あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ   作:ガラクタ山のヌシ

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殿下は可愛いが、ウインディちゃん貯金を崩すには至らんよ。

ふっふっふ。


缶のホットドリンクって油断してるとめちゃ熱いですよね。

ここはトレセン学園に程近い商店街。

「寒いなぁ…」

「のだぁ…」

オレとウインディは休日を利用して競技用蹄鉄の確認のために用品店を見ていたところだ。

「ウインディ、大丈夫か?」

「だいじょばないのだぁ…」

しかし、やはり忙しい時期なのか思った以上に時間がかかり、やっとこさ用事が終わったため駐車場まで歩いて向かう途中、かなり冷え込んで来た。

「しょうがない…」

オレは近場の自販機に向かって歩き、ゴソゴソとポケットからサイフを取り出す。

ウインディもそれに続いて自販機の前でコーンポタージュのボタンをポチポチしながら今か今かとコインの投入を待つ。

「ちょっと待ってろ〜」

「はーい、なのだー!!」

チャリンチャリンと二回音がすると、ピッと小気味よく音が鳴りお目当ての品が取り出し口にガコンと出てくる。

「あちち〜なのだ〜」

「ヤケドしないようになぁ」

そのまま近くにあった公園のベンチに腰掛け、一旦休憩する。

ウインディにはオレが巻いていたマフラー(どこにでも売っているような青いチェック柄の市販品、何故かウインディに買い替えないように言われてある)を貸している。

因みにオレもさっきの自販機でペットボトルのホットコーヒーを買った。

ウインディはカーディガンの袖の中に手を入れ、何とか開けようとしていたがすべってうまくいかないようだ。可愛い。けど危ない。

「よかったら開けようか?」

「まかせたのだ!!」

自販機で買う缶飲料って何でこんなに熱いんだろうなぁ…。

そんなことを考えながらカシュッとふたが開く。

口広タイプなので、中のコーンが余さず飲めるヤツだ。

「ありがとなのだ〜」コクコク…

そう言って受け取るウインディ。可愛い。

「エヘー、とうもろこしはかじるのが一番だけど、飲むのもいいのだなぁ〜」

そう言うと、ウインディはシュルシュルとオレの貸したマフラーをほどいてオレの首に軽く巻きつけ、次いで自分の首にも巻く。結構長めのヤツだったからか案外二人でもいけたようだ。

「どした?」

「エヘヘ、おれいなのだー♪」

そう言うと、ウインディはオレに体を預けてくる。

すぐそばにある頭を撫でると、何やら寝息が聞こえて来る。

どうやら疲れたようだ。

今日は一日休みだったのにオレに引っ付いて来て、かと言って肝心の用事の方はずーっと待ちっぱなしだったもんなぁ…。

『待ちくたびれる』なんて言葉もあるくらいだしな。

ましてウインディみたいに元気のありあまる子には退屈極まりなかったろう。

あとで埋め合わせを考えないとなぁ…。

このままウインディに風邪を引かせるわけにはいかないため、オレはすぐにコーヒーを飲み終えると、何度目になるかわからないおんぶを敢行する。

ウインディが巻いてくれたマフラーがほどけないようになんとか気を遣いつつ駐車場に向かい、車にウインディを乗せるところで、結局名残惜しいがマフラーを解いた。

助手席で普段と打って変わって静かに眠るウインディを撫でつつ、オレはいつも思っていることを言う。

「お礼を言うのはこっちの方だよ」

そう言うと、ウインディが少しピクッと反応したのは気のせいか。

それは当人のみぞ知ることだった。

 

とれーなー

 

たのしかったのだぁ…♪

 

むにゃぁ……。




冬場は甘酒が恋しくなります。
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