あるジェダイが世界を変える為に命を掛けて戦う話   作:スッパーン//

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アンタが憎い!!!!!






あるジェダイの言葉


青い髪の少女

——-アーサーとの修行をする数日前———-

 

フェジテ郊外の丘にポツンとある大きな屋敷、セリカとグレンが共に親子のように時に喧嘩をしたり笑い合ったりと仲睦まじく暮らしている、グレンにもセリカにとっても帰る家だ。そんな家に今日変わった来訪者が来た、身長185程ありながら筋肉質の気骨で青碧色の髪をした、年齢が30代中盤であろう漢が馬に跨って来ていた。ハンクだった、しかしいつものおちゃらけ具合は消えていた。

 

「あぁ、緊張する」

 

ハンクは柄にもなく緊張していた。それもそうだ、いくらハンクが肝が据わっている漢とはいえ、流石に相手有名なセリカ=アルフォネアともなれば肝を冷やすと言う物だ。ハンクは一度馬を降りて菓子折を携えて、ドアをノックする3回ほどノックすると、不機嫌そうな顔をしながらのっそりと、本命の方が来た

 

「なんすか?宗教勧誘とかなら断ってるんすけど?なんか用すか?」

 

不機嫌そうな顔で訪ねてくるのは、アーサーの担任で学院の魔術講師をしているグレン=レーダスだった

 

「あぁ〜良かった〜バカな方で」

 

ハンクは若干ディスりながら安堵の息を漏らす、グレンはいきなり侮辱されたことにやや青筋をたてる

 

「開幕早々悪口とは失礼だな?こちとら、今お眠の時間だった訳よこの責任どう取ってくれるんだよ?」

 

※時刻は午後7時です

 

「今7時だぞ?どんな生活習慣してんだ?」

 

ハンクが不思議な顔して告げると、グレンがめんどくさそうな顔をすると

 

「取り敢えず野暮用なら...」

 

グレンがハンクを門前払いしようとしたその時、屋敷の奥から、コツンコツンと言う音ともに、黄金色の髪を靡かさせた、全ての者を呑み込むような真紅の双眸を光らせた美女が現れた。その美女がハンクを見るならニンマリと笑いながら歩み寄る

 

「オオッ、ハンクじゃないか!久しぶりだな!!元気にしていたか?」

 

「セ、セリカさんお久しぶりです、十年振りでしょうか?」

 

「もっと合ってなかった気がするけどな、あんなクソガキが今や立派なオッサンになっちまったな〜今は何をしてんだ?」

 

ハンクはオッサンと言われ若干のショックを受けながら答えた

 

「フェジテ端の方で細々と鍛冶屋をやってます、剣から包丁とか食器までなんでも作りますよ」

 

「いいな!お前の事だ随分と出来がいいんだろ?昔からやることなす事大体完璧なお前だもんな〜今度見に行ってもいいか?丁度包丁が錆び付いててな〜」

 

「昔からお世話になってますので、お手頃価格でご提供致しますよ」

 

「助かるわ〜」

 

こんな感じの会話をグレンを置き去りにしながら少しした後、セリカがいつのまにか出てきた紅茶を飲みながら、斬り込む。

 

「んで?今日は何の用だ?訪問販売やら思い出話に花咲かす為に来た訳じゃないだろ?」

 

「えぇ、少し許可を頂きたくてですね」

 

「私にか?」

 

セリカが答えるとハンクは首を横に振る

 

「いえ、グレン君にです」

 

「え?俺にすか?何の事でですか?」

 

「其方のクラスにアーサー=モーガンって言うクソ問題児がいるでしょう?」

 

「あ、ハイいます」

 

「私、訳あって今そいつの保護者みたいなもんなんですよ。」

 

「えっ???あ、ハイ」

 

グレンは一度困惑の表情を浮かべたが直ぐに話に集中した。

 

「それでですね、暫くフェジテを出て仕事をしなきゃいけないのですが、アーサーを連れて行きたいのです、暫く学院にも来られないと思うのですが、そこまでの授業欠席や出席日数等の数字を別の課題などでカバーさせて頂けないでしょうか?」

 

「ふむ...その仕事に連れて行くと言うのは、別の長期休みなどの期間に変更するとかは出来ない感じですか?」

 

グレンは現実的な提案をするが、ハンクは首を縦には振らなかった

 

「今回のクライアントは太客中の太客、今までで一番大きな仕事になるんですよ、アーサーは魔術師の卵である前に鍛冶屋の見習いな訳で、こんな経験滅多に出来ないし、経験を積ませたいので何卒ご理解していただけないでしょうか?」※ここら辺の文言全て大嘘です

 

ハンクがグレンに頭を下げると、グレンが慌てて

 

「頭を上げてください!そこまでしなくていいので!わかりました、取り敢えず追加課題等は出しておくので!気にしないでください」

 

そうして追加課題である程度の欠席はカバーすると約束し、ハンクが屋敷を出て馬に跨ると、ずっと口を閉じていたセリカがハンクに質問した

 

「なぁ?ハンク、アーサーは良い弟子か?」

 

「えぇ、最高のね」

 

ハンクは即答すると共に足速にその場を去っていった。

 

——-////—//

 

「なぁセリカ、ハンクって人と知り合いだったらみてぇだけど、誰なんだ?」

 

「知らないのか?いや知らなくても無理ないか15年以上昔の話しだからな、」

 

セリカが昔話をする様に語り出す

 

「アイツの二つ名は《帝国の黒い悪魔》死神とも言われてた、他国を震え上がらせた伝説の魔術師、元帝国軍宮廷魔導士特務分室所属、執行官No.0愚者、ハンク=ジェスターその人だぜ?」

 

グレンは背中にどっと汗が滲む、まさかさっきまでいた人間が自分の前任で愚者のNo.をつけていた人間だと思っていなかったようだ、そしてセリカが矢継ぎに驚愕の事実を告げる。

 

「因みに、お前がジジイジジイ言ってるバーナードの実の息子だ」

 

「はぁぁぁぁぁ!?ジジイの?????嘘つけ!!!んな...でも確かに面影があるような...でも俺より全然年上だし、しかも俺の前任者??あぁ!!もう頭の中がごっちゃだ!!」

 

グレンは最早開いた方が塞がらない状態だったが、一度息を吐くと

 

「まぁでも、何でアーサーがあんなに学生離れしてるかは納得した」

 

「ハンクの奴が仕込んでいたって訳だな」

 

「だなぁ」

 

二人は心底納得しながら屋敷の奥に消えていった。実際にはハンクが何かを教えた事は無いのだが....気にしないでおこう。

 

 

————-そのさらに二週間後—————

 

「イチチッ、体中から悲鳴が上がってるな」

 

アーサーは自分の腕を摩りながらポツリと呟く。件の鬼畜修行から生還を果たし、ひと回り成長?したというか戻った?アーサーは一度皆の所に顔を出しに行くために二週間ぶりに学院に登校する、事情は説明済みな為平気なはずだが....

 

「出席日数足らずに進級出来ないって事があったら、最悪だな。流石に話はつけてある筈だじゃないと、野郎の首をへし折ってやる」

 

いつにもまして不機嫌そうな顔をしながら物騒な事を呟くアーサー。そんなこんなで片道1時間以上掛かる通学路を歩く、因みにグリント(アーサーの愛馬)は連れてない。

彼は時間ギリギリじゃない限り愛馬の力は借りない謎のポリシーを持ってる、まぁ遅刻回数が他より群を抜いて多いため一週間に3回くらいはグリントの手綱を必死顔をして握りながら、とんでもないスピードで駆けるアーサーが目撃されるのだが。最早そこらでは有名で地元名物だった、それをカップルで見たら結ばれるジンクスとかが本人の知らぬ所で勝手に作られたりしていた。

 

暫く歩く、アルザーノの制服を着た生徒が多くなってきた。どうやら普通の生徒も利用する大通りにようやくやってきたようだ。街の装飾などは豪華な装飾で煌びやかとは言えないが、ここにいる人は皆一様に活気溢れ栄えている、外観は整い綺麗な街並みだ、ここの通りは所謂普通の庶民が多く利用する所であり、ここを利用すれば大概の物は揃うのと値段も安価な為、学院の生徒もよく利用する、アーサーもその一人だ。

 

「やっと帰ってきたって感じがするな、まぁ二週間しか離れてないけど」

 

アーサーが感慨していると、後ろから聞き慣れた声が呼びかけてきた

 

「おーい!アーサー!!久しぶりだな!」

 

「カッシュか、元気だったか?」

 

アーサーがなんだお前かと言わんばかりに素っ気なく返した

 

「んだよ〜久しぶりに会った友人に対してそれだけかよ〜なんか仕事で出張だったんだって?大変だったな?つうかまたお前怪我増えてない?」

 

「あぁ、山の中で落馬してそのまま、山肌を転げ落ちてな。危うく死にかけたわ(嘘)」

 

アーサーはハンクとの地獄みたいな修行で全身重度の打撲、リミッターを解除した際自分の力に体が絶えら無くて利き腕をまた骨折し腕が危うく人体断裂しかけたなんてとてもじゃないが言えなかった

 

「はぁ!?お前、それ!大丈夫なのかよ!」

 

「ハッ!大丈夫!!.......な訳ねぇだろバカじゃねえの?」

 

「ですよね〜聞いた俺がバカだったわ」

 

「後でセシリア先生に診てもらう予定、それと俺がいなかった二週間の間なんか面白い事あったか?」

 

「あぁ結構あるぜ!」

 

————-

——-

「そんでよ〜そこでテレサがグレン先生にバッチっっン!!って思いっきりビンタして先生鼻血出しながら数メトラ飛んでいってさ!!」

 

「ハッハッハッ!!そりゃ傑作だ!!男としての尊厳と信頼を同時に失ってんじゃねぇか」

 

二週間の間にあったくだらない出来事やらなんやらをアーサーに話していると、アーサーがその中の一つに食いついた

 

「なぁカッシュ、その転校生が来るって話詳しく教えてくれよ」

 

「詳しくは俺もわからない、グレン先生が昨日言っただけで俺も誰が来るかは知らない、唯....」

 

「唯?」

 

「絶世の美女かめっちゃ可愛子がいいなって!!そしたらちょっとナンパとかしてデートとかしたいなって!!」

 

カッシュが目を輝かせながら言うと、アーサーが笑いながらえげつない事を述べる

 

「ハッハッハッ、くだらねぇいちいち期待すんな。それに断言してやる女の一人も未だ捕まえら無いお前じゃ無理だ諦めろ、そうゆう事はもう少し男としての拍がついてからにしろ」

 

くだらないで一蹴するなら兎も角、アーサーは淡々とえげつない事をふざけ無しの混じり気無しの純度100%の真顔で言う物だから、唯さえ図星で心を抉られているのに更に抉られてカッシュの心には巨大なクレーターが出来ていた

 

「そこまで言わなくても,...いいじゃん?」

 

「なんだ?柄にも無く傷ついてんのか?」

 

アーサーが小馬鹿にする様に煽るとカッシュが目を見開いて告げる

 

「俺だって人の子なんです!!つうかお前もどうせ人の事言えないだろ!!後目つき悪くなったな!って思ったけどそれ以上に性格がキツくなってんぞ!!」

 

「人の事言えないって、女の一人も捕まえれないって奴か?残念だが俺は童貞...」

 

アーサーが完璧にカッシュの心を折る言葉を言う前に、またも聞き慣れた声が聞こえてきた

 

「アーサ〜、おはよう。二週間ぶりだね!あれ?なんかまた怪我増えてない?、って?あれ?カッシュ君どうしたの?なんで泣き目なの?」

 

「違うんだルミア、これは、これは感謝の目だ、、、ありがとう。俺の心を守ってくれて」

 

「え?あ、うん、よく分からないけどどういたしまして?」

 

「おはようルミア、今日はシスティーナと一緒じゃないんだな」

 

アーサーが尋ねると、ルミアは首を横に振る

 

「システィは後ろの方にいるよ、私はアーサーが見えたから声掛けにきただけだよ」

 

「そうか」

 

アーサーは後ろを見るとシスティーナとその横にはグレンまでいた、何故かげっそりした顔をしているが。恐らく護衛も兼ねて登校の時にいつも一緒に行くようになったのだろう

 

「良かったなルミア、大好きなグレン先生と一緒に学院に行けて」

 

アーサーがルミアを揶揄うと、彼女は顔を炎よりも真っ赤にしながら身振り手ぶりを加えて否定し言い訳を並べ始めた

 

「か、揶揄わないでよアーサー!ち、違うからね!グレン先生をそんな目で見てないし!私はなんというか!その見守ってるって言うか!邪な感情は無いというか何というか!!」

 

「必死に否定したら余計怪しく見えるぞ、やめとけルミア」

 

「ち、違うって!もう!」

 

ルミアが必死に言い分を伝えていると、横からシスティーナたちが入ってきた

 

「おはようアーサー、あんまりルミアを揶揄わないで」

 

「揶揄ってる訳じゃ...まぁいいか、取り敢えずおはようシスティーナ」

 

「それより貴方また怪我増えてない?」

 

「あぁこれか、少し落馬して山から転げ落ちただけだ、気にすんな」

 

「気にするわよ!?貴方それ大丈夫なの!?」

 

「そ、そうだよ!!一回病院に行った方がいいよ!」

 

まさかそこまでの大事だとは思ってなかったのルミアまで一緒になって騒ぎ始めた、アーサーは話を少し盛りすぎたと後悔しながら

 

「大丈夫、ありがとう心配してくれて。でも平気、本当にやばかったら今ここにいないし、後でセシリア先生に診てもらう予定だから」

 

「そ、そっか、なら良かったわ」

 

「うん、そうだねシスティ、取り敢えずアーサーはこれ以上怪我するの禁止!危ない事しないで!」

 

「そうね、それがいいわ」

 

「勝手に決めないでくれ...」

(正直落馬して山肌転げ落ちた方がまだマシだったけどな、あんの筋肉ダルマにしごかれるよりはだけどな)

 

心の中で虚な目をして呟くアーサー、実際修行の終わった後も、よし!アーサー!ここからが本番だ!って言ってあの後10時間ぶっ通しでやって高熱出して死にかけた、明らかにオーバーワークだったと自分でも思う。そんなこんなしていると、後ろから死人のような足取りでげっそりとした顔をしたグレンがアーサーの横に着く

 

「よぉ....アーサー。朝からイチャイチャするとは若いな...」

 

「別にいちゃついてなんか無いですけど、それよりなんでそんなげっそりとした顔してるんですか?なんかあったんですか?」

 

「いや、お前には関係....あるけど」

 

「あるんかい」

 

「まぁ何というか....ははっ...気にしないでくれ」

 

「余計気になるわ....」

 

なんとも異色な組み合わせだ、アーサー含め馬鹿で庶民的な男3人とルミアとシスティーナという名門と王家の可憐で美しい少女二人。アーサーがそんな事を思っていると

 

—-ゾクッッッ

 

「!?」

 

ゾクリとした毛が逆立つ様な感覚がアーサーを襲う、何か来ると警鐘を鳴らす。アーサーは一度立ち止まり感覚を研ぎ澄ましながら辺りを見渡す

 

「どうしたんだ?アーサー?」

 

勘の鋭いグレンは気づいていない。アーサーは自分でも分かるほどに心臓が強く激しく鼓動している。

 

「アーサー大丈夫?顔色悪いよ?もしかして傷が痛む!?病院行く?」

 

—ドクン

 

「おい?平気か?アーサー?やっぱお前無理してきてたんじゃねぇか??少しベンチで休むか?時間あるし?」

 

—-ドクン—ドクン

 

「そうね、それがいいわ」

 

—-ドクンドクンドクンドクンドクン—-

 

「アーサー?」

 

「後ろだ!!!グレン!」

 

アーサーが叫ぶと共に横にいたルミアとシスティーナをカッシュの方に投げ飛ばし、横のグレンを蹴り飛ばし、跳躍と共に飛んできた何かが振りかざしてきた怪しく光る大剣を白刃取りで受け止めた。グレンは蹴り飛ばされて無理な体制で受け身を取れず電柱の角にぶつかってダウンした、後の3人は突然の戦闘に頭が真っ白になっていた

 

「誰?....グレンを蹴り飛ばした....敵?」

 

大剣を振りかざしてきた奴は、青い髪をした少女だったしかも華奢で身長も小さい、なんなら大剣の方が大きいまである、そんな子が眠たげな顔をしながら思いっきり力を入れて殺しにかかってくる

 

「それはこっちのセリフだよお嬢ちゃん、学院の制服着てるし、もしかして君がその転入生ってやつか?」

 

「よくわからないけど、取り敢えず貴方が敵だってわかった」

 

「何も...わかって,...無いじゃないか....ははっ取り敢えず自己紹介でもするか?それとも最初は趣味から?」

 

こんな状況にも関わらず相変わらず軽口を叩く、アーサーなんとも肝が据わってる。するとこの青髪の子ど天然なのか作戦なのかそれに乗ってきた

 

「私の名前はリィエル=レイフォード、趣味は特に無い....これでいい?」

 

「ハハハッ、リィエルかいい名前だな!このノリに乗ってくれたの君が初めてだよ、...リィエルなんだが嬉しいな、でも強いて言うならこの大剣退けて欲しいな?なんてっ!」

 

アーサーは苦笑いを浮かべながら二の腕がはち切れそうな程力を込めて必死に大剣を押さえ込む

 

「それは出来ない、貴方は敵だから....ここで斬る」

 

「ちょっとまだ...自分の断面を...見る訳にはいかないんだ、つうかお前ら見てないで逃げろ!!それか警邏官か魔術師を呼べ!」

 

アーサーの必死な叫びにやっとルミア達は我に帰ったのか、立ち上がってリィエルを止めるために、警邏官を呼びに行こうとすると

 

「貴方達...誰かを呼んで私の邪魔をするの?貴方達も敵?」

 

アーサーは嫌な予感がした、カッシュ達に敵意が向いてしまった。この手のタイプの殺戮マシーンには加減というものもを知らない、そうなってしまえば

 

「斬る」

 

リィエルは一瞬でターゲットをカッシュ達に付けた。そして横薙ぎの斬撃がカッシュ達に襲いかかる、アーサーは思わず声を荒げて

 

「やめろ!!!」

 

—ドゴン

 

「!?」

 

高威力のフォースプッシュをリィエルに向けて放つ!リィエルはモロにくらい勢い良く宙に浮き、そのまま近くの店の壁を音を立てながら破壊した。

 

「あぁクソ....やっちまった。平気か?お前ら?」

 

人前でフォースを使った事を悔いながらも取り敢えず仲間の安否確認を優先する

 

「う、うん。ありがとうアーサー」

 

「いたた、なんだったのあの子」

 

「本当だぜ...マジで死ぬかと思ったわ」

 

「これで平気な筈だ。取り敢えずグレン先生を運んでくれ、あの子もアレ、モロに食らったんだ、流石に気絶して....あぁクソ」

 

アーサーは破壊された壁の方を見ると、まるで死神の様に大剣を引き摺りながら、暗い双眸でこちらを見ながらゆっくりとしかし確実に歩きながら向かってくる、最早あちらはこっちを確実に殺すつもりだ、アーサーも最早そうなってくると手加減などと言ってられない、ゆっくりと腰から拳銃を取り出す、両者向かい合う

 

「頼む、これ以上大事にするのは良くない....な?」

 

「関係ない..,貴方はグレンを傷つけた、それに貴方の目、何か危険な目をしてる、ここで斬らないと厄介になる気がする...」

 

「頼むよグレン先生を蹴り飛ばした事については謝る、そんでこの目は生まれつきなんだ目つきが悪いんだ...頼むよリィエル...」

 

両者の間に緊張が走る、警邏官が来るのはまだ掛かる、かといってカッシュ達を守りながら殺さずに戦うのは無理、説得も無理、アーサーは撃鉄を上げ、最後の説得をする

 

「君の事は知ってる、どんな人間かも、どんな役割かも...ここで問題を起こしたら、誰に責任が行くと思う?」

 

「責任?責任は....上の人間?」

 

「そうだな、上の人間にも勿論あるだろう、でも間違えなく監督不行き届きで君の大好きなグレンにも降りかかる...わかるか?この人はやっと色々立ち直ってきたのを君が全て台無しにするんだ...分かるか?」

 

「それは...いや...もうグレンが悲しむのは...見たくない」

 

そう言ってリィエルは大剣を下ろした、最早戦う気は無いらしい、アーサーは安堵のため息を吐きながら銃をしまった。そしてこのタイミングでグレンが目を覚ました

 

「いってぇ...ってなんだ!!この状況!!店の壁が!!オイ....これリィエルお前の仕業だな?」

 

「え?私じゃない..それはそこの金髪の男の人が」

 

「問答無用!!」

 

「あぁ、、なんとか生きてる俺ら」

 

「あははっ、そうだね、グレン先生が絡むとシリアスな空気も吹き飛んじゃうね」

 

「そうね...」

 

グレンのお説教と共に頭ぐりぐりで始まった、ルミアとカッシュは生きていることに安堵し、システィーナは安堵と共に自分の無力さを呪った

 

(あの時...アーサーだけが動けた、迅速に冷静に相手を宥めて、余計な戦闘を回避した....私は鍛えて貰ってるのに何も出来なかった)

 

システィーナは心の中で悔しさを滲ませ、思い詰めた表情をした。アーサーはそれを見て、システィーナの肩にポンと腕を置いてこう言った

 

「あの場面は動かなくても仕方ない...頭が真っ白になっちまったんだろ?分かる、俺もそうだったからな」

 

「..,じゃあなんで貴方は動けたの?」

 

システィーナがそう質問すると帰ってきた答えは

 

「そうだな〜経験と培ってきた技術があるからかな?今君に足りないのは経験と技術、後考え方だな」

 

「わかったわ、直ぐにでも全部ものに..」

 

「待った、そうやって焦ったら負けだよ...いいかいゆっくりでいいんだ、しっかりと地道に実力をつけろ、直ぐにでもやる!って言う意欲はいいんだけど結果を求め続けると自分が苦しくなるよ...ゆっくりと実力をつけろそしたら勝手に結果はついてくるから..,な?」

 

「それも...そうね..ゆっくりと実力をつけることにするわ...ありがとうアーサー」

 

アーサーは優しく笑いながらシスティーナを諭した。そして踵を返して頭グリグリしてるグレンに向かって、笑顔で面と向かうとドス黒い声で話しかける

 

「取り敢えずグレン先生...後でちょっとお話ししましょうか」

 

「え?お、おう」

———

——

-----

そうしてなんやかんや学院に入り朝のホームルームをした後グレンを呼び出した

 

「んで?なんだ話って?」

 

「なんだ?ではないでしょう?なんですか?あの子は??随分と貴方を慕っていたようですけど」

 

「あーなに、アレだ昔の友人というか何というか」

 

「もう、そうゆうのいいので...私例の競技祭の事件に巻き込まれた後、直々に女王陛下から全て事情は聞いてますよ...それに貴方の過去も知ってます。だから何か支障が出ないようにと誰もいない場所に貴方を呼んだんです」

 

「!?全部知ってるのか??ルミアのことなら兎も角俺の事まで知ってんのか!?」

 

グレンが驚きの表情を浮かべると、アーサーがプッツンと切れて、グレン胸ぐらを掴み、怒りを露わにする

 

「今はそんな事どうでもいいんですよ...貴方が呑気に伸びている間に、おそらく護衛で来たあのリィエルとか言う子は!!コチラに襲いかかってきた挙句、俺の仲間に斬りかかってきた!!本来なら護衛対象のルミアまで巻き込んで!!一体全体どうゆう教育をしたらあんな殺人マシーンが出来上がるんだよ??あぁ!?あそこで俺が止めなかったらルミア達は今頃棺桶の中だそ!!そんで誰も怪我人が出すにハッピーエンドみたいな感じで終わったがな、あそこで俺が説得しなかったら何人怪我人と死人が出るかわからなかったぞ??事の重大さわかってるのか??アンタは責任感がある事で有名な筈だが??」

 

「まっ、待てアーサー、選んだのは俺じゃない、軍の上層部だ...取り敢えず離してくれ....苦しい」

 

あまりのアーサーの気迫にグレンは少し怯みながら離してくれと懇願する

 

「チッ....」

 

アーサーは渋々取り敢えずグレンを離した

 

「ゲホッゲホッ...俺だってこんな人選をした軍上層部に腹たってんだよ、たく仮にも教師の胸ぐら掴んでキレるなんてお前熱くなると後先考えなくなるタイプだろ?」

 

「でも間違えなくアンタにも責任があるぞ....アンタはあの人とチームを組んでいた筈だ」

 

「それはなそうだが....」

 

「なら護衛対象を斬らないでね?くらいの教育はできた筈だ?」

 

「あのな!それが出来た...」

 

「言い訳は聞きたくない!!!」

 

アーサーはとてつもない怒気をグレンに放つ。グレンはあまりの圧に身体中の汗が噴き出てくる

 

「すみません少し怒りに任せてしまって....でもこれだけは聞いておいて下さい...,俺にとって仲間との絆はこの世でかけがえなさのない物でなによりも大事なんです、どう避けようとしてもどうしても気にかけてしまうくらいには....俺は仲間のためなら命だって惜しくない、必要と有れば誰か殺す事だって厭わない、わかりますか?もし同じような事を俺の仲間にやったら、今度は何をするかわからない....」

 

「わかった、わかったよ。なんとか言って聞かせる」

 

「お願いします。後一つ、私は貴方を尊敬してるんですよグレン先生、だからお願いですからこんな事で失望させないで下さい」

 

そのままその場をさるアーサー、グレンはずるずると壁から崩れ落ちる

 

「あ〜アーサー性格少し変わったか?あんな感じだったか?つうかマジでこわかった、まさか生徒に胸ぐらつかまれながらお説教喰らうとは思わなかったわ、つうかリィエルに言えよなんで俺なんだよ...あぁでも話通じないから無理か...今回ばっかりは俺にも責任はあるな...大事な友人殺されかけたんだ怒って当然だわな...マジであいつの人相の悪さも相まって怖さ5倍増しくらいだったわ、でもアイツの言ってくることも事実、リィエルをなんとかしないと」

 

 

そう言ってまた生徒達のいる教室に戻るのだった

 

続く




遅くなって大変申し訳ない、これからも不定期ながら投稿してまいる
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