結婚破棄を前提に許嫁にしてください   作:うえ

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第一話 王子様と少女の柔肌

 第一話 王子様と少女の柔肌

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 縁談は想像通りの内容だった。

 

 親同士が横で話し、連れてこられた女の子も僕も子供はただ黙って話を聞いているだけ。

 親が話しているのも世間話がほとんどで、本当にこの縁談が形だけでしかないのをよく物語っている。

 どうせ形だけでしかないのだから、こんなものやらなくてもいいと思うのだが貴族とはそういう生き物なのだろう。

 

 黙ってじっとしている少女は、整った容姿もあいまりまるで人形のように見えた。

 まぁ、俺も少女から見れば人形のように見えたことだろうが。

 

 俺が少女のことを興味深げに観察していると、何を勘違いしたのか「あとは若い2人で」なんて勝手なことを言って2人っきりにされてしまった。

 あいつらは、本当に何を考えているのだろうか。

 いくら女と男が一緒にいても、初対面同士でそんなこと起こるはずもないだろう。

 ただ気まずいだけである。

 

 あいつら、脳が性欲にやられてしまっているのだろうか?

 ……本当にやられてしまっているのかも知れない。

 毎日、いろんな女取っ替え引っ替えしてやりまりだし、脳が焼かれてても何も不思議ではない。

 

 脳内でこんな余計な縁談を持ち込みやがった公爵とそれを勝手に受け入れた王をボロクソに言っていると、少女が淡々と服を脱ぎ始めた。

 

「え?」

 

 本来秘すべき柔肌が、僕の眼前でゆっくりとそして着実に露わになっていく。

 

 ??

 

 僕が混乱している間に、彼女は身に纏うものを全て脱いでしまった。

 生まれたままの姿となった少女は、なんら羞恥心を感じていない様子で特に秘部を隠すこともなくまっすぐに僕を見つめてくる。

 

 目のやり場に困る。

 僕はその視線を真すぐ返すことも、その柔肌を直視することも、かといって視線を完全に逸らしてしまうことも僕にはできなかった。

 

 惜しげもなく晒された美しい裸体に僕の男はどうしようもなく惹かれてしまっていた。

 

「ちょ、ちょっと待って!」

 

 理性を限界まで総動員してなんとか思いとどまる。

 

「あれ? 致さないのですか?」

 

 少女は首をコテンと可愛らしく傾げた。

 全裸で。

 

 これはまずい。

 犯罪臭がすごい。

 いや、俺が仮にどうこうしたところで何も問題はないし、なんならそうした方がいいまであるんだけど。

 でも、とにかくこれはまずい。

 

 密室で裸の美少女と2人っきりとか、脳がおかしくなりそうだ。

 

「そ、そういうことは好きな人とだね……」

 

「私、王子様のこと好きですよ?」

 

 また可愛らしく首を傾げる少女。

 

「第一、僕と君はまだ出会ったばかりでそういうことは……」

 

 僕がなんとか理性を総動員して誘惑に抗っていると、少女は顎に手を当てて少し考えるような仕草をしてニヤリと口元を歪ませた。

 

「もしかして王子様……」

 

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