ミノタウロスを倒してダンジョンから帰ってきたベルは入手した魔石を売るためにギルドへ向かっていた。ギルドが見えてくるとギルドの前にはベルの担当アドバイザーのエイナがいた。
「エイナ」
「あ、ベル君。帰ってきたんだね」
「あぁ、それと
「え、な、何があったの?」
「ミノタウロスが上層に上がってきた。既に倒してあるが、一応な」
「・・・因みに誰が倒したの?」
「俺」
ベルはそう言いながらバックパックからミノタウロスの魔石を取り出す。それを見たエイナは絶叫した。
「なんで初日から7階層に行くの!?しかも
「倒せるから」
「・・・ねぇ、ベル君」
「何だ?」
「ステータス見せてもらっていい?」
「・・・良いけど、絶対に他言無用な」
「えぇ、もし外部に漏らしたら貴方に絶対服従を誓うわ」
「・・・・・・はぁ」
そうして服を脱ぐベル。その肉体には所々に縫われた跡がある。それを見たエイナは顔を青ざめた。縫われた跡にも動揺したが何よりベルの背中にはステータスが無かった。
「ねぇ・・・ベル君・・・」
「見ればわかる通り俺にはステータスが無い」
「それじゃあどうやってモンスターと・・・」
「自身の肉体を改造してもらった」
「改造?」
ベルはヘスティアの時と同様にあの7年前からオラリオに来るまでの出来事を掻い摘んで話した。
「・・・そんなことがあったんだね」
エイナはそう言いながらベルの頭を撫でる。それをベルは拒絶しない、ヘスティアの時と同様だ。
「この事は絶対に口外しないわ」
「・・・ありがとう。エイナ」
服を着ているベルにエイナは言う。ベルは彼女に感謝しながら自分は恵まれていると思った。
「ただいま。神様」
「お帰り!ベル君!それじゃあ早速晩御飯にしようぜ!」
あの後ギルドから帰ったベルはホームの廃教会に帰ったきた。ベルの帰還に喜ぶヘスティアはすぐに晩御飯を食べようとベルを誘うが
「いい、もう済ませた」
「oh...またか・・・」
ヘスティアは苦悩した。原因はベルの食生活についてだ。ベルはマーリンの研究所で暮らす時から今日に至るまでマーリンが作った栄養食しか食べていない。
「・・・ベル君」
「ん?どうした神様」
「明日から君が持っている食べ物を食べるの禁止」
「え」
ヘスティアからの命令に固まるベル。ヘスティアはベルに美味しいものを食べてもらうべく外食に誘う。
「だから明日はボクと一緒に美味しいものを食べよう!」
「いらないです」
「ズコー!何でぇ!?」
ベルの即答にズッこけるヘスティア。即座に理由を聞くが
「ゆっくり食べるのって面倒くさい」
これである。流石にヘスティアも覚悟を決めた。
「ベル君」
「・・・なんですか?」
「一緒にご飯を食べよう」
「嫌です」
「あり?」
なかなか言うことを聞かないベルのヘスティアは軽めの神威で迫った。流石にこれなら行けるだろうと思ったヘスティアだが、ベルはまたも即答で拒否する。これにヘスティアは困惑した。
(神威が効かない?どう言う事だ?)
「・・・どうしたの神様?」
「ふぇ!?」
思考するヘスティアに対して至近距離で近づくベル。後少しでキスが出来るレベルだ、ヘスティアは顔を赤らめながら尻餅をついた。
「神様?大丈夫ですか?」
「・・・ハァ、ベル君、お願いだからちゃんとご飯を食べてくれないか?」
「・・・むぅ、わかりました」
「ホッ・・・」
ヘスティアの粘りによってベルが栄養食以外の食事をすることになった。ヘスティアはベルに沢山美味しいじゃが丸君を食べさせようと決心した。