「どうした、化け物。」
コカトリスの爪攻撃をよけながら、ゲラルトはコカトリスの身体を刻む。
その横から紫が弾幕で援護をし、思うように行動できなくしている。
ゲラルトの攻撃を避けても紫の攻撃が刺さり、弾幕を避けてもゲラルトが忌々しい銀の剣やすさまじい威力の爆薬でコカトリスを攻めていく。
そのせいか、コカトリスは気が立っていた。
攻撃が激しくなり、周りの木々が紙のように避けていく。
前線で行動するゲラルトの回避が危なっかしくなってくる。
しかし、彼は「森の賢者」と「雷光」を服薬し、自信の能力に拍車をかける。
「森の賢者」の効力で気力の回復が早くなり、「雷光」の効力で力も強くなったおかげで、先ほどとは印の使用回数と回避のスピード、コカトリスの傷の付き方がまるで異なり、どんどん化け物じみていく。
厄介に思ったコカリトスは一端紫を狙うことにした。
魔法の森の中心は開けているとはいえ、紫たちがいつものように飛べるわけではない。
それ故に、コカトリスの攻撃を自力で避ける羽目となるが、なにせ普段から体を動かさないので、完全に避けることは出来なかった。
紫の傷かみるみる増えていく。
「しつっこいわね…!」
コカトリスの顎に紫は強めの一撃を入れる。
だが、コカトリスは踏みとどまり、くちばしを開けて首の肉をちぎろうとする。
そこにゲラルトが「アード」の印を唱える。強大な衝撃波にコカトリスは体勢を崩し、紫は吹き飛ばされる。
「魔理沙!」
「えっ!おっ、おおおおお!」
吹き飛んできた紫を魔理沙がキャッチする。
再度ゲラルトの方を見ると、倒れたコカトリスの首に銀の剣を突き立てている。
ゲラルトが近づき、
「終わったぞ。ジンジャに戻ろう。」
ゲラルトの衝撃波がとどめとなり、紫は目を回している。
「紫が目を覚ましたら謝りなよ。」
霊夢はそう言うが、普段見ない紫の姿ににやついているので、冗談か本気かわからない。
魔理沙も目に焼き付けるかのごとく紫の顔を見る。
「紫のその姿はめったに見られないのか?」
「幻想郷でもトップクラスの実力者だからね。飛ばずに舐めプした結果、別の所から来たでかい鳥とおじさんにボロボロにされる姿なんてしばらく馬鹿に出来るかも。」
環境のせいだと言おうとしたが、ゲラルトにもいたずら心ができ、黙っておくことにした。
「まあ、そのことに口は出さない。あと、今後ともコカトリスのような化け物が襲ってくる可能性がある。その場合は無理に攻撃せず、しばらく観察しろ。ここの住人とは違い奴らは本気で命を取りに来るからな。一番いいのは、俺がいないときはなるべく接触しない事だが。」
なめられたもんだわ、と霊夢が言うが、
「そう余裕ぶっこいてるからけがするんだよ。」
と魔理沙に指摘され、霊夢は何も言えなくなった。
そうしてる間にも、博麗神社が見えてきた。