あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
なかなか目的の品来ないですなぁ
オレは今、トレセン学園近くの商店街に来ている。
目的は言わずもがな買い出しである。
スポーツドリンクやテーピング、冷却スプレーにトレーニング用蹄鉄の替え等々必要な品は多岐にわたる。
通販だったり理事長に頼んで手配してもらうことも出来ないことはないが、オレ自身こう言った品は直接見たい性分であるため、緊急時以外はある程度減って来たら余裕があるうちに自分で買い溜めしておくのが良い気がする。
もちろん、シューズやら服類など本人の好みが強く出るものなんかはウインディと一緒に見に来ている。
「おう、ウインディのトレーナーじゃないか」
そんな事を考えていると後ろから聞き覚えのある声がかけられる。
「おお、ヒシアマゾン」
ウインディのトレーニング用レシピを一緒に考えてもらって以来だからこうして直接話すのも割と久しぶりか。
いや、しょっちゅう見かけた時とか挨拶くらいはしていたから厳密にはそんなに話してないわけでは無いだろうが。
というか、ついこないだも外出時間が思ったより伸びて怒られたし。
「精が出るねぇ。アンタも買い出しかい?」
「まぁ、トレーニング用品を一通りな」
オレがほれ、と手荷物を見せるとなるほど、とヒシアマゾンは納得した様子だ。
「あんま甘やかし過ぎるんじゃないよ?そりゃ可愛い教え子なのはわかるけどさ」
「おう、ウチのウインディは可愛いぞ?」
オレが即答するとヒシアマゾンは呆れた様子だ。
「相変わらずのトレバカだねぇ…。まあ、ウマ娘とトレーナーでギスギスしてるよりかは遥かにいいけどさ…」
「そう言うヒシアマゾンはなんの用で商店街に?」
「ああ、寮の子達に色々とね」
ホレ、と今度はヒシアマゾンが手荷物を見せてくる。テーピングやら珍しい本の栞やらコーヒー豆やらお茶っ葉やらと本当に色々とある。
寮の子一人一人の好みを熟知しているのだろう。
「さっきまでビコーもいてね。野菜類は傷むと悪いんで持ってってもらったのさ」
同じく栗東で寮長をつとめるフジキセキといい、本当に面倒見が良く、慕われているのが分かる。
だからこそ今回のビコーペガサスのように手伝いたいと申し出て来るウマ娘もいるのだろう。
なんやかんやウインディのことも気にかけてくれているようだし感謝しかないな。
「ま、好きでやってることさ」
そう言うヒシアマゾンはとても生き生きとしている。
「そういやあ、ウインディのヤツも来年クラシック級だねえ」
「ああ、だからこう言った買い物もより重要になって来るな」
なにせ、クラシック級と言えばダートウマ娘にしてみればやっと重賞に出られる時期だ。
体も出来上がって来て、これまでよりハードなトレーニングも可能になるだろう。
つまり、その分消耗品の消費も増すのだ。
「で、そのウインディは一緒じゃないのかい?」
「あぁ、なんでもクラスメイトちゃん達といっしょにお買い物だそうだ」
「へぇ〜、あのいたずらっこがねぇ〜」
「本人は楽しそうだし、担当トレーナーとしては嬉しい限りだけどな」
そんなことを言っていると、何やら周囲に人だかりができ始めている。
ただ、その理由はすぐに分かった。
すぐ側の薬局から店員が出てきてスピーカー片手に言った。
「えー、只今よりタイムセールでトイレットペーパー一袋十二ロールが198円、おひとり様あたりの制限はナシです!」
「おっ、はじまったねぇ」
いつの間にやらヒシアマゾンはその店に向かって歩いて行く。
どうやらここでコレを待っていたようだ。
「ホラホラ、アンタもこれ目当てだったんじゃないのかい?」
そう言うとヒシアマゾンはトイレットペーパーを放って来る。
…まぁ、あって困るもんでもないし運が良かったと思おう。
なお、帰りの車内は案の定一杯になってしまった。
◇
コレとかいいかもなのだ♪
え?トレーナーのこと?
優しいし大好きなのだ!!
へ?そう言う意味じゃなく?どゆことなのだ?
何でみんなそこでため息を吐くのだ〜?
今日も!明日も!明後日も!
ウインディちゃんは可愛いのだ!!