あああああウインディちゃんが可愛いんじゃああああ 作:ガラクタ山のヌシ
ここはいつものトレセン学園のトレーナー室。
今は通常の授業も終わり、トレーニング前の準備時間だ。
そのためオレも、トレーニングの準備をしていたんだが、その最中突然ウチのウインディがやって来た。
まぁそれ自体は全然構わないし、なんならこう言うのもいつもの事なんだが……。
「う〜む」
ここで何やら珍妙なことが起こっている。と言うのも………。
「むむむ〜っ!!」
グイ〜っ!グイ〜っ!
「ぐいぐいぃ〜っ!なのだぁ〜〜っ!!」
ウチの可愛いウインディが、なぜかオレの腕を引っ張っているのだ。
もちろん、ウインディなりに加減してくれているためあくまで痛くない程度でだが。
「あの〜ウインディ、いったいどうしたんだ?」
なにか無意識にウインディの機嫌を損ねることをしてしまったんだろうか?
かまってちゃんモードにしたって、こうやって腕をやたらと引っ張って来るようなことはあまり無かった。
オレはそのことが気になり聞くと、ウインディはピタッと動きをやめて説明をはじめる。
なお、手は掴んだままだ。
「のだ〜…実は今日……」
………………………………
「ウインディちゃんはさ〜、トレーナーさんにもっとぐいぐい行った方がいいんじゃない?」
「そ、そうかなぁ?なんだかんだで、このままでも順調に結構いい感じだと思うけど……」
「甘い甘い!!そんなんじゃー、勝てる勝負も勝てないよ〜?」
「ふぇ?しょーぶなのだ?」
「そー。アタシらにとってのホントに大事な勝負にね〜……………」
………………………………
「ってことがあったのだ〜!!」
「そっかぁ〜……」
う〜む。どう言うことだ?
「だからしょーぶなのだぁ〜〜!!」
グイッ、グイイイイ〜〜ッ!!
心なしか、腕を引っ張る力が増した気がする。
それでも痛くはない当たり、ウインディは優しい子だなぁ〜。
しかし…ふーむ。勝負かぁ〜……。
確かにレースで勝利を引き寄せるためには多少強引なくらいが丁度いい…のか?
とりあえず、オレは少々かかり気味なウインディをなだめることにする。
「まぁまぁ、ウインディ。やる気があるのはいいことだけど、気を張りすぎてても仕方ないぞ〜?」
リラックスすべき時と力む時、そのメリハリはとても大事だ。
特にスポーツなんかでそれは顕著だ。
野球やテニスの選手はボールを打つ瞬間にバットやラケットを握る手に力を込める。
これが出鱈目だとバットやラケットは弾き飛ばされて、最悪怪我人も出てしまうだろう。
そして、それは気持ちの上でも同じことだ。
「ううっ…でもなのだ〜…」
ウインディはウマ耳を垂らして、不安げに言う。
「大丈夫大丈夫。心配しなくてもウインディは強いし、これからだって絶対に強くなるよ。他でもないキミの担当トレーナーであるオレが保証するって」
それは、オレにとって紛れもない本心だ。
「でも…」
ふ〜む。まだ心配事があるのかぁ…。
「大丈夫だって〜。そんなに不安なら〜……ほれ、よ〜しよしよしよ〜しよしよしよ〜し」
気持ちを落ち着けるためにウインディの頭を撫で回す。
「ふぁ〜…のだぁ〜♪」
「よ〜しよしよしよし…」
「エヘー♪トレーナーがそう言うなら信じてみるのだぁ〜♪」
おお〜、ウインディすっかりご機嫌になったなぁ〜。可愛い。
思ったよりも効果覿面で、なんならちょっとオレの方が面食らったくらいだ。
まぁ、ウインディの心配というか、仲のいいクラスメイトちゃんに言われたことが気になるのは分からないでもないが、もうちょっとウインディにはウインディ自身を信じてあげて欲しいなぁ〜。
まぁ、そう言うところも可愛いんだけども。
どんどんと成長し、変わっていくウインディもまた可愛い。
何より色々と気になるお年頃なんだろうなぁ〜………。
そんなことを思いつつ、ふと、壁にかけられた時計を見やる。
ウインディも調子が戻ったようだし、ちょうど良い時間だな。
「さて、それじゃあ着替えてトレーニングをはじめようか」
「えっへん!!今日のウインディちゃんはひとあじ違うのだぁ〜♪」
その言葉とほぼ同時にウインディはピョインと立ち上がり、オレの腕から手を離す。
「おぉ〜!!そりゃあ楽しみだねぇ〜!!」
「ふふ〜ん♪見逃したらすねちゃうのだ〜!!」
「大丈夫だって。ウインディから目を離したりはしないよ」
「ならいいのだ〜♪」
その言葉の通り、今日のウインディの走りはいつもよりも冴え渡っていたのだった。
グイグイ…恐るべし……。
◇
のだぁ〜♪
アドバイスどーり、グイグイやってみたのだ〜♪
のだ?どうなったかなのだ〜?
ふふ〜ん。それはヒミツなのだ〜♪
エヘ〜♪
その分キャラはそんなにいないんですがね!!