【悲報】俺以外の魔法少女が全員ふたなりな件について【ぼすけて】 作:21号
スレの内容書き出したら一万文字くらいになってきたから分割して前半だけ投稿。
詳しい裏設定とか先の展開考えてたり気分転換に他の書いてたらめっちゃ時間経ってた…
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スレ立ての翌日。
俺は安価通り親友…
「アマミヤがぁ…崖狩ってぇ!」
「ちょっ…卑怯くね?待っ」
プレイしているのは皆大好きスマブラである。しかし、今回の俺は大地を踏ませてすら貰えないらしい。ピカチュウがボロ雑巾のようにズタズタにされていく。ロロなんてニックネームをつけた覚えはないぞ?
「アマミヤがぁ…崖端ぃっ!攻撃上り読んでぇ…まだ入るぅ!」
「くっ…あぁ!?掴むな!なんで覚醒抜け出来ないんだよ!!」
「これガンダムじゃないよ?」
余計なことを考えている間にもダメージがゴリゴリに溜まっていく。貴様ごときイケメンに、ピカ様の栄光を…!
「やらせはせん!やらせはせんぞぉ!」
「聞いてねー。…近づいてぇ!アマミヤがぁ決めたぁー!!」
「クっ、クソゲー!なんにも出来ないんだけど!!」
「ざこおつー対戦あざまるー」
「ムッカつくぅ…!!」
こいつ対戦ゲームがやたらめったら強い。知り合って最初のほうはほぼ俺が勝ってたのにいつの間にか逆転していた。納得いかん。折角こそ練したのにぃ…!
「鎧袖一触だもんねー、ブイ♪」
「J・K・ガトーとか誰得?」
「そのハリポタの作者みたいな名前なん??あと私得」
「嘘だろ…」
女の子の顔の部分だけガトーにしたクソコラ画像が頭に浮かぶ。こりゃひでぇ…。
あと裏ピースサインされて気づいたが今日のネイル可愛い。
「嘘に決まってんだろーあーほ」
「知ってるわばーか。ていうかいつからジョーカー推しになったんだ」
「今ノリで?」
「ノリで推しを変えるな…!」
この間まではクラウド使ってただろ!イケメンなら誰でもいいんか!…まぁそれはいいか、俺もイケメンキャラ好きだし。
けどただでさえ強いちさちー(あだ名)に強キャラ使われたら勝ち目がない。前はそこそこ勝負になったんだけどなぁ……アクションゲームじゃないのにするかー。敵が強いなら相手の土俵で戦わなければいいのだ。
「ポケモンやろーぜポケモン、やっぱポケモンしか勝たんわ」
「ポケモンでしか勝てないの間違いでわ??」
「コイツ…!!」
「や〜ゴメンって〜!揉むな〜!」
対人ザコとか!!ゲーマーに一番言ってはいけないことを言った!!どさくさ紛れにおっぱい揉んでやる、このこの。
「やめろし〜!もう、お菓子とってくるから
「ウィ」
「なんでシェフになったの??」
きっちりツッコミいれてから部屋を出ていく千茶。全部反応してくれるから好き。さっきの裏ピース笑顔とか正直めっちゃときめいてた。
俺がまだ男だったら100%惚れてたし絶対彼女になってほしいし告白して振られてストーカーになってたまである。
彼女と出会ったのは一年前、中学入りたてで俺の陽キャメッキがまだ綺麗だった頃。最初は別に特段仲が良かったわけじゃなかったが、隠れオタ活してたのがバレてなんとか誤魔化そうと沼に引きずり込んだのが付き合いの始まり。それから一緒にアニメ鑑賞会したり色々連れ回したりして──
今では自他ともに認める親友である。
やっぱりオタク文化は偉大…としみじみ噛み締めていたら千茶が帰ってきた。
「たでーまー」
「おけーりー」
「ほい、たけのこどーぞ」
「わーいたけのこどーも」
俺はたけのこ派で千茶がきのこ派、きのこのチョコ部分だけ折って食べるのが好きらしい。毎回決まって残ったクッキー部分を俺に寄越してくる。
それなら普通のチョコ食えばいいと思う。
「んで、ルールは?」
「サイクロン!ジョーカー!」
「はいはいダブルね」
ピカ様は断じて見せポケなどではない、ダブルバトルなら輝けることを教えてやろう。
「あ、もうそれ対策とってるから☆」
「マ???」
ぼこぼこにされた。
そんな感じで遊び倒していると時間はあっという間に過ぎてしまうもので、帰る時間になった。
「バイビ〜〜」
「また明日の〜〜」
はぁ〜楽しかった。最近はイベント目白押しで正直疲れていたけど今日でだいぶ癒やされた。
少し前までは、些細な問題はあれど平穏そのものだったのに急に転生者っぽいこと始まったからな……一週間前の自分に教えても鼻で笑われそう。
夕陽が射す住宅街を自宅目指しててくてく歩いていく。今日は袋麺で済ませる予定なのでそんなに急ぐ必要はない。
次はどんな構築で戦ってやろうか戦術を練っているとふと、違和感を覚えた。
──異様に静かだ。
この雰囲気は覚えがある。そして予想通りそいつが現れる。
「グルルゥ」
「うわ、でたわね」
胡散臭いマスコットの説明を信じるなら、たしかイービルとかいう邪霊の下っ端。特撮物の怪人みたいなもんだろう。
前回のとは見た目が違ってライオンみたいな感じ。たてがみが黒くデロデロとしたヘドロ状になっていて純粋に気持ち悪い。…とっとと変身して倒そう。
「えーっと、たしか」
指輪のついた右手を前に出しながら、マスコットの言っていた事を思い出す。
『変身には
『
指輪が輝き、ステッキに変形する。素早く掴んだ瞬間、身が光に包まれる。たぶんアニメだったら変身バンク入ってるところだ。自分からはほぼ一瞬なんだけど…夢がねぇ。
「よっし、変身完了っと!」
…これ名乗りとかやったほうがいいんだろうか。なんかしっくり来ないし。うーむ、思いつかないから今度安価しよう。
「グァ!!!」
「おっと」
突進攻撃をジャンプして上を通過しながら避ける。変身してすぐに仕掛けてくるとはやるな、昨日のやつよりデキる!
すれ違いざまに殴りつけようとしたがリーチが足りない…と思った瞬間、手の中のステッキがにゅいんと伸びた。
これで殴れってことですねわかります!
「せいっ!」
「グギャ!?」
背中を殴りつけ突進を止める。背後に着地し、そのままステッキを振り上げてケツをぶっ叩く。
「よっ」
「ギァウ!?!」
負けじと振り向きざまにヘドロを撒き散らしながら腕を振るってきた。黒いし毒があったら困るので飛沫は避けておく。
「ガァ!!」
「あぶねっ…と、そこか!」
攻撃時、一瞬見えたヘドロの中に弱点の宝石を見つけた。一丁前に隠しやがって小賢しい。
「グゥ…!!」
「オラァ!」
滑るような動きで回避しながら近づいて、ステッキでブン殴り下顎をカチ上げる。浮いた胴体にヤクザキックを叩き込んで一気にトドメを刺した。
「ゴ…ぎ…ぁ…」
脚を引き抜くと同時に消えていくライオンもどき。順当に勝利である。
…うーん、我ながら野蛮!きちんとした戦い方とか知らないのでどうしてもケンカ殺法みたいになってしまう。
「ま、勝てたからいいか」
変身を解除し指輪を嵌め直す。ちょっと遅くなってしまった、弟が腹空かせて待ってるだろうし早く帰ろう。
◇◆◇
私、一条咲紅良!特別なことはおちんちん生えてるくらいでどこにでもいる普通の女の子!
だったんだけど、ある日精霊さんと出会って魔法少女になっちゃった!?敵はちょっと怖いけど幼馴染みの九藍ちゃんが一緒に戦ってくれるからきっと大丈夫!
クラスメートの楪ちゃんもなんと変身できるって!きっと仲間になってくれる…と思ってたんだけど…。
「ごめんね今日は用事が…」
「委員会があって」
「部活行かないとなんだ、またね」
「…避けられてるよね?」
「そうね」
顔に出さないようにしてるけど会うと明らかにちょっと嫌そうな空気なの!ガーン!!
「くーちゃんが抜いたなんて言うからだよ〜!」
「楪さんで抜いたことがない人だけが私に石を投げなさい」
「………」
「ほらみなさいサクラだって一緒じゃない」
たしかに楪ちゃんは可愛いから仕方ないかもしれないけど…それでも本人に言ったのはどうかと思うなぁ…?
「うぐぅ…だって去年の文化祭のウサ耳、すんっごい可愛かったからぁ…」
「…アレは良かったわね。男子が隠し撮り写真高額で売り捌いてたわ」
「は?なにそれ欲しい」
「あげないわよ」
買ったんだ…。
うーん、反射で欲しいって言ったけど当時普通の女の子だと思ってた頃なら私も買ったと思うって話で…
「でもお仲間だったよ?」
「…いいのよ。アイドルが不祥事起こしたって別にブロマイド捨てようとはならないのと一緒よ。思い出として残るの」
「なんか黄昏れてる…」
具体的な例えだなぁ…あっそういえば前に好きなアイドルが枕営業しまくってた上に実はふたなりだったってニュース聞いて吐いてたっけ。嫌な事件だったね…。そのブロマイドまだ持ってるってこと?
…って懐かしがってる場合じゃないよ!
「キチンと謝ったほうがいいと思うなぁ」
「うっ…」
「じとーっ」
「そ、そうよね……次会った時に謝るわ」
やっぱりオカズにされてたなんて気分良くないだろうし仲直りしないと、仲間にはなってくれなさそう。
でも一人で戦うなんて、大丈夫なのかな…?
「…一人だとちょっと心配だよね」
「えぇ…、強いみたいだから大丈夫だとは思うのだけれど」
「うぅん…」
ポンちゃんも才能あるって太鼓判を押してたし、問題ないのかもしれないけど…
「ポンちゃん、楪ちゃんに付いててあげてくれない?」
「ミーが?サクラ達は大丈夫ポン?」
「私達は二人でなんとかするよ、少しだけど楪ちゃんより先輩なんだし!」
「わかったポン、ちゃんと説明もしてないし丁度いいポン」
「お願いね、…それと〜ついでに〜…好きな物とか聞いてきてくれないかなぁ〜?」
「そっちが真の目的ポン?」
「あはは…」
仲良くなるキッカケとか掴めればいいな。
◇◆◇
「お?ポン助じゃんどしたの」
「ポ、ポン助…もうそれでいいポン…」
図書室で宿題を片付けていると、いつも一条のカバンに詰められているポン助(今命名)が何故か俺を訪ねて来た。なんじゃらほい。
というか誰も反応しないしもしかして他の人には見えてないっぽい?…返事は小声でしとこう。
「魔法少女の力について詳しい説明をしてなかったから、お話ししにきたポン」
「なるほど」
「なんで小声なんだポン?」
「うるへー、これ以上変な噂増えんのはゴメンなの」
確かに精霊の背景とかは聞いたが魔法少女自体の話はなんにもしてなかった、気がする。
「色々あるけどまず、魔法少女には
「カバーディング?」
「見られても正体がバレないってやつポン」
「ほへぇー便利」
それらしいご都合設定出てきたな?実際知り合いに知られたら恥ずかしくて外出られないので助かるけどさ。
「でも既に知ってる人には効果がないから、バレないように気をつけるポン。どこから邪霊に漏れるかわからないポン、あと変身が解除されちゃったら当然だけど効果は消えるポン」
「万能ではないってワケね、りょーかい」
まぁそしたら仲間からも分からなくなっちゃうもんな。
「それと、
「めっちゃ説明してくれるじゃん」
どこぞの
説明が長かったので纏めるとこう。
魔法少女の体の表面には薄い魔力の壁が張ってある。これが
ちなみにデフォルトだと40%振ってあるらしい。お好みでカスタマイズ可。残った60%は10%は
防壁が削り切られると次は
…そう、なんと衣装破壊形式なのだ。なんとしてもダメージを受けすぎるのは避けないと…うごごご。
最終的に変身が維持出来なくなったら解除される。裸に剥かれる心配は無くて良かった。
戦闘に敗北して変身解除された場合、その場で元に戻ってしまうのでさっきの認識阻害とも関係があるってことらしい。敗北=正体バレである。
「色々説明かんしゃー。あーあとさ、変身の時いちいちステッキにするのちょっと面倒くさいんだけど」
「慣れれば指輪のままでも変身出来るポン。便利だから練習しとくといいポン」
「へぇー…わかった」
宿題を終わらせて部活に顔を出してから帰る。その間何故かポン助はずっと付いてきた。なんで…?
そしてその日の帰りも襲われた。
怪物蔓りすぎだろこの街…。
ネタ出ししてもスレネタとかエロネタばっか溜まっていって小説パートが全っ然進まねぇ!制作カロリーがたけぇんじゃ…