三次創作 とある装蹄師に自覚と反省を促す取材記録   作:zenra

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今回なぁ…
アプリでダートバが少なくて悲しいから…
来てほしいなって思いから

というかだね、今回の子は血筋がやべぇのよ
マルゼンスキー母母父にもって
エアグルーヴやチケゾーのパッパで有名なトニービンが母父とかいうゴッツいロマン血統なのだ
マジで来ねぇかなぁ…来ねぇよなぁ…
因みに武豊ジョッキーが騎乗したこともあるから繋がりはあるのよね
なお、エイシンフラッシュに騎乗していたデムーロも乗ったことがある辺りほんまのぅ
乗り替わりが多かったとも言うが


File  9

ええと…

スーツ、お似合いですね…?

 

 

 

「…どうも」

 

 

(は、迫力あるなぁ)

今回はインタビューを承諾していただいてありがとうございました

現役時代はダート3強として名を馳せた貴女のお話、しっかりと聞かせていただきます

 

 

「クラシック後半からは散々な言われようだったがね…」

 

 

ハハハ…(何をいえばいいのだ…)

ええと、ヒヤシンスSでは二番人気ながら、2着に9バ身差をつけての圧勝

続く伏龍Sと兵庫チャンピオンシップも快勝してましたね

 

 

「私は、強い踏み込みと、それを比較的長い時間維持できるだけの身体能力があった」

「それが意味するのは、鋭い差し脚で長めのスパートを掛けられるという事」

「私とトレーナーはその武器で戦うと決めていた」

 

 

 

なるほど…しかし、その強い踏み込みは諸刃の剣とも言えるのでは?

ただでさえ、ウマ娘は最高時速70Km近くで走り抜ける存在です

相当な負担がかかっていたのでは?

 

 

 

「そうだな、それは私もトレーナーも解っていた」

「だが、幸いと言っていいのは、ダートは芝に比べて負担が少ない事」

「そして、ダートレースは芝のレースよりも、短い距離が殆どという事が挙げられる」

「それ故、私達は全力で駆け抜けることを選んだのだ」

 

 

勝つために、ですか?

 

 

「違うな」

 

 

えぅ?

 

 

「私達はダートという戦場で、最強を掴むつもりで走っていた」

「つまり、最強という結果を得るために積み上げるべき、必然として位置づけていた」

 

 

それは、凄い自信だったんですね

 

 

「自信ではないさ」

「私はトレーナーを、トレーナーは私を」

「お互いを信じていただけだ」

 

 

(やだ、なんかスッゴイイケメンに見えてきた)

 

 

「だから私は、前に蓋をされ、周囲を囲まれた最終直線からでも差しきれたのだ」

 

 

兵庫チャンピオンシップの、ですか?」

 

 

「そうだ、続くユニコーンSでは無様な走りをしてしまったがな」

 

 

いや、無様って…

あれだけマークされてたら仕方ないのでは…?

 

 

「それでも、それを理由に負けたことを正当化したくはない」

「だからこそ、私達は進み続けたのだ。負けても下を向かずにな」

 

 

まさかの中11日で名古屋優駿への出走と勝利

そしてジャパンダートダービーの激走とハナ差勝利

続くダービーグランプリでの敗戦…

 

 

「3強としての面目躍如もそこまでだったがな…」

 

 

そんな事は!

帝王賞、マイルチャンピオンシップでも3着と立派な結果を出したじゃないですか!

 

 

「最強を掴まんと挑んでいた私達には、慰めにもならない結果さ」

「経験を積んだ格上のシニア相手、というのは理由にもならない」

 

 

それは…確かにそうですが…

 

 

「結果論でしか無いがね、私は伸び悩んで、燻ってしまった」

「最後は自身の全力の踏み込みに脚のほうが悲鳴を上げてしまった」

 

 

園田金杯、レース中の骨折でしたね

 

 

「左足開放骨折…へし折れた骨が、皮膚を突き破り、しかも全力で踏み込んだ脚が折れたものだから勢いよく転倒してしまってね…」

 

 

レース場に悲鳴が響いた瞬間でしたからね…

 

 

「命に別状は無かった、とはいえ…私は二度とレースで走れない身体になった」

「病院で目覚めた私は、左脚の感覚が無かった事である種のパニックになってね、冷静になっていれば麻酔が効いていたと解っただろうに…」

「私は、ただただ静かに涙を流していたよ」

「悲しかったんじゃない、悔しかったんじゃない」

「況してや、走れない事で涙した訳でもない」

 

 

「愛する男の望みの為に、走れなくなった」

「ただただ、それだけが辛かった。流れる涙を止めることが出来ぬほどに」

 

 

えっ、あの、当時のトレーナーさんの事ですよね?

 

 

「ん?私が過去現在未来において唯一愛する男は彼以外居ないぞ?」

 

 

と、唐突ですね

 

 

「いや、私が一目惚れしてな。口説いて口説いて口説き落としてトレーナーになってもらったんだ…知らなかったか?」

 

 

いや、それ多分誰も知らないと思いますよ!?

少なくとも噂話にもなってませんでしたから、極少数が密かに見守っていたかも、くらいで…

 

 

「別段隠して居たわけではないのだが…不思議だな?」

 

 

(あっ、これイケメン✖イケメンで見守られてた可能性が…女子校だし…)

 

 

「まぁ良い、話を戻そう」

「その時の私は、自分が涙を流しているのも気づかなくてね」

「トレーナーにハンカチをあてられて、涙を流していたのと、トレーナーがついていてくれたことに気づいたんだ」

 

 

まぁ、担当が大怪我して緊急搬送されれば、そりゃあついてますよ

 

 

「うん、そうだな…そんな事も思い当たらない程度には混乱していたんだよ」

「あの時トレーナーは、何も言わずにただ寄り添ってくれていたんだが」

「全力で抱きついてしまってねぇ…一切加減ナシで…」

 

 

あの、それ大丈夫だったんですかね?

 

 

「やー…肋骨がぽっきりとね…」

 

 

Oh…

 

 

「まぁ、怪我の原因は転んだで押し通したらしいが…」

「その後、同じ病室で入院と相成ってね、トレーナーの方が先に退院したけども、色々と話し合ったものさ」

 

 

あぁ、引退を決めた話し合い等もしたわけですね?

 

 

「うむ、引退を決めて、卒業したら入籍するということで話をつけたからな」

 

 

はい…?

 

 

「お互いの両親に挨拶をして、許しを得たら式を挙げよう、と決めてだな」

 

 

は、はぁ

 

 

「トレーナーの実家が牧場をやっていてね、力仕事も多いから、歓迎されたものさ」

「トレーナーも一線を退いて教官をやる、と決めたのもこの時だね」

 

 

そ、そうですか

 

 

「今はお義父さんお義母さんが頑張れるから、と」

「その……後継ぎになる孫を、と、だね…」

 

 

あー…そういうのは割と切実らしいですからね

それは、近日中に良い報告が出来ると良いですね?

 

 

「う、うむ。 まぁ、その、ガンバッテマスカラ…」

 

 

ははは…可愛らしい一面もあるんですね

しかし、引退後も良い生き方が出来ているようで何よりです

 

 

「それは、旦那様が支えてくれたからさ…」

「そうだな、これが記事になるとして、後輩たちが見るかもしれないから一つ言っておこうか」

「まだ見ぬ後輩たちへ、君たちも支え合うヒトを見つけなさい」

「異性でも同性でも、年上でも歳下でもいい」

「私の場合は偶々こんな関係になったが」

 

 

(口説き落としたウマ娘が何か言ってる)

 

 

「お互いが支え合うなら、その形に拘る事は無い」

「君達に良き出会いが在ることを祈ろう」

 

 

はい、ありがとうございました

それでは、是非とも元気な後継者を見せてあげてくださいね

 

 

「え、鋭意努力している(真っ赤」

 

 

それでは、お疲れさまでしたビッグウルフさん

 

 

 

 

 

黒鹿毛をなびかせ、雨も泥もなんのその

ダート3強の一角としてクラシック級ダート戦線を盛り上げた立役者の一人、ビッグウルフさん

現在は当時のトレーナーと入籍、トレーナーの御実家が営む牧場でお手伝いをしながら仕事をおぼえているそうです

ダート戦線、南関東二冠バ・ナイキアディライトさん、後に凡走と快勝を繰り返し、シニアから引退が見え始めた時期にまさかの海外進出、ドバイの地にてゴルドルフィンマイルを制覇して世代の強さを再び証明してみせたユートピアさん

この三人はやはり、本当に強かったのだ、と

 

 

 

 

 

前は塞がれた

横も囲まれた

絶望に包まれた位置

抜け出す道など無いかに見えた

 

狼の牙が喰らいつくように

その鋭い差し脚はすべてを切り裂いた

 

 

ビッグウルフ

兵庫チャンピオンシップ

 

狼の闘志は、檻では抑えられない

 

 




これ需要あんのかな

ほほう…タレコミですか

  • 膝の上が指定席だった…?
  • 添い寝までした…?
  • 襲い掛かって正座させられて叱られた…?
  • 一緒に御風呂…?(戦慄
  • 全部乗せ…?あっ(察し
  • ほほう、あーんと食べさせた…ねぇ
  • 弟子入り懇願して却下された…?
  • 父親になって欲しいと土下座していた…?
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