あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
ドタドタドタドタドタドタ…。
今日も今日とてウインディが駆け込んでくる気配がする。もう可愛い。
バタァン!!
「トレーナー!!」
案の定、可愛い可愛いウインディが入ってきた。
「おぉ、どうしたウインディ?」
オレが仕事する手をいったん止めてそう聞くと、ウインディは後ろを向いてしっぽを指差し
「しっぽのお手入れをお願いしたいのだ〜!!」
と言って来た。
へ?しっぽ?
「えぇっと…、それはいったい何がどうしてそうなったんだ?」
とりあえず疑問に思ったことを聞いてみる。
「実は…」
「のだ〜?しっぽのとりーとめんと?クサくならなきゃなんでもいいのだ〜?」
「ええー?でもお手入れは大切だよー?」
「そうそう。実際いざやってみるとけっこうめんどいけどやるのとやらないのとじゃダンチよ?アタシらにとっちゃしっぽって大事だし」
「それに、トリートメントの良い匂いはリラックス効果がある〜とかなんとか聞くよね〜?」
「普段お疲れのトレーナーさんには効果てきめんなんじゃない?」
「のだっ!?」
「ってことがあったのだ〜」
ほうほう。まあしっぽはウマ娘にとっては体のバランスを支える大事な器官と聞くしな。
とくに冬場は乾燥する時期だから気になる子は気になるんだろう。
いやしかし……。
「いや、それにしたって同室の子にやってもらうとか…」
「それも考えたけど、トレーナーさんにやってもらえばもっと仲良くなれるって言われたのだ〜」
同室の子〜!?
「いやでも、トリートメントって言えば普通お風呂でするもんだろう?」
「?トレーナーも一緒におフロ入ればいいのだ〜?」
「やめて!首が飛んじゃう!!」
一緒にお風呂とか、たづなさん的にもアウトだろうし。
って言うかそんなことになったら言い訳無用ってことで首が物理的に飛びそう。
「のだ〜良いアイデアだと思ったのだ…」
しゅんとするウインディ。
罪悪感がヤバい。
「せめてブラッシングくらいにさせて」
「う〜ん。まぁそれでいいのだ〜!!」
少々考える素振りを見せたあと、ウインディは首を縦に振ってくれた。良かったぁ〜。
とりあえず、事情をヒシアマゾンに話してお手入れ用のブラシと仕上げ用の油を借りて実際にやってみる。
丸椅子にウインディに座ってもらい、しっぽを手に取る。
ウインディの言うように最低限の手入れはされていたためか、手触りは別段悪くは無い。
「じゃあはじめるぞー?」
「いつでもいいのだ〜」
意を決してしっぽを左手で支え、もう一方の右手に持つブラシをしっぽの毛先に当て、あまり力を入れないことを意識して動かす。と言うのも、最初に根元から通すと枝毛になったり毛にダメージが入ってしまうかららしい。
その度にしっぽの毛がほぐされていくようで、サラリサラリと手を流れる。
「あぁ〜、そこそこ〜なのだ〜」
言っていることは若干おっさんくさいが、どうやら気持ちがいいらしく、ウインディはとろ〜んとした表情だ。可愛い。
しばらくしたら、今度は逆向きにブラッシング。
優しく優しく…優しく優しく…。
そうしてしっぽにブラシを通していると、徐々に手触りが良くなって来た気がする。
いや、本当に気がするだけだが。
「さて、そろそろ仕上げだな」
「えぇ〜?もうちょっとして欲しいのだ〜」
「いやいや、手入れって言ってもあんまりし過ぎても良くないらしいぞー?」
実際、やり過ぎるとかえってキューティクルを損なう危険性もあるらしい。
「のだぁ〜…ざんねんなのだ〜…」
そう言うウインディ。
「なら、頼まれればまたやるさ」
なにせオレはウインディのトレーナーだからな!!可愛い教え子の頼みならたいてい聞き入れる自信があるぞー!!
オレは仕上げ用にと渡された油をまんべんなく塗りこむ。
ツヤツヤとした輝きがしっぽから放たれる。
仕上げも終わり、ポンポンと頭を撫でるとウインディは再び元気を取り戻したように頷く。可愛い。
「じゃあまたたのむのだ〜!!」
「おーう。任せとけ〜」
そう答えると、ウインディは嬉しそうに走って行った。可愛い。
さて、ヒシアマゾンに返しに行くか。
◇
みてみてなのだ〜!!
トレーナーにやってもらったのだ〜♪
エヘ〜♪
なかよしなのだ〜♪
未だに静電気ってビクッとしちゃいます。