あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
十二月。それは多忙の時節。
普段は廊下を走るなと口を酸っぱくして言う教師がその廊下を走る様から師走と呼ばれるほどだ。
しかし忙しいとは言え、いや、だからこそ休息の大切さも身にしみるのだと思う。
ここはトレセン学園グラウンドの端っこにある、トレーナー用の休憩室。
中にはベンチや自販機、冷暖房も完備されており、ドリンクの種類もなかなかに豊富だ。
仕事の合間の息抜きや、トレーニングプランなどがマンネリ化したり煮詰まった時、オレ達トレーナーはふらりとここに来て一息入れる事がある。
オレは、そこでたまたま出会った学生時代からの馴染みのトレーナー数名とすっかり話し込んでいる。
もちろん内容的にも時間的にも業務に支障のない範囲でだ。流石にオレも相手もそこのところは弁えている。実際何人かは既に業務に戻ってるし。
別にデリケートな部分だったり守秘義務をきっちり守るなら自分の担当ウマ娘のことを話しても問題はないしな。
「ウチの担当ウマ娘が可愛くってしゃーないんだが」
「そら(担当を持つトレーナーならみんな)そうよ」
「当然だな」
「むしろそうじゃなけりゃ、なんでトレーナーやってんだって話だな」
まぁ、途中からウチの子自慢大会にシフトしてしまっているのは薄々分かってはいるが。まぁ、複数人トレーナーが集まった時の恒例ではある。
きっとそこも含めての息抜きだよなうん。
そして話題は徐々に有マ、そしてクリスマスにシフトする。
「で、クリスマスプレゼントとかどうしてんの?」
「オレはもう買ってあるよ」
「オレもオレも〜」
「むしろ余程の理由でも無けりゃあプレゼント代ケチるとかねーだろ」
「でっかいケーキだって予約したからな〜アイツ驚くぞ〜」
言いながらソイツはニヤニヤしている。その様子は、さながら子煩悩な父親といった感じだ。
「そうか。カロリー計算頑張れよ」
「堅いこと言うなって〜、こう言うイベントじゃあそういうのは言わないお約束だろ〜。まぁ頑張るけどさ」
ウマ娘は人間女性と比べてカロリー消費が多い。
もちろんその分多く食べると言うことでもあり、カロリー計算をサボればすぐ太る。
デリカシーが無いことではあるが、同時に重要なことでもある。
そんなことを考えていると
「そういやぁ、お前のとこはどうなんだ?」
と、なんと無しに聞かれる。
「それなんがだなぁ…」
「おっ、どうした?」
「実はウインディがなぁ…」
「何かあったんか?」
別に何かあったわけではない。少なくともオレの方は。
「最近、トレーニングが終わるなり、すぐ寮に戻ってくんだが…」
「いいことじゃないの?」
「いや、でも何かあるのか聞いてもニコニコ笑ってなんでもないのだ〜って言われてなぁ」
「ふーむ。じゃあなんかありそうだな」
「いやでも寮長のヒシアマゾンとかクラスメイトちゃん達は心配いらない、むしろ楽しみにしててって言ってくれてるんだ。だから心配とかじゃ無いんだが…」
「だが?」
「トレーニング終わりにウインディとわちゃわちゃできなくて寂しいのさ…」
クラスメイトちゃんには「愛されてますねぇ♪」なんてニヤニヤ顔で意味深に言われるし…。
まぁ年頃の女の子はそう言った話題が好きなんだろうけども。
そう言うオレは余程哀愁があったのか、その後十分に渡って慰められたのだった。
◇
うぅ〜むつかしいのだ〜
もういっかい
がんばるのだ〜!!
いやぁ、安泰ですなぁ。