それは、君とその子は初対面だったからではないのかな」
「・・・でも、僕は、ちゃんと尋ねた」
「人間、誰でも答えられない時はあるものさ。
初対面だったり、
機嫌が悪かったり、
その人が嫌いだったり、逆に好きだったり、色々と」
「・・・そのどれかであの女の子は、答えられなかったの?」
「・・・」
僕がそれを言うと、
ふうっと、何故か博士が深いため息をつく。
そして、博士が声に出さない秘密の中で、ふと喋ったことが聞こえてきた。
(・・・やはり、これも失敗作なのだろうか。
私には、良作を、造ることが叶わないのか・・・)
それって、
どういう意味なんだろう。
うん、博士に聞いてみよう。
「・・・博士は」
博士に、彼が再び尋ねる。
「・・・!」
その彼の瞳が、なぜかまるで子供の様に無邪気で、切なくみえた。
何故だ。いや、きっと気のせいだ。
「・・・・博士は、僕のこと、嫌いなのですか・・・・」
「・・・どうして、君は泣いているの」
あれ、もうこれ、3回目の質問じゃないのかな。
なぜ、僕はこの子に全く同じタイミングで、
全く同じ事聞いているんだろう。
「・・・うるさい。
うちの自称博士の父ちゃんが作ったのなんかに
・・・話しかけられたくない!」
泣くのは私の勝手でしょ、あっち行ってよ!
彼女、こう大声で叫ぶと、どっか行ってしまった。
「女の子は、・・・博士の子?」
「・・・・いいや」
その答えに、何故?という表情で、再び博士に尋ねた。
「・・・どうして?だってあの子は確かにそう言ったよ?」
「私には、パートナーもいないし、
人間の子供はいないからさ」
「・・・?」
理解できない。なぜ?
そんな様子を見て、博士がまた笑って僕に何か言ったみたい。
「それをね、人は嘘というんだよ」
続
なすがまま書いてしまいごめんなさい・・・