あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
「よ〜し。トレーナー室の飾り付けはこんなもんでいいかなぁ〜」
今日は三月三日。桃の節句…まぁ要するに雛祭りの日。
女の子の健康や幸福を祈っての行事だ。
なお、地方によっては流し雛と言って厄払いの意味もあったとか。
オレは今日分の仕事を済ませるとトレーナー室に雛人形を置いたりなんだりして準備を進めていた。
まぁ雛人形って言っても、スペース的に本格的な雛壇は難しいので、簡易的な一段だけの雛壇に御内裏様とお雛様の二つと、その背後の屏風に両脇のぼんぼりくらいなもんなんだが。
まぁ、許してくれるだろう。
お雛様を怒らせると結婚が遠のくなんて言われてるし、粗相には扱えない。それなりに高かったし。
ちなみにこう言ったイベントの日には食堂でも特別なメニューが出たりなんかもするそうだ。
多分今日なら菱餅や雛あられがパフェになったり色々とアレンジされていると思う。
「さて、あとは…」
忘れているものがないか、トレーナー室を見回す。
「トレーナー!!」
うん?足音が聞こえてこないと思えば…。
「ウインディ?どうしたー?」
扉の方を見ると、ひょっこり顔だけ覗かせるウインディ。
なにかイタズラでも思い付いたのだろうか。
「トレーナー…、いまからそっちいくけど、わらわないでほしいのだぁ〜…」
「うん?別にオレがウインディを笑うなんてしないぞ?」
「うぅ〜…わかってるけど…わかっててもかくにんしたかったのだ〜…」
何やら悩んでいるようだ。
いつも来慣れたトレーナー室に入るのを躊躇するようなことでもあるのだろうか。
「大丈夫だよウインディ、オレはなにがあっても笑わないから」
できるだけ優しく声をかける。
すると、ウインディも安心したようで
「エヘーそ、それじゃ…入るのだ…」
おずおずと言った感じでトレーナー室に入ってきた。
そして、オレはウインディの姿に驚いた。
「おぉ〜……」
なんと、ウインディは着物を着ていたのだ。
「に、にあってるのだ?」
「もちろん!!どうしたんだそれ!?」
「のだぁ〜…じつは…」
「うんうん」
時はお昼頃まで遡る。
□
「ウインディちゃん今日くらいはおしゃれしてみたら〜?」
「のだ?」
「そうそう。今日、いきなり綺麗な格好したらトレーナーさんもビックリするんじゃない?」
「イタズラにもちょうど良いしね〜」
「そ、それってイタズラっていうのかなぁ…」
「大丈夫大丈夫、ウインディちゃん可愛いし、絶対似合うって〜!!」
「のだ〜♪」
□
と言う会話があったそうな…。
返す返すもクラスメイトちゃん、良い仕事するなぁ…。
で、実際着てみたら思ったよりも動きにくいわ着慣れてないから不自然だわで四苦八苦しつつ、それでもひと目見て欲しさに頑張ってここまで来たと言う。可愛い。
ちなみにしっぽはちゃんと出せるスリット付きのやつだ。
なんでもウインディと仲のいいクラスメイトちゃんの一人の実家が友禅を取り扱う老舗着物店のオーナーらしい。しゅごい……。
「似合ってるぞ〜ウインディ〜お雛様みたいだぞ〜」ナデナデ
いやもうホント可愛い。
「エヘー♪でもやっぱり動きにくいのだぁ〜…」
まぁ、確かにウインディはどちらかといえば動きやすかったりとか機能的な服の方が好きそうだしなぁ…。
でももうちょっとこの姿を見ていたい自分もいるという。
まぁ、本気で嫌がるなら押し付ける気は無いけど。
「それじゃあ、着替えるか?もう十分見せてもらったし動きにくいのは困るだろ?」
その言葉にウインディは悩んだ様子で言う。
「う〜ん…でもトレーナーがにあってるっていってくれたからウインディちゃんもうちょっときてるのだ〜♪」
可愛い。
「それじゃ、せっかくだしちょっと出かけるか?」
「のだぁ〜♪ちょうど出店もでてるから一緒に見て回るのだ〜♪」
ルンルンで隣に来ると手を繋いでくる。可愛い。
「エヘー♪今日はトレーナーとおみせまわるのだ〜♪」
「ハハハ、ホントにお雛様みたいだなぁ」
おてんばの、が頭につきそうだが。
「それならトレーナーはおだいりさまなのだなぁ〜♪」
なんて返される。可愛い。
そのまま二人で中庭に行くと、生徒たちが経営する出店で買い食いし、ベンチで休んだり、お話ししたりしたのだった。
なお、他のウマ娘とトレーナーもちらほら見受けられた。
…たまにウマ娘側の目が怖かったけど。
まぁ、こう言う日もいいもんだなぁ…。
◇
エヘー♪このふく、うごきにくかったけどトレーナーがホメてくれたからよかったのだ〜♪
やっぱりトレーナーはウインディちゃんのおだいりさまなのだなぁ〜♪
のだ?いみ?とってもなかよしってことじゃないのだー?
ウインディちゃんなんやかんやで和装も似合うと思うんですよねぇ〜。