あちらはただ行方をくらませているのでは無く、誰よりも幻想郷の平穏を望んでいるようだった。
自分たちも何か行動しなければという思いからか、霊夢は今から旧地獄へ行くことを提案する。
「急ぐ気持ちも分かるが、その怪我が治ってからだ。」
ゲラルトは霊夢達の怪我が完治してからの調査を選択した。
「ム…」
魔理沙は不満気のようだ。
「ム…じゃない。元気なのは良いが、十分に動くことは出来ないだろう。死ぬ可能性だって大いにある。」
ゲラルトは必死に説得をする。
そこに早苗も入ってきた。
「そうですよ!頼れる人は居るみたいですし、永琳さんの薬を信じて安静にしてましょう。」
冷静さを取り戻したと言うように
「…そうね。少し焦っていたのかもしれないわ。この際、ゆっくりしていこうかしら。」
そう言ってのびをした。
「ゲラルトも紅魔館に顔を出して来たら?」
「ついでにレミリアに運命を見てもらったらいいんじゃないか?いつワイルドハント達が動くとかさ。」
「そんなことも出来ると言っていたな。そうしよう。」
そう言ってゲラルトは山を下りた。
山を下りる途中に白毛の兵の気配を感じ取ったが、こちらに接触することは無かった。
安全な者と判断されたのか、関わりを持たない方が良いと上から言われたのかは分からないが、面倒なことが起こらない点においてゲラルトには好都合だった。
「おや、ゲラルトさん」
館の門番がこちらに気づいた。
今日はしっかり起きていたようだ。
「びっくりしましたよ~。なんか寒気がするなーって思ってたら、山が凍り付けになっているんですもの。何か船のようなものも現れるし。」
「この館や里に被害はあったか?」
「寒くてまともに業務がこなせませんでした。」
「ハァ…」
ゲラルトがため息をつく。
「呆れないでくださいよ。何か良いリアクションをくださいよ。」
何でも無い、ただの談話をしている内にゲラルトは目的を思い出す。
「そうだった。レミリアに用がある。入っても良いか?」
「ええ。もちろん。」
美鈴が門を開ける。
「どうぞどうぞ。」
「ありがとう。」
微笑み、美鈴は門番の仕事に戻っていった。
紅魔館の扉を開き、足を踏み入れる。
外に比べ、中はずいぶんと暖かかった。
メダルがうっすらと反応している。
パチュリーが姉妹のどちらかに暖かくするよう頼まれたのだろう。
扉が閉じる音を聞きつけ、妖精メイド達が寄ってくる。
「忙しいところ悪いんだが、レミリアの部屋を知っているか?」
妖精メイドがうなずき、付いてこいと言わんばかりに飛んでいく。
陽性の飛ぶスピードは速く、ゲラルトは小走りでついて行った。
「ボッチリングを思い出すな。美醜の差が激しいが。」
しばらくして妖精メイドが一室の扉の前で立ち止まった。
「手間を掛けたな。」
妖精メイドはお辞儀をして去って行った。
それを見届けた後、扉を3回ノックした。
「ん~…誰~?」
気の抜けた返事が来た。
「ゲラルトだ。少し話があるんだが、いいか?」
「あ~帰ってきてたのね~。お帰り~。…今すっごく眠たいから、後でで良い~?」
どうやら睡眠の邪魔してしまったようだ。
「分かった。邪魔をした。」
「はいは~い。」
特に用事が無いゲラルトは、とりあえず里の周辺へ向かうことにした。
予定より大分遅れてしまい申し訳ありません。
アンケートの結果ですが、票の数が同じものが三つあるという結果だったので、ハッピーエンドで終わる(多分)ルートにいたしました。
これからも時々ルート分岐のあるアンケートを入れていきたいと思います。