子供達の埋葬を終え、ゲラルト達は慧音に事の顛末を詳しく説明した。
「というわけで、今までより事件や犠牲者の数がこれまでよりも多くなるなるだろう。事前に防ぐ事は出来ないが、解決には積極的に協力できる。」
「願ってもないことだ。是非お願いしたい。」
互いに手を取り合う。
そこに魔理沙が思い出したように話す。
「そういえば、そろそろアリスを探しに行こうぜ。あのデカ鳥とは戦っていないとはいえ、100%無事って可能性もないだろ。」
「アリスがよく行きそうな場所は推測できるか?」
ゲラルトが問いかけるが、
「いやー、正直あいつはあんまり家から出ないタイプだからな。これといって目星がつかないんだ。」
魔理沙が頭をかきながらしゃべると、慧音が
「紅魔館とかはどうだろうか?」
と珍妙な建物の名前を口から出す。
「えー?パチュリーとアリスっていつの間に仲が良くなったんだ?」
「魔法が使えるからーとかそんな理由でしょ。」
魔理沙の疑問に霊夢は適当に答える。
「とりあえず、動かなくては何も手がかりもないままだぞ。」
ゲラルト達は紅魔館へと向かう。
慧音は人里の者達に事情を説明するためにその場に残った。
紅魔館は、名前のとおり気味が悪いほどに紅く、悪魔の住むような建物のお手本のようだった。
しかも、建物が紅いのは館の主の趣味だというのだから、より気色が悪い。
入り口にはたいそう立派な門が立っており、そこには門番らしき人物が居た。
しかし、門番と言うにはあまりにも軽装で、しかも勤務時間だというのに居眠りをしている。
ゲラルトは、あっけにとられている。
起こした方が良いと思ったが、後の二人が完全に無視をして突き進むので、ゲラルトもそっとしておいた。
門を開き、中へと入ると、一同が来るのを分かっていたかのように一人の女性がそこに立っていた。
この館の召使いであろうか。
一礼をした後にゲラルトに声を掛ける。
「あなたが、ゲラルト様でございますね?」
「なぜ名前が分かるのか、という疑問は後にして、ここは極めて素晴らしい所だな。人里の建物とはまるで雰囲気や形状が違い、なによりこんなに立派な館なのに簡単に人が入ることを許すなんてな。」
「あの者は後できつい処分を下しますわ。それより、我が主が是非あなたにお会いしたいとのことですが、よろしければ紅茶でもお召し上がりになっては?」
「そうだな。いただくとしよう。こちらも聞きたいことがあるしな。」
ゲラルトに続いて、霊夢と魔理沙も中へ入ろうとしたが、
「ちょっと。あなたたちは別に呼んでいないのだけれど。」
召使いが二人の前に立ち塞がる。
「いいじゃない。ちょっとぐらい。大分前の異変起こしたお詫びと思えば。」
「私だって散々迷惑がかかったんだぜ。茶の4,5杯もてなすもんだろ。」
「あなたの場合はこっちの方が迷惑がかかっていますー。うちの図書館の本を何冊も何冊も勝手に持ち出して、それっきり返しもしないで。」
「あれはあくまで借りてるんですー。」
さっきまで完璧召使いの印象があった者がこっちの変な巫女と変な魔女との言い争いにイメージをどんどん崩していく。
はっと我に返り、
「んん、失礼いたしました。では、こちらへどうぞ。」
ゲラルトを案内する。
後ろから二人組がついてくることに関しては、もう諦めた様子だった。