あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
その日、オレはそれなりに大荷物を持って廊下を歩いていた。
一応、視界は確保できるくらいの量にはセーブしたつもりだったが…。
なお、それらは全てウインディのトレーニングに必要な器材だったり、そのリストだ。
「しっかし…減らしたつもりだったけど一度に欲張り過ぎたかなぁ…仕方ない。いったん台車でも借りて…」
「あっ、トレーナーなのだ〜♪」
うん?この可愛いらしい声は…。
クルリと振り返ると、そこにはやはりウチの可愛い可愛いウインディがいた。
「ウインディ〜〜!!」
「ぐーぜんなのだ〜♪」
出来ることならすぐにでもナデナデしたいところだが…。
くっ、両手が塞がっているのが悔やまれる。
「トレーナー、けっこータイヘンなのだ〜?」
「おぉ、心配してくれるのか〜?ありがとなぁ〜」
ウインディは優しいなぁ。
「エヘー♪べつにお礼はいいのだ〜♪」
「それじゃあ、ウインディはトレーニングの準備を済ませて、いつものとこに…」
「ウインディちゃんもおてつだいするのだ〜♪」
「いや、事務所で台車借りるから大丈夫だぞ〜?」
今、ウインディは初の重賞レースであるG3ユニコーンステークスを目前に控えた状況。
少しでもトレーニングに身を入れて欲しいと思うのは、トレーナーとして当然の…
「うぅ〜…よけーなおせわだったのだ〜?」(涙ジワァ…)
「是非手伝ってもらおうかな!!いやぁ〜助かるな〜!!」
え?チョロいって?
ウインディに涙は流してほしく無いのだよ。キリッ
そんなこんなでウインディに荷物を持ってもらうこととなった。
「どこまで運ぶのだ〜?」
皆、トレーニングに向かっているのだろう人影の少ない夕方の廊下をオレとウインディは歩く。
「とりあえず、トレーナー室だなぁ」
結局、ウインディには荷物を半分ほど持ってもらうことになった。
その途中、クラスメイトちゃんのひとりとすれ違う。
格好からして、トレーニングに向かう途中のようだ。
「あれ?ウインディちゃんどしたの〜?」
「エヘー♪トレーナーのおてつだいなのだ〜♪」
「そっかー、エラいねぇ〜」
「ふっふん!!このくらいトーゼンなのだ〜♪」
そう返すウインディもなんだかんだで、満更でも無さそうだ。可愛い。
その後二、三会話をするウインディとクラスメイトちゃん。
うんうん。友達と関係が良好なのはいいことだ。
それに確かあの子は芝適性が高く、ダート適性が低め。レースのライバルとして競合していないのも大きいか。
もちろん、ライバル相手でも仲良くしちゃいけない訳では無いけども。
むしろ、その方が燃えるって子もいるだろうしなぁ。
「それじゃー、またね〜♪」
「まったな〜のだ〜♪」
そう言うと、クラスメイトちゃんはトレーニングに向かって行った。
「トレーナー!!」
「うん?どうした〜?ウインディ〜?」
「ウインディちゃん、この時間すきなのだ〜♪」
ニヘ〜と笑って、ちょっと照れ臭そうにしているウインディ。可愛い。
「そっか〜」
「そーなのだ〜♪」
そんなこんな、オレとウインディはお喋りしつつトレーナー室に辿り着く。
「とーちゃくなのだ〜♪」
「お疲れ〜。荷物はソファーのあたりに置いといてくれな〜」
「りょーかいなのだ〜」
ふと時計を見る。よし、後はトレーニングの準備だなぁ〜。
「ウインディ、時間的にもちょうどいいしいっしょに行こうか?」
「のだ〜♪ウインディちゃん着替えて来るのだ〜」
とてとてと、笑顔で更衣室に向かうウインディを見送る。可愛い。
うんうん。やる気になってくれるのはいいことだ。
さて…こっちも準備しようかなぁ〜。
◇
ふんふ〜ん♪
ウインディちゃん、トレーナーのやくにたったのだ〜♪
あとはレースに勝つだけなのだ〜♪
最近スパ○ファミリー見ました。
面白いですね。