ハイスクールD×D~古代の戦士~   作:ヤマト・ゼロ

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遂に京都での戦いが幕を開ける

曹操率いる英雄派そして、
グロンギ族からの刺客ジャコ。

相手の底はまだ知れない、
だが負けることは許されない!

ユウスケ達はどう戦うか!


第114話「金の戦車」

オオオオォォォォォォンッ!

 

ジャアアアアァァァアアッ!

 

匙と九尾の御大将が怪獣大決戦を仕掛け

戦いの狼煙が挙げられた!

 

黒い炎が舞い、九尾の御大将の周囲を完全に包囲した。

炎が怪しげな揺らめきをすると、九尾の御大将の全身

からオーラが放出されていく。その現象に御大将は

苦しんでいる様子だ。

 

これは、相手のパワーを奪う技か、このままいけば

無傷で戦闘不能にできるか?そんな都合のいい事を

思っていたその時。

 

九尾の御大将が口から激しい火炎を吐き出した!

龍王であるタンニーンほどではないが、それでも

相当な火力だ!吐き出された炎の熱波がここまで

伝わってくるほどだ!よほどの相手でもない限り、

あれで消し炭になるだろう。

 

だが、ヴリトラと化した匙も龍王の一角だ、

口から黒い炎を吐き出し、二つの巨大な火炎が

本丸御殿の空中でぶつかり大爆発を起こした!

 

それと同時に御大将を囲んでいた黒い炎が消し飛んだ。

 

『クソッ!ロキの時みたいにうまく

炎の結界が使いこなせない…!』

 

『集中しろ、我が分身よ。我の力は高い集中力が

必要となる。…だが、それだけでもあるまいよ。

都市の力を得た状態の九尾の膨大な妖力もそう

だが、あの魔法使いが展開したこの魔方陣も

怪しげな結界効果を発揮しているな。少々術式

が複雑で厄介だ…。これが大きく邪魔をして我

の炎を無効化しようとするようだが…。都市、

九尾の力、神滅具と魔術の混合か…。九尾の力

を散らそうとしても都市から流れてくる力で

すぐに復調してしまう。これではこちらの

ほうがもたぬな』

 

匙とヴリトラの会話がアークルの霊石を通して

聞こえてくる。

 

これは、なんだ?霊石の力でテレパシーを傍受

しているのか?

 

『俺の譲渡、必要か?』

 

するとイッセーの声が聞こえる。

 

そうか、神器同士での会話か、

 

『いらぬ。我が分身が力を使いこなせていない

この状態で赤龍帝の力が加算されてしまえば

暴走しかねぬ。実戦のなかで我が分身が力の

特性を覚えていくしかあるまいて』

 

ヴリトラはそうイッセーに返した。

 

『…あいよ!お前もそいつらぶっ飛ばしてこいよ!』

 

『おう、任せろ!』

 

二人が神器で会話している中、再びヴリトラと

九尾の御大将が火炎を吐き合う!

 

二度目も大火力の炎同士が空中でぶつかり、

大きく弾けていく!

 

九尾の狐と龍王の火炎対決で爆風が起こり、

周辺一帯は大きく吹き荒れるがそれでも

グレモリー眷属と英雄派メンバーはそれぞれ

にらみ合ったままそこを動かなかった。

 

ジャコも同じように動きはない。

 

「ユウスケ!木場!ゼノヴィア!少し離れて戦ってくれ!

九尾の九尾の御大将からこいつらを少しでも離したい!」

 

『了解!』

 

俺達はイッセーの指示に応じて、駆け出す。

 

「ハ、良いだろう、誘いに乗ってやるよ!」

 

『ドラグナー・ナグル』

 

ジャコは呪文で自信を強化し、俺を追ってくる!

 

シュッ!

 

ジャコが俺めがけて拳を放ってくる!

前までの俺ではこの攻撃はギリギリでしか避けられ

なかったが、ハクビ師匠との修行で相手の攻撃が

目で追えない場合の対処法を教えられていた。

『相手の攻撃が見えない場合は、相手の肩を

見ろ、そうすれば、打つタイミングは

分かるはずだ』

 

バッ!

 

「ハハ、前は避けるのも精一杯だったってのに

この短時間で良くここまで腕を上げたな。

これなら楽しめそうだ!」

 

 

ジャコは肩を回しながら俺に嬉しそうに

話しかけてくる。

 

距離がそこまで稼げなかった。

此処から距離を離さないと、

他の皆は大丈夫だよな?

 

俺がゼノヴィア達の方へ視線を向ければ、

 

ジークフリートが二人を追いかけていた!

 

ギィン!ギイィンッ!

 

銀光を走らせ、火花を散らし始める木場&ゼノヴィア

とジークフリートは!

 

三刀流のジークフリートが木場とゼノヴィアの剣戟を

最小の動きだけで受け止め、鋭い突きを繰り出していた!

ゼノヴィアのデュランダル、普段の戦闘では鞘がスライド

して、通常の刃部分が露出するようになっているのか。

 

「一本だとどうにもな!」

 

ゼノヴィアはエクス・デュランダルの鞘の一部に手を

かけると、カシャッと仕掛けが動いて握り部分が現れた!

それを手にして引き出すとエクス・デュランダルから

取り外せた。柄と握りだえだと思ったが、刃が柄から

生えてくる!ど、どういうカラクリだよ。

あのデュランダル、他にも刀剣が収納されていたのか?

あれ、もしかしてエクスカリバーの一本か?

ギミックがまだあったのか。ギミック剣とか男のロマンが

詰まりすぎだろ!?使っているのが女性のゼノヴィアって

のがまた。

 

二刀流となったゼノヴィアが調子を上げて剣戟のスピード

を上げた。それを見てジークフリートが微笑む。

 

「おもしろくなりそうだね。よし、大サービスだ!」

 

バッ!

 

ジークフリートが大振りに魔剣を振るう。

二人がそれを避けて、いったん後方に下がった。

 

ぞくり…。

 

ジークフリートから言い知れない重圧が解き放たれた…ッ!

背筋を冷たい物が走り抜け、殺気が膨らむ!

 

禁手化(バランス・ブレイク)ッ」

 

ズヌッ!

 

ジークフリートの背中から新たに三本の銀色の腕が

生えてきた!その姿はまるで阿修羅のようだ!

新しい腕は帯剣してあった残りの剣を抜き放つ。

 

まさか、六刀流か!

 

「魔剣のディルヴィングとダインスレイブ。

それに悪魔対策に光の剣もあるんだよ。これ

でも元教会の戦士だったからさ」

 

六本の腕それおれに剣を握る。

その姿はまさに阿修羅だった。

 

「これが僕の『阿修羅と魔龍の宴(カオスエッジ・アスラ・レヴィッジ)』。『龍の手(トゥワイス・クリティカル)

の亜種たる神器は禁手もまた亜種だったわけだね。

能力は単純だよ。腕の分だけ力が倍化するだけさ。

技量と魔剣だけで戦える僕には十分すぎる能力だ。

さて、君達はどこまで戦えるかな?」

 

…木場、ゼノヴィア!

 

二人を心配していた俺にジャコが更に殴りかかってきた!

 

「おいおい、お仲間が心配か?

今は俺との闘いに専念しろよ!」

 

『セカン・ナグル!』

 

ギアを上げてきたか!なら、

 

「プロモーション『騎士』!」

 

騎士に昇格し、奴の攻撃を捌いていく!

 

「おいおい、避けてばかりじゃないか、

俺を此処から離したいんだろ!

守るだけで良いのかよ!」

 

奴の言う通りだ、奴の言う通りにするのは

悔しいがこっちからも攻めないとこいつには

効果がないか!

 

「超変身!」

 

ユウスケはここで、速度ではなく、

パワーを取り、『深紫のクウガ(ルークフォーム)』へと姿を変える!

 

「おいおい、また、強化魔法でのごり押しか?」

 

奴がそういうと、姿が消える!?

 

やはり、速い!

 

 

― 危 ―

 

 

俺の脳裏に危険信号が走るッ!

 

ビュゥゥンッ!

 

即座に頭を横に倒すと、先ほどまで頭があった場所に

ジャコの本気の一撃が通り過ぎている!

 

「おお、こいつを躱すか!?」

 

ジャコの声には驚きと喜びが感じ取れる。

 

「舐めるな!前とは違う!」

 

『バウレン!』

 

ドゴォォンッ!

 

ユウスケの拳が奴の胸へと叩きこまれ、

ジャコを突き飛ばす結果へとなった!

 

よし、ガドル師匠との闘いのおかげで

ヤバい攻撃への反応が出来るようになったな。

 

カッ!

 

俺がジャコをこの場から引き離すことが出来たこと

を確認したその時、視界の端で強烈な光が入ってきた!

 

そちらへ視線を向ければ、イリナが背中から白銀の翼を

はためかせて上空から光の槍をジャンヌ目掛けて幾重に

も放っていた。鋭い攻撃だ。込められた力も申し分ない。

一撃食らえば人間や並みの悪魔なら、体が四散するだろう。

 

けど、ジャンヌはそれを軽々と避けていく。

あの女、かなりのスピードだ!木場ほどじゃないが、

姿をほとんど視認できないほどの動きを見せている!

 

「いいね!天使ちゃんは攻撃も素直でお姉さん感激!」

 

あの女、すごい喜んでやがるな。

 

ジャンヌがレイピアでイリナの光の攻撃を弾いていた!

 

「じゃあ、これなら!」

 

イリナが滑空し、一気に詰め寄った!

デンガッシャーをソードモードにし、

ジャンヌに斬りかかる!

 

だが、ジャンヌはそれを真っ正面から受けて立つ。

 

キィィィンッ!

 

金属音を打ち鳴らして二人は鍔迫り合う!

均衡するせり合い!ジャンヌが不敵に微笑んだ。

 

何か企んでやがるのか!

 

「聖剣よ!」

 

叫ぶジャンヌの足下から剣が生えてくる!

 

イリナは驚きながらもそれを、身をよじってなんとか

避けていた!そこにジャンヌの鋭い突きが襲いかかるが

翼を羽ばたかせて上空に退避した。

 

空で息を切らすイリナをジャンヌはおかしそうに笑った。

 

「やるやる!へぇ。見くびってたな。さすが天使ちゃん」

 

「こ、これでも天使長ミカエルさまのAなんだから!

舐めないで!」

 

「そっかー。ミカエルさんのねー。わかった。

お姉さんもジーくんみたいに大サービスで

見せちゃう」

 

ウインクするジャンヌ。

 

…ジーくん?まさか、ジークフリートのことか?

って、大サービス?まさかジークフリートと同じように。

 

「お姉さんの能力はね。『聖剣創造(ブレード・ブラックスミス)』。そっちの

聖魔剣のヒトが持つ神器の聖剣バージョンどんな

属性の聖剣でも創れるのよ?でも、このままじゃ、

本場の聖剣には勝てないわ。けれど、例外って

あると思わない?」

 

ニッコリ微笑むジャンヌ。

 

例外だと…?

 

俺は嫌なイメージが脳裏によぎる。

 

禁手化(バランス・ブレイク)♪」

 

ドオォォォオオオンッ!

 

可愛く微笑むジャンヌの足下から大量の聖剣が生み

出され、凄い勢いで重なっていく!聖剣が何か大き

な一つの物体を形作ろうとしていた!

 

ジャンヌの背後に創り出されたのは幾重もの聖剣で

できあがった巨大なドラゴンだった!

 

まさか、聖剣で形作られたドラゴンか!

なんてものを創り出してやがるんだ、あの女!

 

「この子は私の禁手『断罪の聖龍(ステイク・ビクテイク・ドラグーン)』。

ジーくん同様、亜種よ」

 

微笑むジャンヌだが、イリナは内心複雑な思いだった。

 

「…聖ジャンヌ・ダルク…。聖人の魂を引き継ぐ人と

戦うなんて、天使としては複雑よね。けど、

これもミカエル様と皆のため!平和が一番!」

 

イリナはデンガッシャーを掲げて気合を入れなおす!

 

イリナも踏ん張ってくれ!

 

ドゴォンッ!ドオオンッ!

 

炸裂音を何度も響かせて爆破合戦に入っているのは

ロスヴァイセさんと巨漢の男ヘラクレスだった!

 

「くっ!魔術を受けてもモノともしないなんて!」

 

縦横無尽に魔法をくりだしているロスヴァイセさんだが、

それらをまともに受けてもヘラクレスは狂喜して突っ込んでいく!

 

「ハッハッハーッ!いいねぇ!いい塩梅

の魔法攻撃だッ!」

 

笑ってやがる!ロスヴァイセさんの北欧魔術

フルバーストを受けても平気で突っ込んでる!

 

こいつ、ジャコと同じタイプかよ!?

 

だけど、こいつはダメージを受けてやがる。

小さいが全身に怪我を負っている。

 

それも気にせず突っ込んできているだけか!?

 

ドォォォンッ!

 

ヘラクレスが拳を突き出すたびにその場が

炸裂する!まるで手に爆弾でも握って拳を

繰り出しているかのようだ!

 

ロスヴァイセさんが軽やかに避けヘラクレスの

拳が空振って後方の樹木に突き刺さる。

 

刹那、破裂音と共に木が木っ端みじんに爆ぜた!

 

「俺の神器は攻撃と同時に相手を爆破させる

巨人の悪戯(バリアント・デトネイション)』ッ!このまま、あんたの魔法を

拳で弾きながら爆発ショーをしてもいいんだけどよォ。

どいつもこいつも禁手になったら、流れ的に俺も

やっとかないとあとでうるさそうでな!悪いが、

一気に禁手になって吹っ飛ばさせてもらうぜ!

オリャアアアアアアッ!禁手化(バランス・ブレイク)ゥゥゥゥッ!」

 

男が叫び、その巨体が光り輝きだした!

光が男の腕、足、背中で何かゴツゴツした

肉厚のものに形成されていく!

 

光が止んだ時、ヘラクレスは全身から

無数の突起物を生やしていた!

あれじゃあ、まるでミサイルみたいだ、

 

い、いや、まさか。

 

「これが俺の禁手ッ!『超人による悪意の波動(デトネイション・マイティ・コメット)

だァァァァアアアッ!」

 

ヘラクレスの攻撃の照準がロスヴァイセさんにッ!

 

ロスヴァイセさんもそれを認識したのか、

動いて距離を取る!

 

「このままででは、この場が…ッ!」

 

苦渋の表情でロスヴァイセさんが本丸御殿から

少しでも遠くの方へ移動しようと足を速めた!

 

まさか、ロスヴァイセさん、俺達をあの

ミサイルから遠ざけようと。

 

「ハッハッー!良い女だぜ!仲間を爆破に

巻き込まないように俺の気を逸らそうってか!

いいぜ!乗ってやるよォォッ!」

 

ヘラクレスは嬉々として高笑いしていた。

本丸御殿から離れたロスヴァイセさんは

空中で振り向き様、魔方陣を無数に展開し始めた!

 

ヘラクレスのミサイルが発射の態勢になって、

一気に撃ちだされようとしていた!

 

そうはいくかよ!

 

「プロモーション『僧侶』!」

 

ミサイルは撃たせやしない!

 

『ザケ―』

 

「おいおい、お前の相手は俺だろう!」

 

『サーズ・ナグル!』

 

― 危 ―

 

背後に殺気!?

 

「なッ!」

 

呪文を唱えようとした俺は後ろから来ていた

ジャコに気が付かずに殴り飛ばされてしまう!

 

そして、同時にヘラクレスから撃ちだされた無数の

ミサイルがロスヴァイセさんのもとへ。

 

ドッゴォォオオオオオオオオオオオンッッ!

 

無数のミサイルはロスヴァイセさんが展開する

魔方陣に直撃した瞬間、空中で巨大な爆破を

巻き起こした!激しい爆風が辺り一帯を襲う!

 

ズサササッ!

 

俺は吹き飛ばされ、地面に転がる。

そして、そこにボロボロのロスヴァイセさんが

落ちてくる!

 

「グゥ、大丈夫ですかロスヴァイセさん?」

 

「ハァ、ハァ、えぇ、まだ大丈夫よ。

それと、ごめんなさいね」

 

突然、ロスヴァイセさんが謝ってくる。

 

「貴方の今までの戦いを私も知っているけれど、

今までの戦いでは眷属との絆で貴方をパワーアップ

させて勝ち抜いて来たけれど、私は入ったばかりで

仲間の絆は少ないから貴方を強化することが

出来ない。だから謝らせてほしいの」

 

「ハァ、何を言っているんですか。確かに絆の力で

乗り越えてきたのは否定しませんが、ロスヴァイセさん

との絆が少ないからって負けるわけじゃないですよ」

 

ユウスケがそうロスヴァイセに伝えていると、

緑色のオーラが飛んできた!

 

パァ。

 

アーシアの回復のオーラか!?

ナイスアーシア!

 

俺はアーシアにサムズアップを送る。

 

「ロスヴァイセさん、貴方の考えが間違ってるって、

アイツに勝って証明してやりますよ!」

 

ユウスケはそれだけ言い残し、

ジャコへと駆け出す!

 

「そうだ、俺と遊ぼうぜ空我!」

 

「かかってこい!プロモーション『騎士』」

 

ドゴォンッ!

 

俺とジャコの繰り出した拳がぶつかり合い

辺りに衝撃が走る!

 

「パワーは互角か、いいねぇ滾らせてくれる

じゃねえか!これなら一気にギアを上げても

良いかもな!」

 

『フォルス・ナグル!』

 

奴のオーラが高まるのを感じる。

 

「前回はこの呪文で倒したが今度はこの

パワーにどう戦うんだ?」

 

ジャコが笑いながら殴りかかってくる

 

確かに前回はこの呪文に敗北したさ、

でもな。

 

「前とは違うと言ったはずだ!」

 

『バウレン!』

 

ドゴォンッ!

 

ズサササッ!

 

ユウスケの繰り出した拳にジャコは

即座に防御し、後方へ吹っ飛ばす。

 

「いいパンチだ、前のテレフォンパンチ

とは違うじゃねえか。しかも今の技、

間違いない。今のはハクビの技だこの

短期間でどうやって覚えてきたってんだ?」

 

俺の急成長に困惑の表情を浮かべるジャコ。

 

「俺のベルトの中には死んだグロンギの魂

を呼び出せてな。そこで鍛えてもらったのさ!」

 

「ハッハッハ、マジかよ。死んだ人物から技を

学んだてのか、この短時間で身に着けたのも

驚きだけどよ。それが本当なら、面白いな

でもよ。パワーは上がっただろうが、速度

までは上がってないだろう!」

 

ダッ!

 

ジャコは拳を構え走り出す!

速いッ!だが目で追えないことは無い!

 

バッ、バッ、

 

― 危 ―

 

避けられ…。

 

ドォォオン!

 

数発のパンチは避けられていたが、

次第に体の反応が追いつてこず、

ついに一発食らってしまった!

 

「おいおい、付いてこれてねえぞ、まあ、

さっきの呪文は拳を強化するだけだろ、

この速度に対応出来るか!」

 

ジャコはそう言い走り出す!

 

「舐めるなよ!食らいついてやるさ!」

 

『レドルク!』

 

ダァン!

 

呪文を唱えたユウスケの脚にオーラが纏われて

目にもとまらぬ速度でユウスケは駆け出す!

 

『バウレン!』

 

「何!?」

 

ドォオンッ!

 

ジャコは突然のユウスケの加速に驚くも

咄嗟にガードする!

 

「ハッハッハ、いいなぁ、速度は足を強化して

力は拳を強化して対応か、ならラッシュの速さ

比べしてみようか!」

 

「負けるか!」

 

『ガンズ・バウレン!』

 

ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!

ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!

 

二人のラッシュは互角であり、決着はつかなかった。

 

「いいなぁ、ここまでやるとは思わなかったぜ!

もっと、お前の強さ見せてみろよ!」

 

「戦闘狂が!お望み通り見せてやるよ!」

 

ユウスケがその場で飛び上がる!

 

『ガル・レドルク!』

 

呪文を唱えスクリューのように回転しながら

ジャコにむかい蹴りを放つユウスケ!

 

ガリガリガリッ!

 

「ハッハッハッー!凄まじい蹴りだな!これも

ハクビに教えられたのか?だが、お前の蹴りじゃあ

俺の装甲を貫くことはできん!」

 

「まだだぁ!」

 

俺は更に回転を加える!

 

ギャリッ!

 

「な、何!?」

 

ドゴォンッ!

 

回転の加わった蹴りはジャコのガードを弾き、

無防備になった胸に渾身の蹴りが炸裂する!

 

「ハァ、まさかここまでやるとは思わなかったぜ、

良いだろう、お前は俺を楽しませてくれてるからな

出し惜しみは無しにしようぜ!」

 

『フィフス・ナグル!』

 

ジャコのオーラが更に高まっていく!

 

「な、更に強化されるだと!?」

 

「驚いたか、だが驚くのはまだ早いぞ!」

 

フッ!

 

次の瞬間、ジャコの拳が目の前まで迫っていた!

 

― 危 ―

 

マズイ、体の反応が追いつかない!

 

ドゴォォォオオオンッ!

 

ガードも間に合わず、奴の拳を

まともに食らってしまう!

 

吹き飛ばされ、地面に転がるユウスケは

ダメージを受けた体にムチをうって立ち上がる!

 

「ユウスケさん!」

 

アーシアの声が聞こえそれと同時に緑色の

癒しのオーラが俺を回復させてくれる。

 

ありがたい。これならまだ戦える!

 

「おお、まだ戦えるな。なら

楽しもうぜ!」

 

ジャコは嬉しそうに殴りかかってくる。

 

『バウレン!』

 

ドゴォンッ!

 

二人の拳がぶつかり合うが、先ほどと違い

ユウスケは手を押さえ後ずさる。

 

「おいおい、さっきまでの威勢はどうした?」

 

『レドルク!』

 

ユウスケは強化して駆け出すが、

それをうわまる速度でジャコに

懐に入られてしまう!

 

― 危 ―

 

「バウ…」

 

「遅い!」

 

ドゴォンッ!

 

ユウスケは殴り飛ばされてしまう!

 

「おいおい、強化の呪文はまだ上が

あるはずだろ、何故使わない?

それとも使えないのか?」

 

俺はその言葉を聞き、拳を握りしめる。

 

そうだ、俺はゴウ級の呪文を習得する

事が出来なかった。なんとかレドルク

や他の呪文を習得することは出来たがな。

 

「おいおい、本当に使えないのかよ

流石にこの短時間じゃこれが限界か

まあ、あのハクビの呪文は使える

人物は他に居なかったからな

存分に楽しめたぜ」

 

「お前、あの人の事知ってるのか?」

 

「ああ、グロンギの中でも強かったからな。

何をとち狂ったのか、リントと恋に落ちて

女の村に人間として住み着いて、最後は

襲ってきた他のグロンギと戦って村を守って

グロンギの軍団と相打ちになってあっけなく

死んじまった馬鹿らしいよな」

 

ジャコはハクビ師匠の最後を嘲笑いながら答えた。

 

「…らうな」

 

「あ、なんか言ったか?」

 

「笑うなって言ったんだ!お前があの人の生き様を

笑うな!立派じゃないか!惚れた女を守り抜いて

死んだなんて、男として立派だろう!その姿を

馬鹿にするのはこの俺が許さない!!」

 

トクンッ!

 

ジャコに対する怒りが爆発した瞬間、

ユウスケは自身の中で何かが目覚めたのを

感じた。

 

「まさか、いけるのか?」

 

「なんだ、気でも触れたか?」

 

「いいや、正気だよ!」

 

『ゴウ・レドルク!』

 

フッ!

 

呪文を唱えたユウスケの姿が突如消える!

 

バギィィィッ!

 

ドオオオオオォォォォン!

 

次の瞬間、強化されたユウスケの蹴りが

ジャコのガードした腕の上から横腹

に叩きつけられる!

 

「ぐぅ、まだだ!」

 

ジャコが殴りかかってくるが、

 

『ゴウ・バウレン!』

 

ドゴォン!

 

奴の拳と俺の拳がぶつかり合う。

 

だが、

 

ビキィ!

 

奴の腕の甲殻が今までの蓄積された

ダメージで大きいなヒビが入る!

 

「馬鹿な俺の甲殻が!?」

 

ここで畳みかける!

 

ユウスケの拳に今まで受けたダメージを

オーラに変換し、拳に纏わせた

 

『ゴウ・バウレン!』

 

バリィィバリィィンッ!

 

ドッゴォォオオオオオオオオオオオンッ!

 

甲羅を砕き、奴の胸にユウスケの渾身の

一撃がぶち込まれ、砕けた甲羅をまき散らしながら

建物を貫き吹き飛んでいく!

 

「くぅ、限界かでも他の皆の援護にいかなきゃ」

 

攻撃の反動で膝をついていたユウスケは

なんとか立ち上がり、仲間の安否を心配する。

 

ドガァァァァアアアアアアアン!

 

ガラガラガラッ!

 

突然、近くの建物が吹き飛び

土煙の中から人影が現れる。

 

「フハハハッ!良かったぜ!空我、今のは良かった。

流石の俺も死ぬかもと思ったぜ!」

 

土煙の中から体中ボロボロのジャコが姿を現す。

 

その胸には先ほど食らった一撃で空我の紋様が

浮かび上がっていた。

 

シュゥゥゥゥゥゥッ

 

だが、浮かび上がっていた紋様は小さくなり

完全に消えてしまった!

 

「嘘だ、嘘だろ?俺の出せる全力をぶつけたってのに

なんで!?」

 

「そりゃあ、俺の方が強かったってだけの話だ

さっきまでのは遊びだ、お前を侮ってたよ。

遊びは終いだ、此処からはガチで行く」

 

ジャコはそう呟くと小さな小瓶を取り出した。

 

俺はその瓶の中身に見覚えがあった。

 

「まさか、それって…」

 

「ああ、不死鳥の涙さ、ザビネからゴのグロンギは

全員一つは持たされてるのさ。俺はいらねえと思って

たんだが、まさか必要になるとはな」

 

ジャコが瓶を呷ると甲殻が修復されていく。

 

ダメージもリセットか、此処まで来てなんでだよ!

 

すると、ジャコの纏っていたオーラが霧散していく!

 

な、なんで、ここで強化を解除するなんて!?

 

だが、これは明らかに隙だ!

俺はその場から駆け出しジャコに殴りかかろうとする。

 

「隙だとおもうだろ?だけどよ一旦力抜かないと

力み直せないだろ!」

 

『シン・ドラグナーナグル!』

 

先ほどよりも強大なオーラを纏わせる!

これが、こいつのシン級の呪文!?

 

「惚けてる場合か?」

 

― 危 ―

 

気が付けば奴の拳が目の前に、ダメだ

もう間に合わ…。

 

ドガァァァァアアアアアアアン!

 

「ユウスケ!」「ユウスケさん!」

 

イッセーと、アーシアの声が聞こえる。

 

どうやら俺は二人の所まで吹き飛ばされてしまった

ようだ。力も速度も段違いだった。あいつは本当に

今まで遊びで戦ってたっていうのかよ。

 

すかさず、アーシアが癒しのオーラで俺を回復

してくれる。

 

「そんな、イリナさん!」

 

その時、アーシアの悲鳴混じりの叫びが

聞こえてくる!

 

「あら?こちらはまだやってるんだ?」

 

女の声。視線を送ればジャンヌが…

血まみれのイリナを抱えていた。

 

イリナ。

 

「ま、赤龍帝と空我だからね。彼らよりは

やるんじゃないの?」

 

ジークフリートの声。…奴の六本の腕で抱えて

いたのは同じく血まみれの木場とゼノヴィア。

 

…嘘だろ?

 

「これなら俺が赤龍帝とやればよかったぜ」

 

巨体のヘラクレスが俺達の眼前に何かを

放り投げてきた。

 

銀髪を血に濡らしたロスヴァイセさんだった。

 

…み、皆…。やられちまったのか?

 

『グオオオオオオオオオッ!』

 

咆哮が聞こえる。

 

ヴリトラが九尾の狐の九本の尾に縛られ、

苦痛の声を漏らしていた!

 

匙まで…ッ!

 

曹操が肩に槍をトントンと叩いた。

 

「悪いな赤龍帝、空我。どうやら、フィナーレだ。

強い。強いよ。君達は。悪魔の中でもなかなかの

ものだ。けど、まだその力では英雄の力を持つ

俺達に勝てない。それにな、悪魔や堕天使、

ドラゴン、妖怪、人間の敵同士が協力したら

怖いだろう?人間にとって脅威と感じてしまう

だろう?なら立ち上がらないとさ。人間が

魔王やドラゴンを倒すのはごく自然なことだ。

それが俺達英雄派の基本的な行動原理さ。ま、

俺やここにいるメンバーにとってみればそれは

目的のひとつだけど。さて、ゲオルク。魔方陣は

どうだ?」

 

曹操の問いかけに霧使いが頷く。

 

「もう少しだな。しかし、これでグレートレッドが

くるかどうか」

 

「来ないなら来ないというデータが得られる。

他の方法を試すだけだ」

 

「そうはいうが、これをするのにも大掛かりな事

をしたんだ。自分としては成功させたいよ」

 

「俺だってできれば良い結果が欲しい」

 

…。こいつら、俺達の事を忘れてもう実験に

意識を移してやがる。

 

ジャンヌもジークフリートもヘラクレスも

俺の仲間をその場に置き去りにして、曹操と

話し始めやがった。

 

「皆さん!」

 

アーシアが皆の元に駆け寄り、涙を流しながら、

回復を始める。

 

「母上!目を覚ましてくだされ!九重です!

九重はここにいます!母上えぇぇぇっ!」

 

九重が泣き叫び、お袋さんに語り掛けるが

九尾の御大将は視線は合わせることすら

しなかった。

 

俺達は九重のお母さんを助けるために

来たのにそれも満足にこなせない!

何もできてないじゃないか…ッ!

 

「ゼノヴィアさん!イリナさん!」

 

アーシアは涙を流しながら治療を続けていた。

 

…何をしてんだ、俺は。なんえこんな

情けない様を見せてんだよ…。

 

アーシアのおかげで、回復したっていうのに。

奴らは俺達に視線する向けていない。

 

「おいおい、もう他も終わってたのか

ちょっとのんびりしすぎたか?」

 

そこへジャコが歩きながらやってきた。

 

「やあ、ジャコ。随分楽しんだようだね

こちらも、もう少しで目的を達成できる

そちらはどうする?」

 

「そうか、なら空我を殺してその仲間も

殺してしまおう!」

 

ジャコは俺達の方へ視線を向け

拳を構える。

 

仲間を殺すだと!させるか!

 

ダッ!

 

ユウスケは駆け出し!ジャコへ殴りかかる!

 

『ゴウバウレン!』

 

ドゴォンッ!

 

ユウスケの拳はジャコの拳とぶつかり合う!

 

「おいおい、もうガス欠か?さっきより弱いぞ!」

 

だが、均衡していた力も徐々にジャコに押されていく!

 

「やらせねぇ、てめぇには仲間をやらせはしねぇ!」

 

「フハハハッ!最高じゃねえか!」

 

「うるせぇぇぇぇッ!」

 

「ハッハッハッ、ブッ潰れろぉぉ!」

 

ジャコの勢いに押されもうダメかと思ったその時!

 

ドォオンッ!

 

「なんだ、魔法?」

 

ジャコに魔力弾が当てられる!

だが、その威力は弱く彼の意識をむけることしか

出来ていなかった。

 

「彼から…離れなさいッ!私が相手をします!」

 

それは血まみれのロスヴァイセさんが

こちらへ手を向け放った物だった。

 

ロスヴァイセさん…自分だって瀕死の重傷だろうに

俺を助けるために…。

 

「待ってろよ、な、後できっちり殺してやるからよ!

待って…」

 

ジャコがロスヴァイセさんへ意識をむけた一瞬だった。

 

グッグググッ!

 

「あ、気を取られた一瞬にッ!」

 

「殺させて…溜まるかぁ!」

 

「おいおいパワー上がってないか!」

 

ドクンッ!

 

良く見れば、ユウスケの腰のアークルから

ロスヴァイセの胸へ紫色の光が伸びている!

 

「これが、なら私の魔力も使ってください!」

 

バチィッ!

 

バチィッバチッ!

 

ユウスケの全身に雷が走り、

アークルに金色の装飾が現れた。

 

バチィッバチッ!バチッ!

 

クウガの鎧が深い紫色になり

一部が金色に輝きだした!

 

戦車(ルーク)金色(こんじき)の姿。

 

金の深紫のクウガ(ライジング・ルークフォーム)』だった。

 

ジャコがユウスケの変化に驚いた一瞬、

 

ガシッ!

 

「な!?」

 

ユウスケは均衡させていた拳を解き、

ジャコの拳を掴む。

 

「掴んじまえば、速度はもう関係ない!」

 

ユウスケはもう片方の腕をめいいっぱい振りかぶる!

 

ガシャッン!

 

その腕の装甲が鈍い音を立てて変形し、

中から、魔力の結晶が姿を現す!

 

「さっき食らった分にロスヴァイセさんに

貰った魔力をさらにbetだ!食らいやがれ!」

 

魔力の結晶に魔力が集い、眩い輝きを放つ

 

「嘘だろ、まだ上がって…」

 

『ライジング・バースト!』

 

ドオオオオオォォォォンッ!

 

一撃を食らいジャコが建物を薙ぎ払い

吹き飛んでいく。

 

ドガァァァァアアアアアアアン!

 

そして、ジャコの体は紋様が浮かび爆散した!

 

「これで今度こそ俺の勝ちだ!」

 

ユウスケはそう呟き、膝から崩れ落ちるのだった。




金の深紫のクウガの力を覚醒し、
ジャコを倒すことが出来た!

しかし、まだ英雄派の神器使いが残っている
ユウスケは戦いの反動で戦う事が出来ない

だが、まだイッセーがいる!
この戦いで赤龍帝の力が覚醒する!

次回、第115話「三叉成駒」

是非見てくれよな

外伝でやってほしいコラボは?

  • 仮面ライダークウガ(五代雄介)
  • 仮面ライダーディケイド
  • 忍者戦隊、忍風戦隊、手裏剣戦隊揃い踏み
  • その他(希望があれば感想へ)
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