あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
で、ウインディちゃんの実装は?
今日は大晦日。
一年を締めくくる日であり、気持ちを新たに新年に備える日でもある。
特に年末の大掃除なんてのはその典型と言えるだろう。
さて、その面倒なもろもろが済んで時刻は深夜。
オレとウインディはとあるお寺に除夜の鐘を鳴らしに来た。
ウインディにはいつものように外出届を提出してもらい、以前のように校門前で待ち合わせた。
「このままいけば順番的に鳴らせそうだな」
「のだ〜♪いっしょにつくのだ〜」
ウインディは見るからにルンルン気分のようだ。
まぁ確かに、除夜の鐘が確実に鳴らせるだろうところってレアだろうしなぁ。
オレもどちらかと言うと鳴らしたい人と言うよりは、音を聞いて過ぎゆく年を思い返すくらいしか無かったから、何やら新鮮な心持ちだ。
そして、同じようなことを考えるウマ娘とトレーナーもちらほらいるようで、カップルや親子連れの参列客に紛れて結構トレセン学園の生徒とトレーナーの組み合わせが見える。
しっかし、石段のとこで待機ってのもなぁ…。
本堂から少し離れた登り道。その先の石段を登ったところに、ここのお寺の鐘はあるそうだ。
まぁこういうのは待つのも醍醐味と言われればそうなんだろうけど。
「トレーナー。やっぱり寒いのだな〜」
「そうだな〜」
石段周りの木には未だに溶け残りの雪が少し乗っている。
道理で寒いわけだ。
オレは持っているカバンから水筒を取り出すとフタにその中身を注ぐ。
入れたてなため湯気が立ち上るそれを、火傷をしないよう慎重に寒がるウインディに手渡す。
「ほ〜らウインディ。あったかい麦茶だぞ〜」
日本人に昔から親しまれてきた麦茶は、ミネラルやポリフェノールを含むため体に良く、なおかつノンカフェインで夜中眠れなくなるようなこともない。
「ありがとなのだ〜。フーフー」
コクコクと少しずつ飲んでるウインディ。可愛い。
そうして和んでいると、お寺の方からお坊さんが木製の番号札を前にいる順に渡しているのが見えた。
この寒い中大変だなぁ。
因みにオレ達は三十五番だった。
結構前の方だな。
そして、しばらくするとメガホンでたったいま除夜の鐘の準備が終わったとの旨が伝えられる。
ゴーーン………
それからすぐ、厳かというか、歴史を感じるような最初の除夜の鐘が聞こえて来た。
他に並んでいた人たちもその音を聞いてか、少しテンションが上がっているようだった。
一組ずつ除夜の鐘を突く度に石段を登り、オレ達はやっと鐘の前へと辿り着いた。
ただ、ウインディはワクワク感のためか興奮冷めやらぬ様子だ。
「よ〜しよしよし。もうちょいだからな〜」
頭を撫でつつ落ち着けるとウインディは
「たのしみなのだ〜♪」
と無邪気に言う。
「では、番号札を」
「はいなのだ〜!!」
元気よく手渡すウインディ。
「ほっほ。元気な返事で何より」
札を受け取った白いヒゲをたくわえたお坊さんも微笑ましそうにウインディを見ていた。
鐘をつく際のコツを軽く教えてもらい、オレとウインディは鐘木のついたヒモを引いて、鐘にぶつける。
ゴーーン………。
「おぉ〜……」
「なったのだ〜〜!!」
ウインディは嬉しそうにはしゃいでいる。
「ありがとうございますお坊さん」
オレは暇になったタイミングでコツを教えてくれたお坊さんにお礼を言う。
「いやいや、ワシの妻もウマ娘でなぁ…」
「あっ、そうなんですか」
「あの子を見ていると若い頃の婆さんを見ているようでなぁ〜…」
遠く、何かを懐かしむような、優しい目をしている。
「それで、奥様は今…」
「ああ、いないよ」
「それは……」
聞いてはいけないことを聞いちゃったか?
ちょっと気まずいような…。
「福引で当たったハワイに行ってるからの」
吹き出しそうになるのをなんとか堪える。
「……お元気そうで何よりです」
と、それだけ伝える。
「ホッホッホ。ちょっとしたイタズラじゃよ」
いや、お坊さんが言っていいジョークなのだろうかそれ?
「まぁ、来年…いやもう今年か。今年がお主らにいい年であることを祈るぞい」
ホッホッホと笑いながらお坊さんは寺の中に戻って行った。
…たぶん長生きするなぁあの人。
そんなことを考えていると
「トレーナー!!」
ウインディがニコニコしながら隣にやって来る。
「かえるのだ〜♪」
「お〜う」
「あしたははつもーでにいくのだ〜♪」
ウインディは元気よく腕を突き上げながらそう言う。可愛い。
「そだな〜」ナデナデ
さて、明日初詣での神社に行く時間と、今年参加するだろうレースの確認と、それに合わせた新年初トレーニングの内容を練らないとなぁ。
◇
ふっふーん。
これでぼんのーがきえて
新しい気持ちで、新しいイタズラができるのだ〜♪
まぁそんなこんなで今年も終わりますねぇ。
みなさん良いお年を〜!!
…まぁ、明日もあげる予定なんですがね。