あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
もみあげのとこと口元がうまくできない…orz
カラーバリエーションェ……。
すごく今更なことにはなるが、ウチの可愛いウインディには噛みつき癖がある。
しかし、そんな困った癖であっても慣れてしまえば日常のひとつでしかない。
自慢になるかは分からないが中央トレセン学園の、いやこの世界のどこを探してもオレほどウインディに噛まれたトレーナーもいないだろう。
ご機嫌な時の甘噛みにはじまり、怒った時の「ガブー!!」も貰った回数は一度や二度では無い。
それだけウインディと噛みつきは切っても切れないものだ。
それはシンボリルドルフのジョークやアグネスタキオンの研究、ゴールドシップの奇行、或いは夏場のアイス、納豆のねぎに相当すると言えるだろう。
そんな可愛いすぎるかみつきウインディちゃんだが……。
「トレーナー!ウインディちゃんはしばらく、かみつくのをガマンしてみるのだ〜!!」
と、意を決した表情でそう言われて狼狽えない訳がない。
「どうしたウインディ〜!?」
オレはガタッと椅子から立ち上がりウインディを凝視する。
なにか変なものでも食べたのだろうか?
嫌なことでもあったか?そうでなくとも他に何か重大な事件が起こってしまったのか〜?
「エヘヘ〜、実は……」
………………………………………
トレセン学園食堂
「ねぇ〜?アンタ最近どうしたのさ〜?」
「うん…ホントにどうしたの?スイーツ好きっていつも言ってたじゃない?」
「ダイエットなのだ?」
「あ〜、まぁそんなカンジ?実は昨日トレーナーに少し食べすぎ〜って注意受けてさ〜、ちょっとガマン中なんだ〜…」
「なるほどねぇ〜…」
「ガマンするとなにかあるのだ〜?」
「うん。一応ご褒美は用意してくれてるみたいで…」
「ごほーび?」
「そ、ちょっと奮発して贅沢スイーツ食べさせてくれるって話」
「は〜、なるほどねぇ」
「そうだったんだぁ〜。ごめんね。そうとは知らず私たちだけデザート頼んじゃって…」
「いいっていいって、ウチが言ってなかったんだし…」
「ごほーび…ごほーび…ひらめいたのだ〜!!」
………………………………
「ってことがあったのだ〜」
ほうほう。
確かにウインディはオレがカロリー管理しているため、隠れて食べたりでもしていない限り問題はない。
だから食べ物関係では無く、自分のアイデンティティをガマンしようと、そういうわけか…。
「だからごほーび用意しておいてほしいのだ〜!!」
あぁ〜、なるほど。
ご褒美という言葉の魅力に、自分も好きなことをら我慢しようと。そういうわけかぁ。えらい。
「それで、ウインディはご褒美に何が欲しいんだ?」
「う〜ん…なんでもいいのだ〜♪」
ウインディはちょっと考える素振りを見せたくらいで、特に考えていなかったらしい。可愛い。
なんでもいいのかぁ〜。
………よし。
「そっかそっか〜、それじゃあ考えとくなぁ〜」
そう言いつつ、オレはウインディをナデナデする。
「わーいなのだ〜♪」
うん?そう言えば……。
「我慢する期間はどのくらいにする予定なんだ?」
「う〜ん……とりあえず一週間頑張ってみるのだ〜!!」
一週間…まぁ無理なく我慢できるギリギリのラインかなぁ。
「分かったよ」
そうして、ウインディのかみつき我慢がはじまったのだが……。
一日目
「がんばるのだ〜!!」
「応援してるからなぁ〜」
「まっかせるのだ〜♪」
三日目
「ウズウズ…」
「大丈夫か〜?やめたくなったらいつでも言っていいからな〜?」
「ダイジョブなのだ!!まだやれるのだ!!」
ならいいけど……。
五日目
「ウズウズ、ウズウズ〜、うぅ〜…ガマンガマン〜なのだ〜…」
「無理はしないでくれなぁ〜」
幸い、トレーニング中は問題ないと言うか、むしろトレーニングで発散していると言うか…。心配だなぁ。
六日目
「ガブ〜〜〜ッッッッ!!」
「あ痛った〜っ!!だよねぇ〜!!」
そして、ギリギリのところでガマン期間が終了したのだった……。
「うぅ〜っ、惜しかったのだぁ〜……」
「まぁまぁ、あれ以上我慢してたら流石にトレーニングにも響きそうだったし」
「ごほーびほしかったのだぁ〜〜!!」
心底悔しそうにするウインディ。
如何な反骨精神の塊であっても、いやだからこそ自分で決めたことが出来なかったという悔しさはひとしおなのだろう。
なんならちょっと目元に涙が滲んでいる。
……仕方ない。『彼女』には申し訳ないが、目の前のウインディに悲しませ続けるのも忍びない。
「それじゃあご褒美じゃないけど、残念賞ってことで……」
オレは机の引き出しから紙袋を取り出す。
「はいよ、ウインディ」
「ふぇ?いいのだ〜?」
「いいっていいって、さっきも言ったろ?残念賞だよ」
ホントはご褒美に用意したんだが、まぁいいだろ。
「開けて良いのだ〜?」
「もちろんいいぞ〜」
ガサガサ……。
「のだっ?これは…」
「おう。特注品のダート蹄鉄だ」
学園の消耗品や、普段シューズに取り付けるような代物とはちょっと違う。
というか、コレは額縁に入れてあるもの。
つまりは使用を目的とはしていない。
というか、本来の役目はもう終えている。
「オレのお守りさ。きっとウインディのことも守ってくれるだろ」
子供の頃に、当時の現役ダートウマ娘からもらったお宝だ。
消耗しすぎてもう使えないからってな。
結局彼女はG1で勝てなかったが、それでもオレには憧れだった。
あの出会いがなければ、オレとウインディがこうして出会うことも無かっただろう。
そう考えると人生ってのは奇妙なもんだよなぁ。
ちなみにウインディにあげたのは右の方。オレの手元に残ったのが左だからオレとウインディでその左右を分け合う感じだな。
「い、いいのだ?」
「もちろんだともさ。むしろウインディに持っていて欲しい」
「エヘ〜♪だいじにするのだ〜♪」
そう言うと、ウインディはいつものように笑うのだった。
◇
エヘー。
だいじなものをもらっちゃったのだ〜♪
ところでだれのなのだ〜?
えっと……。
カリブソング…なのだ〜?
なお、後の話でカリブソング姉さんは出てこないよ!!
書ければおもしろそうだけどねぇ。
書ければ…。