ハイスクールD×D~古代の戦士~   作:ヤマト・ゼロ

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遅くなり申し訳ない

思ったよりポケモンにハマっていたよ

今週から投稿再開したい


第12話「学校」

アーシアが家で暮らすようになって数日後

 

「いい天気ですね。今日は体育の授業でソフトボール

をやるんですよ。私、初めてなので今から楽しみなんです」

 

楽し気に通学路を歩くアーシア。

 

その横には俺とイッセーが挟む形で並んで歩く。

 

俺達と同じ学校へ通う奴らの好奇心の視線が凄まじい。

 

「どうして、アルジェントさんと兵藤兄弟が同じ方向から…」

 

「バカな……何事だ……」

 

「嘘よ、リアスお姉さまだけじゃなく、

アーシアさんまで毒牙に……」

 

など、悲鳴に近い声が聞えてくる。まあ、そうだよな。

 

イッセーを知る奴からしたら、この状況は有り得ないだろう。

 

唯のモテない犯罪者予備軍だったイッセーが、

 

ここ最近突如として学校のアイドル達と仲良く

 

しているわけだからな。

 

ちなみに、俺は嫉妬の対象には入っていない。

 

どうやらイッセーの事がショックだったようで、

 

みんな俺の存在に気が付いていないようだ。

 

何故かな……悲しくなってきたは……。

 

さらには転入初日から全校生徒の間で話題騒然だった

 

金髪美少女とも、こうやって毎日登下校している。

 

他者からしたら信じがたい現象だ。

 

アーシアの人気は思っていたよりもデカく。

 

学校新聞で特集が組まれるほどで、

 

インタビューまでうけた。

 

まあそれ書いたの俺だけど、

 

最近では同じ部活の人間から同棲を疑われており

 

部室に顔を出しづらくなっている。

 

悪魔の事を知っている部長には、

 

事情を教えているが、今の俺は特ダネを抱えた

 

カモでしかないので、完全に面白がっている。

 

いつか学校新聞に捏造された内容まで書かれそうだ、

 

イッセーに関しては、男たちから恨みを買い。

 

今も憎悪に満ちた視線をあちこちから送られている。

 

学校では、イッセーが美少女をとっかえひっかえしていると

 

噂が流れて、新聞の一面にもなった。

 

そんな事実はないので放っているが、

 

イッセーはモテていると勘違いされている現状を

 

楽しんでいるようだ。

 

イッセーを見れば、妬みの視線に対して胸を張って

 

我関せずとニヤつきながら歩いてやがる。

 

「何か面白いことありました?」

 

二やついているイッセーを

 

不思議そうにのぞき込んでいるアーシア。

 

イッセーはいきなりなことに驚き赤面している。

 

「いや、なんでもないよ。ところでアーシア、学校で

何か困ったことはないか?その、

女子とも仲良くやっているか?」

 

アーシアは元シスターだ、浮世離れした生活を

 

送っていたから学校生活で戸惑っていると

 

イッセーは気にしているようだ。

 

「早く慣れるようにいろんな

ことを教えてくれます。お友達もたくさん出来ました

今度、一緒にお買い物に行こうって誘われました」

 

そんな会話をしながら学校に到着し、教室へと向かう。

 

「あらユウスケじゃない。朝から美少女を侍らせて

そのうち新聞の一面を飾るのも時間の問題ね」

 

途中であったのは先程話した新聞部の部長にして、

 

俺の悪魔契約の契約者でもある。

 

大空奈美先輩だ、腰まである長いオレンジ色の髪

 

と特ダネに目がないのが特徴だ。

 

「事情知っているんですから。からかわないでくださいよ」

 

「あら、私は記事にはしないわよ。でも他の皆は分からないわよ

どんな記事を書くかは個人の自由よ。問題でも起きない限りは

新聞に載せるは」

 

部長は記事の内容が取材先へ迷惑が掛かるものは載せないので

 

身内だろうが、プライバシーに関わるものは載せないだろう。

 

「じゃあユウスケ今夜もお願いね」

 

それだけ言うと部長は去っていった。

 

今夜とは悪魔の依頼で『夜に現れる鎧武者』の正体について

 

調べるのが今夜の依頼だ。

 

毎日新聞部の取材でこの町に流れる噂や謎を一緒に究明するのだ。

 

大抵、悪魔に関係する事か、人間の変質者なので、用心棒として、

 

俺が同行している。割合としては変質者の方が多いけどな。

 

ところで、話は戻すが、アーシアにとって学校生活での

 

問題点が一つある。これに関しては俺も頭を悩ませている。

 

「アーシアちゃーん!おはよー!」

 

「おはよう、アーシアさん。今日もブロンドがキラキラ

輝いてるね」

 

廊下を歩いていると、坊主頭の男子松田と、眼鏡をかけた男子

 

元浜がアーシアへ近寄ってくる。イッセーの悪友二人だ。

 

学内でもスケベで有名だ、イッセーも含めてな。

 

「おはようございます、松田さん、元浜さん」

 

ニッコリ、アーシアから朝の挨拶をもらい、感無量の二人。

 

「やはり、これだね、元浜くん」

 

「ああ、そうだな、松田くん。美少女からの

『おはようございます』、朝から生き返る思いだ」

 

…この二人はこんなことでも幸せを感じるのか。

 

そう、俺が頭を抱えてる悩みは、こいつらだ

 

こんな歩くわいせつ物はアーシアに近づいて

 

欲しくないが、あの教会でイッセーが紹介するって

 

約束したからな、それは仕方ない。

 

まあ、アーシアに悪影響を及ぼす様なら、

 

俺が何とかするか、

 

俺も紹介されるまで、話もしたことなかったが、

 

話してみれば悪い奴らではないしな。

 

唯の変態なだけで。

 

ドゴッ!

 

「ぐふっ!」

 

二人について考えていると、イッセーが松田から

 

ボディーブローを食らっていた。

 

「何しやがる、このハゲ!」

 

イッセーが抗議をするが、松田は笑みを浮かべたまま、

 

さらにイッセーへローキックをお見舞いしている。

 

「大丈夫ですか⁉イッセーさん⁉」

 

「大丈夫だよアーシア。これは男同士のじゃれ合いだよ」

 

「そうそうユウスケの言う通りこれはスキンシップだよ」

 

俺はアーシアに心配かけないように誤魔化すことにした。

 

多分嫉妬からの犯行だろう。

 

「そうなんですね、まだ知らない事ばかりで、

突然のことで、驚いてしまいました」

 

俺の言い訳に元浜が賛同したことで、

 

なんとかアーシアを誤魔化すことが出来た。

 

「ハハハ、イッセーくん。聞いたよ」

 

「何がだ?」

 

「なんでもアーシアちゃんと毎日登校しているんだって?」

 

「それがどうした」

 

これはやばいんではないか?

 

「おかしいじゃないか。何故に毎日同じ方向から朝登校

してくるのかな?かな?ユウスケならまだわかる。

前にも不登校の奴を家まで向かいに行ってたからな。

アーシアさんの護衛みたいなもんかと思ったが、

君はそんな奴じゃないよな?」

 

知らん間に俺の評価も高いんだな。

 

友人に弟が死んだショックで引きこもった奴がいた。

 

俺はそいつを向かいに行っただけだがな。

 

今では新聞部の頼れる仲間で情報収集担当だ。

 

いずれ紹介する時があるだろう。

 

だが、これは不味いな俺達の事が噂になっているようだ。

 

これはもうあいつの耳に入っていてもおかしくない。

 

すると、イッセーはニヤリといやらしく口の端を

 

吊り上げていた。

 

「いいか、松田、元浜。俺とおまえたちは決して

超えられない壁で隔てられてしまった。

これは仕方ないんだ」

 

「な、何を勝ち誇ってやがる!」

 

「そ、そうだぞ、イッセー。アーシアちゃんと

仲良くなったからって」

 

イッセーは勝ち誇った表情を浮かべて話を続けた。

 

「俺、アーシアと暮らしているんだ。

ひとつ屋根の下で。なあ、アーシア」

 

「はい。お二人のお家でご厄介になってます」

 

『ッッ⁉』

 

ニコニコ顔で応えるアーシアを見て絶句する二人。

 

もはや言葉すら出ないらしい。

 

「嘘だ!」

 

松田は涙を流して全否定している。

 

どこぞのひぐらしかよ。

 

「フハハハ!泣け!喚け!そして死ねぇ!」

 

イッセーも勝ち誇って嬉しそうだ。

 

テンションが上がってさすらいの吟遊詩人みたいになってやがる。

 

「バ、バカな…。イッセーが、金髪美少女と

ひとつ屋根の下で…?有り得ない…

世界の法則が崩れるぞ…」

 

手を震わせながら、元浜はズレた眼鏡を直している。

 

「じゃ、じゃあ、朝、アーシアちゃんに起こされることも⁉」

 

松田が質問をしてくる。

 

「アーシアには今朝も起こされてしまったな」

 

格好つけるな、流石に自分で起きろよ。

 

「イッセーさんはお寝坊さんですからね。うふふ」

 

アーシアの返答を聞き、松田が床に突っ伏した。

 

実際には俺とアーシアの二人に起こされている。

 

「ご飯をよそってもらったりもか…?」

 

今度は元浜が聞いてくる。

 

「アーシアは気が利く子だって、母さんも褒めていたよ」

 

「そんな……照れますよ」

 

質問に俺が答えてやると、アーシアは自分の頬に手をあてて

 

顔を赤くしている。

 

その光景を見て、血涙を流すんじゃないかって形相で

 

元浜がこちらを睨んでいた。

 

不味い、ヘイトがこっちにもきたな。

 

今は刺激しない方がよさそうだな。

 

イッセーが、女性の知り合いが出来たってだけで、

 

ここまで嫉妬するとはな、

 

「ユウスケはいろんなかわいい子と知り合っているん

だろう⁉ リアス先輩!姫島先輩!大空先輩!この学園の

三大お姉さまだぞ⁉ さらに学園の小さなアイドル小猫ちゃん

ときて今度は金髪美少女のアーシアちゃんだ!

同じ学校にいるのに、この差はなんだよ!

イッセーだってついこの間までこっち側だったろ。

理不尽だ! 俺達が壊れそうだよ」

 

「俺達に誰か紹介してくれよ!」

 

やはり俺に矛先が向いたか。だが答えは決まっている。

 

「だが、断る!」

 

「「な、なんだと!」」

 

俺の即答に二人は驚愕していた。

 

こいつらを紹介したら迷惑になりそうだしな。

 

流石にそれは俺には出来ないな。

 

「なら、イッセー! 一人ぐらい紹介してくれても

罰は当たらないと思うぞ。というか、

誰か紹介してくれ。頼む。頼みます」

 

ずずいっと顔を近づけながら元浜がイッセーにお願いする。

 

凄い迫力だな。だけど、イッセーに紹介できる女性なんていたかな?

 

イッセーは心当たりがあったらしく、

 

携帯を取り出し電話帳を確認していた。

 

「ちょっと待ってろ」

 

イッセーは俺達を残して離れたところで電話している。

 

数分電話をして、ニヤつきながら戻ってきた。

 

「なんか、大丈夫な子がいたぞ。今日OKだとさ。友達も連れてつれてくるって。

これ、紹介できる子の番号。メアドもあるから。てか、まずはメールで

連絡取れ。そのほうが幸せになれる」

 

「サンキュー!」

 

さっきまで嘆いていた松田が一瞬でイッセーの携帯を奪う。

 

今まで泣いていたのにすぐさま反応して、変化早すぎるだろ。

 

だけど、イッセーに紹介できる女性がいたのも驚きだが、

 

あのニヤけ顔は何か企んでいるな。

 

早速番号を登録する二人。

 

「ありがとうございます!イッセー様!この御恩は一生忘れません!」

 

「俺達も速攻で彼女作るからよ!」

 

「まずはお互いの事を知るところから始めろよ。

恋人は急いで作るもんじゃないだろう」

 

「そうだな、ユウスケの言う通りだな」

 

「で、どんな子なんだ?美少女なんだろうな?」

 

紹介した子の容姿を松田が訪ねてくる。

 

イッセーは頬をポリポリかきながら答える。

 

「ああ、まあ、乙女だな。それは間違いない」

 

乙女?イッセーにしてはおかしな言い回しだな。

 

俺達の知り合いで乙女? アーシアぐらいしか思いつかないが?

 

「乙女……す、素晴らしい…素敵だよ、イッセーくん!」

 

「全くイッセー先生には頭が下がる思いだよ」

 

こいつらころころ態度を変えてどうしようもない奴らだな。

 

アーシアに出会わなかったらイッセーもこうなっていたのか。

 

知人ならいざ知らず、家族がこうなったら流石に嫌だな。

 

その点ではアーシアには感謝しないとな。

 

「ありがとうなアーシア」

 

「どうしたんですかユウスケさん。

感謝するのはこちらの方ですよ」

 

「いや、ただ感謝の気持ちを伝えたかっただけだよ」

 

有頂天になっている二人をさておいて。

 

俺はアーシアに感謝の気持ちを伝えていた。

 

するとニコニコ顔の松田がイッセーに尋ねていた。

 

「いやー、イッセーくん。ところで『ミルたん』って

どうして『ミルたん』なんだ?」

 

それを聞いて俺の脳裏には

 

メイド服を着た覇者の姿がよぎった。

 

なるほど、そういうことか、全てを理解した俺は

 

それ以上この件に関して考えるのを止めた。

 

彼らが無事に帰ってくる事を祈っておこう。

 

 

ー〇●〇ー

 

俺は本日の依頼の前に部室でくつろいでいた。

 

ここは学校の裏手にある誰も使用していない旧校舎。

 

その三階の一室にオカルト研究部の部室兼グレモリー眷属悪魔の

 

集会場があった。

 

まあ、俺だけオカルト研究部には所属していないがな。

 

「ただいま戻りました!」

 

そこにチラシ配りを終えたアーシアとイッセーが帰ってくる。

 

アーシアも俺達と同様にチラシ配りを行っている。

 

だがそこで問題が発生した。

 

アーシアは自転車に乗れないのだ。

 

そこで、俺とイッセーが日替わりで自転車に乗せて配っている。

 

「お疲れアーシア」

 

「はい!ユウスケさんもお疲れ様です」

 

「おいおい、ユウスケ俺にも労いの言葉ぐらいあってもいいんじゃねえの」

 

アーシアにのみ声を掛けた俺にイッセーが皮肉を言ってくる。

 

「馬車馬ご苦労」

 

俺は上から目線で言ってやった。

 

「ぐぬぬ。まあアーシアとの自転車デートで俺はハッピーだもんね」

 

「言ってろ」

 

「あらあら、お疲れ様。いまお茶を入れますわ」

 

次に出迎えたのは副部長でありリアス先輩の参謀、姫島朱乃先輩。

 

三年生の先輩で、つやつやの黒髪でいつもニコニコ笑顔が特徴の人だ。

 

「やあ、夜のデートはどうだった?」

 

爽やかな笑顔を浮かべるイケメンは木場祐斗。

 

多くの学園女子のハートを射抜くこの学園の王子だ。

 

イケメン嫌いのイッセーには天敵のようなものだ。

 

「最高に決まっているだろ」

 

木場の質問に対して親指を立てるイッセー。

 

「……深夜の不純異性交遊」

 

「それはちがうよ小猫ちゃんあれは唯の自転車をこぐだけの

馬車馬だよ」

 

静かな声で厳しい事を言っているのは小柄な一年生、塔城小猫ちゃん

 

一見小学生にしか見えないロリ少女のせいか、

 

学園のマスコットとして人気が高い。

 

イッセーとアーシアは奥のソファーに座るリアス先輩のもとへ向かう。

 

「部長。只今帰還しました」

 

イッセーが報告するがリアス先輩はボーッとしたまま、

 

あらぬ方向を見つめていた。

 

物思いにふけっているのか?深いため息もついているし。

 

イッセーの横でアーシアもリアス先輩の視線の先を追ったりしてる。

 

「部長、ただいま帰還しました!」

 

さっきよりも大きい声で報告する。そこでようやく気が付いたようで、

 

リアス先輩はハッと我に返った様子だった。

 

「ご、ごめんなさい。少しボーッとしていたわ。

ご苦労様、イッセー、アーシア」

 

俺の時も同じような反応だった。最近は考え込む時間が多くなった気がする。

 

普段はいつも通りエレガントに俺らに命令を下すのに、少し目を離すと

 

ボーッとしていたり。ため息も多くなった。

 

彼女は上級悪魔だからな、俺達にはわからない悩みがあるのかもしれない。

 

月のノルマが達成できていないとか、まあそれは

 

未だに依頼を満足に達成できない男が一人いるからなぁ。

 

とこれでグレモリー眷属の悪魔は全員そろったか。

 

皆俺以外は学園での有名人ばかりだ、

 

まあ、イッセーはエロくて有名なんだけどな。

 

全員がそろったことを確認したリアス先輩が言った。

 

「さて、今夜からアーシアにもデビューしてもらいましょうか」

 

ついにか!

 

「え?」

 

きょとんとしているアーシアに俺が説明する。

 

「アーシア、今日から悪魔として本格的にデビューだ!

魔方陣から契約者の元へ転移して契約してくるんだ」

 

「わ、私がですか?」

 

狼狽しながら、自分を指さすアーシア。

 

「そうですよね、リアス先輩?」

 

俺の問いにリアス先輩も頷く。

 

「そうよ。チラシ配りは今夜で終了。

いつまでもやらせておくと、イッセーとユウスケが喧嘩しそうだもの」

 

別に取合っているわけではないけど、

 

二人共アーシアが心配なだけだしな。

 

そして、俺達のデビュー時と同様、アーシアの手のひらにリアス先輩が

 

グレモリー眷属印の魔方陣を記していく。

 

あの印のおかげで、魔方陣を行き来できるようになる。

 

「朱乃、アーシアが魔方陣を通れるだけの魔力があるか、調べてみて」

 

「はい、部長」

 

リアス先輩に頼まれ、朱乃さんがアーシアの額に手を当てていた。

 

指先から淡い光が出て、魔力を感じ取っている様子だ。

 

「イッセーの前例があるから、ちゃんと調べないとね。

さすがにないとは思うけれど」

 

そうだった。イッセーのデビューは散々なものだった。

 

微量な魔力があれば使える魔方陣だが、

 

その微量な魔力さえなかったので、前代未聞の

 

契約者の所へチャリ移動を強いられている。

 

俺の時も、部長に悪魔だとバレたし、何かしらトラブルはあるかもな。

 

「部長、大丈夫ですわ。問題ありません。それどころか、

眷属悪魔としては部長と私に次ぐ魔力の持ち主かもしれません。

魔力の潜在キャパシティが豊富ですわ」

 

朱乃さんの報告にリアス先輩も微笑む。

 

「それは吉報だわ。『僧侶(ビショップ)』としての器が十分に生かせるわね」

 

リアス先輩が言った『僧侶』とは、アーシアの悪魔としての役目だ。

 

現在の悪魔は人間界の盤上ゲーム『チェス』を模した

 

ルールを下僕悪魔に与えていた。

 

主である悪魔が『(キング)』であり、下にそれぞれ『兵士(ポーン)』、

 

騎士(ナイト)』、『僧侶(ビショップ)』、『戦車(ルーク)』、『女王(クイーン)』と続く。

 

悪魔の駒(イーヴィル・ピース)』と呼ばれる現代悪魔が有する

 

独自の眷属悪魔システムだ。

 

これは大昔の戦争で多くの悪魔が無くなったため、他の勢力に対抗するべく

 

少数精鋭のシステムで他の陣営との均衡を保とうと生み出されたものだ。

 

駒の種類により特性が異なり、それぞれが下僕悪魔に能力の後押ししてくれる。

 

もちろん、主であるリアス先輩を筆頭に俺達にも役目がそれぞれ与えられている。

 

木場は機動力が向上する『騎士』、小猫ちゃんは力・防御力が向上する『戦車』、

 

アーシアは魔力が向上する『僧侶』、朱乃さんは三つの駒の能力全ての向上する『女王』、

 

そして、俺とイッセーは、敵の陣営でのみ他の駒に『昇格(プロモーション)』する『兵士』だ

 

話は戻るが、アーシアの魔力が魔方陣を通るのに問題がないようだ。

 

イッセーみたいなことはそうそう起きないだろうが安心だ。

 

横を見ればイッセーも安心したのか頷いていたが、

 

急に考え込むと、顔に不安の表情が見えてくる。

 

すると、イッセーが突然涙を流し始めた。

 

急すぎるだろ、妄想でどこまで想像してるんだよ!

 

「…イッセー、泣いているの?」

 

怪訝そうな表情でイッセーの顔を覗き込むリアス先輩。

 

「部長、ダメです。ダメです!」

 

イッセーは首を横に振りながら、涙を流していた。

 

「部長!アーシア一人では不安ですぅ!アーシアが!

アーシアが変な奴にいかがわしい注文されたら俺は我慢出来ません!」

 

何を言うかと思ったら、流石におかしいだろ。

 

「落ち着けイッセー!それはお前の妄想だ、流石にそんな契約を

リアス先輩が許すとは思わないが」

 

「ユウスケの言う通りよイッセー、呼び出した悪魔に対しての

過度のいやらしい依頼はグレモリー一族の悪魔にはこないわ。

そういう注文をしている人間もいるけれど、

その手の専門悪魔がいるから。そちらが引き受けてくれているわ。

私の所は安心なのよ?悪魔にだって専門職はあるの」

 

「部長、本当ですか?本当なんですね?でも、俺、メッチャ不安なんですよ!」

 

「落ち着けよ、来たとしても、お前の依頼者みたいな濃いキャラぐらいだろ」

 

俺はイッセーの過剰ともいえる心配にあきれていた。

 

リアス先輩もため息をついているし。

 

「わかったわ。初めのうちはアーシアの助手にイッセーを付けるから

それでいいかしら?」

 

「ありがとうございます!アーシア!変態相手は俺に任せてくれ!

アーシアは普通に何事もなく契約を取ればいいんだからな!」

 

「は、はい」

 

イッセーはアーシアの手を取り安堵していた。

 

「そうそう、変態の相手は変態に任せておけばいいよアーシアも

イッセーが勝手にやることだから気にする必要はないぞ」

 

周りに心配をかけてしまっていると困惑気味のアーシアに俺は

 

声を掛ける。

 

イッセーはアーシアが来なくていいと言うまで、

 

一緒に依頼についていくだろうから。

 

慣れてきた辺りで、辞めさせないとな。

 

契約自体は取れてはいないが、依頼者には人気だからなあいつは。

 

「というわけで、依頼が入ったら、アーシアは

イッセーを連れて魔方陣から転移してね」

 

「はい、わかりました部長さん」

 

と、そんな会話をしている傍から魔法陣が光出す。

 

魔方陣を管理している朱乃さんが魔方陣の一角に現れた

 

悪魔文字を読みだした。

 

「あらあら、さっそくアーシアちゃんがこなせそうな願いを持った方が

私たちを召喚しようとしていますわ」

 

朱乃さんの報告を受けてリアス先輩が微笑む。

 

「それは都合がいいわ。契約者の元へ行くのに必要な魔力は

アーシアが捻出することで、魔力の足りないイッセーを

フォローしてくれるから。それでいきましょう」

 

サポートがフォローしてもらってどうするんだよ。

 

複雑な心境のイッセーがアーシアと共に魔方陣へと近づく。

 

「行くぞ、アーシア!」

 

「はい、イッセーさん!」

 

イッセーとアーシアは気合を入れて魔方陣で転移する。

 

「やっと行ったか。イッセーも心配しすぎだな、

では俺も部室に行って、依頼を行ってきます」

 

「行ってらっしゃいユウスケ」

 

俺が依頼の為椅子から立ち上がると木場が声をかけてきた。

 

「ユウスケ君もアーシアさんが心配で行くまで待ってたんでしよ」

 

「俺は奈美部長との待ち合わせの時間まで待機してただけだよ」

 

確かに心配ではあったけど。なぜばれたんだろうか。

 

「とりあえず行って来ます!」

 

図星をつかれ、恥ずかしくなったため急いで依頼へと俺は向かう。

 

ー〇●〇ー

 

深夜、イッセー、アーシアと共に帰宅した。

 

話を聞けば、アーシアの仕事も無事に済んだらしい。

 

イッセーとは違いスムーズに事は進んだらしい。

 

まあ、イッセーの場合は悪魔だと信じてもらえなかったらしいからな。

 

「すみません、先にシャワーを頂きますね」

 

そう言って、アーシアは風呂へ行った。

 

無事に初仕事を終えて彼女も嬉しそうだ。

 

俺達も部屋へと戻るが、俺はアーシアの入浴中はイッセーを監視することに

 

しているので、イッセーの部屋でくつろいでいる。

 

イッセーはいつもこの時間は理性と欲望の間で揺れているので

 

監視することに決めたのだ、流石にアーシアで興奮したら最低だと

 

理解しているようで、実力行使を行う必要はなさそうだ、

 

イッセーが邪念を消すために床で座禅を組んで目を閉じ精神統一している。

 

ここまでしないといけないとはもはや病気だな。

 

ついにはお経を唱えだし、頭を押さえていた。

 

悪魔がお経を唱えてどうするよ、自分を成仏させる気か。

 

カッ!

 

そのとき、イッセーの部屋の床に光が走る。

 

光は見覚えのある図柄を描い出す。

 

これは、グレモリー眷属の紋様か!

 

グレモリー眷属の誰かがこの部屋に転移してくるのか!

 

光がいっそう眩しくなった時、魔方陣から人影が現れる。

 

女性のシルエットに紅の髪をした。

 

「部長…?」

「リアス先輩…?」

 

魔方陣から現れたのはリアス先輩だが、なぜイッセーの部屋に?

 

何やら思いつめた表情をしているのでただ事ではない様子だ。

 

リアス先輩はイッセーを確認するとズンズンと詰め寄っていく。

 

そして、開口一番に爆弾を投下する。

 

「イッセー、私を抱きなさい」

 

……は? 突然の出来事に頭が付いていかない。

 

今なんつった?空耳か。言語変換にバグでも入ったか?

 

あれか、リアス先輩は日本人では無いから意味が分かっていないとか?

 

怪訝そうな表情を浮かべるイッセーにリアス先輩はダメ押しの一言を言う。

 

「私の処女を貰ってちょうだい。至急頼むわ」

 

……俺は考えるのを止めた。

 




突然家に訪れたリアス

その要求は驚くものだった

その理由とは?

オカルト研究部に炎を纏う男が現れる

その男の正体とは第13話「婚約」

お楽しみに

外伝でやってほしいコラボは?

  • 仮面ライダークウガ(五代雄介)
  • 仮面ライダーディケイド
  • 忍者戦隊、忍風戦隊、手裏剣戦隊揃い踏み
  • その他(希望があれば感想へ)
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