あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ   作:ガラクタ山のヌシ

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これからもお付き合い頂けると嬉しいです。


60話ありがとうございます。

それはある日の昼下がりのこと。

オレがたまたまそこを通りがかった際に、その光景は飛び込んで来た。

それはウチのウインディがトレセン学園中庭にあるベンチに腰掛け、腕を組んで目を閉じ、珍しく悩んでいる様子だった。

邪魔をするのもなんだし、オレはいつものように近くの茂みにスタンバイする。仕事?あとでまとめてやればええやろ!!

「む〜むむむむむ…」

首を傾げて考え事をするウインディ。可愛い。

しばらくするとウインディはくわっと目を開け立ち上がり、叫ぶ。

「ウインディちゃんはわすれていたのだ!!

おのれの内にあふれる野生を!!

わいるどをぼーきゃくしていたのだ〜!!」

そっかー。ワイルドかぁ〜(ほっこり)。

よしよししたくなるが、今はぐっとこらえる。

ただ、顔がニヤけるのが分かる。

いやぁ和むなぁ〜。

「と、いうわけで!!」

クルリと方向転換すると、そちらはトレーナー室の方角。

「今からトレーナーに思いっきりイタズラするのだぁ〜〜!!」

そう言うとウインディは明後日の方向に猛ダッシュして行った。

ウインディも他の子も怪我しなきゃいいけど。

そんなことがあったすぐ後、オレはトレーナー室でいつものように書類仕事をしていた。

「そ〜………」

そして、ウインディがイタズラ心を隠さずに近寄って来るのもわかっている。

「ガブ〜〜〜!!」

頭にかじりついてくるウインディ。

「ハモハモ……」ガジガジ

しかし、怒っているのでもないウインディの噛みつきは少しくすぐったいくらいだ。

「どした〜?ウインディ?」

「プハー、わいるどをとりもどすのだー!!」

「そっかー、よしよし」

「のだぁ〜♪ってマジメに聞くのだーー!!」

「ごめんごめん。それで、どうしてそう思ったんだ?」

「ウインディちゃんは気づいたのだ…」

「ん?何に?」

「最近、トレーナーがウインディちゃんにかまってこないのは、ウインディちゃんがわいるどを失ったからなのだ!!」

「ワイルド?」

「さらばなのだーー!!」

そう言うとウインディはトレーナー室を後にした。

「うぅ〜ん」

ワイルド?ってなんだ?

さっぱりわからん。

こういう時は先輩に相談すべきか。

オレはスマホから沖野先輩の番号にかける。

プルルルル…プルルルル…。

数回の呼び出し音の後、沖野先輩が電話に出る。

「おーう。どした?」

「ああ、先輩すみません。」

「いいっていいって。で?なんか困ったことでもあったのか?」

「実はですね…」

オレは先程のウインディの行動を振り返って先輩に伝える。

「……あぁ〜なるほどなぁ〜」

「何か思い当たる事が?」

「おう。お前さん最近担当ウマ娘とコミュニケーション取ってるか?」

「ええ。忙しい時期なので前ほどではないですけど、出来る限りウインディに気を配るようにはしているつもりですが……」

「そうか。じゃあもっとかまってやってみろ。多分解決するから」

「?はい。分かりました」

そうオレが返事するや、沖野先輩は電話を切った。

「それじゃあ、ウインディを探すとしますか」

オレはトレーナー室を出ると、ウインディが行きそうなところを色々と調べる。

練習用コースや畑。切り株の広場や、寮に戻っていないかなど確認する。

その最中に、たまたまウインディのクラスメイトちゃんのひとりとばったり鉢合わせた。

「あっ、ども……」

そう言う彼女はどこかソワソワしている。

「あの、話せる範囲でいいから、ウインディに何かあったか教えてくれる?」

「へ?まぁ別に構いませんけど…」

……………。

 

「そう言えばウインディちゃん、ウチらといない時ってトレーナーさんとべったりだよねぇ〜」

「のだぁ〜♪」

「でも最近はそうでもないよねー」

「たぶん単純にお仕事が忙しいんじゃ…あっでも…」

「ん?でも?」

「それだけウインディちゃんがしっかりして来たってことなんじゃないかな?ひとりでも大丈夫っていうか…」

「のだっ!?」

 

まぁ、ざっくりとだがそんなことがあったらしい。

ふむふむ。なるほど。

さっきの沖野先輩のアドバイスと、クラスメイトちゃんの証言を合わせると、つまりウインディ的には最近かまってもらえてない。それはひとりで問題ないと思われてるから。でもウインディ自身はかなりの寂しん坊で甘えん坊。なら前みたいにかまってちゃんモード全開!!

ってとこか。可愛い。

最近はトレーニング後のちょっとした時間くらいしか構ってあげられてないのはオレとしてもわかってはいたつもりではいたし、クリスマスになったら思いっきり構い倒そうと思っていたのが裏目に出ちゃった感じか。反省だな。

「ありがとうね」

「いえ」

そう言うとオレとクラスメイトちゃんは別れる。

その直後、ウインディが後ろにいたことに気付く。

「ウインディ、トレーナー室行こうか?」

「のだ…」

本心を知られて恥ずかしいのか少し顔を赤らめてうつむくウインディの手をひき、そしてトレーナー室に辿り着いた。

そしてオレはウインディの頭を撫で回した。

「よ〜しよしよしよしよし。寂しかったなぁ〜ごめんなぁ〜〜。よしよしよしよしよしよしよしよしよし」

「エヘー、もっとなでるのだぁ〜♪」

すっかりいつもの調子だ。

うん。この日はウインディの寂しさのケアのためにもトレーニングは短めにしようか。

「よ〜しよしよしよしよしよしよし」

「トレーナー」

「うん?」

「めーわくかけてごめんなのだ」

そう言うとウインディは耳を垂らして落ち込む。

「大丈夫。オレになら迷惑ドンドンかけていいからなぁ〜」

それこそ、トレーナーとしての責任ってやつでもあるだろうし、何よりウインディにならどんな迷惑でもかけられても問題ない。

「トレーナーやさしいのだぁ〜」

「ウインディだからなぁ〜よしよしよしよし」

これからもちゃんと相手してあげないとなぁ〜。

 

 

トレーナー

 

ありがとなのだぁ〜♪

 

エヘー♪




ニコニコのたぬき(23)のウインディちゃん可愛い。
出番少ないけど……。
みんなもぜひみて。
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