少し間が開きました。
目を覚ました紫から軽い文句を受けたゲラルトは、再び魔法の森へ行くという。
「まだあそこに用があるのか?」
魔理沙が問う。
「あのコカトリスの爪には血がついていた。グールどものものかもしれんが、ここの人間たちのものの可能性もゼロではない。少し調べることにする。」
魔理沙もついて行こうとしたが、けが人たちについててくれと、ゲラルトに止められた。
「むー…そうか…あ、ならさ、アリスって奴の様子も見に行ってくれないか?特別仲が良いって訳じゃないけど、こうゆうのはさすがに誰でも心配になるからさ。」
ゲラルトはうなずく。
「いっつもそばに人形が居て、私と同じ金髪だからわかりやすいと思うぜ。」
「住んでいる場所などは分かるか?」
「だいたい…この辺にすんでたと思うぜ。」
魔理沙が地面に木の棒で魔法の森をイメージした丸をかき、住んでいると思われる場所にぐりぐりと印をつける。
「最善は尽くそう。」
「その言い方はなんかありそうだからやめてくれ。」
魔理沙が苦笑する。
「気ぃ付けろよー。」
ゲラルトは森へと足を運ぶ。
魔法の森の中、ゲラルトは目、耳、鼻を研ぎ澄まし、あたりを散策していた。
ウィッチャーは、普通の人間よりも感覚が桁外れに優れており、薄い足跡だろうがほんの微妙な匂いの変化だろうが何百メートル先の小さな悲鳴だろうが感じ取ることが出来るのである。
そしてゲラルトは、遠くにかすかな血の臭いを感じ取り、その臭いを辿っていく。
臭いの中心となる部分には、小さな子供であっただろう肉片の塊と、その子供らの血が爆発が起こったかのごとく広範囲に濃く飛び散っていた。
ざっと六人ほど襲われているであろう。
それに滴り落ちた返り血が向かう先を見ると、自分たちの戦ったコカトリスの死骸が見える。
犯人はこのコカトリスで間違いないだろう。
ひとまず場所を覚え、後で霊夢たちとどうするか決めようとゲラルトはその場を離れる。
次にアリス、という人物の捜索だ。
アリスは霊夢たちと同じく能力というものを持ち、魔理沙と同じく魔法使いだという。
実力も相当にあり、そう簡単にやられる人物ではないという。
コカトリスの傷を見る限り、すべて紫と自分が付けた傷であることから、コカトリスに遭遇し、戦闘した可能性はほぼ無いと言える。
ゲラルトはアリスの家を探す。
正直、何匹も異世界の怪物が現れ、それでいて何も音沙汰のないのなら長期間どこかに出かけている可能性があるだろう。
だが、もしもという時もあるためゲラルトは魔理沙の教えてくれた場所周辺を探し回る。
数分後、ゲラルトは西洋風の建物を発見した。
おそらくここがアリスの家だろう。
カーテンを閉めていない部屋から大量の本と人形が見える。
ゲラルトはノックをするが、返事が返ってこず、鍵もかかっている。
やはり、どこかに出かけているのであろう。
調べたことを報告すべく、ゲラルトは神社へ戻る。