ウィッチャーが幻想入り   作:そうめんつゆだく

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魔理沙達はナグルファーの撃退に成功した。
だが、それは勝利というより奴らが体勢を立て直すという形で成ったものだった。
二人は霊夢と同じく地に落ちていった。


第三十四話

「んう…」

魔理沙が目を覚ました。

痛む背中をさすりながら起き上がると、そこは博麗神社では無い建物の和室だということが分かった。

横を見ると、霊夢もそこに寝ていた。

死んだように動かないが、生きている。

その横には文もいた。

幾多もの規格外との勝負。

スケールの大きい異変解決。

昔から培ってきた自分の技術。

敵への低度の戦力推測…

「何もあてにならんな。」

まるで諦めたようにのんきにそう言って再び寝転がる。

そのうち、部屋の襖が開かれた。

「起きたか。」

ゲラルトが来た。

「おう。今起きたばっかだけどな。」

白い歯を見せながら笑い、元気だと言うことを証明する。

察したようにゲラルトが言う。

「何も問題は無い。立ち向かってくれたおかげで奴らはおずおずと引いていった。被害が拡大することも無かった。むしろ礼を言う。」

「…」

魔理沙の顔から笑顔が無くなった。

「実は…お前って優しいんだな。」

そう言って再び笑う。

「ありがとう。そう言ってくれて。デカ鳥の時は冷たい奴かと思ってたけど、そうでも無いみたいだな。」

「それはどうも。」

水を持ってくる、そう言ってゲラルトは部屋を出た。

ゲラルト自身も自分が何も出来なかったことに何も感じていないわけでは無かった。

 

ゲラルトが水を持って行った後、別の部屋で四人が集った。

「自己紹介をしようか。私は八坂 神奈子。一応、『神』って奴だよ。」

気さくそうにそう言う。

「リヴィアのゲラルト。ウィッチャーだ。」

対して頑固親父のようにゲラルトは名乗る。

「東風谷 早苗です。あの、霊夢さんの件は…」

「その話は後にしよう。」

「あ、はい…」

「えーと、私の名前は『洩矢 諏訪子』だよ。私も神だね。あ、早苗も『現代神』って奴なんだよー。」

こちらも気さく、というか少々子供っぽいところがある。

「そちらの細かな情報はどうでも良いが、まず博麗神社を明け渡すよういった経緯を説明してもらおう。」

ゲラルトに対して三人が向かい合う、という形で座っている。

「ああ、そうだね。理由は私たちが生きるためだよ。」

「ほう?食いぷちが見つからなかったか?」

ゲラルトが冗談交じりに言う。

「というより無くなりそう、て感じかな。」

意外にもゲラルトの適当な冗談はほぼ正解だった。

「といってもあんたらの生活じゃ生きるに生きられないからね。」

「どういうことだ?」

「神ってのは自分に対する信仰心で生きているんだよ。力にもなる。信仰が無くなりゃ神は死ぬ。私の国はそうゆうのが乏しくなってきてね。こっちに移り住むことにしたんだ。」

「ふむ。」

『永遠の炎』とその教徒がここへ来たらどれだけ荒れた地と化すだろうか。

「ここは元の地より時代が遅れてる。だから神だとか妖怪だとか信じてくれる者が多いのさ。ここでいざ生活しよう、といったとこにおやまあ先行同業者が。これでは信仰がなかなか集まらんとなり明け渡しを持ちかけたまでだ。」

「ようは自分勝手を極めたわけだな。」

「そういうこった。」

「で、見事に負けた俺らは神社を開け渡せば良いのか?」

そういうと意外にも

「いや、渡さなくて良いよ。」

諏訪子が拒んだ。

「ほう、何故?」

ゲラルトが理由を聞く。

「まず博麗の巫女との勝負は横やりが入ったからね。あれは無効としようじゃないか。狡行為で勝ち取った信仰なんていらないや。」

「意外に律儀なところもあるんだな。」

「これでも神様ですから。」

「だが一つ頼みがある。」

神奈子がその代わりと申し出た。

「奴らの情報を幾つか提供してくれ。」

ワイルドハントに関する情報の提供を願ってきた。

「理由は?」

「これから住んでいくこの地を荒らされちゃたまらん。私らも協力するから提供して欲しい。あと、悪者退治をしたら信仰が集まるかもしれんからな。」

途中まで良い口実だったのに、終盤にて本音がだだ漏れた。

神奈子は慌てて口を塞ぐ。

「そんな漫画みたいな事があるかね。」

諏訪子が思わず口を出す。

三人とも、ゲラルトの印の効力だとは気づいていないようだった。

「正直なのは良い。協力してくれるならそれもありがたい。いいだろう。まずは―」

ワイルドハントの様々な情報を提供した後、

「奴らが次に出る場所とかって分かる?」

諏訪子が聞く。

「奴らは『旧地獄』とかいう場所に行くと言っていたな。」

「へぇ」

「物騒な名前の場所だ。奴らは予想より大きいことをするかもしれん。」

「ほかには?」

「現状分かっているのはこのくらいだ。」

「そうかい。ありがとう。」

神奈子は礼を言った。

 

結局その日に霊夢達は目を覚ますことは無かった。

話している間にも日が沈んでいたため神奈子達は泊まっていくことを勧めた。

ゲラルトは言葉に甘え、魔理沙と一緒に守矢神社の飯をいただいた。

食事が済んだところで、辺りの様子をを見てくるとのことでゲラルトは外に出た。

居間にて早苗は気まずそうにしていた。

「神奈子様…霊夢さんのこと言わなくて良いんでしょうか…」

霊夢が怪我をした原因をまだ言っていなかったのだ。

「やめた方が良いかもしれない。」

「え…」

早苗は神奈子を見つめる。

「奴は怪物狩りをしていると言ったな?」

「はい。」

「奴の持つ力は怪物だけじゃ無い。神をも殺せるぞ。もしかしたら幻想郷の上部に並ぶかもしれない力だ。今のままで奴と敵対するようなことは結構まずい。」

「えぇ…」

「悪いことをしてすまないと思っているが、こっちだって死にたくない。これはここだけの秘密としよう。」

神奈子がもう寝なさい、と早苗を促した。




4分の3かいたところで1度消えてしまいましてね。

そりゃあもうショックでしたよ。
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