あるジェダイが世界を変える為に命を掛けて戦う話   作:スッパーン//

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「自分が何を解き放ったか分からないだろう。死よりも遥かに恐ろしいものがあるのだ」

引用 暗黒面に落ちた者より


鍛冶屋とは?

「フェジテの朝は冷えるな...霊脈の影響もあるんだろうけど」

 

アーサーが息を吐きながらポツリと呟く、フェジテは霊脈の影響で冷える、そして今は冬のため尚更である、そしてアーサーはグリントの手入れや、ウルフの世話をした後、工房に入る、本日からナイフを作るテストがある為準備をするのだ

 

「作ったには作ったが....曲がってたり、刃がかけていたり、脆かったりと散々な出来だったしな...」

 

そうアーサーは師匠ことハンクに一度だけ手解きを受けたが、出来は散々、分からない所をハンクに聞いてもヒントを教えてくれるだけで後は自分の頭で考えろと言った感じだ、だが正直そのヒントもわかりづらいと言う始末、これが二週間以上続いている為、アーサー自身もだんだん苛立ちを見せる。

 

「あの独身オヤジめ.,..魔術とか錬金術禁止にしやがってそしたら一瞬で終わるのに..つうか大体ヒントわかり辛いんだよ..なにがこう手でギュッとしてバビュッと行けだよ!擬音多すぎやろ何言ってだか全然わかんねぇ!最初冗談かと思ったわ!」

 

そうハンクはあまりに教えるのがヘタクソだったのだ、彼自身が天才型だった為か、全て感覚的かつ一部の技術をできる前提で話すし、擬音が多すぎる為何言ってるのか分からないのである、そしてアーサーはあの情報屋の事も愚痴り始める。

 

「つうかあの情報屋騙しやがって!何が堅物だよ!対義語レベルじゃねぇか!堅物が昼までガーガー寝て、酒浴びるように飲んで、女とっかえひっかえするかよ!そりゃここで長くやる人いない訳だわ!つうか銀行強盗対処してる時に気づくべきだったァァァァァ!普通強盗がいる所に真正面から普通に入っていく奴がまともな訳なかったぁぁぁぁ!」

 

これがアーサーの不満を最高潮にしている原因、それがハンクの自堕落すぎる生活だ、頻繁に工房を出ては、女遊びや、ギャンブルなどをした後酒を浴びるように飲み、ベロンベロンになって戻ってくる、、女を数人引き連れて、そんでその接待をさせられたりした、これでまだ金が貰えるなら良いのだが、見習いの期間はお金が出ないと口約束ながら言われ、それに承諾してしまったのだ、それを逆手に取られこれだけやっても金が発生しないという異常な事態が起きているのだ。

 

「何よりタチが悪いのは仕事を全て終わらせてそういう事するせいで言おうにも言えないんだよな...クソ...まぁでも衣食住は全額負担してくれてるし、感謝もしてるんだよな...なんだが複雑な心境だ」

 

そんな事小声で呟いていると後ろからザッザッという足音がしてバッと振り返ると、噂をすればなんとやら、ハンクが立っていたのだ、アーサーは少し皮肉混じりにこう言った。

 

「おはようございます、今日は珍しく昼までお休みになってなかったのですね」

 

「ふぁー、まぁな今日はやる事があるからな、ナイフのテストが終わったらすぐ次のテストやるからな、少し遠出するなぁーに何か作る訳じゃねぇから安心しろ」

 

「何処へ行くのですか?」

 

「それはまだ教えない、まぁそんな楽しい事じゃあねぇぜ、んな事よりさっさと作れ見てやる」

 

何が一抹の不安が脳裏をよぎるが、今はナイフを作る作業に集中する、すぐに作業に取り掛かる、まず刃の材料となる鋼を金具で抑えながら、炉に焚べる、金属は高温で熱すると形を変えることができるのでこれをやる必要があった、その後炉から取り出して、金槌で熱した鋼を叩きつけ、形をナイフの形に変えていく、そこから鋼を冷やす、加冶屋の仕事は荒々しく鋼を叩きつけるイメージがあったが、実際そうではなく、緻密で繊細であり、頭の中で色々考えて作業しなくてはならない、この過程一つとっても一流と素人では雲泥の差だ。

 

「よし....出来た...後は予め掘っておいたナイフの柄にハメたらっと...よし!これで完成!」

 

少し歪みがあるが、今まで使ってきた中では良い方だ、ハンクはアーサーの作ったナイフを手を取って....ヒュッと音を立てながらナイフを自分の指に向かって斬りつけた!

 

「な、何をやっているんですか?」

 

「切れ味を確かめただけだ、だがまだまだ作りが甘いな、俺の指一本もまだ落とさないか...」

 

「....てことは....不合格....でしょうか.,.」

 

アーサーが酷く落ち込んだ顔になると、ハンクがにこっと笑いこう言い放つ

 

「合・格 っ!」

 

「え!マジですか!」

 

「そりゃまともに教えてなかったのにここまでやったんだ合格に決まってんだろ、それに俺が見たかったのはナイフなんかの出来じゃない、俺があええ自堕落な生活を演じてお前の忍耐力を見たかったのと、俺の言った魔術を禁止したルールをしっかり守ってるかどうかが見たかったんだ」

 

そう初めからナイフなんかの出来で判断はしなかった、見たかったのは忍耐力と言いつけを守れるかどうかであった、これにはしっかりとした理由があり、忍耐力が無ければいくら卓越した才能があろうと辛抱強く作業をしたりする事ができず大成できないのだ、言いつけを守る事は約束を守る事に直結する、これは鍛冶屋云々だけで無く人間生活に直結する為、こう言った人間的な側面も見たかったのだ。

 

「よし、じゃあテストも終わった事だし..次のテストだ...」

 

「確か私も付いていくんでしたよね?」

 

「そうだ、話は道中する、武装して来いよ」

 

そう言ってハンクは工房をでる、アーサーは部屋に戻り、何故武装を?などと思いながら服を着替え、ガンベルトを装着し回転式銃の6連式銃をホルスターにしまった。外には二丁の回転式銃を携え背中にはショットガンを背負った強面な男が立っていた。

 

「完全武装ですね、まるで何処かにカチコミにでもいくようですね」

 

「ボヤいてないで、早く馬に乗れ、急ぐぞ」

 

二人は馬に跨り、駆けていく、凄いスピードで、街角を曲がった所でアーサーが何処に行くのか何をするのかを聞いた。

 

「そろそろ教えて下さいよ、何をしに行くんですか?」

 

「此間、銀行強盗があったろ、アイツらに新型の武器を売った奴らがいる、そいつらを潰す。」

 

「え、は?、マジですか?鍛冶屋が裏社会の人間ぶち殺しに行くとか聞いた事ないんですけどボクゥ」

 

「今からフェジテの下水道に行くぞ、そこに入り口があるって話だ」

 

「スルーかよ!ていうか、んな話何処で知ったんすか」

 

「そりゃ街で酒飲んでる時に情報収集したよ、女とかにも聞いてな、怪しまれないように酒飲んで、遊んでるフリまでしてな」

 

なんとあの自堕落な生活は演技であり、情報収集の為にやっていたらしい、しかしここまで情報を持っているなら警邏庁にでも任せればいいが警邏庁の上の連中にその犯罪者グループと繋がりがある人間がいるらしく、動く事が難しいらしい。

 

「そいつらって半グレなんですか?それとも」

 

「ギャングだな、それも今急激に勢力を伸ばしてる、奴ら金になるならはなんでもするらしいからな、子供に薬を売ったり、武器の横流し、

裏では子供の人身売買と異能者の臓器などを売ったりしてるらしい...ゴミクズの役満みたいな事をしてる連中だ」

 

そう言って一度止まりアーサーに資料を手渡した、そこで見たのは想像を絶するようなものであまりに言葉では言い表せない人道に背いた行いをしているのだ、アーサーは静かに怒りに燃え、こう静かに言い放つ

 

「...一網打尽に出来ますか?」

 

「あぁ今日はなにやらパーティをするらしくてな末端の構成員から何から何までくるらしい....」

 

「分かりました....そんな外道共に慈悲をかける必要は無い...地獄を見せてやる」

 

「でも忘れるな、恐らく囚われてる子供もいる、あくまでそっちの救助優先だ」

 

「わかりました」

 

アーサーは地獄の底から出るような声を出す、目は暗く澱んでいた

 

 

 

------

下水道を通り、隠れ道を通りやっと目的地に着いた

 

「お子様この先に奴らがいるんですか?」

 

「あぁそうだ...手を汚す覚悟はいいか」

 

「さっさとやりましょう」

 

そう言うと二人は銃をスッと取り出し、手に馴染ませる、撃鉄を上げてドアを蹴破る!そして近くにいた男の頭を容赦なく打ち抜きハンクがこう言った

 

「やぁ諸君、死ぬ準備は出来てるかい?」

 

それを皮切りに二人は会場にいた人間を容赦なく弾丸を浴びせる、あまりに想定外の事態にギャングは対応が遅れ、バッタバッタと撃ち殺されていく、二人は冷静に死角をお互いカバーしながらゆっくりと戦う、そしてギャングも反撃をしてくる、アーサーは遮蔽物を使いながら魔術を詠唱する。

 

「我・神に祈らん・主よ祖国を・救い給え」

 

C級魔術インフィニウムバースト 焔が半径15メトラを覆い、対象を焼き尽くす、室内戦においてかなりの有効打になら魔術だ、それを使いギャングを焼き尽くした、そして仕上げに、ハンクがB級魔術プラズマフィールドを発動してこのフロアのギャングは全員消し炭にした、わずか2分の出来事だった。

 

「ふぅーこのフロアは終わりましたね、つうか、今のプラズマフィールドマジで危なかったんですけど、危うくこっちが消し炭になってんだんですけど!」

 

「んな細かい事気にすんなよ」

 

「細かくねぇわ!軍用魔術だぞ!普通に雷撃がこっちの方向飛んできてマジで心臓止まるかと思ったわ!」

 

「はいはい、じゃあ此処からは二手に分かれるぞ、お前は顧客リストを探して欲しい、俺は囚われてる子供達を探す、終わったらここで合流だ」

 

「話は終わって.....はぁー了解です」

 

二人は二手に分かれたアーサーは顧客リストを探すが、勿論まだ残党が残っており、戦闘しながら進む事になった。

 

「気配を感じる...やるか」

 

そう言って物陰から出て廊下を真っ直ぐコツンコツンと足跡を立てながらゆっくりと歩く、敵からしたら的でしかない、チャンスと思い潜んでいた敵が出てくる

 

「へへっ!バカめ!鉛玉でも食ってろ!」

 

そう言って数人がアーサーに向かって銃を乱射する、逃げ場もなければ遮蔽物もない、言ってしまえば詰みだ、だが弾丸はアーサーを貫くどころか数メトラ先でピタリと止まった、余りに理解不能な光景に敵は唖然としていた、アーサーはフォースのテレキネシスを応用して弾丸を止めたのだ。

 

「お返しだ」

 

そう言って敵に弾丸をお返しした、阿鼻叫喚、フォースでドアも閉めていたのでどこにも逃げ場は無かった、そして全員が生き絶えた、その光景を見て、自分がやったとは言え、少しなんとも言えない気分になった。

 

「悪いな...」

 

人は簡単に死ぬ、明日は我が身かもしれない、だから戦闘中は一切の油断が出来ない、確実に命を刈り取らないといけないのだ、誰が相手だろうと、、そう言って歩みを進めた、そしてようやく幹部の部屋で顧客リストを見つけた

 

「これが.,.顧客リストか、こっちが帳簿か...ウッ...これは...やはり人間の皮を被ったクズだったか....」

 

その帳簿には何日に異能者を殺し、臓器を売買したか、また子供の売買やクスリなどをいつ売ったかなどを全て事細かに記録してあった、顧客リストにはそれを買った人間や、そこに売った人間などが書いてあった。

 

「外道共が...キッチリ全員地獄に叩き落としてやるからな...今はとりあえず合流地点に戻らないと」

 

走って合流地点に戻った、そこにはハンクの他に子供を数人と、囚われていた異能者の子供一人と普通の子供が10人ほどそして、成人男性と女性が一人ずついた。

 

「遅いぞ」

 

「すみません、そっちはそれで全員ですか?」

 

「あぁ...他は死んでいた...」

 

「そうですか...」

 

「お前顧客リストはちゃんと持ってきたよな?」

 

「ええ勿論、ついでに帳簿も持ってきました」

 

そう言ってその二つをハンクに渡した。

 

「よし、後は予め待機させていた奴らにこの子達を保護させて、俺達はさっさとこの場を離れよう」

 

「リストはどうするんですか?」

 

「宮廷魔術師の連中に渡す、そしたら一網打尽だろ」

 

「そうですね」

 

そう言ってアーサーとハンクはその場を去った、幸いにも地下のため騒ぎなどは起きず、帰りはすんなりと帰れた、家の玄関でハンクがアーサーにこう言った。

 

「約束通り、お前を弟子として向かい入れる、勿論給料も入る、後俺が魔術学院の学費を全額援助してやる、勉強に集中できるようにな」

 

「!?ありがとうございます!そこまでしていただけるなんて!」

 

「ただし条件がある!」

 

「条件?なんでしょうか?」

 

「それはお互い詮索しすぎない事...だ、俺はお前がなにを昔やっていたとか、何をするつもりなのかを深く詮索をしない、だから、俺の事も深く詮索しないでくれ。」

 

人には知られたくない事の一つや二つあるものだ、そしてこれはアーサーにも好都合だ、余りに良い条件アーサーはこれを承諾した、アーサーはその夜、夜空を眺めなていた、アーサーがここアルザーノにきた目的を今一度思い出していた。

 

「やっだ...やっとここまで来た..,マスター....やっと貴方との約束を果たせます....変えてみせます、必ず」

     ・・・・・・・

そう言ってアーサーは夜空を睨んでいた。

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次からは学園編です
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