あるジェダイが世界を変える為に命を掛けて戦う話 作:スッパーン//
ある、マスタージェダイの言葉
フェジテでもかなり地位の高い者以外住んでいない、豪邸がズラリと並ぶ高級住宅地、その一つに由緒正しきフィーベル家と言われる名家が存在する。その一室で二人の少女が寝巻き姿で和気藹々と今日あった事を笑いながら話していた。
[-でねぇ〜もうみんな大騒ぎ、なんとかはなったんだけど、でもやった当の本人は何も覚えてないの!!面白かったわ!ホント!アーサーったら[-え?待って俺またなんか知らぬ内にやらかした?]なんてこの世の終わりみたいな顔して言うから、笑っちゃってフフッまた思い出しそう]
[-あはは、私が風邪で寝込んでる間にそんな事あったんだ、見たかったなぁ〜]
美しい銀髪が台無しになるほど笑うシスティーナとそれをベットの上で嬉々として聴いているお淑やかな雰囲気を持った美しい金髪の少女がいた、ルミアだ。
[-アーサーと言えばあれよ!ハーレイ先生の!]
[-まだ言ってるの?システィ人を馬鹿にする奴はダメだよ]
[-いいじゃない別にここには私とルミアしかいないんだから]
[-もうシスティったら]
今から話すのはアーサーが一年の時に起こった伝説のハーレイ先生後退事件である。
その日はハーレイ先生が特別講師として授業する日だったのだ、テーマは魔術師としての在り方、授業が始まったと思うと、今ある魔術観を全否定それはそれは凝り固まった前時代風の考え方をウンザリするほどご教示して下さった、そして最後にハーレイが魔術師に後退は無いと言った途端アーサーがガタンと立ち
[-ん?でも先生の頭部は後退してますよ?]ととんでもないタブーに触れ、一同唖然とした中でハーレイがアーサーに対して頭部後退などしていないだのなんだの文言を言ったが、アーサーが流れるような早業でハーレイのヅラを取り、それを高らかに上げた、それをみたハーレイは、その教室から出ようと逃げも隠れもしない魔術師が人生初めて後退したという伝説の事件だ。
[-あれは傑作だったわね]
そして話はアーサーの話題になった
[-ふふっ、でもアーサーって不思議な人だよね、普段は変な口調で授業中ふざけたり、おちゃらけてるしで、良くも悪くもやんちゃな男の子って感じなのに、友達が傷つけてられた時は本気で怒ってくれたり、泣いていたらそっと慰めてくれたりする優しい人だよね]
[-確かに...ただ馬鹿なだけだと思ってたのに、意外と数秘術と古典以外は!勉強出来たり、努力家だったりもするわよね、此間も私の事助ける為に手袋投げてくれたりしたし、色々感謝してるけど...]
[-でもアーサー自分の事全然話たがらないし、なんだかミステリアスだよね]
[-確かに...アイツの生まれ故郷とか、家族関係とかどこの家の人なのかとか聞いた事無いわね]
そうシスティーナが顎を腕で支えながら、考えていると、ルミアが何かを閃いた。
[-ねぇねぇシスティ、いい事思いついた]
[-え?何ルミア?]
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[よし、これで終わりな、お前らだけ、明日授業あるからな〜来いよ〜]
必要事項やらなんやらを述べた後グレンが帰りのホームルーム締める、後は部活をするなり、図書館で勉強やら本を読むなり、帰宅するなりと各自自由な時間となり、アーサーは特に何かに属している訳でもないし、学院で何かする予定も無いので、さっさと学院を出る、がその後をつけて5人組がアーサーに勘付かれない場所から監視していた...その5人組はルミア達だった。
[-ルミアったら偶に凄い事思いつくわね、アーサーを尾けて色々探ってみようとか、普通思いついてもやらないわ]
[-えへへ、ありがとうシスティ]
[-褒めてない!全くもう]
[-でも一緒にルミアに付いてきたって事は貴方も気になってたんでは無くて?]
[-少しは気になるけど!なんでウェンディ達まで来てるのよ?]
システィーナが横をバッと見るとウェンディの他にもカッシュ、ギイブルまで来ていた。
[-私は、ただカッシュに誘われただけですわ!]
[-おう!俺が誘った!ついでにギイブルもな!いやぁーアーサーの野郎休日とか帰りに遊びに誘っても来ないし、一緒に帰りたがらないから何してんのか気になってな]
[-僕も、アイツの素性は少し気になっていたんだ、だから少しでも掴めたらなと思って]
[-全くもう...バレないように尾けるわよ]
こくりと全員頷き、全員固まってアーサーを尾行し始めた。暫く歩いていると、アーサーが一度止まり、お菓子屋で買い物をし始めた、手にとっているのは子供向けのお菓子やら玩具やらであった。
[アイツ見かけによらず可愛い趣味してんのな]
カッシュがニヤけながら言うとシスティーナがある一つの考察をし始めた。
[言えてるわ、でももし仮に趣味では無く、誰かにプレゼントする物であったら?]
[ハッ!?お菓子やらおもちゃやらをプレゼントする相手...子持ちの人妻!?]
[そんな訳ないでしょ!]
[あははは]
カッシュが真面目な顔して言うと、システィーナが直ぐツッコミを入れた。ふざけたやりとりをしているとアーサーが会計を済ませて店を出てきた。次に入っていたのは美容院であった。
[アーサーって美容院とか行くんだな、普通に自分で適当に切ってるとか思ってたわ]
[あはは、流石に自分で切るは無いと思うけどね。でも確かに普段あまり身だしなみとかは気にしてるようには見えないけど...でも今回はそれだけ気合いが入ってるのかもしれないね...カッシュがさっき言ったことあながち間違えじゃないかもね、システィ]
[ルミアの言う通りかもね、取り敢えず待ちましょう]
そうして暫く待っていると、美容院からアーサーが姿を現した、だがそこにいたのは、いつものボサボサな髪と変な眼鏡を付けたヤンチャなアーサーでは無く、金髪の髪を靡かせたイケメンであった。確かに元々黙ってれば良い顔と評されるくらいには顔は整っていたが、眼鏡を外して髪型を整えただけでそのルックスは雑誌に載っているモデルと大差が無いものだった、そして元々体も引き締まっていたのも相まっても、たいして着飾らずとも、爽やかで、凛とした雰囲気が滲み出ていた。
そのあまりの変貌振りに5人とも動揺が隠せなかった。
[うわーすっごいカッコいい]
その風貌たるやルミアが思わず語彙力をなくす程のものであった、カッシュもシスティーナも
[いやいやいや、確かにアイツ黙ってればいい顔してんなとは思ってたけども、あそこまで変わるもんなん?別人やん]
[すっごい、、お祖父様の若い頃みたい]
[あれホントにアーサーですの!?]
[あぁそうっぽいね、ハァー....なんだか負けた気分だ]
[右に同じく]
ギイブルがため息混じりで言うとハッシュもそれに同調した。
そしてアーサーはまた歩き出す、そしてルミア達もそれに付いて行く。ルミア達的にはバレてないと思っているのだろうが、アーサーの視点でいくと
(尾けられてる気がするな〜って思ったらお前らかい!ていうかなんで美容院のしかも俺の近くの席の窓で、固まっててバレないと思ったんだよ!ていうか尾行で5人とも固まってどうする!何やってんだ?って顔で通行人からめっちゃ見られてるし!つうか魔術師の端くれなら魔術使え!]
と結構最初の方から勘づいており、心の中でツッコミを入れるのであった、だが一瞬アーサーの頭に電流が走りここで一つの可能性に気がつく
[...いや待てこれがもし条件起動式の魔術式が組み込まれていたら?例えば尾行中に後ろを振り向いたら、何か無条件で吐くとか?成る程だからあんなバレバレな尾行を..,フフッ、アイツらもなかなかやるな、我慢比べって事か]
と意気込み辺りに魔術式を相手に悟られないように探す、がそんな物存在しない、なぜなら条件起動式なんてものやってないからだ、ルミア達からすると普通に大真面目に尾行しているつまりなだけ魔術なんて一ミリも使ってない、つまりアーサーの深読みで、ある種のすれ違いが起きているのだ、なんとも滑稽である。
そうしてコントみたいな事をしながら15分程歩くとやっと目的地に着く、そこには年端もいかない子供達が和気藹々とかけっこをしたり、ボールを使って遊んだり、本を読んだりと思い思い友達と遊んでいる所だった、システィーナが看板を読むとフェジテ孤児院と書いてあった。そしてアーサーが来たのがわかったのか、全員嬉しそな笑顔をしながら凄い勢いでアーサーの元に向かってきた、アーサーは揉みくちゃにされるが満更でも無い様子だ。
[ハハッわかったわかった、お前ら元気にしてたか?]
[うん!元気だったよ!後お土産ありがとう!今日は何しにきたの?もしかして遊びに来たの!]
[ハハッ、それもあるけど一番はジェニファー先生が新しいテーブルや
机やらを設置するのに古いヤツをバラして捨てないといけないらしくてな、男手が必要らしくてね、だからそれの手伝いのために来たんだよ]
そう言うと奥の方から、おっとりとしたグラマラスで清楚で妙齢の綺麗な女性が、やんわりとした空気を纏わせながら出てきた、ジェニファー先生だった。
[そうゆう事だよ〜うふふ、こんにちはアーサー君、本当に今日はありがとうね〜運ぶにも重くて重くて、子供達にも運べなそうで]
[いえいえ何も問題はありません、ジェニファー先生私がついてますので]
そうやって、決めたクサイセリフを吐くアーサー、恐らく髪型やらなんやらを変えたのはジェニファー先生にアプローチする為だったのであろう。
[え〜じゃあ今日は遊んでくれないのーつまんないのー]
そうやって子供達が寂しそうな表情を浮かべるとアーサーがニヤリとした。
[大丈夫大丈夫、今日は助っ人が来てるから、なぁお前ら?]
そうやって後ろを振り向くと、5人組がゾロゾロと不自然な林の中から出てきた。
[えへへ、バレちゃた]
[取り敢えずここに来たからには、この子達と遊んで貰うからな]
[えっちょっと!そんな事聞いてないアーサー!]
[知らん!尾けてきた、代償だと思うんだな!カッシュとギイブルは俺と一緒に手伝え、女子3人組は子供達の相手してやれよ〜せいぜい子供の無限体力に恐れ慄くんだな]
[アイツらは俺の友達なんだ、だから目一杯遊んでもらえ〜]
そう言うと子供達はルミア達をロックオン、そこからはお察しだ、カッシュとギイブルは窓からその光景を死んだ魚のような目で見て心底あっち側じゃなくて良かったと感じていた。
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[よし、これで一通り終わりだな]
[ありがとうね〜君たちのお陰ですっごい早く終わったよ〜]
[いえいえ、お安い御用です、あ、お礼はベットインかとでもいいですよ]
[もぉー若いんだから〜]
ナチュラルにセクハラするアーサーを軽く流すジェニファーであった、流石は大人の女性と言った所か、余裕がある。
今この空間で余裕が無いのは横に仰向けで倒れている、二人であろう。
[おーい二人ともいつまで伸びてんだ?]
[お前...なんであれだけやって涼しい顔してんだよ?]
[ゲホッゲホッ....右に同じく!]
[魔術ばっかりに頼りすぎなんだよ、偶には自分の力一つでやれっての]
顔が真っ青になっているカッシュとギイブル、原因は魔術使うの禁止なと言うアーサーのお達しの元、力作業を全て魔術無しでやった為であった、65キロあるであろうもの何個も一人で運ぶのだ、全身に掛かる負担はとてつもないものだった、インテリ眼鏡のギイブルは文句を垂れながらも死にそうな顔しながらやり、それなりに動けるカッシュも最初こそ余裕はあったがだんだん顔が真っ青になっていった、アーサーはと言うと、黙々と運び続けていた。
[お二人ともベットで休みます?]
そう言って心配そうに顔を覗かせるとアーサーがニコリと笑いながら
[いえいえ、お気になさらず、後でコイツらには治癒魔術掛けておきますので]
その時の二人の顔はいや言わなくてもわかるであろう。そうしたやりとりをしてると、年端も行かない、黒髪黒目の目が武人のように据わってる木刀をもった子供と、ウェンディが中に入ってきた。
[アーサーなんとかしてくださる?この子ったらアーサーに手合わせしてほしいって言って聞かないんですの]
[また今度って言ったろ、ダリス、ウェンディ姉さんを困らせないの]
[でも今度会ったら手合わせしてくる約束だった!]
どうしたものかと頭を悩ませると、ウェンディがドヤ顔しながらある提案をする。
[私が相手になりましょうか?]
[え?ウェンディ剣術できんの?]
[ふふん、剣術は貴族の必須事項ですのよ、幼い子供の相手など、お茶の子さいさいですの]
と、ドヤ顔で語るウェンディにアーサーは怪訝な顔をしながらも渋々許可を出した。そして少し意味深に加減しろよと言った、ウェンディはそれに反応するように相槌を打った。
庭に出ると、子供の一人がみんなー剣術が見えるぞ!と大声で言うと、遊んでいた子供達は全員それを囲うように見始めた、後からルミアとシスティーナも子供達に手を引かれながらきた、カッシュとギイブルはアーサーの横で未だ伸びていた。
両者共に準備万端といった所か、ストレッチをして、木刀を軽やかに振り回していた。
[んじゃ、試合を始めるぞ、いいか、魔術は無し、顔面を狙った攻撃も無し、後遺症の残る攻撃も無し、後やばいと判断したら、試合止めるからね、よし両者構えて.....始め!]
始まりの鐘が鳴った、両者共にいきなり速攻で仕掛けることは無かった、共に様子を伺っている、ダリスは冷静に相手の出方を見ているようだ、ウェンディはと言うと、余裕そうな表情をしていかにも油断している様子だ。
[あら、何処からでもかかってきても宜しくてよ]
[あ、そう...じゃあ遠慮無く]
そう言った刹那、一瞬で距離を詰めてきた、あまりのスピードにアーサー含め皆ギョッとしていた、そして一気に連撃、連撃、連撃、左右、前後を回転飛びしながら詰めてくる、アクロバティックな動きとムチのように鋭く早い連撃に、ウェンディは圧倒されていた、そしてウェンディの木刀を弾き飛ばし、勝負はついた。
[そこまで、ウェンディ油断しすぎたバカ]
[うぅ、そんな...子供に負けるなんて]
[す、凄い動きだったね、システィ]
[え、えぇ見たことのない剣術だったわ]
横にいたルミアとシスティーナも驚きの様子だった、何より驚いたのは、あれだけの動きをしながら、ダリルという少年は息一つ上がっていない所だ。
[腕を上げたな、ダリル!驚いたぞ〜このこの]
ダリルの頭をくしゃくしゃと撫でると、少し顔を赤くしながらも、腕を跳ね除け、アーサーに宣戦布告した。
[今度はアーサーさんの番だ!今回は俺が勝つ!絶対に!]
[おいおい、勝ちに執着すれば盲目になるって此間教えただろ?まぁそれいいとして、勝負は受けてやるよ]
そう言うと、ウェンディが持っていた木刀を拾い上げて、スタンダードな構え方をした。
両者構える、静寂のような静かな時間が過ぎると、その刹那激流のような激しい攻撃がアーサーを襲うが、彼はそれを笑みを浮かべながら、川に流れる水流のように、滑らかな動きで攻撃に合わせるようにいなしかわし守る、見るものを魅了するような動きだ。
(ふふっ、フォームⅣをもうあそこまで、俺の教え方が良かったのかな、なんだが嬉しい気分だ)
そう心の中で呟くアーサーであった、そう彼が教えたのはライトセーバーのフォームであった、ダリスはフォース感応者所謂フォースセンシティブを持っていたのだ、例のギャング組織を壊滅させた際救出した人達の一人であった、この子の家族は全員死んでしまったらしく、天涯孤独となってしまった、そしてフォース感応者であったのもあり、不安定な心で力を振るいかねないと感じたアーサーが、力の使い方と心構えを手ほどきしたのだ。
[この程度か?ダリス?]
[まだまだぁ!]
そう叫ぶと、また鋭く素早い連撃がアーサーに襲い掛かるが、その動きは先程より鈍かった、このフォーム、アタルの弱点は持続力の無さ、短期決戦ではヒットアンドアウェイを用いて大きな力を発揮するが、その動き故にスタミナの消費が激しい、そして、空中で回転する際、敵に背を向ける事になるので、格上相手だと自分自身を危険に晒すフォームでもある。そしてまだ小さな子供がこのフォームを使えばスタミナ消費は成人の倍とも言えよう。
[動きが鈍くなっているぞ?さっきの勢いはどうした?]
[ハァハァ、こうなったら....《雷精の紫電よ》!]
[な!?魔術!?]
慌てて回避するアーサー、まさか7歳の子供が魔術を使ってくるとは思ってなかったのか本気で驚いていた、周りの子供達もルミア達も、ジェニファー先生すら知らなかったらしい。
[ダ、ダリスいた魔術なんて覚えた?]
アーサーが苦笑いしながら言うとダリスが真顔で
[さっき、ウェンディ姉さんの鞄の中にあった教科書から]
[え?嘘だろ?あの短時間で?お前本当に天才だな、で、でも魔術は使わないルールだったろ?]
[それはさっきのウェンディ姉さんとの手合わせの時、アーサーさんとの手合わせの時には言われてない]
との事、確かに言ってない為そのまま続行した、ダリスは要領が良いというか良過ぎる為、魔術戦闘の才能はピカイチだった、アーサーの動きを完全に読みに来ていた、だが、それに当たるアーサーでも無い、必死に避け続けるが、最後には追い込まれた。
[うっへぇ、この子戦闘センス抜群だな、マジでその内、俺超えそう]
[これでトドメ、[雷精よ・我仇敵を・討ち滅ぼしたまえ]]
左手から解き放たれた、何百もの線のように細い紫電がアーサーを追尾してきた
[Ohh my god!マッジー?この子即興改変まで使い始めたんだけど〜ヤバいマジで天才じゃぁーん]
避ける避ける避けるひたすら避け続け、最後の紫電も避ける、辺りには砂埃が巻き上げている、そしてその煙の中から、高速でダリスが突っ込んで来る、そのスピードは白魔術を使ったそれでは無く、明らかにフォースを、使った身体強化の部類だった、アーサーは思わず感心してしまい反応に遅れたが、すんでの所でいなしきる。がダリスはアーサーの視線を読み次のアクションを予測し、今日一番の魂のこもった一撃をアーサーに向ける。
[殺った!!]
そして袈裟斬りの太刀筋で切り掛かる!
[だからさっき言ったろ]
アーサーはその一撃を受け流すと、その勢いを使って刀で言うところの鎺の部分を、弾き、ダリスの木刀を飛ばすと、首筋にピタリとくっつけた。
[勝ちに執着すると盲目になるって、忘れたか?]
そう言うと、ダリスは地面に膝をつく、目元にはうっすら涙が流れている。
[また、負けた....]
そう言うとアーサーが頭をくしゃくしゃと撫でてニッコリ笑いながら
[ダリス、でもお前すげぇぞ、あそこまで剣術の腕も上げるし、魔術も使えるようになるしよ!正直そこまでなってるとは思って無かった!必死に努力したんだな!!俺なんだが誇らしいぞ!]
そう言うとダリスも少し笑みを浮かべていた、勝ちたいと言う気持ちも勿論あったであろうが第一にアーサーに褒めてほしかったと言うのが強かったのであろう、そしてアーサーはダリスを肩車して子供達の遊びにつきあい始めた、そんな姿を見ていたルミア達も優しく微笑んでいた。
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アーサーは帰り寄るところがあるらしく一緒には帰らなかった、カッシュ達とは途中で別れ、そして残った二人は夜の繁華街を歩きながら今日の事を振り返っていた。
[今日は疲れたけど、楽しかったねシスティ!子供達可愛かったし、いつでも来てねってジェニファーさんに言われたし、また行かないシスティ?...どうしたのシスティそんな訝しんで]
[これでますますアーサーの事がわからなくなったわ、あいつホントに何者なのよ?]
[うーん、とことん子供に慕われてて、とにかく善人で、凄い剣捌きだったくらいしかわからなかったね]
そうルミアが言うと、システィーナの脳裏には孤児院で子供達が言った事がチラついていた。
[凄いんだよ!アーサー兄ちゃん!悪党をバンバンバンって!倒して行って助けてくれたんだ!]
[え?それ本当?もう少し詳しく教えてれる?]
と探りをかけるシスティーナであったが横にいた子供が
[バッカ!それ言っちゃダメだってアーサー兄ちゃんに言われたろ!]
[あ、そうだった!システィーナ姉ちゃん今の忘れて!バイバーイ]
[えっ、ちょっと]
そう言うと二人で何処かに走り去ってしまった事であった。
[...シス..システィ!]
[え?ああ何?ルミア?]
[歩きながらボーッとしてるよ!危ないからちゃんと前見て!]
[ごめんルミア、ま、まぁアイツが誰であろうと、アイツである事には変わりないもんね]
[そうだね、そろそろ帰ろう!義父様と義母様が心配しちゃうよ?]
そう言って家に真っ直ぐ帰るのであった。
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路地裏にてある取引をしている男がいた。
[これが目的の物だ、本当にこんなのでいいのか?アーサー?]
そう言うと大きなブリーフケースをアーサーに渡す、中を開けるとそこには、回転式銃と、ダスターコートと高純度のミスチルという魔術金属でできた仮面であった。
[ええ、これで大丈夫です、ありがとうございます、ハミッシュさん。後孤児院の増築の件、本当に助かりました]
[お安い御用よ、お前がルチアーノ家に施してくれたお礼にはまだまだ足りないくらいだよ]
当時孤児院は老朽化して、しかも20人近くいた子供達が入らなかったのである、そのためルチアーノ家に増築をお願いしたのだ。
[貴方達が居なかったらまたあの子達は路頭に迷うところでしたよ]
[ガキどもが路頭に迷うのは見たく無かったからな...それとジェニファーは元気か?]
[え?会ってないんですか?]
[ま、まぁな]
[ええ、まぁ元気でしたよ]
(チキンだな〜男ならガツンといけよ)
[そ、そうか、なら良かった今度花送っとくからお前名義でプレゼントしておいてくれ]
苦笑いで相槌を打つものの、心底自分でいけよと思うアーサーであった。
そして暫くジェニファーとの学生時代の思い出やらなんやらを永遠と路地裏で聞かされた後その場を立ち去った。
[...始まるな..俺の運命が....やり遂げてみせるさ....それが俺にできる贖罪《redemption》だからな)
そう覚悟を決めて明日に向け準備をするのであった。
[........]
そして、その姿をずっと気配を消して見ている者がいた。フードを深く被り顔は見えず暗闇に紛れていた。運命の歯車がガシャリと動き出した、もう誰も止められない、でも彼は止まる気も止める気もないだろう、それが選んだ道なのだから...それが例え自分の命を天秤に掛けたものであろうと....
続く
ホントにやっとこさ本編に入りやす