あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
トレセン学園では様々なイベントが生徒達自身によって、企画・実行されている。
無論、理事長及び生徒会の認可は必要だが余程の内容でも無ければ大抵は前もって言っておけばOKが出る。
そして、今回は催しのためのショーの試写会である。
見学は希望者を募るとのことだが、実際に集まったのは本番に負けず劣らず満員御礼である。
「ここは大阪ナニワの街、そこに現れたのは巨大な怪人!!一体どうなってしまうのか〜!?」
軽快な語り口で舞台の説明をするはトウカイテイオー。自他共に認める天才児で、シンボリルドルフ大好きっ娘である。
「わーっはっはっは〜!!あっちこっちウインディちゃんが噛み付いて歯形だらけにしてやるのだ〜」
続いて街で暴れる怪人役はご存知可愛いシンコウウインディ。両手に獅子舞を持ち、本体も唐松模様の布をマントのように纏って、大きな獅子舞の口の中から顔をのぞかせている。着ぐるみ姿も超可愛い。
「待たんかーい!!」
突如としてライトアップされた高所に人影が映る。
「響き渡るは大音声。通天閣の上に颯爽と現れたるアイツは何者だー!?」
「たこ焼きお好み二度漬け禁止、ナニワの平和はウチが守る!!ツッコミ武装ジャスティスクロス見参やでー!!」
勝負服と同じ赤と青が基調となったヒーロースーツに身を包むタマモクロス、もといジャスティスクロスがやって来た。
うおおおおおおお!!!
タマモセンパイカワイイーーー!!
抱っこしたーーい!!
会場は大盛り上がりである。
「やいやい怪人!大人しくお縄につくかウチにボコられるか好きな方選びやー!」
「フッフッフー、そんなこと出来るのだー?」
役になりきっているのだろうウインディがニヤリと笑う。
「噛みつき怪人ウインディ、何か秘策があるというのかー!?」
会場のボルテージに合わせ、トウカイテイオーも盛り上がっている様子。
「じゃーん。コレなんなのだー?」
「そ、それはーーー!?」
目を見開きソレを見つめるジャスティスクロス。
「あーっとアレは二度漬け禁止の串カツソース!!ま、まさか…」
「そのまさかなのだーー!!」
そういうと、ウインディはいつの間にか手に持っていた串カツを一口齧り、高笑いをしながらジャブジャブとソースにつけ出した。楽しそうで何より。
それを見たジャスティスクロスはぷるぷると震え出し、一喝。
「二度漬けは禁止やって登場する時も言ったやろがーー!!」
通天閣の上にいたジャスティスクロスは飛び蹴りをお見舞いしようとする。
「わーっはっは〜っムダムダなのだ〜」
ヒラリとかわすウインディ。
「更にこれに〜」
「おーっと!どこから取り出したか、ホカホカのたこ焼きを持ち出したー!!」
「しょうゆをかけてやるのだーー!!」
「おい!それは邪道やろがーー!!」
何故だろう。ジャスティスクロスから若干、素が出ている気がする。
「わーはっは〜美味ければいいのだーー!!」
そう言ってたこ焼きを平らげるウインディである。うん。今日のトレーニングは少し追加かな。
「そして、最後はこうなのだーー!!」
そう言うとウインディは、ジオラマの大阪の街に噛みつきまくる。
なお今回は噛み付くと言う演出上、ジオラマは口に含んでも問題のない素材でできている。
そのため、一部少し脆いところがあるが。無論そこは演者側にも説明されている。
「くぅっ、このままじゃ大阪がウインディに食われてまう」
「わっはっはー!!ウインディちゃんはムテキなのだーー!!」
そう言うウインディは誇らしげである。可愛い。
「やけど、正義は負けんでーー!!」
そう言うと飛び上がり、今度こそ飛び蹴りを命中させる。
「お、覚えてるのだーー!!」
そう言ってドタドタと逃げ出すウインディである。
「おおーっと!!正義の一撃が怪人から街を救ったぞーー!!」
「正義は勝つんやでーー!!」
うおおおおおおおーーー!!!
タマモセンパイカワイイーー!!
アーンしてあげたーーーい!!
このようにして、試写会は大反響に終わった。
オレはこの後のトレーニングのため、ウインディを迎えに行く。
「ウインディ、お疲れ」
会場から出てきたウインディはにこやかだ。
「トレーナー。ウインディちゃんカッコよかったのだー?」
「うん。サイコーだったよ」
「エヘヘーなのだー」
そう言ってウインディはオレの隣に来る。
「よしよし。トレーニングも頑張ろうなぁ〜」
「分かったのだ〜♪」
そう言うウインディに、周りは驚きの表情を浮かべていた。
◇
エヘヘ〜
カッコよかったって褒められたのだ〜
本番でもレースでももーっとカッコよく活躍しちゃうのだ〜♪
ウインディちゃんはアク役でもかわいいな!!
なお、ジャスティスクロスの口上は筆者の思いつきです。