三次創作 とある装蹄師に自覚と反省を促す取材記録   作:zenra

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最近何を書きたかったのか迷走中
そろそろ潮時なのでは、ボブは訝しんだ



相変わらず何時の話なのかわかんねぇな、これ


File  8

 

 

 

どうも、今回は取材に応じて頂いてホッとしてますよ

 

 

 

「そっスカ、まぁ暇だったんで良いっすよ」

「んで、何聞きたいンすか?」

 

 

現役時代の貴女がマスコミに面白おかしく書きたてられたのは存じております

ですが、今回はレースの事だけではなく、当時のトレーナーについてもお聞きしたいと思いまして

 

 

「…まぁ、当時の記事に思う事があるのは事実っス」

「けど、ダンナと一緒に乗り越えた事っスから、今は気にしてない…気にしてられない、かな?」

 

 

と、言いますと?

 

 

「娘が地方っスけど、トレセンに入学したんで、一息ついたところなんス」

 

 

ほほう、娘さんが…

えっ?

中等部ですよね…?

 

 

「いや、高等部っスよ? それが何か?」

 

 

あの…逆算すると卒業してすぐじゃないですかね…?

 

 

「いや、当たったのは7月後半のだと思うっスから…まぁ、卒業後だからセーフで」

 

 

旦那様は当時のトレーナーさんでしたよね?(ギリギリ16歳…?)

あの、ぶしつけですが現役当時からお付き合いしてたとかそう言う事は…

 

 

「いや、感謝はしてたし信頼もしてたっスけど、好いた惚れたはまだ無かったっス」

 

 

ですよねー!

当時は中等部で、高等部に上がる事無く引退、トレセン学園を去ったとはいえ、ねぇ?

 

 

「卒業後に屈腱炎の治療とリハビリを続けてたんスけど、その時トレーナーが学園を休職してずっと付き添ってくれたんスよ」

「で、それで、その、あぁ、アタシこの人が好きなんだって自覚してっスね」

 

 

おお、王道ですね

 

 

「押し倒しました」

 

 

ファッ!?

 

 

「いやぁ、つい情熱を抑えきれなくてっスね(笑」

 

 

それ笑い事じゃないやつですから!

駄目なやつですから!!

 

 

「そしたらあの子が出来ちゃってですねェ…やー、焦った焦った」

 

 

おぉ…もぅ…(顔を覆う

 

 

「でもね、アタシが何か言う前に、ダンナがプロポーズしてきたんスよ」

「出来たって伝えたわけじゃ無かったンですけどネ、感じるものがあったのか、ダンナから言われたんス」

「お前に押し倒されたのは思う所がある、あるが最終的には受け入れたのは俺だ」

「だから、お前を俺にくれ。 お前のトレーナーになったときは、競争バとしてのお前をくれって言ったけど、今度はお前の人生丸ごとくれ!」

「なんて、真顔で言うんスよ。そこで改めて惚れちゃったなぁって…」

 

 

情熱的ですねぇ…(精一杯気を使った言い方)

 

 

「その後両親に報告して、許可貰って…いやぁ、慌ただしかったっス」

「デキてるのが解ってたから式はいいかなって思ってたんスけど、お互いの両親がもう、ノリノリで準備しちゃって…」

「せめてもの抵抗で身内とごく親しい友人だけって条件で式を挙げて…まぁ、忙しくしてたっスね」

 

 

理解ある御両親だったんですね

 

 

「あ、ダンナのお義父さんお義母さんは孫が欲しくて仕方なかったんだそうっス」

「ウチの両親は、その…アタシと似たような馴れ初めだったらしく、覚悟してたそうっス」

 

 

ハハハ…それは、また

いやぁ、随分脱線しちゃいましたがそろそろ現役時代のお話に戻りましょうか!ね!

 

 

「そっスね、じゃあデビュー辺りからで?」

 

 

それでお願いします

 

 

「アタシはデビューが遅めだったンですがね、これはダンナの方針だったンですよ」

「ジュニア期にみっちり基礎を仕上げて、クラシック戦線に殴り込む、アタシには其れが出来る地力がある、ってネ」

 

 

それは、かなり思い切った方針ですね

普通はデビューをしたらOP競争でレース勘を養わせたりというのが一般的ですが

 

 

「そういう意味でも、トウカイテイオーと似てたンじゃないっスかね」

 

 

あぁ、そういえば彼女もデビューは12月でしたね

デビューからの戦績・レース内容で彼女の一強ではなく、貴女がライバルとなるのでは

ファンの間ではそう囁かれていたとか

 

 

「あー、まぁ、当時はアタシも壁になるのはアイツだって思ってましたネ、それぐらい図抜けた強さを感じましたシ」

「実際、ダービーでは格の違いを見せつけるような王道の走りで先着されましたしネ」

 

 

三冠確実と言われ、皇帝の再来とも言われた当時のトウカイテイオーさんはノリにノってましたからね

蓋を開ければ三バ身差、帝王一強時代とまで言われたレースでしたからね…

それぐらい、ダービーのトウカイテイオーさんは強かった

 

 

「ソっスね、確かに強かったっス。それだけにリベンジを誓った菊花賞を回避、骨折…目の前が真っ暗になったっス」

「絶対にぶっ壊してやるって誓った壁が勝手に崩れて無くなったンですよ?」

「けど、ダンナが、トウカイテイオーは戻って来る。だから、アイツが取れなかった冠を取って待てばいい、ってネ」

 

 

おぉ…

 

 

「そこから菊花賞までトレーニングにも気合入れて…入れすぎちまったんスけどね」

「ダンナの先輩が装蹄師だからって、頼み込んで蹄鉄もキッチリ仕上げてもらったンですけど、気負い過ぎてたンですよ」

「結果は、青葉賞で負かしたツインターボとストロングガイザーに敗れて三着、一番人気に押されてたってのに」

 

 

セントライト記念ですね

 

 

「そっス。レースが終わった後で、ダンナが部分麻痺が残ってる左手で、シッカリとアタシの手を握って言われたのがキツかったっスね」

 

 

何と言われたのですか?

 

 

「今日のお前は独りで走ってた、けど、レースを走るのはお前一人かもしれないけど、レースはお前一人が走ってるわけじゃないんだ。ライバルがいて、それを支えてる人がいて、それを見守って、応援するファンがいる」

「焦り過ぎだよ、お前の持ち味である瞬発力からくる差し脚だって活かせてなかった」

「次、菊花賞でも走るのはお前一人だけど、お前を支える俺がいる。お前と競り合うライバルがいる。お前を応援するファンがいる」

「今、ここで解れなんて言わない。最悪、菊花賞本番の最中でだって良い」

「けどな、お前なら…俺の相棒で、俺に競争バとしての自分を預けてくれたお前なら、菊花賞を取れるって信じてる」

「そう言い切って、手を離したンですけど、握られた手が凄く熱くて…」

「なんだか、ダンナの顔を見れなくて、下を向きながらちゃんと考えるッて伝えてからその日は帰ったんス」

 

 

当時の旦那様は、その、凄いですね?

熱血というか、情熱的というか…(誰かさんに似てる気が…気のせいか?)

 

 

「ッスね、一晩たって、冷静になれたから良かったっスけど、寝落ちするまで頭の中で言われたことがグルグルしてたっスから」

「けどまぁ、肚が座ったっていうか…菊花賞を取る、誰が居ても、絶対に。ダンナとアタシが取るって決めたんス」

 

 

成程

そして迎えた菊花賞で、見事手にしたクラシックの冠でしたが…最後まで誰が抜け出すかわからないレースでしたね

 

 

「そっスね、スタートからゆっくりと展開していったレースだったンで、チッとかかり気味だったんス」

「早めに上がっチまっても良い位置につけたのは、運も絡んだ事っスね」

「レースの最中もここでいいのか、このままでいいのか、なんて考えがチラつきながら走ってたンですけど、ゴール版の前でアタシを真っ直ぐ見てるダンナが見えて、思ったんス」

「アタシの最大の武器は瞬発力、なら最後の直線でぶっちぎればいい、ってネ」

 

 

坂を駆け降りる勢いのままに突っ込んで行った、見事な差し脚でしたね

 

 

「アタシとダンナの、自慢の脚ですからネ」

 

 

えぇ、それだけに帝王不在だから勝てた、まるで空き巣なんて言う人が居たのは同じ記者として…本当に…

 

 

「あぁ、それ気にして無いっス」

 

 

えっ?

 

 

「あの時、最後に競り合ったアタシらはみんな、トウカイテイオーが居ても負けなかった、そう自信を持って言えるくらい走れたと思ってます」

 

 

貴女方の誇りを見縊っていたようです…

謝罪を致します

申し訳ありませんでした

 

 

「良いんスよ。結果として菊花賞の後は色々アレでしたからネ」

 

 

屈腱炎での長期療養

一年のブランクを挟んでの復帰レース

時を同じくして骨折から復帰したトウカイテイオーとの直接対決となった有馬記念ですね

 

 

「っス。 悔しいけど、アタシは仕上がり切ってなかった…いや、仕上がったのに、菊花賞ン時には及ばなかった、かな…」

「似たような条件のトウカイテイオーも同じく掲示板を外してましたけど、最後までアイツには先着出来なかったのも悔しい理由ですネ」

「年明けのレースでも惨敗、おまけに屈腱炎の再発で引退を選ばざるを得なかった…」

 

 

トゥインクルシリーズの常、とはいえ…

アスリートとしての側面から見れば、そう言う事もあると言えるでしょうが

未成年の、ましてや中学生・高校生の抱えるモノとしては重すぎるのではないかと考える人は多いでしょう

 

 

「故障引退したアタシが言うのも何ですけど、それでもアタシ達は走りたい、競いたい、一番になりたいんだ」

「それに、支えてくれる人がいれば、怪我をしても、走れなくなっても、アタシ達は立ち上がれる」

 

 

…強いですね

 

 

「いや、弱いっスよ? だから支えあう人が欲しいんス」

 

 

そうですか…

それでは、この辺でインタビューは終了とさせていただきます

レオダーバンさん、ありがとうございました

 

 

「やー、終わってみるとなんかこっぱずかしいっスね…」

「ちょっとダンナに甘えてくるっス」

 

 

えっ?

あ…結構な勢いで走っていきましたね…

完治、したんですね…

 

元競争バにして現専業主婦、お嬢さんもウマ娘で、地方とはいえ競争バとしての道を進み始める、か…

 

 

 

レオダーバン

9戦4勝、菊花賞バ

あのトウカイテイオーと同期であり、デビュー当初はライバル関係になるかと噂されていたものの、ダービーでの3バ身差での敗戦

帝王不在の菊花賞で低く見られる事も

屈腱炎に有馬を阻まれ、屈腱炎で引退が決まった悲運の名バ

 

 

 

 

 

誰かが言った、帝王の好敵手になるのでは

誰かが言った、帝王に敵無し、好敵手現れず

それでも彼女は、彼女たちは前を睨んで走る

誰もが言った、帝王不在の菊花賞などと

 

誰にも言わせない

帝王が居なかったから勝てた等と

 

最後の600

僅かに34秒の死闘

 

菊花賞

制したのは不在の帝王ではない

駆け抜けた獅子の心

その名は

レオダーバン




これはいけませんねぇ、おっちゃん要素が減ってしまった

ほほう…タレコミですか

  • 膝の上が指定席だった…?
  • 添い寝までした…?
  • 襲い掛かって正座させられて叱られた…?
  • 一緒に御風呂…?(戦慄
  • 全部乗せ…?あっ(察し
  • ほほう、あーんと食べさせた…ねぇ
  • 弟子入り懇願して却下された…?
  • 父親になって欲しいと土下座していた…?
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