あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
「たまには久しぶりに集まって呑まないか?」
そろそろ仕事を切り上げようと思い、寮に戻ろうと廊下を歩いていたオレにそう言って来たのはオレと同期の新米トレーナーである。
慰労なども兼ねて、騒いだり集まって飲むときの定番となっている駅前の居酒屋に集まろうとのこと。無論、周囲への迷惑も考慮して防音の個室である。
なお、バーは一人きりで静かに飲みたい時や先輩に相談を持ちかける時以外は利用しない。
少なくともオレはそうしてる。他がどうかは知らんが。
他にも何人か声を掛けているそうで、共通点は皆担当ウマ娘がいること。
そして……
「っぱ、ウチの子が一番だわ。」
「は?ウチの子が一番可愛いに決まってんでしょ?何言ってんの。」
「ウチの子が一番カッコよくて可愛くて強いんだよなぁ。」
「ウチの子は天使ってはっきりわかんだね。」
うん。
みんなトレバカな連中ばかりと言うことだ。
皆酒が入っては聞かれてもいない担当ウマ娘の自慢話を始めている。
まったくオレやウチのウインディを見習って欲しいものである。
しかし、やはりと言うべきか新人だろうがベテランだろうがトレーナーにとって担当ウマ娘というのはひとりひとりが特別なものだ。
共に成長していく教え子であり、自身の夢であり、場合によっては生涯のパートナーにもなり得るのだからそれも当然といえば当然。
時たま担当ウマ娘からのうまぴょい(意味深)未遂の話も聞くが、まあオレには関係なかろう。
それを分かっているからこそ、こういったじゃれあいの場でもトレーナーは互いの担当ウマ娘を貶すようなことはしない。トレーナーはあくまでもトレーナー同士の間でケンカやら牽制をし、情報を引き出そうと躍起になるのだ。
「岡本ぉ!次はウチのミニロータスが差し切ってやるからなぁ!」
故に、このように絡まれるのも慣れっこである。
「はっはっは!次もその次も返り討ちだバーーーーカ!!」
「なにをぉぅ!」
別にこいつの育成能力が低いと言うわけではない。そもそもの話、中央のウマ娘トレーナーになれている時点でその手腕は折り紙付きだ。
ただウチのウインディが圧倒的なだけなのだ!
ガハハハハハ!!
皆、二日酔いにならないよう加減しつつ、少しずつ近況を告げ合う。
この場にいる連中の内、誰だって担当ウマ娘に余計な心配はかけたくない。
というか二日酔いとか純粋にカッコ悪いし。
担当ウマ娘が心配してくれている顔を思い浮かべて若干ニヤけるも、申し訳なさが勝つ程度には心配はかけまいと思っている変人…もといトレーナー連中ばかりなのだ。
代わりにつまみの注文が遠慮なくなって来たが。
それからの話題は私生活での愚痴やら何やら情報のごった煮である。
やれあそこの店のジェラートが好評だっただの。
やれ担当ウマ娘とお出かけすることになっただの。
やれ怪我の予防はちゃんとしてるかだの。
やれトレーニングのタイムが縮んだだの。
やれうちの子が可愛いだの。
やれ担当ウマ娘とのコミュニケーションはどうしてるかだの。
ためになる話から情報ともいえないような雑談まで結構話し込んだ。
なんやかんや厳しい試験勉強やら、ブラックよりな職場やらを
さて、この後の二次会をどうやって回避しようか?
◇
ぐがが〜 すぴぴ〜
えへへ〜、とれーなーもっとあそぶのだぁ〜
むにゃむにゃ
ウインディちゃんの寝顔絶対可愛い!!(確信)