あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
さて十一月も後半に入った今日、ここ東京レース場にはウインディの他に十五人のウマ娘が揃い踏みしている。
東京レース場第九レース、カトレア賞。ウインディの適性的に参加できるジュニア級最後のレースだ。
走らせ過ぎてバテさせてもいけないが、逆にあまり走らせなさ過ぎても本番の感覚を忘れてしまいかねないため、疲労が残らない程度にはレースにも出していきたいところ。
もちろん無理強いは出来ないが。
と言うより、今回の参戦はウインディ自身の意思によるところだ。
「トレーナー、今年のうちにもう一回走っておきたいのだ〜」
そう言った時のウインディは心からレースを楽しみにしていた様子だった。
これまでの練習の成果(前回からわずかひと月だが)その全てをぶつける。
その楽しみをウインディが知ったような気がして、嬉しくなったものだ。
まぁ、クラシック級に上がってすぐのダートレースでウインディが出られそうなのは、一番近くとも二月下旬開催のヒヤシンスステークスなので、ローテーション的に出ても問題はないが。
彼女も今頃控え室でやる気を溜めている頃だろう。
さて、今回出走する中で注目すべきはやはりミニロータスか。
最終直線での伸びは驚異の一言。まだジュニア級とはいえ、いやだからこそ空恐ろしくもある。
ウインディが負けるとは露程にも考えてはいないが、しかしライバル候補は否応なしに注目せざるを得ない。
ひと月前のプラタナス賞に続き、模擬レースでもウインディに敗れての二着。ここで一つは勝っておきたいところだろう。
「ウインディ、油断はするなよ」
初戦と比べ、二回目ともなればコツなんかも掴んできている子もいるだろう。
それぞれの担当トレーナーによる他ウマ娘の分析なども進んでいると見て良い。
現にオレとウインディがそうなのだから。
取ったデータ以上の活躍をするウマ娘の人数如何によっては育成全体の見直しも視野に入れるべきか。
こういうのは柔軟に対応出来てこそだし、それでウインディの負担が減るならば徹夜くらい安いものだ。
ともあれ、まずはパドックでの状態次第なところが大きい。
オレは前回のように最前席にまで移動してパドックの様子を見る。
一枠一番からはじまり、そして次はウインディの番だ。
「四枠八番、シンコウウインディ。一番人気です」
よしよし。調子も良さそうだな。
他の子も、見た感じひと月前よりは成長はしている風に見受けられる。
そんなこんなでパドックの方を見ていたからか、こっちに気づいたのだろうウインディがニヤリと笑みを浮かべると腕を突き上げ
「今日も勝つのだ〜!!」と宣言する。
周囲はざわつくが、ウインディはご機嫌だ。
うんうん。気合も十分ノっているな。
自信というのは大事だ。それが傲慢になりさえしなければ。
そして、そうならないためにオレがいるのだ。
ウインディがビッグマウスにならないよう、頑張らなければ。
ウチのウインディのジュニア級最後の勝負が、始まる。
◇
ふっふん。みんなウインディちゃんに注目してるのだ〜
トレーナー!!
勝ってくるのだ〜♪
レース描写、どしよ?