ウィッチャーが幻想入り   作:そうめんつゆだく

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若干危機に陥るゲラルトの元に、アリスが現れた。
アリスも相当な実力者であり、瞬く間に全滅させていた。
ここでもウィッチャーと魔女の相性は良い。
ゲラルトのやつもそう感じているだろう。
イェネファーが見たら、どんな顔をするだろう。


第二十一話

「これで、終わりかしら?」

脳天に風穴のあいたエンドレガを見ながら、アリスは訪ねる。

「ああ、助かった。あんたがいなかったら、もっと酷い状況になってたかもしれん。」

ゲラルトは礼を言う。

「どういたしまして。じゃあ早速、こんなことになった経緯を教えてくれるかしら?」

ゲラルトは、エンドレガ達と対峙することとなった経緯をアリスに説明した。

そして今度はゲラルトが質問する。

「その男なんだが、来る道中見かけなかったか?」

するとアリスが、

「その男かは知らないけど、里の方に走っていく人間なら見かけたわよ。なんか薄ら笑ってたけど。」

ゲラルトはやれやれ、と思いながら息を吐く。

「何か、隠しているな。」

ゲラルトは、早急にその男の元へ向かった。

 

里に戻ると、何か人だまりがあった。

「何かあったのか。」

ゲラルトが訪ねる。

「こ…これを見てくれよ…。」

そこには、喉と腹に刺し傷のついている女性が一人居た。

瞬きも呼吸もしないことから、そうゆうことなのだろう。

「いつ頃に見つけた。」

「ついさっきだ。ただただこの道を通りかかったらこんな…こんなことに…。」

「ちょっとどいてろ。」

ゲラルトが群衆をのけて、死体のそばへ寄る。

「ふむ…まだ血が新しい。服に染みている血がまだ乾いていない。おそらく、発見する直前に刺されたのだろう。」

さらに感覚を研ぎ澄まし、あたりを見渡す。

「衣服は乱れておらず、探った痕跡もない。強姦や窃盗などの目的ではない。周りに…凶器となるものは捨てられていない。だが、ご丁寧に足跡を残してくれている。」

ゲラルトは立ち上がり、その足跡を追った。

 

たどり着いた先は、民家の中でも古く、清潔感のない家だった。

かまわずゲラルトは押し入る。

「な…何だ!」

そこには、水道で洗い物をしている、森であった男がいた。

「久しぶりだな。」

ゲラルトが声を掛ける。

「ああ…そうだな…。しかし、人のうちに勝手に入ってくるなんて、ずいぶん野暮じゃないか。」

何か、警戒して、男はその場を動こうとしない。

「すまんな。少し聞きたいことがあってな。そにしても、今更掃除なんて始めるのか?」

別の着物に着替え、先ほど着ていた服と食器、調理器具を洗っている。

「ああ、そろそろしないといけないなって…」

目が合わない。

「ほう…友人が怪物に襲われているにもかかわらず、のんきに家の掃除か。」

「…」

「それに、洗い物は別々に洗った方が良くないか?しかも、そんな力を込めていたら、繊維が傷む…」

「五月蠅いな!要件があんならさっさと言え!」

急に男が怒鳴り出す。

「道ばたの女のことだが、殺したのはお前だろう。」

男の勢いが急に無くなった。

「な…何のこと…」

「とぼけても無駄だ。知らないだろうが、ウィッチャーは洞察力に優れている。生半可な悪事などお見通しだ。」

「ふざけるな!証拠はあんのか!」

「まだ認めないか。では、お前の本心に聞くとしよう。」

「?何言ってー」

ゲラルトは、『アクスィー』の印を発動した。

男はアクスィーの術中にはまる。

「さて…あの女を殺したのはお前だな?」

「…あの女…俺よりあいつをとるって…俺…絶対…次絶対勝つって…勝てる波が来てるって言ったのに…」

「友人を森に連れ出したのもお前か?」

「森に落とし物した~って…それで虫の巣をつついて…すぐに隠れて…」

虚ろな調子で男は続ける。

「畜生…俺に…ついてればこうならずにすんだのに…」

「もう良いだろう。どんな処罰が下るかは分からないが、あるべき所に突き出すからな。」

ゲラルトは殺人犯の腕をつかみ、自警団の元へと連れて行く。

 

「お手柄じゃない。」

アリスが顔を出し、ゲラルトに声を掛ける。

「もらうはずの報酬は、すべてパーだがな。」

アリスが手を出し、

「少しだけど、これ。錬金素材の足しにでもしてくれたら嬉しいわ。」

錬金に使える植物を一袋ほど、受け取った。

「それと自警団の人たちから、事件への協力の感謝として、謝礼が出るはずよ。思い出したときにでも行ってみなさい。」

「ありがとう。」

「どういたしまして。」

ゲラルトは、一端帰路につく。




勝つ、というのはいわゆる博打です。

博打打ちが近くに居ないので、想像で書きましたが、うまく書けているでしょうか?

男の友人ですが、前々話にあった『どうやら得た食料を巣に運んでいるようだった。』の表記でエンドレガの餌と化しています。

ごめんね、友人君
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