あるジェダイが世界を変える為に命を掛けて戦う話 作:スッパーン//
謎の転校生リィエルが来てから早数日、彼女に対してクラス内には何とも言えない空気が立ち込めていた。
「完全にアイツ浮いてやがる....あーぁこれどうしたもんかね....」
グレンは教室内の雰囲気を見て、頭を抱えていた。こうなっているのはリィエルが初日にルミア達に対して危害を加えかけた事もあって彼女の自業自得と言えばそれまでだが、グレンは自分がいたのにも関わらずこのような事態を引き起こしてしまったという事に少なからず負い目を感じていたのか何とかしようと頭の中で色々考えていたのだが....
(いや待て待て俺結構色々やったつもりなんだけどな?交流を深めようとして、魔術射撃とか生徒同士のコミュニケーション取れるように時間取ったりとかやったんだけどな??アイツがことごとく学生離れした実力出して潰しやがったせいじゃね?ルミアとかシスティーナは何とかクラスに馴染ませようとしてるけどこれじゃあな....はぁ...アーサーも我関せずって感じだしなどうしようかなこれ、この雰囲気のままサイネリア島に研修なんて行けんのか?)
今週は学院でサイネリア島に研修という名の旅行があるのだが、クラスがリィエルに対して不信感を持ったままではとてもじゃないが何かしら支障が起こるのは自明の理である。
グレンが頭の中で色々な案を考えていると、横目で見ていたアーサーがため息を漏らしながら椅子から立ち上がると、カッシュ達の元に歩み寄る。
「なぁお前ら今日皆んなで飯でも食いないかねぇか?クラスの女子も誘ってよ」
「珍しいなお前から誘ってからなんて、どうゆう風の吹き回しだ?ん?ちょっと待ったなんで女子も?ハッ!お前まさか」
「邪な感情なんて無い。唯今の雰囲気のままで研修なんて行ってもつまんないだろ?転校生の歓迎も兼ねた交流会だよ交流会」
「成る程な、つまりは合コンって事だな任せとけ!お前じゃキモいって断られそうだから俺から誘っておくぜ!」
「合コンじゃねぇ!歓迎会だって!何勘違い....え?ちょっと待って俺ってそんな嫌われてんのか?」
そう言い残してカッシュは女子達を誘っていく、この手の誘いは活発で明るいカッシュの方が乗ってくると踏んでカッシュに元から頼むつもりだったが、思わぬ不意打ちを食らい少し落ち込むアーサーだった。
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「「乾杯!!」」
その声と共に歓迎会という名の宴が始まった、皆和気藹々とし楽しんでいる。一番楽しんでいるのは明らかにカッシュだったが楽しんでいる分、場を盛り上げるのも上手かったそこがカッシュの魅力でもある、持ち前の明るさで人を惹きつける才能がありアーサーはそれに目をつけた、結果としていい結果に繋がった。
「みんなと一緒に何かするのはやっぱりいいねシスティ」
「そうね、このクラスはやっぱりこうでなくちゃね。やっと戻ってきたわね」
システィーナとルミアも輪の中心には入っていかないもののこの宴を楽しんでいるようだ、すると横で青い髪の少女がポツリと呟く。
「楽しい....?」
「うん、楽しいねリィエル。」
ルミアが話しかけるとリィエルが少しだけ話し始めた。
「こうゆう事はしたことが無い...いつもどうゆう時に宴?ってするの?」
ルミアはその質問に少し考えるとそれを言葉で表した。
「うーん....皆んなで頑張った時とかかな?後何か縁起のいい日とかかな?」
リィエルは無表情のまま少し考えるとまた話し始めた
「やった事が無かった、皆んな仕事が終わった後は虚で疲れた目をしていて、傷だらけだった。だから仕事終わりは傷を治療して終わり、皆んなで集まってこうゆう事は一回もしなかった」
「じゃあこれからはいっぱいやって行こうね。」
ルミアは優しい笑みを浮かべながらリィエルを優しく頭を撫でる。
それを優しい表情で見守るアーサーとグレン二人は完全に蚊帳の外にいる
「お前も行かなくていいのか?」
「俺はいいですよ、こうやって楽しそうにしてるのを見るのが好きなんで、俺が入っても邪魔なだけですから」
不器用な笑みでそう答えるアーサーそれを聞きながらグレンが
「邪魔ってこたぁねぇだろオイ」
そんなこんなしていると、奥からその店のオーナがニコりとした笑顔でアーサー達の元に歩み寄ってきた
「お客様、少し宜しいでしょうか?」
「はい、どうしましたか?」
アーサーがそれに対応する。
「お客様がこの団体客の代表でしょうか?」
「えぇまぁそんなところです」
「こちら伝票となっていますので御確認下さい」
そう言って伝票を渡すと、アーサーは引き立った笑顔でグレンにも見せお互い顔を見合わせる
「すまない先生....この間のアレで金がないのも知ってます...でも俺にも金がないんです...今回は割り勘にしてくれませんか?」
「はぁ?なんで二人で割り勘みたいになったんだよ?アイツらにも払わせらればいいじゃねぇか?そしたらそんなに払わなくても」
「それが...」
「それが?」
「あんのバカが、今回のパーティーは俺の奢りって話でつけられてしまって....」
今回のパーティーは有無を言わさずに、アーサーの奢りだと言われてしまって、最早空気的にNOとは言えなかったのである。
「え?マジ?」
「大マジ、冗談ならこんな事言いませんよ」
「それもそうだなハッハッハッ」
「そうですよハッハッハッ」.
「ハッハッハッ....わリィアーサー、後は頼んだ!!」
そう言ってグレンはアーサーに伝票を投げつけ脱兎の如く逃げると、アーサーがそれを必死に追う。
「ちょっ!!ちょっと待って!!グレン先生!!マジで俺今金欠なの!!こんな額払えないからマジで本当に!!待ってくれぇぇぇぇ!!!!」
魔術無しのガチの身体能力勝負だ、早めに走ったグレンに多少の部はあるが....どうなるかはわからない、今日のパーティでリィエルはクラスに馴染む事が出来たらしい。クラスに後日アーサーとグレンどちらもその店で皿洗いしてる所を目撃されたと言う。
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サイネリア島研修の前日、道場で凄まじい音が鳴り響く。互いに木刀を握り、真剣を持ったような剣士さながらの打ち合い、実戦そのものだ。するとハンクが途中で武器を下ろした。
「今日はここまでにしよう、サイネリア島に行く準備もしなきゃいえねぇんだろ?」
「もう少しやりましょうよ?」
アーサーが木刀を握りながら言うと、ハンクが煙草を咥えながら
「ダメ、少しは休むことを覚えろ、毎日ぶっ続けでやったら倒れるぞ?」
そう言って煙草に火を灯す、煙を吸い、そして一度吐き出す。するとアーサーが奇妙な事を言ってくる
「私にも一本下さい」
「は?ダメ、お前未成年だろ?ガキがイキがんなって」
「子供じゃないんで貰いますね?」
「お、おい!未成年喫煙は!」
そう言うとアーサーがフォースを悪用して、煙草ケースの中にある一本を引き寄せると、魔術を使って火をつけた
「フゥー....久しぶりに吸ったな」
「お、オイ!無視かよ!!」
随分と小慣れた様子で一服するアーサーにハンクはどうでも良くなったのか
「チッ、もういいわ取り敢えずバレないように程々にやれよ?」
舌打ちをして悪態をつくが、アーサーにはどこ吹く風と言った所か
「俺ヘビースモーカーじゃないんで平気ですよ」
「そうゆう問題じゃねぇ...にしても、お前変わったな」
「何がですか?」
「目つきが」
アーサーは顔をぺたぺたと触りながら
「それ友達にも言われましたよ、そんなに変わりましたか?」
「あぁ、前は少年のあどけなさを残した感じの青年だったのに、今は深い目をしてる、危険な目だ、クソの掃き溜めを見てきたみたいなドス黒いもんが渦巻いてる暗く澱んだ目だ、クラスの女の子達から何も言われなかったか?」
ハンクが暗い目をしてニヤつきながら言うがアーサーは気にする様子も無い
「そうですか」
「お前気をつけろよ?その内友達いなくなるぞ?変わるって事はいい事だがそん...(長くなるので以下略)」
(変わったか....違うな、段々戻ってるんだ。昔の俺に、今までは理想の俺を、思い描いていた、自分を演じてただけ....本来の俺はロクな人間じゃ無い)
ハンクの長ったらしい説教を聞き流しながら心の中で呟くアーサー、彼はそのまま外に行こうとするがハンクが止める
「おい、アーサー?話は終わってない何処に行くんだ?」
「修行に」
玄関で靴を履きながら淡々と言うと、後ろでハンクがため息を吐きながら
「お前最近どうした?ずっと焦燥感に駆られてる、何かあったのか?」
「いえ、特に、唯ずっと胸騒ぎがしてるだけです」
「何だ?あれか?あのヘンテコパワーのせいか?」
「鋭いですね、そうです、この力は色々見えてしまうんですよ、確かに恩恵はある、常時発動してる為、様々な危機を回避できた。だがそれ故にタチが悪い、見たくも無いものすら見えてしまう。」
「.....」
ハンクは只々無言だった、アーサーはそのままドアノブに手を掛けると
「取り敢えず私は行くので、何かあったら連絡して下さい」
「お、おい!待てアーサー!行っちまった...」
ハンクが何か言う前にアーサーは足早にその場を出て行った、ハンクはため息を吐くようにポツリと呟く
「ハァー...ここで止められないのは保護者失格かな...」
そう心の中で思いながら空を見上げるのであった。
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「あ、?ここは?どこだ?この空は....」
アーサーは何故か草原にいたそして彼が見上げたその空は、アルザーノのどこにも無い空であった。だが彼にとっては良く知っている懐かしさを感じる空模様だった。
....訓練だ
そう告げると深くフードを被った、男が音もなく現れた。
「またこれか....夢の中で貴方と何回会えばいいんですか?マスター」
「何を言っている....パダワン、寝惚けているのか?早く立つんだ」
そう言って師匠はライトセーバーを抜いた、それを見たアーサーは瞬時にスイッチが入りその場に素早く立ち上がると、何故か腰の位置に付いているライトセーバーを抜く。
「久しぶりの感覚だな....」
その感触に懐かしさを覚えるアーサー
「準備はいいか....」
「いつでも」
そう言い双方スイッチを入れる、すると蒼い千光と独特な音と共に刀身が現れる、美しい目を奪われ引き込まれるような蒼色だ。そして両者共に向かい合い構えを取る。片方は弓を引き絞るような構えをもう片方は刀身を中段に下げ前のめりになり相手にその刃を向けるような攻撃的な構えを取る。
「ハァー...ッッ!!」
最初に仕掛けたのはアーサーだった。跳躍し一気に距離を詰めると、その恵まれた体格から蓮撃を繰り出す、そのスピードとパワーそして体の関節をフルに使う事によって生まれるしなやかで鋭い一撃まさに剣客の一振り、しかし
「随分と攻撃に傾倒してるなパダワン?それは人を守る刃ではないのか?」
その一撃一撃を距離をとりつつ的確に防御し余裕な顔をしながら質問をしてきたのだ。アーサーはそれに少し苛立ちながら反論した
「いつも殺す気でくる癖によく言いますねマスター?それに貴方の戦い方は受け身的すぎる。それではまた守れない、取りこぼすだけだ!!だから全員を救える力が必要なんだ!!」
「全員を救える力?取りこぼす?まだまだ半人前のガキが何を言っている。自惚れるなよ?」
「自惚れてなど!!」
「貴様にはまだ覚悟が足りていない、自分の言っている言葉の意味をわかっていない。それがどんな地獄かわかっていない」
「地獄ならみた....何度も何度も母さんが死ぬのも、友達が死ぬのも...もうごめんだ!!!!」
そう言って力のまま同じような攻撃を繰り出すアーサー、彼の師はため息を吐きながら
「それだからまだお前は半人前なんだ」
そう告げると、彼の師は完璧な防御を披露し、体勢を崩した隙を見逃さずに目にも見えないスピードのカウンターを打ち込むとアーサーのセイバーを弾き飛ばした。そのまま背後に跳躍し後頭部に剣先を突きつけた。
「力に飲まれるな大馬鹿、その焦りはお前自身を暗黒面に引き込ませるぞ」
「ッッ!!」
「焦る気持ちもわかる....だが心しろ、その力への渇望はお前自身を破滅に追いやる」
———だから闇に堕ちたんだお前は
一瞬風が靡く。アーサーは一瞬だけ目を瞑るそしてまた目を開けると、そこに映ったのは暗闇だった
「....暗い光の差さない地の底みたいだ。今度は何を?」
辺りを見回していると空間全体に反響するようにかつての師匠の声が響く
「「用心しろパダワン貴様の元に、闇が迫っている。外からも内側からも....飲み込まれてはいけないぞ。これは忠告だ...怒りに..復讐心に囚われるな、それがお前自身の破滅に繋がる」
そこで視界は真っ暗になった
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「ハハッ...俺はとっくの昔に破滅してるよマスター...」
嫌な汗をかきながら、神妙な面持ちで呟くアーサーなのであった。
本当にリアルが忙しすぎる、マジで久しぶりの投稿になってしまった。