あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
秋という季節は、いろいろな側面を見せてくれる。日差しがさほど暑くないことから読書の秋、涼しくて動きやすいからスポーツの秋、美味い食べ物が豊富なことから食欲の秋などがそれだ。
天高くウマ娘肥ゆる秋。
この場合の肥えるとはただ太ると言う意味ではなく、ウマ娘にとってそれだけ過ごしやすく食欲とやる気に満ち満ちているということらしい。
なお、中には本当に食べ過ぎて体重管理が行き届かなくなる子も居るとか居ないとか。
そんなことを考えながら、オレはトレーナー室の椅子に腰掛けなんと無しに窓の外を見る。
見事な紅葉に色づいたトレセン学園の木々は思わず感嘆してしまうほどだ。
なんなら休日には、トレーナー寮の窓からこの景色を眺めつつお茶でも啜れば気分も盛り上がろうと言うもの。
そんなことを考えているといつものようにドタドタと足音が聞こえ、ふと振り返ればウインディが扉を勢いよく開けて言う。
「トレーナー!一緒に駿大祭をまわるのだ〜!!」
慣れってすごいね。そしてウチのウインディは今日も可愛い。
しかしひとつ疑問が残る。
「いやウインディ同級生ちゃん達とまわるって言ってなかった?」
そう言うとウインディはしょんぼりした様子で
「ん〜、なんか他の子達も自分のトレーナーとまわるって言ってたのだ〜」
と言う。
「そりゃまたなんで?」
「なんか、みんなでウインディちゃんに続けとかなんとか言ってた気がするけど、詳しくは聞いてないのだ〜」
ちょっとこわかったのだと言うウインディは少しぷるぷるしている。可愛い。
「そっかー」
う〜ん謎だなぁ。
ウインディの頭をうりうりしながら考える。
ウインディに続けって、別にオレはウインディに特別なことをしているつもりは無いから、なんかねだろうってことでは無い気がするし…もしくはイタズラとか?まさか各ウマ娘達が担当トレーナーにイタズラを敢行しようとしているとかか?
たぶん無いとは思うし、ウインディに続けってことは数人が一斉に動くと言うこと。
しかし、ウマ娘達にとって大切な駿大祭をわざわざ台無しにするようなことは流石にしないだろうし…………まぁ、考えても仕方がないか。
よその事はよその事。ウチのことはウチのこと。
彼女の目論見(と言えるほどのことかはさておき)切り替えは大事だ。
仕事もちょうどひと段落したところだし、息抜きにもちょうどいいだろう。
「じゃ、ウインディまわろうか」
「のだ〜♪」
手を伸ばすとウキウキ顔が更にパァッと笑顔になったウインディが手を繋いでくる。可愛い。
「まずはどこに行こうか」
有名どころで言えば元祖にんじん焼きやら、曳き神輿、奉納舞に流鏑メと見るべきものは沢山ある。
中でも三女神様に捧げる奉納舞と流鏑メの二つはトレセン学園がURAから担当を任された名誉あるものだ。
前者はゴールドシチーにカレンチャン、そしてユキノビジンという配役。
注目度やダンスの技量的にも問題は無いだろう。
後者は生徒会から二名、シンボリルドルフとナリタブライアンが参加する。
いずれも抜群の運動センスを有していることからも適任過ぎるほど適任だ。
どちらもなるほどと納得させられる選出だったと言える。
しかも後者は現代に合わせ、形だけ残したような霊山前の的を矢を射るだけのものではなく本来の形、何でも篝火が消えるまでの間に二人で山中の的を全て射抜くという内容で行われると言う。
どちらもわざわざ毎年駿大祭のために稽古合宿を組むほどと言うのだから、その力の入れようは疑いようもない。
「まずは焼きとうもろこしなのだ〜!」
そう言って元気よくオレを引っ張るウインディはいつに無く元気に満ち満ちて目も輝いているように感じた。
◇
焼きとうもろこしウマウマのだ〜♪
お神輿ウインディちゃんも担ぐのだ〜
ふおおお〜!流鏑メカッコイイのだ〜!!
シングレ五巻はよ