あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ   作:ガラクタ山のヌシ

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え?いつもそう?
まっさかー。


今回のお話はいつもよりフリーダムです。

とある昼下がり、と言ってもトレセン学園の昼休憩と言うだけだが、オレはトレーナー室で弁当を広げ、愛読誌である『月刊ダート』を読んで、それなりに優雅に過ごしていた。

その時である。

ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ

「ん?」

まだ放課後じゃ無いハズだけども……

バタァン!!

「トレーナー!!ウインディちゃんダイエットするのだー!!」

と、半泣きになりながらうちのウインディが駆け込んで来た。

「よーしよしよし。何があったか順を追って説明してくれる?」

「のだぁ〜……」

ウインディが力なく頷く。

うーむ、なんやかんや結構仲がいい様子だったクラスメイトちゃんが、意図してウインディを傷つける発言をするとも思えないしなぁ…。

多分ウインディの早とちりだと思うが…。

「実はさっき…」

「やっぱり付き合うならトレーナーだよー」

「うぅん、もっと視野は広く持っていいと思うけど……」

と言う話をしていたら突然

「ウインディちゃんって結構アッサリオチそうよね〜」

「あぁ〜まぁ、警戒心の強い子ほど〜って言うしねぇ」

「そ、そんなことないと思うけどー……」

「そうかなぁー?」

「ムゥ〜」

 

「ってことがあったのだぁ〜…」

あぁ〜なるほど理解した。

確かに否定はしにくいよなぁ〜。

「ウインディ、それは多分太ってるってことじゃ無いぞ」 

その言葉にウインディは耳でピクッと反応する。

「のだ?そうなのだ?」

気持ち声が明るくなった気がする。

まぁ、アスリートだし重いと言ってもほとんどは筋肉だしな。

「うん。クラスメイトちゃんが言いたかったのは…」

「のだ?」

うぅん、言い出しにくいがここは誤解を解かねばなるまい。

「ウインディが…」

「ウインディちゃんが?」

「たまーに抜けてるとこがあるって事だと思う」

「のだ!?」

うん。多分これだろう。

何故付き合うなら〜からいきなりウインディへの注意喚起になったのかは分からないが、たぶん「もうちょいしっかりしないとそう言う相手は見つからないぞ」という助言だったのだろう。

しっかし、恋愛かぁ〜。

ウインディもいつかそう言う相手を見つけるのだろうか。

そりゃそうか。

身内の欲目無しにしても可愛いし、素直じゃ無いところはあってもかまってちゃんで、同時に人見知りもするタイプだが基本良い子だし。

ただまぁ、相手には最低限求めるものはあるよなぁ。

ウマ娘に理解があって、ウインディ自身が十分に懐いてて、高級取りでは無いにしろそれなりには稼いでて、それでもってウインディのことを常に考えているような……。

まぁそう都合良くはいないか。

それにまだまだ先のことになりそうだしなぁ…。考えたくはないが、万一ろくでもない野郎だったなら、その時は、親御さんより先にオレ自身が相手を見極める必要があるだろう。

ともすればトレセン学園恒例、トレーナーズvs相手の男という、事実上の圧迫面接…もとい、話し合いも辞さない。

舐め腐った態度や格好をして来たら即失格!!

ご両親に挨拶に行く時の持参品TEMIYAGEをもってしても懐柔は不可能という難攻不落の要塞だ。

はっはっは!!

え?過干渉だって?

トレバカ舐めんなぁ!!

ハッ、しまった。取り乱した。どうやらオレの中の教導的精神(トレーニングマインド)が暴走してしまったようだ。

ただまぁ、ここまでするのにも相応に理由はある。

高等部から入って来た子ならまだしも、中等部からいるような子なんかは女子校の、それも寮暮らしが長い。つまり世間知らずな子も少なからずいるのだ。

そう言った子を誑かし、あまつさえその稼ぎに甘えてヒモになろうなんてアホなことを考える野郎は残念ながらゼロでは無い。

それにこう言ったことをするのはあくまで親御さんからの相談が前提だ。

トレーナー側が一方的に我を通すことは当然ながらできない。

なんやかんやいいつつ、一番はその子の幸せだし。

逆に依頼さえされれば我々トレーナー一同、容赦無く相手の本心を曝け出すとも辞さないと言うだけで。

何故、トレーナーがライバルに手を貸すのか。それはトレセン学園の生徒同士が仲間であると同時にライバルでもあるのと同じことだ。

苦労自慢になるが、トレーナー学校は厳しい。

基礎となる学問はもちろん、語学に医学、栄養学その他多数を納める必要があるうえ、料理なんかも出来たほうがいいし体力も必要だ。

そんな中で、なんとか生き延び、教導的精神(トレーニングマインド)に目覚めた者同士助け合うのはむしろ当然の帰結と言える。

そんなトレーナー達にとって我が子も同然のウマ娘に変な虫がつこうもんならそりゃあ逆鱗ってもんだ。

因みに男側がトレーナーの場合、この圧迫面接はパスできる。

代わりにたづなさんとサシでの話し合いになるが。

まぁ、どっちも一緒だね!!

「のだぁ〜♪」

そんなことを思いつつ、オレはウインディをナデナデし続けたのだった。

 

 

へっへーん!!

 

ウインディちゃんにはトレーナーがいるからだいじょーぶなのだー!!

 

へ?やっぱり落ちてるって

 

なんでなのだ〜!?




※教導的精神は公式には無いよ!!
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