唐突ではあるが、炭治郎の鼻はとてもよい
犬並と言ってもいい程である
つまり、彼には変装などは意味をなさない
「のう、少し話があるんだが…」
「…っ!!この匂いは変態天狗仮面!!
また禰豆子を狙いに来たのか!
俺の家族は絶対に守ってみせる!!」キリッ
「だから誤解だと言っておろうに!!
お前の妹になぞ興味はない!!」
「俺の妹に魅力がないと言っているのか!?
…ん?妹に?まさか…俺の身体を狙って!?」ズザザッ
白昼堂々街道での出来事である
端から見れば祖父と孫にも見えただろう
周囲の人も微笑ましい物を見る目で見ていた
しかし、少年の発言により
好好爺は
好好爺 意味:人のよいお爺さん
好色爺 意味:スケベジジイ
酷い落差である
周囲の人も汚い物を見る目で老人を見て
あら?お巡りさんを呼ぶべきかしらん?と機を伺っている
色好爺の正体は変態天狗仮面こと鱗滝 左近次であった
初邂逅の失敗から天狗の面を外し、
服を変え、刀だって置いて来たのだ
これならば通報されない
されようがないのだと自信をもって
…もっとも通報一歩手前の危機的状況ではあるが
「単刀直入に尋くが冨岡 義勇という男を知っているな」
「…え?誰?……話をはぐらかすな変態天狗仮面!!」
「断じて変態でない!!……知らぬはずはないだろう!
…ほれ、あれだ、お前達の前でアレしたあやつだ」
「…アレ?…アレ……はっ!
こんな昼間からナニを言っているんだイヤらしい!」
「違う!?何を想像したかは知らんが
そうではない!!脱糞した男のことだ!!」
「…あ~」
「それしか印象に残っていないのか!?」
「いや、逆にお尋ねしますけど…
初対面でお尻丸出しで脱糞した男がいたとして
それ以外のことが印象に残ると思いますか?」
「……それは…なんと言うか…すまん」
「まさか丸出し脱糞男の知り合いかっ!?
また俺達の前で脱糞をするつもりじゃ…っ!?」
「義勇と一緒にするな!?儂は洩らさんぞ!!」
鱗滝、まさかの裏切りである
誰であっても脱糞男と一緒にされたくはないだろうが
この扱いは酷い
冨岡が聴いていたら一人部屋にこもって泣くだろう
さて、年齢差はあるものの男が二人で
人通りのある場所で脱糞脱糞騒いでいたらどうなるか
天下の往来で何をしてるか…
「あっ憲兵さん!!コイツです!!」
ウロコダッシュ 三三┌(;゜っ゜)┘
「あっ待て!逃げるな!卑怯者!!」
「追えー!!追えー!!」
「妙に速いぞあのジジィ!」
「貴様ァァ逃げるなァァ!!責任から逃げるなァァ!!」
「応援を呼べ!囲んで追い詰めるぞ!!」
「ああ、囲むのはいいが━━━、
別にアレを倒してしまっても構わんのだろう?」
「構わん、やれ」
「便所に隠れていても息の根を止めてやる」
もし原作の手鬼が見ていたならば
地鳴らしを立てながら喜んだだろう
もしくは何か違うと首を捻っただろう
なんにせよ鱗滝の撃退に炭治郎は成功した
その日の夕方、日が落ちた頃
炭治郎は禰豆子と共に恒例の散歩をしていた
薄暗く影が濃い道は足元もよく見えない
だが、それでいいのだ
隣に確かに歩いてる妹の気配、足音、匂い…
それだけで炭治郎には十分だった
道の先に何やら黒い塊があるように見える
いや、暗いから黒く見えるだけで
実際には黒くないかもしれない
炭治郎は目を凝らす
…人くらいの大きさ、いや人だ
人がうずくまって…違う、土下座だこれは!?
「話を…まず、話を聞いてくれんか…」
開幕土下座
鱗滝が選んだ奇手にして妙手である
完全に降伏した姿は攻撃的する気にもなれない
”窮鳥懐に入れば猟師も殺さず”という諺もあるくらいだ
ある意味で究極の護身術である
「お巡りさん!!コイツで……」
「待て待て待てい!?話を聞け!?流れを読め!?」
もっとも路上で土下座している者がいたなら
攻撃はせずとも通報はするだろう
だから炭治郎は常識的な行動をとろうとした
「…お主、鬼殺隊に入る気はないか?」
「鬼殺隊…?宗教団体ですか?それとも…
まさか
「違う!!断じてイヤらしい団体ではない!!
よいか、鬼殺隊というのはな…」
路上土下座からの勧誘など断れるに決まっている
どうせろくな勧誘ではないからだ
「まず鬼殺隊の良い所は稼げるところだ
おまけに稼ぐ程に出世してより稼げるようになる」
なるほど嘘は言っていない
「それに簡単な試験があるだけで誰でも入れる」
確かに
元柱の鱗滝ならば簡単といって問題ないだろう
なお、不合格が死に直結している模様
「儂の紹介で入れば試験終了後に祝い金が貰えるぞ
更にお前の紹介で誰か入ればお前にも金が入るし
紹介した奴が更に紹介すれば元親となったお前に…
と、仲間が増えれば金も増える良いこと尽くめだ!」
一般にネズミ講、マルチ商法と呼ばれる手腕
もしくは入社しても辞める者が多いブラック企業に多い
“
“そこそこの鬼を一匹倒して…”という遣り口で
リストラされぬようにノルマを達成し、
紹介料で生計を立てねばやっていけない職場だ
もしうは
こんな怪しい勧誘ならば普通の人ならば断るだろう
しかし、今の炭治郎は断れない
家無し職無し扶養有りの三重苦である
飛びつかないはずがなかった
※竈門 炭治郎の設定
ウマイ話にホイホイ乗ってしまった純情派少年
悪意ある大人は嘘をつかずに人を騙す
純情な少年が知らない裏の世界である
某水柱の財布の中身が少なくなってきたのも理由の一つ
※鱗滝 左近次の設定
形振り構わなくなってしまった変態天狗仮面
鬼を追う立場から人に追われる立場になった
公式にて天狗の面を着けている理由はわかったが
なんでよりによって天狗をチョイスしたかが謎
※竈門 禰豆子の設定
目の前で行われる茶番劇に飽き飽き
暇だったので鱗滝×炭治郎本のラフを描き始める
だが完成したのは兄が騙されて売られてしまい
性奴隷となってしまう素敵ご本だった
※鬼殺隊の設定
簡単な(命懸けで鬼と戦う)作業です!!
若干、力が必要な(主に首を切断する)作業があります
学歴、職歴、資格、年齢、前科不問です!!
福利厚生(墓は作るよ!墓は!)がしっかりした職場です!!
※憲兵さんの設定
日ノ本の平和を守るべく国に忠義を尽くす憲兵
ハイスペック変態天狗仮面とランデブー
御国ノ為、変態死スベキ慈悲ハ無イ
アニメ?日ノ本ガ世界ニ誇ル文化デス