あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
もちろん育成ウマ娘がひと通り出揃ったあとでですけど。
さて、今日はトレセン学園所属トレーナーの宴会の日だ。
なぜ元旦にやらないのか、それは主に多忙なチーム持ちの先輩方に考慮してのことだ。
まぁ幹事なんかは特に決めず、場所もトレセン学園の関係者用の中庭に各々つまみや酒を持ち寄っての宴になるが。
因みに切り上げる時間も早めで、仕事の都合から中には酒を飲まない人も居る。
これは、新人もまた多忙なウマ娘トレーナーならではのことかもしれない。
とはいえ、内容は特に普通の宴会と変わらない。
基本教え子自慢にはじまり、たまに真面目な話や乗ってもらいたい相談をして、最終的に再び教え子自慢で終わる。
あとは今年の抱負なんかを言い合うくらいか。
あっさりしているが、これはこれでいいもんだ。
さて、そんな宴会も終わって夕方に差し掛かろうと言う頃、トレーナー寮へ戻ろうとするまさにその時に、オレは背後から気配を感じた。
「のだぁ〜…………」
ついでにかまってちゃんオーラも感じるなぁ〜。
そして数分後…。
ガジガジガジガジガジガジガジガジガジガジ…。
オレはトレーナー寮の自室で頭をウインディにかじりつかれていた。全く痛くは無いけど。
部屋に上げたウインディからマフラーを外すように言われ、そのまま椅子に座ると同時に首から肩あたりに腕をまわされ、ガブリンチョされて今に至る。
「ウインディ?どした?」
「ふはほはほは?」
「いったん離してから喋ろうなぁ〜」
「プハッ、トレーナー!!今年はなにどしなのかわかるのだ?」
今年?そりゃあ…。
「寅年だな」
今年、というか先月の十二月に送った年賀はがきにも虎の絵が書かれていたので間違いはないはずだ。
そう答えるとウインディは
「そうなのだ!!」
と満足げに答える。
「えぇっと…つまり?」
「今年はトラ年!!つまりトラのようにかみつくことによって、ウインディちゃんはさらに強くなるのだ〜!!ハモッ…」
ガジガジガジガジガジガジガジガジガジガジガジ…。
そう力強く言うとウインディは再びオレに噛み付き始めた。なるほど可愛い。
「それで、なんでそれがオレに噛み付くことに繋がるんだ?」
「プハッ、それは新年初イタズラと初かみつきをかねてのことなのだ!!それとウインディちゃんを今年もちゃんとかまうのだ〜!!」
うんうん。ところどころ本音がだだ漏れで可愛い。
しかし実際にこうして噛み付かれているとは言え、甘噛み程度で済んでいるのはやっぱり構ってもらうことが目的だからかな?だとすればなおさら可愛い。
なお、同じくウインディの噛みつきを経験した美浦寮長のヒシアマゾンは、以前ウインディに噛まれた腕に包帯を巻くくらいのケガを負ったらしい。
もっとも、最近はそんなこともめっきり無くなったそうで、当事者のヒシアマゾンとしても、その時のことを恨んだりはしてないそうだが。
まだ勧誘前のこととは言え、これは彼女の寛容さに感謝だなぁ。
まぁでも、今月で明確に休みと言えるのはここ数日くらいしかないから、ほぼ一日をトレーニング抜きにウインディにかまってあげていられる日というのも意外と残り少ない。
普通に学園の授業や行事なんかもあるし、そのことを思えばなおさらか。
それを惜しんでのことなら、それだけオレがウインディから信頼されているような気もして嬉しくなってもくる。
トレーナーとして、担当ウマ娘との距離が確かに縮まっているのだという自信にも繋がるしなぁ。
単にウインディがそれだけ寂しがりというだけなのかもしれないが、そのことを言うと本人はほぼ間違い無くヘソを曲げそうなので言わぬが花だろうなぁ。
オレはナデナデ実行のため、慎重にウインディの頭上に手を持っていく。
間違って手が目とかにぶつかったら危ないからね!!
幸い頭の向きはほぼ固定されていたのでオレが首を回したりしない限りその心配は低かったが、念には念を入れておいて損はない。
まして、ウチの可愛いウインディのことなのだからなおのことだ。
途中で触れたウマ耳がピクピクと反応したのも可愛い。
「よ〜しよしよしよしよしよしよしよしよし」
噛みつかれながらオレはウインディにナデナデをかます。
「ほはぁ〜……♪」
撫でられて気持ちいいのか、それともかまってもらえて嬉しいのか、もしくはその両方か。ウインディは満足げな声をもらす。
結局、ウインディが完全にオレを離してくれたのは夕飯時にウインディの腹の虫が鳴ってからだった。
◇
ふっふ〜ん。
これでクラスメイトのいったとーり…。
トレーナーにウインディちゃんのツバつけといたのだ〜♪
ただ、衣装違いは期間限定でええんやで…。