あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
なにやら物悲しいです。
オレの体調が回復してしばらく。
以前の業務も滞りなく行えるようになった。
その後、オレの使っているトレーナー室にやってきたマンハッタンカフェが
「すみません。お友達がイタズラしてしまって…」
と言ったが、気にしていない旨を伝えて彼女が帰ってちょっとしたら怖くなったので速攻で忘れることに。
あの声のトーンはからかっているわけではなかった気がしたが、気がしただけだなうん。
悪い子じゃないのはアグネスタキオンから助けてくれた事実から分かるし、何よりあまり偏見のある目で生徒を見たくはない。
オレも新人とは言え、一応は教育者という立場であるし、無くて七癖というくらいだから癖のある子なんだなぁくらいに留めておくことにした。
「おぉー。すごいなウインディ!また上がり3ハロンのタイム縮んでるぞ〜」
「エヘー、頑張ったのだ〜♪」
ちなみにメートルに直すと1ハロンは200メートルで3ハロンはつまり600メートル。
上がり3ハロンとは最後の600メートルの事を指し、逆にスタートからの600メートルはテン3ハロンと呼ばれる。
このタイムで知ることができるのは、レースを走り切った後のウマ娘の余力、距離適性、そしてレースの流れの三点。
で、オレが今回共に知りたかったのは一点目の余力、それと二点目の距離適性だ。
まぁ、要するに現状のウインディのスタミナが見たかったわけだ。
ダートレースは長くとも2100メートルで、芝の最長G2ステイヤーズステークスの3600メートルと比べてかなり短い。
ならば、スタミナはダートに於いて重要視すべきでは無いのかと問われれば否だろう。まぁ、優先順位は下がるだろうが。
ウマ娘でなくとも実際に走ってみるだけでもわかると思うが、スタミナの消費とはその時の調子だったり、走り方、地形などに影響されやすく必ずしも一定では無いし、少なくともあって困るものでは無い。
その好例と言えるのがゴールドシップだろう。
彼女の走りはどこで仕掛けてもバテることがほぼない。
彼女が得意とするのはその驚異的なスタミナから繰り出される追い込み走法。
レース中、最初はやる気が出ていなくとも、途中で覚醒したかの如くごぼう抜きを見せる姿は爽快の一言に尽きる。
正しくスタミナお化けとも呼ばれる彼女だからこそできる芸当だろう。
まぁ、彼女の場合はそれ以上に気まぐれが過ぎるところが大きいのだが。
もちろん彼女は芝で主に中長距離を走るウマ娘、ウインディはダートでマイルから中距離を走るウマ娘と違う点はあるので、全部が全部同じとはいかないだろうが。
まあ、要するにスタミナがあるなら、その量に於いては多少の無理もできると言う事だ。
あくまで多少だが。
それ以上となると文字通り身を削って、脚を犠牲にしての暴走しかない。
オレは、というか全てのトレーナーはそれは、それだけはして欲しくないのだ。
今回走ってもらった1800メートルでの上がり3ハロンのタイムは平均して33秒台。
ジュニア級である事を踏まえても充分な結果だろう。
やっぱりウチのウインディは超スゴイってことだな。
腕時計を見ると、トレーニング終了予定時間になろうというところ。
そろそろいい時間か。
ちょうど練習メニューを終えたウインディが駆け寄ってくるのが見える。可愛い。
「トレーナー!!」
おう、元気だなぁ。
「ウインディ、どうした?」
「もうちょっと走って来ていいのだ?」
まぁ、スタミナに余裕がありそうだし問題はないか。
「じゃぁ、ダートコースをゆっくりめに一回りして来てな。無理はしないように」
「はーいなのだ!!」
タッタッタッタッとそのままぐるりと走って行くウインディ。可愛い。
しかし、風も随分と冷たくなって来たもんだ。そりゃあ風邪のひとつもひかぁな。
……ウインディにもあったかくしておくよう改めて言っておくか。
◇
エヘー
トレーナーのカイロもらったのだー
ぎゅっ…
あったかいのだぁ…♪
石油ストーブは埃まみれでなんだか怖いので使えてないです。