モンスターハンター〜伝説の邂逅〜   作:奇稲田姫

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すこしずつすこしずつ……進んで?きてますね、物語。



キャラ募集の締め切り期限は11/30の23:59までとなります。
キャラ募集板


5 追憶の巨戟龍⑦

ドンドルマの大衆酒場から西に進むこと数百メートル。

あわただしく駆け回るハンターの面々に紛れて一般の人の往来も多く、すれ違う人は様々で家族との時間を過ごす者や各々自分の用事を求めて目的地に急ぐ者など都市特有の空気が流れておりモンスターの脅威がはびこる世界の中でも表情は生き生きとしていた。

すれ違う人々に会釈をしていると暖かい笑顔で返してくれるところを見るとやっぱりいい街なのだなという実感がわいてくる。

顔見知りの方からはヤクモの身の回りの心配等いろいろな話をしてくれたりとドンドルマを拠点に決めてから多くの人に支えられてきていると感じた。

 

そうしているうちにヤクモとアデリアの2人は目的の建物へと到着した。

 

赤い煉瓦造りの建物はその付近にある建物に比べるとひときわ大きなつくりをしており、数段しかない階段を上った先にある入り口の上にはハンター御用達の証であるギルドの紋章もしっかりと取り付けてある。

それもそのはずでこの建物はギルドが狩りによって怪我をしたハンターや体調を崩したハンターの治療を目的として建てたギルドがハンターのために運営する医療施設だから。

そうは言ってもそれは最初だけであり今ではハンター、民間人にかかわらずだれでも患者であれば受け入れてくれるドンドルマ内でも屈指の大きさを誇る医療施設となっていた。

 

ヨミから渡されたメモ紙を受付にいた青年に見せると、青年はにこりと笑いながら一つ頷き手早く面会の手続きを済ませて目的の病室への道順を丁寧に説明してくれる。

それに対してぺこりとお礼を返すとつられて隣にいたアデリアもぺこりと頭を下げた。

 

階段を使って3階へと登り、伝えられた病室へ。

廊下を少し歩いていると扉の前の標識に『レマ・トール』の文字を見つける。

 

「あ、ここのようですね」

 

「ですね。あの先輩ならもう回復してそうですけど」

 

「クス。それはどうでしょう」

 

そんなやり取りを交わしてから扉に手をかけて押し開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、ヤクモさん。それから……アデリアちゃんも来てくれたんスか?」

 

個室の中ではベッドの上で上半身だけ起こして包帯の巻かれた右腕をこちらに向けてパタパタと振るレマが元気そうな声で迎え入れてくれる。

 

「レマさん。お元気そうで何よりです」

 

「お邪魔します、レマ先輩。あ、コハク先輩もいらしていたのですね」

 

そう言いながら部屋の中に入りざっと見渡すと部屋の中にはヤクモたちよりも先にお客が来ていたようで先日共に狩りに出かけたエリンとコハクに加えて全身をがっちりと防具で固めたハンター……(おそらく青年?で装備は『ベリオ・S』装備と見て取れる)……が窓際でもたれかかるような恰好で腕を組んでいた。ヘルムは脱いでいるのではっきり見えるその顔は若干切れ長のアイラインに防具の寒冷地を連想させる白色とは対照的なマグマのような深紅に染められたミディアムショート。その髪もハンターの男性らしく割と雑に遊ばせていた。

ただ、その瞳はどこか眠そうでヤクモたちの入室にも気が付かないほどに虚ろ虚ろとしていた。

 

「あ~、ヤクモちゃんおはよ~。今朝ヨミちゃんから聞いたよ~。朝まで飲んでたんだってねぇ~」

 

「はぁ、ほどほどにしておけ。今このドンドルマの状況ならいつ急な呼び出しがかかるかわからないんだぞ?」

 

「?朝まで?そんなはずはないのですが……」

 

不思議そうに小首をかしげるヤクモにエリンは何かを思い出したようにポンと手をたたいて苦笑を浮かべた。

 

「あ、そういえばヤクモちゃんって記憶飛ばしちゃうタイプだったっけ~」

 

「記憶?」

 

「ん~ん。こっちの話だよ~」

 

相変わらずの調子でにへら~と笑いかけてくるエリンに対してわずかに肩をすくめながらヤクモはベッドわきへと歩み寄る。

続いてアデリアも小走りで追いてきた。

ベッド脇に着くと上半身だけ体を起こしていたレマに視線を合わせる。

 

「改めて、無事で何よりです。お体の具合はいかがですか?」

 

「ありがとうございますッス。もう絶好調っスよ。元気いっぱいっス。それからやけどの痕もコハクさんの応急処置のおかげで大事にはならずに済みましたっスし。ほんとに感謝しかないっスよコハクさん」

 

話を振られたコハクはベッドの向かいに備え付けられていた机に腰かけながらいつも通りのスンとした表情で『気にするな』と一言だけ言葉を返した。

 

「あはは。ご迷惑をおかけしたっス。あ、そういえば、ヤクモさん」

 

「はい?」

 

「さっきエリンさんから聞いたんスけど、見慣れないハンターも多くなってるんスか?」

 

「そのようですね。ここに来る時にも何人か見慣れない方たちとすれ違いました」

 

「なんかね~、私たちが狩りに出ている間に人手が足りなくて近くの村や街に救援要請出したんだって~、ギルドが」

 

「あぁ、それでですか」

 

「みたいだね~」

 

見舞いの品だろうフルーツの籠に入っていたリンゴを果物ナイフで切り分けていたエリンがヤクモの代わりに答える。

相変わらずかわいいもの好きのエリンらしくウサギの形にしてはいるのだが、普通のウサギ型ではなくつぶらな瞳や鼻といった細かな装飾まで再現されしまっており大きさこそ切り分けたリンゴの欠片ではあるものの見た目だけはもはや完璧なウサギそのものとなっていた。

それを渡されたレマもどこか複雑そうな表情でお礼を言って受け取っている。

 

「あ、はは、これ…………どう切ったらこんなにリアルにできるんスかね。あ、そうそうヤクモさん。実はその救援要請のおかげで久しぶりなお客さんも来てくれたんスよ」

 

「どういうことですか?」

 

「そうっスよね、気になるっスよね。ちょっと待っててくださいっス、今起こしますんで」

 

けらけらと笑いながらおもむろに枕を持ち上げると、

 

 

 

 

 

「そろそろ起きてくださいっスよ!()()()()()!」

 

 

 

 

 

窓際でうとうとしている青年に向かって思い切り投げつけた。

 

へぶっと情けない声を出した青年はプルプルと震える手でぶつけられた枕をがっとつかむ。

 

「っ!おい、待てよ、もうちょっとなんかこう……なかったのかよ!起こし方…………って、おう、久しぶり」

 

「お、お久しぶりですね、アカシさん。あまりに自然にいるので全く分かりませんでした……」

 

「なんか俺の扱いひどくねぇか?」

 

アカシと呼ばれた青年はぶつけられた枕をレマのほうへポンと投げ返すと、ため息をつきながら後頭部を掻いた。

 

「あ~、やっぱりヤクモちゃんとも知り合いだったんだ~」

 

「はい、同時期にハンターの訓練所を卒業した間柄でして」

 

「つ、つまり、ヤクモ先輩たちと同期の方……ということですか?」

 

さっきまでコハクと話し込んでいたアデリアも話に一段落ついたのかこちらの会話に参加してきた。

 

「ま、そういうことになるな…………で、そういえば名前は?」

 

アデリアの言葉に返答し、視線を彼女のほうに向けるアカシ。

 

「そうっスね、アカシさんとアデリアちゃんは初対面っスね」

 

「ですね。アカシさん。こちらはアデリアさんです。私たちがドンドルマに腰を据えてしばらくたってから来てくれたんですよ」

 

「なんか後輩って感じでかわいいんすよ。ぬふふ♪」

 

「うぅ……か、勘弁してください……。でも、よ、よろしくお願いします……」

 

レマがにやにやしながら紹介するとアデリアはポンと頭の上から蒸気を出しそうな勢いで顔を真っ赤にしてしまった。

そんなやり取りを見ながらエリンのほうもくすくすと笑顔を浮かべている。

 

「私からしたら~、君たち三人ともかわいい後輩ちゃんだよ~、ね~」

 

「わ、ちょ!?エリンさんいきなり抱き着かないでくださいっス!」

 

「よいではないか~よいではないか~」

 

いきなりがばっとレマに抱き着いてほおずりをするエリン。

それを見ていたコハクは片手で頭を抱えながらため息をつくとエリンの首根っこをつかんで無理やりレマから引きはがす。にゃ~んといいながら猫のように両手を丸めて舌を出すエリンは引きはがしたコハクによっておでこにデコピンされて自重しろと叱責を受けていた。

 

「まぁ、大変そうだなお前らも。と、そんなことより、アデリアって言ったか?」

 

一連の状況を見ていたアカシも若干苦笑しつつ視線をアデリアのほうに戻した。

 

「初めまして、だな。俺はアカシ・カイトっていうんだ。さっきレマも言っていたけどヤクモとレマ(こいつら)とは同期の仲なんだよ。ヤクモとは同い年だよな」

 

「そうですね」

 

「ま、こんな俺だけど、よろしくな」

 

「はい。よろしくお願いします。あ、その……」

 

「?どうした?」

 

ぺこりと礼儀正しくお辞儀をしたアデリアが次の言葉を言おうとして口ごもる。

 

「いえ、その、ヤクモ先輩とレマ先輩の同期の方だというのでしたら……」

 

「?」

 

頭の上にはてなマークを浮かべるアカシに向かって視線を向けた。

 

 

 

 

 

「アカシ()()と、お呼びしてもよろしいでしょうか?」

 

 

 

「……お、おう」

 

 

 

 

 

『先輩』という呼ばれ慣れていない響きに困惑やらうれしさやらの複雑な感情が入り混じった表情を浮かべるアカシは柄にもなくきょとんとした顔で空返事を返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なぁ、ヤクモ」

 

アデリアとのあいさつの後から少しの間上の空だったアカシだったが、おもむろにヤクモを呼ぶとちょっと耳を貸せのジェスチャーをすると耳元でこそりとささやくように話を切り出した。

アデリアのほうはというと今はレマ、エリンの三人で話し込んでおり、コハクのほうは先ほど部屋の外からギルドナイトの人に呼ばれて今は席を外している。

 

「はい、なんでしょうか」

 

「……なんか、いい響きだな『先輩』って」

 

「何を言っているのですか全く」

 

その内容を聞いたヤクモは大きくため息をつきながら頭を抱えた。

 

「いやだってさ、ほら、俺たちってあれじゃんか、訓練所にいた時から先輩らしい先輩もいなかったし逆に後輩らしい後輩もいなかったろ?」

 

「それはまぁ、そうですが」

 

「なんかこう、グっとくるものがあるというか……」

 

「はぁ……」

 

「なんだよ」

 

「いえ、アカシさんはあれからお変わりない様子、と思っただけです」

 

「…………少し棘含んでねぇか?その言葉」

 

「さて?何のことでしょうか」

 

ジト目でふいっと視線を逸らすヤクモだったが、苦笑しながら口元を引くつかせるアカシの反応を確認するともう一度大きくため息をつく。

 

「ともあれ、アカシさんもギルドからの救援を受けてきてくださったのですか?」

 

「別にいいだろ…………って、あ、あぁ、ちょうど近場のジォ・ワンドレオにいたもんでな。ドンドルマも大変だって話だし俺も俺で依頼を終えたばかりで次の依頼決まるまで暇だったからさ。だったら救援要請受けちまおうってなってな」

 

「ジォ・ワンドレオに?ジォ・ワンドレオなら先日私たちも立ち寄っていましたよ。だいたい5日ほど前になりますが」

 

「5日前?あぁ、多分俺がいたのはそれよりももうちょい前だからな。一応ドンドルマには2,3日前についてたから」

 

なるほどといってヤクモが納得したように手をたたいた。

 

「んで、つい昨日?一昨日?だかに狩りに出ていたハンターが負傷したってんで同じハンターとして見舞いに来てみたら……」

 

「レマさんだったと」

 

「ビンゴ」

 

そういってアカシはぴしっと両手の人差し指を同時にヤクモに向けた。

 

「んで、お前らドンドルマを拠点にしてたんだな」

 

「はい。まだまだ実力は先輩方に及びませんが、日々学ばせていただいています」

 

「なるほど、さっきレマもおんなじこと言ってたよ」

 

「と言うと?」

 

「『まだまだ先輩たちの影は遠いっスね~、もっと頑張らないとっていつも思ってるっスよ。それで今回はちょっとヘマしちゃったんスけどね。あはは、自分が情けないっス……』だってさ」

 

「まぁ。レマさんがそんなことを」

 

「あいつなりに今回のこと責任感じてるんだろうさ。事情を知らない俺が言うのもおかしな話なんだけど」

 

そんなことをアカシに言われ、ヤクモはつい先日の狩りのことをもう一度思い返してみる。

確かにいつもであれば何ら苦戦などを強いられることはない依頼内容だったし、ついでにギルドマスターからの依頼品の収集も少し多めに見積もってはいたほどだった。ゆえにいくらレマがへまをしたとしてもあそこまで予定が狂うことになるとはヤクモを含め一緒に狩りに行っていたエリンとコハクでさえも想像していなかった。

そもそもただでさえ猪突猛進気味なレマが無傷のまま狩りを終えることはかなり珍しく、多少の怪我をしてくる程度なら『いつも通り』だったはずなのだ。

それはエリンもコハクも重々承知であり、コハクに関しては応急手当て用の道具をいつもより少し多めに準備していたくらいである。

 

しかし、いざ蓋を開けてみれば多少の傷では片づけられないほどの重傷を負って帰ってきたではないか。

正直あの場所にコハクがいてくれなかったらどうなっていたかわからない。

それほどのことが起こってしまったのであれば依頼内容だけ達成してギルドマスターの依頼のほうの素材収集は予定していた数まで到達してはいなくとも切り上げる判断を下さざるを得なくなる。

 

だとしても狩りにアクシデントはつきものであるため予定通りに狩りが進むことなどほんの一握りしかないことを考えるとそこまで気に病む必要もないのだが、今回は自分のせいで予定が変更になってしまったことは堪えてしまっているのだろう。

ふとヤクモとアカシは視線をレマのほうへ向ける。

エリンやアデリアといつも通り元気に会話しているが、表面上では笑ってはいても内心こんな重大な時に動けないことを悔やんでいるのかもしれない。

 

重苦しい空気になりそうになったところでアカシが咄嗟に話題を変えて暗い雰囲気になることだけは回避できた。

 

「でさ、ここのギルドマスターのおっさんからあらかた説明もらってるんだけど。いろいろぶっ壊されて修理のための素材集めに人手が足りないんだってな」

 

「そうですね。ドンドルマの南側に広がっている大型モンスター迎撃用の砦がほぼ壊滅状態となってしまいまして」

 

「すげぇよな、壊滅って。実際にこの目で見るまでにわかには信じられなかったぜ……」

 

「わかります。それから聞きましたか?」

 

「なにを?」

 

「保管庫の話です」

 

「保管庫、あぁ、聞いた。確か大砲の弾だけがきれいさっぱりなくなってたってやつだろ?」

 

「はい。現在ギルドのほうでは盗賊の仕業とアタリをつけて捜査を続けているのですが、何か心当たりというか手掛かりというか持っていたりしませんか?この場所の近くで盗賊のような人物の目撃証言が多いとか、小さなことでも構いません」

 

「盗賊ねぇ……あの大砲の弾を、人間が運ぶってか?」

 

「はい」

 

「いや、どう考えても無理な話だろ」

 

「私もそう思います。しかし、今の現状を説明するにはこの説が一番有力でして……」

 

「そう、そこなんだよな。あの砦に普通の大型モンスターなんて入ってこれるなんて思わねぇし、かといってあの砦を使うと言ったら確か老山龍(ラオシャンロン)砦蟹(シェンガオレン)ってバカでかい甲殻種ぐらいのもんだろ?そんなもんが現れてたら今こんなにのんびりとしてられないだろうし……」

 

「あの量の弾を一晩で消し去ったことには驚きしかありませんが、人であれば砦の中には入ることができます」

 

「だよな。さっき聞いた話だとなんか保管庫の近くに油がいっぱい発見されたらしいから、もしかしたらこの油を使って荷車の車輪を滑らせて移動しやすくしたんじゃないかって言ってたぞ」

 

「油ですか。なるほどそれであれば人間であっても大砲の弾の運搬は可能になりそうですね。砦の保管庫付近に油が多く散乱していることの説明にもなりそうです」

 

軽く顎に手を添えて考える仕草をするヤクモ。

 

「ま、そこまで答えが出てきてるんなら犯人が捕まるのも時間の問題なんじゃねぇの?だとしたら俺たちはちゃっちゃと依頼の品を集めてゆっくり休もうぜ…………って言いたいけどよ、お前、なんで今日は防具着てないわけ?」

 

湿っぽい話はやめにしようといいながら大きく伸びをするアカシはそのままヤクモの服装を見てジト目を向ける。

 

「私は今日休暇をいただいていますから」

 

「は!?ずるいぞお前!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうこうしているうちに一時退室していたコハクが病室内に戻ってきた。

しかしその表情はめったに感情を表に出さないコハクにしては珍しく眉間にしわを寄せて険しい表情をしている。

 

「……」

 

「コハクくん?大丈夫~?…………もしかして、あの件の結果~?」

 

その様子に気づいたエリンが部屋の入口のほうへ視線を向ける。

エリンも入室してきたコハクの様子がおかしいことに気づいたらしい。語調はいつも通りではあるもののその声色は真剣なものへと変化していた。

 

「……あぁ、ギルドに渡して鑑定していたものの結果が出た。……その前に」

 

ギルドナイトから受けた報告を話そうとしてコハクが一度口をつぐみ、スッと視線をレマのほうへ移すとそのままつかつかベッドのほうまで歩み寄り近くに置いてあった椅子にすとんと腰を下ろした。

 

「レマ、あの時の状況の説明できるか?」

 

「あの時、って……」

 

「あぁ、あの時…………お前が狩場であんな大やけどを負う(ヘマをする)とは考えられない。何があった」

 

「…………」

 

真剣なまなざしでレマの顔を覗き込むコハク。

それとともに近くにいるエリンとアデリアもつられて視線をレマのほうへ。

窓際で話し込んでいたヤクモとアカシもレマを見つめ名がら会話に聞き耳をたたていた。

 

「そう……っスよね。お話しするっス、あの時、何が起こったのか……」

 

先ほどまでの元気はどこへやら、急にしおらしい声となったレマが当時の状況をぽつりぽつりと言葉を漏らしながら悔しそうに唇を噛んだ。

 

「…………ダイミョウザザミとの戦闘中、()()()をハンマーでぶっ叩いただけなんスよ……。そう、ただそれだけ……」

 

その言葉にコハクが訝しげに眉を寄せた。

 

「ある物を叩いた?」

 

「はい……」

 

「そのある物っていうのは」

 

そんなコハクの問いに対して少しだけ間を開けたレマがスッと視線をコハクに向けて、いつもよりも数倍は真面目な声ではっきりと言葉を伝える。

 

「それは……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「黒っぽい……()()()()()()()()()のっス」

 

 

 

 

病室内を重苦しい静寂が支配していった。




まだまだ先は長そうですね……
気長に呼んでいただけると嬉しいです。


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応募したい方はその時間までにお願いいたします。
その時間を過ぎて送っていただいたものに関しては申し訳ありませんが不採用とさせていただきます
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