あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
さて、今日は東京レース場に来ている。
目的はもちろんウチの愛バ、ウインディの参加する第十レース、プラタナス賞である。
昼食を終え、レース場内で分かれたウインディは今頃控え室で集中しているのだろうか。寂しさで意気消沈しているだろうか。
或いはケロッとしてオヤツのとうもろこしを頬張っているのだろうか。
レースの区分けとしては、プレオープンという区分ではあるが、れっきとした本番であることに変わりはない。
これまでやって来たトレーニングを信じない訳ではない。
オレも一端のトレーナーである以上、そこだけは自信を持って言える。
だが、ダートメインの子達にしてみれば、選抜レース、メイクデビューを除けばここが初レース。
本番の空気感に慣れさせるためにも、何より、他のトレーナーの腕前を見る点に於いても、これ以上ない試金石でもある。
それに言い方は悪いが負けても次がある。
負けると言うのも成長するために大事な経験だし、それが重賞でないなら安心感も違う。
だからこそ、オレは一度ウインディにオグリキャップの走りを肌で感じてもらったのだ。
無論、勝つなら勝つに越したことはないのだが。
というか、勝って欲しい。
距離は1600メートルのマイル。距離適正に問題は無し。
得意の先行抜け出しで、ぶっちぎる走りをしてこそシンコウウインディだろう。
時刻は二時を指している。
あと三十分もせず始まるのだ。
楽しみであるし、同時に緊張もする。
結局は怪我せず楽しんでくれるのが一番なのかもしれないが。
一応、顔を出しに行くか。いやしかし……。
「さあ、はじまりました。東京レース場第十レース。プラタナス賞。」
そうこう悩んでいるうちに、アナウンスが流れる。
オレはハッとなり、急いで最前列に向かう。
やはり、初のダート戦ということで、客はそれなりにいるが、混雑というほどではなかったため直ぐに最前列に辿り着けた。
パドックで次がウインディの番だ。外枠なので、紹介が後の方になったのだろう。可愛い。
「一番人気、八枠十二番、シンコウウインディ。」
体操服にゼッケンをつけたウインディが現れる。
やったね!やっぱみんなちゃんと見てるんすねぇ。
そうだろうそうだろう。
ウチのウインディは強いのだ。
もちろん声には出さない。迷惑だしね。
幸いなことに、余計な緊張はしていないようだ。
「ウインディ〜〜〜!!」
手を振り、声をかける。
ウインディがこっちに気付いたようだ。
あ、笑いながら腕を上げて返してくれた!!めっちゃ可愛い!!!
嬉しーー!
◇
どきどき、わくわく。
はやくはじまって欲しいのだ〜。
とうもろこしガブー。
ウインディちゃん、がんばってーーー!