ウィッチャーが幻想入り   作:そうめんつゆだく

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物の怪が住まう山の天に、季節外れの吹雪とともに奴らはやってきた。
原住民への礼儀などめっぽうあらず、問答無用と襲いかかる。


第三十話

幻想郷、特に妖怪の山は一瞬にして気候や景色が変化した。

植物の全細胞は静止し、地面は踏みしだくとしゃりしゃりと心地よい音がした。

だが、ここに居る者達にそれを楽しむ暇など無かった。

白銀の山中に鮮血を撒き散らす。

その血液も、地面に触れたことにより瞬時に凍結した。

「どうした?まともに攻撃も出来ていないぞ?」

やられた兵はいずれも首を落とされている。

たいした活躍はせず、無駄死にと呼べるものであった。

「ウィッチャー。なぜ邪魔をする?このことは貴様には関係ないことだろう。」

ワイルドハントの一人が口を開く。

「ただ、承諾した依頼の内容を遂行しているだけだ。」

そして、ゲラルトは爆薬を投げる。

それが炸裂すると、ワイルドハントらは視力を失った。

ゲラルトが投げたのは『サマム』。

射程内の者の視力を失わせる効力を持つ。

ワイルドハントらはまともにそれを受けた。

みな、目を覆い悶えている。

ほぼ無抵抗の相手を着々と始末していくが、兵らはそれを知る由も無かった。

ワイルドハントの視力が次第に回復していった。

数回目を瞬かせてから正面を見るが、仲間は一人としておらず、ゲラルトのみが立っていた。

無謀にも単身でゲラルトに立ち向かうが、あっけなくアクスィーの術に掛かる。

「幻想郷に来た目的をいえ。」

ゲラルトが即座に命令をする。

生き残りはしゃべり出すが、

「旧地獄…旧地獄に目的が…」

延々とそうつぶやくだけである。

「詳しい目的は聞かされていないようだな。」

術を解くとともに、兵をイグニで焼き殺した。

「旧地獄、か。」

縁起でも無いところが目的地なら、相当大きな事が起こるとゲラルトは思った。

もちろん、そうさせるわけにはいかない。

 

「また現れやがったな…」

山頂付近を飛んでいた魔理沙達は、船が現れた場所を中心に山が凍り付いてゆくのがはっきりと見えた。

「山が凍るなんざ、生まれてこの方聞いたこと無いぜ。」

目の前でものすごいスピードで凍ってゆく山を見て、魔理沙は感心した。

「感心することじゃないでしょ。話が済んだらとっとと奴らをとっちめにいくわよ。」

見る限り、ワイルドハントのしていることは幻想郷の住民の『異変』とあまり差は感じられない。

が、奴らは今までの奴とは違い、幻想郷に対して圧倒的害を与えるつもりである。

と、霊夢の勘はそう言っている。

ゲラルトからは「容赦せず、殺すことに迷いを生む相手ではない」と告げられたが、その通りだと霊夢は思った。

霊夢達は今回の騒動で、初めて積極的に殺傷を行うことになる。

そのことが密かに恐ろしかった。

 

「あれか、霊夢」

魔理沙が指を差す。

「ええ、あいつよ。あのずんだ餅ヘアカラー女。」

ほぼ初対面の相手になんて言い草か。

「ちょっと。聞こえてますよ。」

こっちの存在に気付き、陰口にも気付いた相手はムッとした顔をして、霊夢を睨み付ける。

その相手は綺麗な緑の髪色をしており、東風谷 早苗と名乗った。

「いっとくけど、あのふざけた命令に従うわけ無いから。おとなしく廃屋で(ひもじ)ってなさい。」

霊夢が啖呵を切るようにあの命令を拒否する。

だが、

「そうゆうわけにもいかないのですよ~。」

早苗はそう言うと、霊夢のものとはまた別のお祓い棒を前に突き出し、

「ここはいっちょ弾幕勝負といこうではありませんか!」

むふーといった感じで、笑顔で勝負を仕掛ける。

「いいわ。負けても泣くんじゃ無いわよ。」

魔理沙が暇そうにナグルファーを見つめている。




妖々夢忘れてた!の件ですが、(削除済み)

そういえば時系列は永夜抄終わったあたりから始めるんだったてことをど忘れしてました。

十五話で永林の名前を出していましたし…

うわ…過去の自分馬鹿すぎ…?
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