灰核事件後、深海棲艦の攻勢が弱まりしばらくにらみ合いが続いていた。
しかしそんな中でもたまに偵察艦隊などがやって来るため秋雪鎮守府は対応していた。
だがそんな中で、1989年9月、秋雨雪翔と響が結婚した。
結婚式後
提督室
秋雨「・・・ふぅ、疲れた・・・」
響「・・・うん、あんな服初めて着たから何度も転びそうだったよ・・・」
秋雨「・・・響、これからはどうするんだ?」
響「どうするって?」
秋雨「やめるのか?艦娘」
響「・・・やめる、いや、やめなきゃいけないからね。本当、ギリギリだったよ」
秋雨「もう艦娘の力はないのか・・・」
響は人間から艦娘になった数少ない半人半艦だが、他の艦娘とは違い年をとるごとに力がなくなっていく欠点があった。
そして結婚する直前には艦娘としての力は完全になくなっていた。
響「これからは教官として基地を支えるよ」
秋雨「・・・ああ、よろしく頼む」
響「あ、あと家族も作らないとね」
秋雨「お、おう・・・そうだな・・・」
・・・
それから1年後
秋雪鎮守府はたびたびくる敵艦隊等を追い払いながら平穏に過ごしていた。
その年の10月には雪翔と響の間に子供が生まれた。
秋雪病院病室
響「・・・よしよし・・・」
三日月「響さん。体調は大丈夫ですか?」
響「うん。私もこの子も大丈夫だよ」
三日月「・・・」
響「・・・持ってみる?」
三日月「・・・はい!」
響は三日月に赤ちゃんを渡した。
三日月「よしよし・・・いいこいいこ・・・。ところで名前はきててるのですか?」
響「・・・うん、決まってるよ。名前は桜にしようかと思うよ」
三日月「桜・・・いい名前だと思います」
響「たまに遊び相手になってもらうと思うからその時はよろしくね」
三日月「はい。分かりました」
しばらく話してるとノックされた。
秋雨「失礼するよ」
秋雨、大野、佐藤が入ってきた。
三日月「あ、提督。こんにちは」
響「・・・父さん、どうしたの?」
佐藤「・・・いや、まさか、孫を見れるとは思ってなくて、それが嬉しくて涙が・・・」
大野「あいつもいたら同じことになってただろうな・・・」
三日月「あ、えっと、あ、桜ちゃんはお返しします」
響「よいしょ・・・」
響が桜を受けとる。
佐藤「ひ、響、もっと近くで見せてくれ」
響「わ、わかったから。ほら」
佐藤「・・・可愛いな、よしよし」
佐藤が桜の頭を撫でる。
響「・・・こんな風な生活をおくれる日がくればいいな・・・」
秋雨「・・・そうだな。桜を提督には就かせたくないが・・・もし続くのなら・・・」
大野「俺ら市民は娘に提督を変えても支えるよ」
秋雨「・・・ありがとう、でもそうしないためにどんどん奪還しないとな」
大野「・・・アメリカ、南米、ハワイ、そしてミッドウェー、か・・・」
秋雨「・・・そうだな、じゃ、会議を行うから大野は来てくれ」
大野「わかった」
そう言って部屋を出た。
・・・
雪翔は娘の桜が提督につかないよう、ついてもできるだけ楽をさせれるように努力した。
1991年5月、ハワイ諸島解放
1994年10月、南米解放
1995年1月、呉で起きた反乱を鎮圧
と、活躍をしていた。
しかし、深海棲艦の発生源であるミッドウェーの陥落はできていなかった。
1995年のある日・・・
三日月「さ、桜ちゃん!ま、待って!」
桜「お姉ちゃん!早く早く!」
電「・・・廊下ではまたあの2人が遊んでいますね」
響「そうだね。やっぱり三日月を選んで正しかったよ」
秋雨「・・・たぶんそろそろ・・・」
桜「パパー!ただいま!」
桜がおもいっきりドアを開けて入ってきた。
秋雨「お帰り」
響「お帰りなさい」
桜「ママ!ただいま!」
三日月「・・・はあはあ、さ、桜ちゃん、速すぎ・・・」
秋雨「そ、そんなに疲れるほど速いのか・・・って」
桜「・・・スースー・・・」
桜はそのまま床に寝転んでいた。
響「じゃあ、ちょっと寝かしてくるね」
三日月「あ、それは私がやっておきます」
響「大丈夫。じゃあ、先に布団敷いておいて」
三日月「分かりました!」
響「よいしょ・・・、では」
響は部屋を出た。
電「・・・提督、桜ちゃんは、普通の子、なのです?」
提督「なんでだ?」
電「だってあの子、普通の子供より成長が早いような気がするのです・・・」
提督「・・・確かに。見た目は他の子と変わらないが、運動神経とか、学力とかは高いな・・・」
電「もしかして、桜ちゃんは艦娘の能力も・・・」
秋雨「いや、それはないだろ。響は完全に艦娘の能力が消えてから妊娠したからな・・・」
電「でももしかしたら・・・」
秋雨「・・・そうだな。でも、そんな能力があろうがなかろうが大事な娘だ」
響「そうだね」
電「あ、響さん。三日月さんは?」
響「桜と一緒に寝ちゃったよ」
電「そうなのですか」
秋雨「・・・てっ、もうこんな時間だ。電行くぞ」
電「え?あ、は、はい!」
雪翔と電は部屋を出ていった。
響「・・・こんな生活も、悪くないな・・・」
響はそう思った。
それから特に大きな戦いはないまま年月は過ぎていった。
そして10年後
2005年10月12日
秋雪鎮守府提督室
桜(15歳)「・・・はぁ・・・」
三日月「緊張してるのですか?」
桜「う、うん。提督になれるなんて、思ってなかったから・・・」
三日月「大丈夫ですよ。私達が精一杯おささえします」
桜「・・・うん。ありがとう、三日月」
吹雪「桜さん。そろそろです」
桜「あ、分かりました。・・・よし」
桜は深呼吸すると部屋をあとにした。
食堂
雪翔「お、きたきた」
食堂には基地内の艦娘や妖精、地上部隊の各隊長、さらには秋風や佐藤もいた。
雪翔「じゃあ、始めるか」
桜「・・・はい」
桜は雪翔の前にいった。
雪翔「えー、秋雨桜、貴殿を秋雪鎮守府提督に任命する。これから頑張ってくれ」
桜「はい!精一杯頑張ります!」
雪翔「頼んだぞ。・・・全員聞け!今よりここの提督は桜になった。桜が提督になるのが不服と思うものは手を上げろ!」
全員「・・・」
雪翔「・・・よし、では盛大な拍手で新提督を祝ってくれ!」
全員「パチパチパチ」
食堂内、さらには外から覗いていた隊員も拍手をしていた。
雪翔「よし、それじゃあ祝いの宴だ!」
全員「おおー!!」
数時間後
桜「・・・だいぶ、静かになりましたね・・・」
三日月「そうですね。結構飲んでたみたいですし・・・」
佐藤「はあ、孫がこんなに立派になったとはな~・・・」
響「父さん飲み過ぎ、もう10本目だよ?それにその話は何回も言ってるし・・・」
雪翔「親子揃って酒に強いんだな・・・」
桜「・・・おじさんもお母さんも強いんですね」
電「提督~」
雪翔「なんだ?」
桜「どうしたの?」
佐藤「おうなんだ?」
電「・・・も、元提督なのです・・・」
雪翔「なんだ?」
電「これからはなんて呼べばいいのです?」
雪翔「ん~、なんでもいいぞ」
電「じゃ、じゃあ、長官、なのです・・・」
佐藤「お、いいな。長官だな、これからは。ハハハ」
佐藤につられみんなも笑った。
雪翔「早く、こんな生活になりたいな」
響「そうだね・・・」
桜「わ、私の代で戦争を終わらせます!」
雪翔「そのいきだ。頑張れよ」
雪翔は桜の頭を撫でた。
桜「はい!」
桜はそう返事をして笑った。