あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
「そろそろお前の方でも歌の練習を本格的にした方がいいんじゃねーの?」
そう同期のひとりに言われてハッとなった。
まぁ確かに、ウイニングライブの踊りの練習はしていても肝心要の歌が出来ていなければ意味は無い。
スマートファルコンのレッスンも、どちらかと言えば踊りの方に注力している感じだし。
この際、出来を確認する意味でも一度見ておいた方が良かろうと思った次第。
故に、オレとウインディはトレーニングのためにカラオケボックスに来ていた。
もちろん最新の機械を入れているとこだ。
時間もたっぷり四時間とった事だし。わざわざ高めの部屋を借りたのでのびのび歌えるし、踊れるはずだ。
「トレーナーとカラオケ嬉しいのだ〜♪」
と、目の前には大はしゃぎテンション上がりまくりのウインディである。可愛い。
勝負服はまだ出来上がっていないため格好はトレセン学園の制服だが。
「練習で来てるんだからな〜?」
「分かったのだ〜♪」
ならばよし。
「ウインディはかしこいなぁ〜」
ナデナデナデナデナデナデナデナデ
「もっとほめるのだ〜♪」
ご機嫌だなぁ。
一応ノートパソコンで確認できる資料映像だったり、ウイニングライブで歌うだろう曲はピックアップしてある。
まぁウイニングライブは重賞、少なくともG2以上で勝たなければならないため、来年のしばらく機会はないのだが。
厳密には来年七月開催のジャパンダートダービーまで。改めて遠いなぁ。
まぁ、その分洗練出来ると思えばモチベーションにも繋がるだろう。
「じゃあまずはボイトレから始めようかー」
とは言っても、ストレッチみたいな簡単なもんだが。
「えー、歌わないのだー?」
ウキウキでマイクを手にしていたウインディから不満の声が漏れる。
「頑張ったらちゃんと延長するから、な!これはウインディにしか頼めない事なんだよ〜」
軽くなでながらそう言うと
「フフーン。しょーがないのだなー!!」
乗り気になってくれたようで何より。
内容としてはまず、姿勢と呼吸を意識させ、整える。
「猫背になったりしないようになー」
次にロングブレス、まぁ要するに長ーく息を吸って吐いてを繰り返す。
「スゥーーー、ハァーーーーー、のだーーーー」
次は口の動きを意識するトレーニング。あいうえおの形で表情筋も鍛える。
「顔の筋肉痛く無いかー?」
「大丈夫なのだー」
お次は滑舌及び発音トレーニング。早口言葉なんかを言ってもらう。
「赤パジャマ青パジャマ黄パジャマ!」
更にリップロール。唇に声を当てて振るわせるトレーニングだ。声帯のウォーミングアップなんかにちょうどいいらしいが。
「ゔーーーー」
これが結構難しい。
最後はタングトリル。内容はまぁ、簡単に言えば舌でトルルルと音を鳴らす事だ。
声帯周辺の筋肉を刺激すると共に舌のマッサージ効果が期待できる。
「ドゥルルルルルル」
「ドラムロールじゃないぞー」
以上のトレーニングをやってみたうえで歌ってもらった。
「うん、まあいいんじゃ無いかね」
「良かったのだ〜?」
「よーししよしよしよしよし、よかったぞー」
実際、特に音程を外したりしていたわけでは無い。
ところどころ力みすぎたり、声の抑揚や息継ぎのタイミングがズレたりしているくらいなものだ。
音痴度合いで言ったらオレの方が音痴なのでは無いかと不安になるくらいだ。
ただまぁ最悪歌唱力が低くても資料を元に教えることくらいはできる。
困ることと言えば、実際に歌ってみて手本を見せることができないくらいか。
先輩方を頼るにせよそれは自分ができる、思いつく限りの万策が尽きてからだ。
幸い、本番までは試行錯誤するだけの時間もある事だし。
そうでなければただの甘えになってしまう。
別に他のトレーナーがウインディに頼られてるのを目の当たりにするのが羨ましいとか妬ましいとかそう言うのでは無い。断じて無い。
なお、振り付けの方はほぼ完成されていた。
スマートファルコンしゅごい……。
それと、頑張った分の時間の延長をした結果、寮の門限ギリギリになってしまった。
外出届けて書いてもらっといてよかった。
◇
むっふーん!!
トレーナーとカラオケ勝負で勝ったのだ〜♪
また行くのだ〜♪
因みに筆者の最高点数は74点です。
低いね!!