あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
雨上がりの曇天に、ざわざわとどよめきが支配する。
G1フェブラリーステークス。
地方のそれとは違い、中央のG1に勝利するということは、歴史に名を刻むに等しい正しく偉業と言っても過言では無い。
その初代王者が決まったのを、皆肌で感じているのだろう。
「G1フェブラリーステークス、初代王者に輝いたのは…シンコウウインディ〜〜!!」
何せ…ウチの可愛い可愛いウインディがそうなったのだから。
「ウインディ〜!!やったなぁ〜!!」
「のだ〜!!トレーナー♪」
こっちに気づいたウインディがパシャパシャと駆け寄ってくる。可愛い。
「勝ったのだ〜!!」
「うおっと〜!!」
ウインディがドロドロな格好で飛びかかってくる。
オレの来ていた服もそのおかげで汚れるが、まぁそれも今は勲章のようなものだ。
ウマ娘の脚力で跳び上がり、ガッチリと頭を両手で抑えつつ、その鍛えられた脚でオレの腰から上にしがみつく。
「おっとと…」
このおかげで随分と体幹が鍛えられた。
「やったのだ〜♪ウインディちゃん頑張ったのだ〜♪」
頭上から聞こえてくるウインディの歓喜の声。可愛い。
「おぉ〜良かったなぁ〜頑張ったなぁ〜」ノールックナデナデ…
「ふふ〜ん♪それじゃーお決まりのアレやるのだ〜♪」
その言葉に、周囲の観客はやんややんやと盛り上がる。
「ガブ〜〜ッ!!」
「あ痛ァァァ〜〜ッ!!」
ずっと噛みついて来たから加減を理解したのか強さは歯形が薄らとつく程度だが、それでもちょっと痛い。
まぁ、可愛いから良いんだけど。
「いやぁ〜、コレをみないとシンコウウインディ〜って感じしないよなぁ」
「ホントホント。わざわざダートレースに来たのもこの漫才見たさとかあるからなぁ〜」
わいわいと周囲でお客さんが盛り上がっているのがわかる。
ウチの可愛い可愛いウインディも、随分と愛されキャラになったもんだなぁ〜なんて、しみじみ思う。
いやもうホント、ダートのマイルに関してはほぼ敵無しなんじゃなかろうか。
流石はウインディ。可愛い強いかしこい。三拍子揃った天才ウマ娘だ。
な〜んて…油断はまだまだ出来ないんだが…。
何せウインディの後輩ダートウマ娘達も有望株が何人かいる。
そんな彼女らと鎬を削るためにも、さらなる成長は不可欠。
だがまぁ…いまはそういうのは忘れて、ウインディと、それからわざわざ来てくれたお客さんたちと純粋に勝利を喜び合おうか。
「ウインディの担当になれて、オレは幸せ者だなぁ〜」
「のだ!!のんなのトーゼンなのだ〜♪」
噛みつき終えてそのままさらによじ登り、肩車の形になる。
「ふっふん!!ビコー!!ウインディちゃんの勇姿!!とくと目に焼き付けたのだ〜!?」
ターフに向かって叫ぶウインディ。
その姿はいつかの大魔王の姿を彷彿とさせ、会場を大いに盛り上げたのだった。
◇
ふふ〜んやったのだ〜♪
ウインディちゃんのイタズラ…みんな驚いてたのだ〜♪
トレーナー!!次はどんなイタズラするのだ〜?
ムテキのウインディちゃんに、ふかのーは無いのだ〜!!
次回150話…なんかイベント的なやつでやりたいですなぁ。