海賊大戦士 マスターコウジ 【序章】 光の子伝説 ~ロタ王国・反乱編~ 作:マスターコウジ
ヨゴがロタ国民全員に自身の野望を聞かせます。話を聞いたドク達はトーマスらと打開策を立てます。
―ここは精肉店「ジョニーズ」。この店は地元で獲れる肉や魚はもちろん
その店の中には飲食用の椅子にジョニー、ポニー、ドクの3人が腰かけており、彼らの表情はどれも気難しい感じだ。この3人がこの調子なのはそれは今から少し前にて行われたヨゴの話のことにある。
―
ヨゴ:やあやあ、よく来てくれたロタの街に住む汚いドブネズミの諸君!今回、諸君らに来てくれたのは他でもない、あの「光の子」についてだ。お前らも知っているのであろうが・・・あの日の晩、星のように煌めく謎の光がこのロタ王国に落ちてきたのだ。
ポニー:この国って、実際落ちたのはトルガル村じゃない・・・!
ヨゴ:私もあの光の行く先そして、様子をこの目観察していたのだ。するとその光の中からなんと子供が生まれたのだ。しかも、その光から生まれた子供は後から教えられた物事を瞬時に熟す学習能力とどんな傷を負っても一瞬で再生する自己治癒力があることが分かった。それを知った私はその光の子供はこのロタの国にさらなる栄光を灯すためにやって来たのだと確信した! だがしかし、トルガル森に住む薄汚い村の連中は光が落ちた場所がその村の丘に落ちたからという理由で独り占めしようと光の子供を村に監禁し始めたのだ!
ジョニー:いや、独り占めって・・・。
ヨゴ:そこで私の護衛士であるガカイに光の子を返すように説得に行かせたのだが、やつらそれを撥ねつけおった。そのため仕方なくガカイはその村を襲い、光の子の自由を開放させてやったのだ。
ポニー:何が仕方がなくよ!どうせ元から光の子を奪うついでに村を滅ぼす目的で行ったんでしょう?
ヨゴ:だがしかし、その村の連中の抵抗も激しかった。しかもその光の子を森へと解き放ったため彼を城へと連れてくることは出来なかった。しかし、偶然にもやつはこのロタの街に来てくれた。ところがその矢先、お前らのようなどこぞのドブネズミの馬鹿者ばかもんどもがやつを乱暴に扱ったせいで森へと帰ってしまい、それっきり彼はこの街を訪れることがなくなってしまった。私はチャンスを貴様らに台無しにされ、極めて遺憾だった。だが、それと同時にさらに光の子のこと興味が湧いた。それは私の兵士がドブネズミの連中に混ざって取ってきた光の子の肉だ。
すると広場にいるロタ民勢はヨゴの発言に反応し、ざわざわと騒ぎ始めた。
ドク:やはり、光の子の肉を食べたのか。
ヨゴ:まあ、最初は誇り高き王族の1人であるこの私が人間の子供の肉をしかもドブネズミどもが食したものを食べるというのにはさすがに抵抗はあった。だが、兵士の勧めにより、少し口にした私はその肉の絶大なる美味に驚いた。しかも、口にした瞬間、みるみるうちに力が漲っていくように感じたのだ。そして次の日、私は今度こそ光の子を招き入れるために我が兵士たちに光の子を連れだすようトルガル森へと向かわせた。
ポニー:まあ、我が兵士というより真相は自分に楯突いたシュガの兵士たちなんだけどね。
ヨゴ:だが、またしても失敗に終わった。その理由はやつがなんと覇王色の覇気を発動したからだ!!
ドク&ポニー:Σ(◎Д◎;)!!!?
ヨゴ:彼が放ったその覇気の威力はかなりの強力で、彼を捕らえようとした兵士たちをあっという間に全滅させるほどらしい。
ジョニー:覇王色の覇気だって・・・。
ドク:おそらく無意識に発動させたんだろうな。まあ、光の子と呼ばれるほどだ。そのくらいの資質があってもおかしくはないだろう。
ヨゴ:このことから私はやつがここに来た意味がわかった。光の子には人並み外れた学習能力に例え身体の一部を切り取られてもまるで不死身のように再生する自己治癒力、疲れを吹き飛ばしてくれる肉大多数の人数を抹殺させるほどの強烈な覇王色、そして食すと疲れを吹き飛ばしてくれる美味なる肉がある。このままやつが大きくすれば時にはロタの盾となり、時には食料となるであろう。
ジョニー:食料って・・・。
ポニー:だと思った・・・!
ヨゴ:まあ、いずれ私の野望・・・いや夢を叶えてくれることにもなるでろうな・・・。
ドク:野望?
ポニー:まさかそれって・・・!
ヨゴ:まあ、隠す必要もないか。この話をしようがしまいが、所詮こやつらはこの私の言葉に逆らえないのだからな。
そう鼻で笑うとヨゴは改めて広場に集まっている民衆に向き直しこう言い放つ。
ヨゴ:私はいつかこのロタ王国を天竜人に献上しようと思っている!
ロタ民族:な、なんだって!!?Σ(◎Д◎;)
ヨゴによる思いもよらない衝撃発言にロタの民たちは仰天した。
ジョニー:これってさっき、シュガが言ってた・・・?
ドク:やはり、やつは自分の国を世界貴族に売る気だったのか!?
ヨゴ:そして、私は世界貴族に加盟し天竜人となる!!
それを聞いた他のロタの民たちは激しく動揺し、混乱したようにざわざわと騒ぎ出す。
ガカイ:静まれ!皆者ども!陛下の御前であるぞ!
ヨゴ:まあ、よいではないか。普通、国の主が天竜人に自分の国を差し出そうなんてそうそういないからなぁ!アッハハハハ!!ただ、あの自由奔放かつ快適に過ごす天竜人に憧れていてな、私もいつかはあのような存在になりたいと思っている。だがまず、そのためには天竜人との交流を深めなければならない。そこで目を付けたのがあの日星に乗ってやって来たあの光の子と呼ばれる少年だ。まあ、現在はトルガル村の連中によって「コウジ」と名付けられているみたいだが・・・。やつにはあの驚異的な底知れぬ覇気と再生力、そして美味なる肉体がある。まだまだ秘めたる力はありそうだが、政府にとっても貴族にとっても喉から手が出る代物に間違いはなかろう。
ドク:やはり、彼を利用するつもりだったか・・・!ん、待てよ?だとすればここに集められたのは・・・まさか・・・!?
ヨゴ:だが、覇気の制御が出来ていない彼を献上し、天竜人の身に何かあれば、逆にこの国が滅ぼされ、私の身も危なくなるやも知れん。そのため、あの光の子・晃司を鍛えさせる必要がある。そこでお前たちにあることをやってもらう。
ジョニー:あること?
ポニー:それってまさか・・・!?
ヨゴ:そう、光の子の肉をこのロタ王国の名産物とするのだ!
ロタ民族:Σ(◎Д◎;)!!!?
ドク:やっぱり!
ヨゴ:この素晴らしい肉をロタに・・・提供すれば瞬く間にこのロタはまた潤うだろう!光の子を見つけ出しそやつから肉を仕入れるのだ。なぁに、やつは不死身だ。まあ、最初は嫌がるかも知れぬが、何度もやっていればあやつも慣れてくるであろう。
ポニー:このろくでなしが・・・!
ヨゴ:それとあともう一つ、お前たちに話しておきたいことがある。まあ、どうやら私はお前たちに嫌われているようだ。
ポニー:自覚はあるのね。
ヨゴ:だが、どんなに白い目で見られようがこの私には逆らうことは出来ぬ。何故かわかるか?
ロタの民1:な、なんだというんだ?
ロタの民2:まさか、能力者だとでもいうんじゃないだろうな・・・?
ロタの民3:まっさか!そんなこと馬鹿なことがあるわけ(ヨゴ:私はコトコトの実の能力者、どんなものにでも私の言葉一つで必・ず・従わせることができる言葉人間なのだ!!)なっ!!?
その後もヨゴはその側近でまた護衛士でもあるガカイも悪魔の実の能力者だということも打ち明け、さらには兵士たちに指示してイーハンを毒殺させたということも自白した。次々と出る衝撃の事実を知ったロタの民はほぼ口をぽかんと開けたまま拍子抜けていた。
ヨゴ:ということだ。お前らはどう足掻こうと私の前にひれ伏すしかないのだ。つまり、ここの国のもんは全て私の奴隷ということだ。ハハハハハハ!
と、ヨゴは広場で落胆している民衆を見下すように大声で笑った。その横にいるガカイも同じようにロタの民を下に見るかのようにほほ笑む。
ヨゴ:5年だ!私は5年の間、このロタをまた昔のような・・・いや、昔よりももっと気品と活気にあふれる素晴らしい国に仕立て上げてみせよう。そして、その年に天竜人を招き、世界貴族の座を手に入れて見せるのだ!とまあ、私の話はこんなもんだ。ではまた会おう、私の奴隷どもよ!これにて解散!
というとヨゴは城内へと戻って行った。広場に残されたロタの民たちは大きく落胆していた。中には光の子の肉がまた食べられると喜んでいる者も少なからず多くいるが、それよりもいつこのロタ王国が天竜人に売り渡されるのかというのが不安で溜まらない者がほとんどで、ジョニーたちもその一人だった。そして、広場から去った後、3人はひとまず情報を整理するためジョニーズに立ち寄り現在に至った。
―
ドク:やはり、俺たちが推測した通りだったか。
ポニー:ええ、そうね。
―昨日―
シュガ:それじゃあ、俺はもういくよ。
ドク:そうか。気をつけてな。
シュガ:ああ。
ポニー:もし、トーマスたちに会ったら一緒にいてやってね。あの子たち時々無茶やるから。
シュガ:わかった。あ、それとヨゴの事でもう一つ話しておきたいことがある。
ドク:ん?何だい?
シュガ:ああ、俺がやつの能力を見抜いた時、やつは俺に褒美と言って真実を語りだしたんだ。
―回想―
ヨゴ:確かに我が兄・イーハンの暗殺を命じたのはこの私だ。あやつには貴族としての誇りというものがが全くない。それどころかあんな貧相なゴミどもをロタ王国の一部だなんてほざいた挙句、その者の村まで作りおって、このままでは代々気品や誇りで栄えたこの国がいつの間にか自然で豊かで貧相な国に変貌してしまうと思うと今でも恐ろしい・・・!
シュガ:では、その気品のせいで職を失った者たちはどうするのですか?もし、そのような者が天竜人を傷付けてしまうなどすれば逆にこの国が滅んでしまうのも歴然です!
ヨゴ:容易いことだ。そんなやつらなどあの者に売ってしまえばいいではないか。
シュガ:なっ!?陛下は失業者たちを天竜人の奴隷にさせる気ですか!?
ヨゴ:所詮はこの国のゴミなのだ。いらないものはマーケットなどで売りに出せばいいことだろう?
ガカイ:まさにフリーマーケットならぬ「ヒューマンマーケット」ですな!
ヨゴ:おっ!!ガカイ、そいつはよい名だ!フハハハ!!
―回想―
ジョニー:ヒュ、ヒューマンマーケット・・・?
ポニー:ついには私たちをゴミ扱いか。それにしても天竜人って?
シュガ:ああ、そういえばお前たちロタの民たちはまだ知らされていないんだったな。実はヨゴはこのロタ王国に天竜人を招き入れる計画を立ててるんだ。
ジョニー&ポニー&ドク:!!!?Σ(◎Д◎;)
ポニー:て、天竜人ってたしか自身の位を利用して悪行三昧な日々を過ごしている野蛮貴族よね!?
ジョニー:そんな人たちを招き入れるって本当の話?
シュガ:ああ、どうも今年中にやるという予定だそうだが、いつやるのかはまだ決まってはいないらしい。あくまで世界政府加盟国という理由で天竜人が視察に来ることを前提に入れているらしいんだ。
ドク:「世界政府加盟国」という肩書きを利用して天竜人をこの国に招き入れる寸法か。何か裏がありそうだな。
シュガ:ああ、俺もだ。で、これは噂で聞いた話なんだが、どうも彼はその天竜人に憧れているらしいんだ。
ジョニー:憧れてる!?
シュガ:だから、その裏でヨゴとガカイの間で天竜人へと出世出来るような算段を立てているんじゃないかという噂も出ている。だがあの日、王室の外から2人の会話を聞いたとき確信した。
―暗殺実行前―
ヨゴ:(´~`)モグモグ・・・・・ ほう、これはこれはなんともくせになる美味な味だ!
ガカイ:はい!しかもこれを頂いた途端に不思議に力が湧き上がる、そんな感じがしますな!
ヨゴ:うむ・・・。もし、これを世界に売り出せばロタはますます潤うのかも知れぬな。
ガカイ:はい!うまくいけば、このロタ貴族、世界貴族に入れるかもしれませぬぞ?
ヨゴ:フハハハ!ガカイ、そち面白いことをぬかすのう?まあ、もうすぐ世界貴族がここを訪れる日が来る。それまでこの肉を確保したいものだ。
―
ジョニー:ヨゴたちが食べてるそれって光の子の肉だよね?
ドク:そういえば、たしかヨゴは光の子の肉を食べてかなり気に入ってるんだったな。あの子の肉を仮に僕たちが食べる分に計算すると胴体1つあたりおそらく2~3ヶ月程度だろう。それをロタや世界に売り出すとなるとあの光の子の肉の収穫必要量はその倍となる。
ポニー:ねえ、まさかとは思うけど、あいつ私たちに光の子の肉を獲れっていう命令下さないわよね?
ドク:いや、それはわからない。やつのやることだ。やつにとって光の子は自身が出世するための道具にしか思っていないのかもしれない。
ポニー:私嫌よ?幼気な子供をあんな目に遭わせるの。
ドク:まあ、何にせよ。この街で何かあったら電伝虫で知らせるよ。それまで光の子のことは頼む。なんとしてでもあいつだけはヨゴの手先に渡してはならない。
シュガ:うん、わかった。
そして、シュガはトルガル森へ向かっていった。
―現在―
ポニー:さて、これからどうするかが問題ね。
ジョニー:とりあえずこの事をシュガに知らせたほうがいいんじゃないかな?
ジョニーはカウンターにある電伝虫を取りテーブルに置いた。
ドク:ああ、そうだな。今この街は光の子にとって危険地帯となっているからな。今の僕たちが森へ赴けば彼を襲いかねない。
ドクは電伝虫でシュガに電話をかける。
―
時を少し遡り、トーマス、ベン、ヘンリー、そしてシュガの4人は朝方から晃司の行方を森のあちこちを手分けして探していた。
トーマス:お~い、ヘンリー!いたか?
ヘンリー:いや、ここにはいないよ。そっちはどう?
ベン:ううん、岩の上とか社の中とか見てみたけど晃司の姿はなかったよ。
トーマス:そっか。こっちも草の根を分けたり村の廃墟方へ行ってみたりしたけど収穫はゼロだった。シュガはどうだ?
トーマスは見聞色の覇気を使って探しているシュガに聞いてみる。
シュガ:・・・・・・・。ん?この感覚は・・・?
トーマス:見つかったのか?
シュガ:ああ、おそらくこれは子供の気配だ・・・!
ヘンリー:じゃあ、そこへ行けば晃司が見つかるかもしれないってことだね。
トーマス:よし、そうと決まれば行くか!
トーマスたちはシュガが察知した気配の場所へと向かった。
―
トーマス:ここが晃司のいる場所か?
トーマスたちが辿り着いたところは近くに川が流れている水辺の多い場所だった。
シュガ:ああ、たぶんこの辺の近くにいるよ。
ヘンリー:もしかして、川の中にいるとか・・・?
トーマス:んなわけあるか!魚じゃあるまいし!
シュガ:まあ、実際に水の中で暮らしている種族はいるけどな。
トーマス:え?いるん?
シュガ:ああ。まあ、魚人とか人魚とかだけど。
トーマス:どれも魚関係じゃねぇか!ってかそんなことはどうでもいいの!俺たちは晃司を探しに来たんだからさっさと探す!
そうやり取りしていると川の水面から黒い何かがす~っと出てきた。
ベン:トーマス!あれ!
トーマス:ん?
それをベンがとっさに気付き、トーマスたちに知らせる。
トーマス:な、何だあれ?
ヘンリー:タコかな?
するとその黒い何かは何かを見渡すようにキョロキョロと動き出すと、顔らしきものをトーマスたちがいる方へ向けた。すると、それを見たトーマスたちは驚いた。突然川の中からその黒い何かの正体は紛れもなく晃司だったのだ。
トーマス:こ、晃司!?
晃司:と、トーマス・・・!?
晃司は目の前にいたのがトーマスだと分かると川の水面から顔と上半身をさらけ出した。
晃司:それに・・・ベンとヘンリー?
ヘンリー:あ、僕たちの名前覚えててくれてる!!
ベン:それにしてもどうして川の中に・・・?
晃司:え?だって、寝・て・た・から・・・。
ベン:え・・・?(・_・;) 寝てたって・・・川の中にってこと・・・?
晃司:うん。
トーマス:魚か、お前は!?Σ(◎Д◎;) そこで寝るって言ったって息できねぇじゃねぇか!
晃司:ううん。息は出来るよ。
トーマス:へ?そ、そうなの?(・_・;)
晃司:うん。あの時、村のみんなが死んでウチも死のうとして、川の中に飛び込んだんだけど何故だか苦しくなくってさ。あとモウムたちが飲んではいけないって言ってた薬とかも全部飲んだんだけどそれも効かなくって・・・。
トーマス:ま、マジかよ・・・!?(~_~;)
晃司の驚くべき新事実に呆然とするトーマスたち。
トーマス:あ、そうだ。俺たちは晃司に言いたいことがあるんだった。
そういうとトーマスは晃司の前に座り、頭を下げた。
トーマス:すまねぇ、晃司!俺たちはお前の肉を食っちまった!
そのトーマスの急な動作に戸惑う晃司。
トーマス:実は俺たちは夕べ、俺の母さんたちが取ってきた光の子の肉のうまさに惹かれて、この森にやって来たんだ。けれど、その光の子の正体が実は人間・・・いや、お前だったなんて知らなかったんだ!
ベン:僕も謝るよ。本当にゴメン!m(__)m
ヘンリー:晃司、ごめんよ!僕もあの肉の味に魅了されてて光の子を捕まえたいだなんて思っちゃってて・・・。
ベンもヘンリーもトーマスに続いて、涙ながらに土下座した。その3人に対し晃司は少し戸惑うものの何故だかホッとしたような不思議な感覚が芽生えてきた。
晃司:わかった。トーマス、ベン、ヘンリー、もういいよ。
トーマス&ベン&ヘンリー:え?
晃司:実はウチ、あんな日があってからあの街の人間たちが怖くなっちゃったんだ。もし、また街へ行ったらまたあんな痛い目に遭うって。だから、ずっと森の中にいたんだ。トーマスたちが光の子を求めて探しに来たって聞いたときはウチが光の子だったなんて分かったら、斧かなんかで身体を切られると思っててずっと隠してたんだ。
ベン:晃司・・・。
晃司:だからあの男に腕を切られた時、光の子だってトーマスたちに知られた途端、急に怖くなって逃げちゃったんだ。
ヘンリー:それはわかるよ。僕だって君と同じ目にあったら、怖くてたまらないよ!
晃司:でも、トーマスたちは違ってた。ウチが光の子って知ったらこうやって頭下げてまで謝ってくれたんだもの。思い返してみれば、あの街で襲われていた時も眼鏡を掛けた男の人に助けられたし。
トーマス:じゃあ、俺たちを許してくれるのか?
晃司:うん。
トーマスたちはお互い顔を見合わせ喜んだ。
ヘンリー:ありがとう、晃司!じゃあ、これからはもう友達だね!
トーマス:ああ。これからもよろしくな、晃司!
晃司:うん。
トーマスと晃司は握手を交わした。
晃司:で、トーマス。その後ろにいるのは誰?
トーマス:ん?あぁ、こいつか?こいつはお前の味方だ。
晃司:味方?
シュガ:はじめまして。俺の名はシュガだ。君の護衛士だ。
晃司:護衛士?
シュガ:まあ、つまりその・・・君を襲う者から守るボディガードみたいなものだ。
トーマス:大丈夫だ。こいつはあの憎たらしいガカイとは違って優しいやつだから、お前みたいなやつを取って食うなんてことはしねぇよ。
シュガ:そういうことだ。よろしくな、晃司!
そういうとシュガは晃司に手を差し伸べる。
晃司:うん、こちらこそよろしく。
すると晃司もシュガの手を取り握手を交わす。
トーマス:意外とすんなり行ったな。
ベン:まあ、いいじゃないか。
シュガ:よし、それじゃあ(電伝虫:プルルルル!プルルルル!)ん?
シュガは突然鳴り出した携帯用の小型電伝虫を取り出した。
ドク:☎もしもし、シュガ聞こえるか?
ベン:その声は父さん!?
シュガ:ああ、聞こえてる。
ドク:☎今、俺たちは精肉店「ジョニーズ」の店内にいるんだ。もちろんジョニーもポニーもいる。そっちはどうだ?
シュガ:ああ、こっちもたった今、無事光の子を見つけ保護した所だ。君たちの息子、トーマス・ベン・ヘンリーもいる。
ドク:☎そうか。よし・・・シュガ、ちょっとベンたちに代わってくれるか?
シュガ:ああ、いいとも。
そういうとシュガは小型電伝虫を掌に置いたままトーマスたちに差し出す。
ベン:父さん!僕だ、ベンだ!
ドク:☎ベンか。どうやらその声だと元気そうだな。
ベン:うん、トーマスとヘンリーも元気だよ!
トーマス:ああ、俺たちは別に何ともないぜ!
ヘンリー:ドクさん、こんにちは!
ドク:☎こんにちは。ところでベン、光の子に、会えたか・・・?
ベン:うん。たった今友達になった所だよ。
ドク:☎そうか・・・。なんか・・・済まなかったな・・・。
ベン:ううん、別に父さんが謝ることじゃないよ!父さんのことはシュガさんの話でわかったから。
トーマス:最初は光の子が実は人間だったってわかった時はびっくりしたけどシュガの話と晃司に対して酷いことをするロタ兵を見て、「こいつは絶対守りたい」って思ったんだ。
ドク:☎そうか。
そのことを聞いたドクはまるでホッと一安心したような感じで言った。トーマスたちがいる話している中、晃司は川岸に上がりトーマスたちの真後ろに来るとシュガの掌にある電伝虫を除いた。
ドク:☎ところで、その晃司という光の子と話をしたいんだが、いいか?
晃司:!!!?
トーマス:ああ、いいよ。晃司なら丁度今、俺たちの後ろで見てるから。
晃司:!!!?
トーマス:ああ、いいよ。晃司なら丁度今、俺たちの後ろで見てるから。
それを聞いて晃司は挙動不審になる。
トーマス:大丈夫だ。こいつはベンの父親、お前の味方さ。
だが、トーマスが眺めたことで少し緊張が解けた。
ドク:君が光の子、名前はたしか晃司だな。
晃司:・・・・・・!!!! う、うん・・・!
電伝虫の語り掛ける一声に晃司はビクつきながらも返事をした。
ドク:☎そうか・・・。久しぶりだな・・・。
晃司:ん?久しぶり・・・?
ドク:あぁ・・・いや、何でもない・・・! その・・・、何だ?・・・唐突だけど・・・ちょっとお前に聞きたいことがあるんだ。お前は俺たちが怖いか・・・?
晃司:!!!! ん、ん~・・・わからない・・・。
ドク:☎そうか・・・。まあ、無理もない・・・。普通あんな訳も分からないことを大勢でやられたらこの街や俺たち人間にに怯えるのは当然だ・・・。
ベン:じゃあ、晃司をロタの中心街の大通りで襲ったっていうのは本当だったんだね。
ドク:☎ああ・・・。実はというと俺たちも光の子というものを狩るつもりで外出してた。それが人肉だとは知っていながらもな・・・。
ベン:それはわかってる。あの時の事情はシュガさんから聞いたよ。たしか最初は晃司の肉を販売している人たちに勧められたんだよね。
ドク:☎あ・・・ああ、そのとおりだ。やつらは街の中心の大通りで晃司の肉を炭火で焼いて売っていたんだ。しかも、その店のすぐ隣にあった荷車には大量の晃司の手足が山盛りに積まれていた。
トーマス:や、山盛りって・・・まさか、晃司は大勢の人たちに襲われる前にそいつらに襲われたってのか?
晃司:う、うん・・・。ガカイって男から逃げ出して、街を歩いていたらいきなり男たち4人が現れて・・・
晃司は自分の身に起きたその時のことを少しずつ語り出した。
トーマス:それでその男4人が「俺たちのサンドバッグになれ」ってなんて言われてボコボコにされたってのか・・・。ひでぇ話だな!
ベン:たぶん、晃司の体質の噂は晃司が落ちた日から僕たちの所にも知れ渡っているからそれが真実なのかどうか確かめたかったのかも知れない。
トーマス:だからってサンドバッグはねぇだろう?いくら不死身の身体を持ってるからって相手はまだ子供だぞ!
シュガ:おそらく、その4人はヨゴに不満を持っていた者なんだろうな。
ドク:☎ああ。僕もシュガと同じ考えだ。しかしやつのコトコトの実の能力のことを考えるとそれを実行するのは難しい。それにやつの側近はガカイがいる。
ベン:たしかそのガカイっていう護衛士も理想を現実に変えるという能力ちからを持っているんだったね。
ドク:ああ、しかもそいつもまた覇気使いだと聞く。
ヘンリー:んで、その4人の男たちは晃司をボコボコにした後、晃司の手と足を切ったんだよね?
晃司:うん、4人のうちの1人の男が手に付いたウチの血を舐めて、その後―。
シュガ:なるほどな。つまり、その血の味のうまさに惚れ込んだ挙句、血もうまければ肉もうまいだろうと思い込み、晃司の腕を切断して味見。そして、その旨さを知った彼らは満足するまで晃司の手足を切り続けた。
ドク:☎その後、食べきれなくなって余った手足の肉を中心街で販売していた・・・ということか。
ベン:そして、ロタの人たちがその肉を試食したことで光の子の肉の味に憑りつかれ、この街に光の子がいないか探し回り始めた。
ドク:☎ああ、その通りだ。父さんたちも躊躇したものの光の子の肉を食べてからはその肉の味が頭から離れられずいつの間にか光の子を狩りたいって気持ちになってしまっていた。特にジョニーとポニーはな。
ポニー&ジョニー:☎うぐっ!?
トーマス:えっ!?母さんが!?
ベン:まさか、大の肉好きであるジョニーさんならわかるけど、ほぼ野菜好きであるポニーさんが虜になってしまうとは・・・。
ポニー:☎い、いや・・・あの・・・その・・・。 ;
でも、あれは本当に驚いたわ。私たちがまさか、光の子があんなどこにでもいそうな幼い子供だったなんてね・・・。
ジョニー:☎俺も驚いたよ。でももっと驚いたのは街の人たちだった。
ポニー:☎うん。何かに憑りつかれたようになってたからね・・・。あれは傍から見れば人食い鬼か先住民か何かよ!
ヘンリー:そんな酷かったの!?
ドク:☎ああ、あの時の街の連中は中心街で食べた肉のことしか頭にないみたいようだったからな。晃司が泣こうが喚こうがお構いなしでやりたい放題。しかも、さらには手足だけでは飽き足らず内臓、ついには首から下をの胴体を持っていくという始末だ。
ヘンリー:そ、そんなことが・・・!?
トーマス:まるで地獄じゃねぇか・・・!?
晃司:ううっ・・・!!
すると晃司は急にその場にしゃがみ込んだ。
トーマス:晃司!?
ヘンリー:どうしたの、晃司!?
ドク:☎どうした?何があった?
シュガ:ああ、晃司が突然しゃがみ込んだんだ。
ドク:☎そうか。どうやら今の話であの時のトラウマを呼び起こしてしまったようだな・・・。
シュガ:ああ、みたいだな・・・。
トーマス:大丈夫か、晃司?
晃司:う、うん・・・なんとか・・・。
ベン:でも晃司の様子を見るとどうやらその話、本当のことみたいだね。
ドク:☎まあ、君たちがこの話を信じられないってのも無理もない。ただ、あの時見た光景は実に恐ろしかった。まるで鬼や鬼神化した人間の姿を見せつけられてるようだった。
ベン:でも、その人たちの所に行って入って止めたんだよね?
ジョニー:☎そうそう!この人、自ら人食い集団の所に行って止めに入ったんだよ?すごくない?
ドク:☎ん・・・まあ、最初は街の人たちのあまりの恐ろしさでしばらく立ちすくんでしまっていたが、彼の泣き叫ぶ声を聴くたびついに居たたまれなくなってな・・・。
ポニー:☎てかあんた・・・、そんなこと自慢げに言って情けなくない?(¬₋¬;)
ジョニー:☎あ、いや・・・でも俺だってあの人食い集団に言いたいこと言ってやったよ!「お前たちがやってるのを傍から見れば人食いだ」って!
ポニー:☎まあでも、私たちが前に出て随分経ったけどね!
ジョニー:☎なんだと!?お前もだって俺と一緒にいてドク独りだけ喋らせてたじゃないか!
ジョニーは面白半分でからかうポニーにムキになり言い争いが始める。
ドク:☎2人ともいい加減しろ!子供たちの前で大人気ないぞ!
ジョニー&ポニー:う!?あ・・・。
ジョニー:☎ゴ、ごめん・・・つい・・・。
ドク:☎はぁ~・・・。(⁻Д⁻;) まあ、そんな訳で僕たちは彼らの残虐行為を止めさせたんだ。
ポニー:☎まあ、私たちの声でほとんど目が覚めたみたいだけど、貴族の方はそうじゃなかったわね。
ジョニー:☎まあ、あいつらはもともとあのヨゴのことを国王になる前から慕ってたからな。
ベン:そういうことだったのか・・・。
親からの話を聞いてトーマス達は納得した。
晃司:本当にごめんなさい・・・。助けてもらったのに逃げだしたりして・・・。
ジョニー:☎いいよ!別にどうってことないさ!俺だって君と同じように街の人間からあんな目に襲われたら例え恩人だったとしても怖くなって逃げだしちゃうよ!
ヘンリー:じゃあ、父ちゃんたちはその光の子の肉を獲って来れなかったわけだね。
ポニー:☎まあ、厳密に言うとそうね。
トーマス:ふ~ん、やっぱシュガの話は本当だったみたいだな。
ポニー:☎え?シュガに?
トーマス:ああ、光の子の真実が分かった後、シュガから聞いたんだ。たしか、話では貴族が売っていた肉に興味が湧いて探しに行ったんだけど、実際に行って見てみると子供の人間だったことに気付いてあまりにもかわいそすぎて出来なかったって。
ベン:それで手ぶらで帰ってくるのは悪いからって店で手に入れた肉をバーベキューにして誤魔化したって。
ポニー:☎そ、そう・・・。(;^ω^)
ジョニー:☎シュガのやつ、事の全部洗いざらい話しやがって・・・ (-"з-)ボソボソ・・・
トーマス:全く、それがそうなら普通に話しゃあ良かったのに・・・ ~≡3
ポニー:☎まんざらでもないこと言うんじゃないわよ!!こんなエキセントリックな話して信じる人いるわけないじゃない!!
ヘンリー:まあ、たしかにそれもそうだね・・・。(^_^;)
トーマス:でも俺たちはすでに光の子に興味持ってるわけだし、それを言ったとしてもこうやって真相を確かめるためにここに来るかもしれないし。
ポニー:☎ん・・・、まあ、それはそうかもしれないけど・・・。
ドク:☎まあ、いいんじゃないか。どっちにしろ真相を話せたんだし。
ベン:うん、そうだね。僕たちもその肉の味と光の子興味が湧いてここにやって来たわけだったし。まあ、確かに光の子の正体が本当に人間の子供だったってことは今でも信じられないくらい驚いたけどシュガさんや今の父さんたちの話聞いてその真相が本当だってわかって良かったよ!
ヘンリー:でもこの事、あのヨゴっていうやつも知ってるんだよね?
ドク:☎そうだ。シュガに聞いたのか?
ベン:うん、晃司の肉を気に入ったから兵士たちに取りに行くように命じたとか、晃司の肉を店に出したり、その肉を使って視察に来る天竜人との交流を深めるとか・・・。
ドク:☎そうか。ところで村の方とかはどうだった?
ベン:うん、行ってみたよ。けど、村はめちゃくちゃにされてて誰一人生きてるものはいなかった。
ドク:☎そうか・・・、いなかったか・・・。
ドクは落胆したように言った。
ポニー:☎どうやら噂は本当だったみたいね・・・!
シュガ:で、そっちのほうはどうだ?何かヨゴの方で動きがあったか?
ポニー:☎あるも何もさっき城の広場でやつの演説聞いてきた所よ。
トーマス:演説?
ベン:それってもしかして「光の子」について?
ポニー:☎そ!しかも自分の能力や野望もみ~んな、私たち大勢の前で公表したのよ。
シュガ:ヨゴが?(ドク:☎シュガ、お前の予想通りだった。やつは天竜人に憧れを抱いていたようだ。(トーマス&ベン&ヘンリー:天竜人!?Σ(◎◇◎;))そのためにどうやらやつは視察に来る天竜人にこのロタの国を献上し、天竜人になるという算段を企てているみたいなんだ。・・・ !!? この国をだと!?
トーマス:天竜人って横切っただけの子供を殺すような野蛮人だったよな・・・?
ヘンリー:うん、それにそんな人たちにロタを売るって・・・!?
ベン:まあ、天竜人に憧れを抱いてるくらいだ。やつならそうする可能性もなくはないかもしれない。
シュガ:で、その天竜人が視察に来る時期は決まっているのか?
ドク:☎いや、それが天竜人が視察に来る時期は5年後らしい。
シュガ:5年後?今すぐではないのか?
ドク:☎ああ、どうも世界貴族の座を手にするためにこのロタを再び貴族の街にするつもりらしい。それにやつには最近まで目に付けていたものがある。
シュガ:目に付けている・・・・?はっ・・・!?晃司か!
ドク:☎ああ、そうだ。
トーマス:あいつ、まさか5年内に晃司を手懐けて自分の配下に置こうとしているのか?
ベン:いや、たぶんそうじゃないと思うよ。おそらくヨゴは自分の計画に晃司を利用しようとしているんだよ。
トーマス:自分の計画・・・・・・そういやぁ、あいつ晃司の肉をひどく気に入ってたんだってな・・・。てことはもしかして、今後もこいつの肉を獲る計画してるってことか?
ベン:うん、それにこの子の特徴は肉以外にも不死身だったり、覇気だったりいろいろ不思議な特徴がある。たぶんそこに目を付けてたんじゃないかな?
トーマス:なるほどな。
ヘンリー:でも何でそのことをみんなの前でなんか公表したんだろう?
トーマス:ん?あぁ・・・そういえばたしかにな・・・。しかも自分の能力まで公表したんだってな。
ベン:もしかすると、たぶんあの演説で公表した後、大勢の人たちに何かを命令したんじゃないかな?
トーマス&ヘンリー:命令? ・・・はっ!?Σ(◎Д◎;)
トーマスとヘンリーは何かに気付くと顔を険しくしながら一瞬、互いの顔を見合った。
トーマス:まさか、あいつロタの人たちに・・・!!(◎Д◎;)
ヘンリー:光の子の肉を仕入れるよう命令したんじゃ・・・!?(◎Д◎;)
シュガ:そうなのか、ドク!?
ドク:☎・・・・ああ。やつはロタの街が潤うことを前提に光の子の肉を街全体に行き渡らすことでロタの名物品とするつもりらしい。
ヘンリー:ロタの名物品て・・・あれ元言えば人肉だよ?
ドク:☎それとあと、晃司に覇王色の覇気を使ったと聞いたんだが・・・?
シュガ:ああ、それはたしかだ。しかも、それを間近で食らうと例え経験値の高い兵士であってもショック死を起こすほどの超強力な覇気だ。
ドク:☎そうか。ヨゴもそこを気にしているらしい。その覇気の制御を保てないまま利用すれば天竜人に危害が及んで、逆に自分の実が危うくなる。そこで彼を鍛えるべくあえて狩人を送るつもりらしい。
トーマス:それがヨゴの言い分か・・・。勝手な言い分だな!
―
ドク:というわけだ。すまないとは思うが・・・(ベン:☎わかったよ。つまり、今晃司と一緒にロタに連れて帰るのは危険だってことでしょ?)あ、ああ、そうだ。ヨゴは言葉で操る能力を持っている僕たちロタの民衆はヨゴの命令を聞いてしまっていたため、もし晃司を見れば身体が反応してまたあの悲劇を繰り返すことになる。そこでお前たちに頼みたいことがある!
トーマス&ベン&ヘンリー:☎?
ヘンリー:☎頼み事?
ドク:お前たちにはその光の子・晃司という子を守ってやって欲しいんだ!(トーマス&ベン&ヘンリー:☎!?)かつてトルガル村の人たちの言うようにに晃司はもしかしたらロタの・・・いや、俺たちにとっての救いの手となり、また出来ればヨゴによって闇の渦に引き込まれそうになっているこのロタの危機を救ってくれる唯一の希望になるかもしれない。だが、今の僕たちは演説でヨゴに「光の子を狩る」という言葉の呪いをかけられたために晃司を守る所か味方でいることもできない。だが、お前たちは父さんたちとは違いヨゴの言葉の呪いを受けていない!!(トーマス&ベン&ヘンリー:☎!!)だから晃司を守れるのはお前たちだけしかいない!!だから頼む、お前たちだけは晃司の味方でいてやってくれ!!
そのことを聞いたトーマスたちはそれぞれ顔を合わせると、フッと鼻息を吹いた。
トーマス:☎何言ってんだ!そんなの当ったり前じゃねぇか!俺たちも母さんたちと同じ考えだよ!!
ベン:☎晃司の事は僕たちが守るから安心して!
ヘンリー:☎うん、鉄砲とか斧とかもあるしね!もし晃司を狙う人たちがいたらそんな時は俺たちが追い払ってやるよ!
ドク:そうか。頼もしいな。
ポニー:頼もしいわね!でもまさか、光の子を狩るはずの捕獲道具が逆に光の子を守る武器に早変わりするなんてね・・・。
ジョニー:アハ、アハ、アハハハ・・・!(;´∀`lll)
ポニーが少し皮肉ったような言い方をするとジョニーは後頭部に手をやりながら大きな口で苦笑いする。
ドク:それとシュガ、お前にも頼みがある。
シュガ:☎わかってるさ。俺もこの子を全力で守って見せるさ。なんせこいつはヨゴの陰謀から救ってくれる唯一の希望なのだからな。
ドク:ああ、ただそれもあるが。お前にはそれともう一つ頼みたいことがあるんだ。
シュガ:☎何だ?
ドク:ああ、晃司に武術を教えてやって欲しい。
シュガ:☎!! 武術を・・・? もしかして晃司を鍛えさせるってことか・・・?
ドク:ああ。何度も言うが晃司は俺たちにとっての唯一の希望。だが、いくらトーマスたちに護衛を務めさせたといえども敵は晃司の肉を狙うロタの民、兵士全てだ。まあ、全員攻めてくるというようなことはないが、ただそれを相手にするというのはいささか危険が伴う。だから念のためにも彼には自身を守る術を身に着けてもらう必要がある。
―
シュガ:なるほど。
ドク:☎それに晃司にはたしか威圧でショック死させる程に強力な覇王色の資質がある。だが今は無意識性なためにもしどこかで発動させてしまえば、人民はおろか、トーマスたちにまで危害が及んでしまう危険性もある。
シュガ:そうだな。あの凄まじい力を持つ覇気に至ってはさすがの俺でさえ危かったからな。出来るだけ意識的にコントロールさせる必要があるな。
ドク:☎まあ、もしかすればその他の覇気もそうなのかも知れないが、とにかく出来るだけ晃司にも強くなってもらう必要がある。
シュガ:わかった。
―
シュガ:☎その役目、俺が引き受けよう!
ドク:うん、頼む。そして、晃司。
―
晃司:う・・・!?Σ(◎₋◎;) う、うん・・・。
びく付くながらもうなずく晃司。
ドク:☎お願いがある!俺たちとともにこのロタ王国を救う力となってくれないか?
晃司:え・・・?ろ、ロタ王国を・・・?
晃司はきょとんとした。
―
ジョニー:ドク、いくら何でも唐突すぎない?
ポニー:そうよ。あの子にとってこの国は恐怖にしかない場所ところなのよ?あなたも知ってるでしょ?
ドク:ああ、わかってる!だからこそ彼にこの国の現状を知ってもらうんだ!
ポニー:まあ、いいわ。ドクに任せる。
ドクは再び電伝虫の前に行き、話を進める。
ドク:いいかい、晃司、よく聞いてくれ。
―
晃司:う、うん・・・。
ドク:☎お前はまだ俺たちのいる街が怖いと思うかい?
晃司:う?うん・・・。
―
ドク:そうか。まあ、この国は前と比べて治安が悪くなってるからな。けど晃司が生まれる少し前はこうではなかったんだ。
晃司:☎え?
ドク:昔は気品あふれる誇り高き国とも呼ばれる貴族がメインの国だったんだが、イーハンという男が王の座に就いてからは国は差別のない自然豊かな国変わっていったんだ。
―
晃司:イーハン?
トーマス:トルガル森に村を作った人さ。
晃司:トルガル村を・・・?
シュガ:イーハンは木に登ったり、魚を釣ったりして遊ぶくらいの自然好きでな。よく俺たち一緒に森に遊びに行くことが多かったんだ。イーハンは差別を嫌い、よくロタの民たちと接することもあった。そしてその者たちが困っていたり苦しんでいたりしているのを見ていると放っておけない性分で、例え貴族と何かトラブルがあったとしても必ずと言っていいほど民の味方をするという心優しい人だった。イーハンは彷徨うホームレスたちに一部の森を切り開いて土地を作り、その者たちに分け与えた。それがトルガル村だ。名前もイーハンが自ら付けた名さ。そしてイーハンが王座に就いてからはロタ王国はトルガル村と共有し、豊かな生活を送っていた。
晃司:ふ~ん、で、そのイーハンって人はどうしてるの?
ドク:☎いや、イーハンは突然重度の病気にかかり亡くなった。今は彼の弟であるヨゴが代理として就任し国を治めている。
晃司:ヨゴってトルガル村を滅ぼした・・・?
シュガ:ああ、ヨゴはイーハンとは逆に他の貴族たちよりも気品とプライドを強く持っているために性格が傲慢。貴族だけを・・・・を常に同等に接し、逆に自身よりも身分の低い民たちには冷たく、気に入らなければ暴行を加えるなど人としてあるまじき行為を平気で行うことが多いため、民たちからもかなり嫌われている。
晃司:そんなやつがなんで国を?
シュガ:ロタ王の血筋がゆえだ。イーハンが場合によって王座を降りたときに自動的にヨゴが就任されることになる。
トーマス:けど、そいつが王に就いてからはこの国の治安が悪くなっていったよな?
ベン:うん、ヨゴ自身がもともと平民を嫌っていたからね。トルガル村も彼の勝手な理由でロタ王国から引き離され、孤立状態。さらにはロタ兵を少数送り込んで、畑を荒らしたり、作物を強奪したり、酷いときには村人たちにケガを負わせたりとやりたい放題。
ヘンリー:そして挙句の果てには、晃司がロタにやってきて村に住み始めたときは晃司を強奪するつもりで村を襲撃。
晃司:じゃあ、村が滅んだのはウチがここにやってきたせいで・・・?
トーマス:んなわけねぇだろ!あいつが勝手にやったことなんだから、お前は悪くねぇよ!
ヘンリー:それにトルガル村の連中は君のことを思って命を懸けて戦ったんだ。たぶん死んで悔いはないと思うよ?
ドク:☎それと今、ヨゴはこの国を元の貴族の国に戻すだけではなく、天竜人たちにこの国を売り出す計画を企てているらしい。それは俺たちにとって危機的状況に他ならない。
晃司:天竜人?
トーマス:ヨゴのみたいな性格の貴族がうじゃうじゃいる貴族の事だ。
ベン:いや・・・、ヨゴより身分高いよ・・・。天竜人っていうのはこの世界に君臨している貴族のこと。別名「世界貴族」とも呼ばれていて決してその者に危害を加えることが許されない、いわば全世界の皇帝のような人たちのことなんだ。でも、彼らはその身分をいいことに人と思えないようなことを平気で好き勝手にやることが多いらしいんだ。例えば、その人に対して気に入らなければ勝手に殺して、気に入った人がいれば奴隷として連れ帰り、晃司のあの時みたいなことをして遊んだりとかね。
それを聞いて晃司は驚いた。
晃司:え?ウチみたいな人っているの?
ドク:☎う~ん・・・、それはさすがにわからないな。この世界で不死身のような体質を持つ人がいるとしてもその肉を食すなんてのはめったにないことかもしれないな。ただ、その情報が天竜人の耳に入れば、おそらくそれ目当てでやってくるだろう。話に聞くとやつらは例え普通の人間であっても目を突いたり、内臓をほじくり返したりして楽しんむこともあるみたいだからな。
シュガ:ただ、それは晃司だけではない俺たちロタの民たちも奴隷として引き合いに出されるかもしれない。つまり、天竜人がここに来ると言うことは俺たちにとってもとても脅威的にしか他ならない。
晃司:え?でも、それをしようとしてるのはここの国の王なんでしょ?辞めさせることは?
ドク:☎残念ながらそれは出来ない。何故ならやつには相手を絶対的に服従させる悪魔の実の能力があるからな。
晃司:悪魔の実?
シュガ:ヨゴ王から出る言葉は誰にも逆らえず、もし一度でも彼の命令を聞いた場合、その者は嫌でも抗うことは出来ず、通りの命令に強制的に従わさせれる。例えていうなら「その場で死ね」と相手に伝えればその者の身体が勝手に動き、勝手に自害させられるという具合だ。
ドク:☎俺たちもさっきそのヨゴによって集められお前の肉を仕入れ売るように命令を出されてる。
晃司:え・・・?
ドク:☎まあ、俺たちと言ってもロタの民全員だがな。トーマスたち除いて・・・だが、やつはあくまで能力者だ。悪魔の実には弱点だってあるし、この呪いを解く方法だって分かるはずだ。
ポニー:☎けど彼の側近・ガカイっていう護衛士も曲者よ?前、シュガが暗殺に失敗したのもあいつがせいでなったのよ?
ドク:☎ああ、そうだな。
晃司:ガカイ・・・。
晃司は手を強く握りしめた。
シュガ:晃司・・・?そうだったな、やつはトルガル村を滅ぼし、その上、晃司をロタ王国に誘い込み、あのような惨劇を起こさせた張本人でもあるからな。ただ、やつも理想を現実に変える能力を持っているんだ。そう簡単にはいかない。けれど、だからと言ってやつの計画をこのまま見過せば事態はもっと悪くなる。
―
ドク:ああ、そうさ。これ以上晃司のような惨劇を繰り返さないためにもやつの計画を阻止する必要がある。だから、晃司、もう一度言う!(晃司:☎うん?)俺たちに力を貸してくれないか?
ドクは頭を下げて頼み込んだ。晃司はしばらくの間黙り込むと口を開いた。
―
晃司:うん・・・わかった。ウチはまだロタのことあまり分からないし、怖い思いもまだある。でもトーマスたちとだったら大丈夫な気がする。
トーマス:てことは協力してくれるのか?
晃司:うん!だってウチとトーマスたちは友達だもん!
トーマス:そうか!ハハ、そうだよな!
トーマスたちは嬉しがって喜んだ。
トーマス:ドクさん、OKだってさ!
ドク:☎そうか!よし、お前たち!引き続き晃司のことよろしく頼む!
トーマス:ラジャー!!
トーマスたちは電伝虫に向かって胸に親指を突き立て、ラジャーのポーズをした。
ドク:☎シュガも頼んだぞ!
シュガ:うん、任せてくれ!晃司は俺が全力で守って見せる!
ドク:☎うん!そして晃司、俺たちは今はお前に会いに行くことは出来ないが、この呪いが解けたら必ず会いに行ってやるからな!
晃司:うん、わかった。ありがとう!
ドク:☎よし、それじゃあ、お前たち健闘を祈る!
そう言ってドクは通信を切った。
トーマス:晃司、これからもよろしくな。
晃司:こちらこそ、トーマス!
トーマスと晃司はお互い手を交わし合った。
―ジョニーズ
ジョニー:いや~、よかったよかった!一時はどうなることかと思ったけど、これで俺たちも晃司の仲間入りだ~!
ポニー:安心するのはまだ早いわ。今は5年後って言われてるけど、いつその日程が変わるかも知れないし。
ドク:ああ、そうだな。それに、俺たちにだってヨゴの命令のせいだからって動かないわけにはいかない。だから常にこの街の動きに耳を傾け、その状況をシュガたちに報告する。出来ることはまだそれだけだが、状況が変わればこちら側にも運気が廻ってくるかもしれない。
ポニー:そうね。今は最初の一歩に過ぎないけど、もし、晃司に何か変化があれば私たちにとって利があるかもしれないし、静かに見守ってましょう?
ジョニー:そうだなぁ~。(???:お~い!誰かいるか~!)ん?
すると突然、店の外から声が聞こえた。そこにいるのは青いポニーテールをしたクールな顔立ちの少女だった。その姿はどこぞの戦士とも思わせる青い服と青いマント、そして背中に青い鞘に納められた短槍を身に着けていた。