あるジェダイが世界を変える為に命を掛けて戦う話 作:スッパーン//
引用 不明
[はぁ.....なんてツイてないんだ....どうしてこうなった?]
学園の外壁の通路で寝転び、アーサーが今にも死にそうな顔をしながらそう呟いた。
[元は俺が原因なんだけどこんなのあんまりじゃないか?生徒会にコキ使われて、カッシュ達が起こしたいざこざに巻き込まれて、秘密兵器とか言って決闘させられるし、挙げ句の果てにはオーウェル=シュウザーとかいうマッドサイエンティストの実験台だ!!]
アーサーはこの世の不条理を恨むかのように叫んだ、そうあの一件を言い広められて以来、悪目立ちした関わりたくない奴から、普通に学園の注目株となってしまいこの1年間で様々な面倒方に巻き込まれ疲労困憊なのだ。
[そんで今日は休日で仕事も無いし、やる事もないから学園の図書館で本を借りようと思ったら、改修工事で入らないときた!!クソ!!つくづくツイてねぇ!]
自分のツキの無さに落胆し、何処にもぶつけようのない苛立ちを覚え、思わず口を荒げた。
[ダメだダメダメ!!こんな事でイラつくな俺!!何もする事が無いなら探せばいいんだ!そうだ!絵でも描けばいい!丁度美術室開いてるし、キャンパスくらいなら貸してくれるだろ!]
思い立ったら即行動、美術室室に赴き、教員にキャンパスの貸し出しを許可してもらい、学園の外壁戻り、鉛筆を手に馴染ませて、街並みにこだわりながらデッサンしていく、今回は時計塔を中心に街並みを描く、奥行きが出るように日の当たる角度、影の入り方に気をつけて硬い印象を持たれないように、しなやかな筆捌きで美しい線を描く。
[下書きは終わった、、こっからどうやってこの街の美しさを際立てられるだろうか?]
そう呟き、鉛筆を置き暫く考えていると、後ろからタッタッタと少し小走りで誰かがこっちにやってきた、アーサーが振り向いた視線の先には金髪の髪を靡かせながら小走りで走ってくる金髪美少女のルミアがそこにいた、アーサーは慌てて役者を演じ始める。
[ルミア殿ッ!休日に学園に来るとは珍しいですな!!]
[ふふっ、それはアーサー君もでしょ?私はただ忘れ物も取ってきただけだよ〜それで教室の窓から君が何かやってるのが見えたから来てみたんだ〜それで君は何をしているの?]
ルミアはクスっと優しく笑いながらアーサーに問いかけた。
[私は図書館で本を借りようとした所ッ!改修工場で入れず、何もする事も無かったので、趣味の絵を描いていた所ですッ!]
[あはは、それは災難だったね、私もこれからする事もないから、君の絵を見てみようかな?]
[是非是非ッ!]
こうして、風の音が澄み渡る静かな空間に一人見物人がついたが、アーサーは絵を描く作業に無言で集中する、色を濃くする所と薄くする所でしっかりと使い分け、街を立体的かつ奥行きのあるように仕上げていく、そんな真剣な顔をしながら作業している彼を見て、ルミアが質問する。
[凄い....アーサー君って絵が上手いんだね。誰に教わったの?]
[誰かに教わったの事は無いですよッ!]
[流石は、いきなり即興改変をやった天才君。言うことが違うね〜]
アーサーはその受け答えに少し思う事があったのかこう返答した。
[天才か....俺は天才じゃ無いよ。真の天才って言うのはシスティーナみたいな奴らの事を言うんだよ、初めからある程度の事ができて意欲的で一度言ったらすぐ覚えて完璧に使用できて、オリジナリティを含んだ物をすぐに生み出してしまう人さ....]
[....で、でも君、一学年で即興改変が出来るんだよ?凄い事じゃない?]
ルミアはいつもと全然違う雰囲気を醸し出すアーサーに少し驚きながらも、疑問をぶつけた。
[正直即興改変なんて、誰でもできるよ。長い時間をかけて必死に練習すればな、他の魔術技巧も全て必死に血反吐を吐きながら練習すれば誰でも習得できる、誰もやりたがらないけどな。...この絵の技術もそうだ、ゼロから始めて本やらなんやらで勉強して学んだものを使って、また学んでを何度も繰り返す、そうやって上達してきた.....でも天才とやらはその過程をて2段ジャンプくらいで飛び越えちまう....一度学んだら直ぐに出来る...見ただけでやっちまうんだわ....正直妬ましいよ天才とやらには何処まで行っても追いつけない....そのうちシスティーナとかにも越されると思うよ...だからそれまで俺は凡人として必死に足掻き続けるよ]
[アーサー....,]
[おっとッ!長々と語り過ぎてしまいましたね!!ハイッ!この絵ルミア殿に差し上げます!!どうぞ大切になさって下され]
[あ、ありがとう]
[では私はこれにてッ!さらばッ!]
ルミアの曇った表情を見て、アーサーはハッとして、いつもの調子に戻り、会話を無理矢理終わらせ、走り去っていった。
[俺は変わらないな...何処まで行っても...]
アーサーは自分自身を自嘲する。
彼は天才とやらにコンプレックスを抱いていた、昔アーサーの友人に完璧超人の天才がいた、性格が良く、容姿端麗で、正義感があり、勉学もできて、何からなんでも出来てしまう奴だった。
アーサーはいつもそいつの二番目だったが、その友人に強い憧れを持ち、何度も横に立とうと追いつこうと死ぬ気で努力し続けた、だがそれでもアーサーは追いつけなかった、その友人はさらに上に行ってるのだ、何度も何度も何度も何度も追いつこうとしたが、追いつく事は出来なかった。
そしてだんだん憧れから嫉妬に変わっていった、友人が活躍している所を見るだけで、苛立ちを隠せなくなり、強くあたったり、突き放すような言動をしてしまったのだ。
[あん時の俺は....未熟なクソガキだった...あんな事しなければ...謝る事が出来れば..もう少し素直になれれば..,アイツに....ユリウスに頼る事が出来れば....あんな事にはならなかったのか?アイツは優秀だった失敗もした事が無かった....でも唯一の失敗は何故俺にこの役割をやらせた?あの時何故....自分の命を使ってまで俺を助けたんだ...]
[いや...,感傷に浸るのはまだ早い...数ヶ月後には真の戦いが始まるんだ...俺はこの犠牲を無駄にはしない....俺の命を掛けて必ず使命を果たす!!]
下を向き涙を滲ませていた、自分を奮い立たせ、来る日に備え、地面を力強く踏み鳴らし帰路に付くアーサーであった。
次からはやっとこさ本編に入りやす