三次創作 とある装蹄師に自覚と反省を促す取材記録 作:zenra
死んでいたさ(ガンダムオンラインサービス終了で)
だが完結と聞いて蘇ってきたのさ(ちょっぴり)
こっそり更新よー
いやぁ、皆さん良くお集まり下さいました。
今回は『彼女』の転戦でぶつかり、激戦を繰り広げた皆さんのお話を是非お聞きしたいと思いまして、ハイ。
「よく言うぜ、激戦? 影も踏めなかったレースが激戦か? アタシらは背中を見る事しか出来なかった。アイツがどんなツラして走ってたのかもしらねぇんだよ…」
「Japanから来た悪魔だぜ、こっちからすりゃあよ。」
「っていうか連戦しすぎだと思うの。 無茶苦茶するよねー、大人しそうな感じなのにねぇ。」
「(貴女がそれを言うんですか…?)…聊か言葉は悪いですが、私達の総意に近いでしょうね。 それほどに、彼女の刻んだ傷跡は深く鮮やかなのです。 今でも鮮血が滴っていると錯覚するほど、ね。」
「そんな事よりあの子の蹄鉄欲しい!」
ハッハッハ、G1に限っても月に一度は出走、合間でG2G3にも出走とか正気の沙汰じゃないですよねぇ…えぇ、本当に。
普通、競争中に故障してしまったら間隔を空けるもんじゃないんですかねぇ…。 ま、気を取り直して…、まずはサンタアニタハンディキャップのお話をお願いします。
「Japaneseはニコニコ笑ってても押しが強いのばっかりなのか? 聞いてた話だと押しが強いってのは無かった筈なんだがよ。 まぁいいさ、先ずはアタシからだな。」
アタシは前年からの連勝をG1二つ含めて4に伸ばしたが、ストラブSで2着に敗れて仕切り直しの意味も込めて出走したんだ。
エクリプス賞年度代表にもなったのもあってね、勝ちが欲しかった。 実力が評価されての選出だって胸を張って言いたかったからね。
ゲートに入っても落ち着いてた。 ほかの子達も怖いと思う相手じゃなかったからさ…ま、それが油断だったってーんならその通りだろうさ。
ゲートが開いて、自分でも上出来なスタートを切ったと思ったのに…数歩先にアイツの背中があった。 始まったばかりのレースだ、逃げウマ娘がハナを取るのも判る。
だから冷静に走れてた…中盤までは、な。 たった10ハロンのレース、だってのにアイツは…アイツの背中はスタートから遠くなり続けた。
他の奴らもヤバいって気づいたんだろうな、アタシがスパートを掛けてから慌ててよ…結果は笑っちまうぜ?
アタシは後続に5バ身差をつけて二着だったが、アイツとアタシの差は12バ身だとさ。
走りなれた土が滑って、前に進んでないんじゃないかと思ったくらいさ。
レースが終わってトレーナーから「芝が本業だ」って聞いた時は口を閉じれなかったくらいには驚いたよ。
でもま、アイツの背中を見たおかげってのも嫌な言い方だがよ、BCクラシック連覇出来たのは多分…いや、間違いなくあの背中より遠い相手がいなかったからだな。
「アタシの話はこんくらいさね。 ほーれ、サクサク次いこうぜ。 アタシだけ恥さらしってのはムカつくしよ!」
貴重なお話ありがとうございました、ディズナウさん。
彼女の次走はメーカーズマークマイルステークス、レースレコード1:30.55の大差勝ちを刻み、更に転戦。
オールドフォレスター・ターフクラシックステークスでまたもやレコード1:45.32で大差勝ち…うん、そりゃ悪魔呼ばわりもされますよね。
「次アタシー! マンハッタンハンデキャップだね!」
アタシはまー、勝って負けてであんまりパッとしない感じだったんだけどさー。 香港まで遠征して負けた次走だったからさ、勝ちたかったんだよね。
うん、勝ちたかった…勝てないなぁって思っちゃったんだ。 あの子がゲートに入った時に「あ、これ無理だ」って思っちゃったんだよねぇ…うん。
ゲートが開いて飛び出して、その時点であの子の前を塞げなきゃ勝ち目なんて残らないのにさ。
いやぁー、あの子だけ追い風に乗ってるのかなってくらいグングン前にいっちゃってさー、頑張ったけど3バ身差で負けちゃった。
で、終わった後にあの子がシューズを気にしてたから、どうしたの? って聞いてみたら「蹄鉄が大分ヘタってしまって」って悲しそうに言うんだもん。
そりゃ、あんな走りを支えてる蹄鉄ならダメになるのも早いよね、って思わず言っちゃったんだけどさ。 「特別なんです…ダメになっても捨てられないくらいには」なーんて乙女な表情になるんだもん!
可愛いよね! すごいよね! あの子絶対重たい女になるよ!
あ、それはともかく。 いいなーって思ったからアタシもその蹄鉄欲しい! どこで手に入るの? って聞いたんだけど…なんか、曖昧…? な表情で「非売品ですから」って言われちゃったんだよね。
あーあ、アタシも欲しかったなー。 二ホンに行けばどうにかならないかなー?
「まー、こんな感じかなー。 あの子が二ホンに帰る時はこっそりついて行こうかな♪」
何というか、独特な感性からのご意見ありがとうございました、フォビドゥンアップルさん。
連戦連勝、芝ダート問わずに大暴れする彼女の次走はユナイティッドネイションズハンデキャップ、ここでもレコード2:10.11で大差勝ち…。
うん、暴れすぎですよね…何故日本のトレセンは彼女を放流してしまったのか。
「じゃ、次はアタシかねぇ。 アルフレッド・G・ヴァンダービルトハンデキャップ…二ホンで言うところのダート短距離レースだ。」
トレーナーから聞かされていたのは、彼女は本来芝のマイル中距離が主戦場だ、って事。
最初は舐められてるのかって思ったけど、違った。 彼女はただ、誰よりも速く駆け抜けただけ。 芝もダートも関係ない、ただそれだけだったんだ。
アタシはパッとしない戦績だけど、それでもスプリント一本で走ってきたプライドがあった。
けど、そんなものは一瞬で踏みつぶされたよ。
ゲートから飛び出して最初に見たのは彼女の背中。 横顔ですらなかった。
あっという間にゴールまで駆け抜けていって…2着のアタシに4バ身半の差をつけて決着さ…。 惨めだと思った、悔しいと思った。
けど、そんなものは全部吹き飛んだんだ。 あの子の本当にうれしそうな、楽しそうなカオにさ。
ただただ走りたいだけ、誰よりも先に、誰よりも速く。 其処に居るあの子の周りに誰かが見えたような気がしたよ。
羨ましいと思った、かな?
彼女を支える誰かは、何時だって彼女の傍に居る。 それを感じたからかもしれない。
「友人、仲間、恩師、思い人。 多分、そういう人達と一緒に走ってる…いや、連れて行ってるのかな? しかも全力で楽しんでるんだからタチが悪い。」
あー…彼女は故障からの復帰にあたって色々とあったそうですからねぇ。
そういうのも込みで、今の彼女なんでしょうね。
色々と参考になる見解をありがとうございました、ファイヴスターデイさん。
そして彼女の次走はフォースターデイヴハンデキャップ、レコードこそありませんでしたが6バ身差で悠々逃げ切り、このころになるとスターでありながらヒールでもあるという不思議な状態に。
「そうですわね、彼女のファン層は両極端というか…えぇ、その…圧倒的な蹂躙者としてのヒール的人気と、楽しそうに、嬉しそうに走る事への純粋な人気がありましたものね。 それでは私の番ですわね。」
30戦以上のキャリアと前走のソードダンサーでの勝利を携え、マンノウォーステークスで相対する事になりました。 彼女の戦歴はトレーナーから教えて頂いておりましたが、渡米してから無敗という事実に私は恐怖と同時に高揚を覚えました。
だってそうでしょう? 彼女は『伝説』と並ぶ…あるいは超えているやもしれぬ傑物。 そんな相手と競える事は誇らしい事であり、誉と言えるのですから。
まぁ、私の意見が少数派なのは理解していますが、ね。
マンノウォーは芝のミドル、彼女の得意とする距離にはやや長いとは言え、既に並み居る優駿を蹴散らした実績のある距離。
私もダートから芝に移って4戦して3勝、有利不利は無いとみていました。 油断無く、慢心無く。 全身全霊で迎え撃つ気構えだったのですが…。
それすらも軽々と飛び越えるように、彼女は駆け抜けていきましたわ。 後のジャパンカップの時に教えて頂いた「最速の機能美」という二つ名も納得です。
確か…オペラオーさん、でしたか? 彼女が教えてくれました。
彼女の事を尋ねられたので知る限りを伝えると、自分のことの様に喜んでいたのが印象的でしたね。
「正直に言えば、ジャパンカップではベストなパフォーマンスを発揮できたとは言えませんでした。 ですが、例えベストであったとしても勝てなかっただろうと思わせるほどに二ホンの皆さんは強かったですね。 彼女の強さが磨かれた場所だというのにも納得がいきましたわ。」
成程…挑み続ける気概を持った、素晴らしいお話ありがとうございました、ウイズアンティシペイションさん。
そして次走のウッドワードステークスでは中盤で迫られるも更なる加速で見事逃げ切り、そして向かったブリーダーズカップ・ターフ…
「あら、私の番ですね。 私は世界中でレースを走った関係で色々な国のウマ娘と走ってきましたけど…うん、最強の相手だったかな?」
私、色々な所を走りましたけど、二ホンの芝はちょっと走りにくかったのを覚えてます。
テイエムオペラオー、メイショウドトウ、ステイゴールド、エアシャカールの四人は特に印象的でしたね。
エアシャカールとはその前のキングジョージでご一緒しましたし、ステイゴールドとはジャパンカップ後のドバイで差し切られましたし…えぇ。
そういえば凱旋門ではエルコンドルパサーとも一緒でしたねぇ…あの時は不甲斐ない結果でしたけど。 まぁ、あの時のモンジューが強すぎたのも印象に残ってますが、それ以上にエルコンドルパサーの走りは思わず応援したくなったんですよね。 あ、コレは内緒で。
話がそれましたね…ええと、BCターフの話でしたね。 私は中団に付けて普段通りに、自分に出来るベストの走りをしました。
最終直線でのスパートで捉えた、と思ったんですけどねぇ…届かずクビ差で逃げ切られてしまいました。
競り合いに持ち込んで、一度は並んだんですよ? けど、彼女は三度目の加速をして…踏み越えて行きました。
レコードで負けたなら…仕方ないですよ。 私のタイムも彼女が居なければレコードタイムだったんですよ? 知ってました?
「彼女に負けて連覇はならず、レコードを出すも上回られる。 踏ん切りもついて現役引退を決めたのはその辺もありますね。」
米国、欧州、香港にドバイ、アイルランドで出走。 ついた渾名が世界を旅するウマ娘だった元ワールドチャンピオン、ファンタスティックライトさん…ありがとうございました。
「いーのいーの、今は暇してるからねぇ。 どっかにいい男いないかなーってフラフラしてるタイミングだったから。」
「こんなユルイのが元ワールドチャンプかよ…」
「言動とレースは一致しないものですから…」
「そんな事より記者さん! あの子が出国したらしいんだけどなんか知らない?」
え? 確か日本行きのチケットを取ってた筈ですよ?
まー、今頃は愛する人の元へ駆けつけてるんじゃないですかね。
「「「「「えっ!? あの子走る事意外に興味あったの!?」」」」」
おおぅ、流石は頭先頭民族のイメージですねぇ…まぁ、まだ結ばれてはいないようですけど、どうなるかわからない感じですよ?
ライバルも多いですから。 興味があるなら此方に連絡を入れてもらえれば多分会えますよ。(某苦労人の名刺差し出し)
よっぽど興味が湧いたんでしょうねぇ、名刺をひったくって全員で駆け出してきましたし…ま、彼の周りが騒がしくなるかもしれませんが問題ないでしょ、多分。
彼女ら程のウマ娘が協力者として取り込めればクライアントにも利はある話ですから、多分諦めとともに納得するでしょうし、ね。
いやぁ、彼に関わると誰しも面白い事になるのでたまりませんなぁ。 いっそ私もアタックしてみましょうかw
さぁて、次の予定は、と
今作のレースのグレードは当時ではなく現在の格付けに準拠しております
ご理解ください