「うーん、やはりトリアイナのコンボは
『僧侶』が一番のネックか」
休憩中、おにぎりを頬張りながら、イッセーが
俺と木場にそう言った。
俺達グレモリー眷属は例の修行場、
グレモリー領の地下にある広大な空間
でトレーニングに励んでいた。
俺達は交替で実戦形式の模擬戦をして、
一休みしているところだった。
遠くでは、ゼノヴィアのトレーニングに
ロスヴァイセさんが付き合い、
ギャスパーと小猫ちゃんがそれぞれの
サポートに回っていた。それをリアス先輩
と朱乃さんがアドバイスをかけながら見守る。
アーシアはイリナと神聖な術式について
話し込んでいる。ゲームが近いから、皆、
それぞれのトレーニングに励んでいるんだ。
そして、個別トレーニングの後にチーム形式
での連携確認もおこなう。俺達はほぼ毎日、
学園祭の準備、悪魔稼業、トレーニングという
日程をこなしていた。
「そうだね、トリアイナ版『僧侶』は
チャージが問題だ。『騎士』と『戦車』
はそれぞれ使うタイミングさえ間違えな
かったら相手に大きなダメージを与えられる
と思うよ。砲撃も発射後にうまく曲げられる
ようになれば虚をつける」
木場が汗を拭きながら言う。
イッセーの今後の課題は木場の言う通りだ、
トリアイナは長所も短所もわかりやすかった。
『騎士』と『戦車』は俺や木場とゼノヴィア、
ロスヴァイセさんとの模擬戦で使い方は
ある程度見えてきたらしい。
クウガのライジングと近い力だからな、
お互いに力の使い方を模索して共有して
いっている。問題は『僧侶』だが、
クウガの『
と違い、イッセーのは砲身を見せつけて
チャージまでしないといけない。
俺が相手だったら、あからさまな砲身を
確認し、チャージまで始めたら、
待つわけないしな。撃たせる前に
阻止するのは当然だ。
「集団戦。それも仲間との連携が必須になる。
木場やゼノヴィアが前衛になって、俺も
イッセーの護衛に当たるか、一緒に前衛で
戦うかしている間にイッセーはチャージの為に
後方に下がって、完了さえすればこっちのもんだ
あんな馬鹿げた威力の砲撃をまともに受けたら
生き残れるバアル眷属は限られるだろうしな」
俺の話をイッセーは納得したように頷いていた。
「それで、消耗具合はどう?」
イッセーに木場がそう訊ねる。
「うーん、能力を発現したばかりの頃に
比べると多少は保つようになったけど、
やっぱ、体力の消耗はハンパじゃない」
なら、やはり使うならサイラオーグさんと
戦う時になるだろうな。俺の新呪文の
『サイフォジオ』の回復量じゃあ、あだ
たいして回復できないからな。戦場で
何回も回復できるなんて、楽観視は
できないだろうしな。
「集団戦なら、いざという時は皆と
一緒に二人をフォローするよ。
僕も新技を得たしね」
木場が自信満々にそう言った。
そう、こいつも新技を開発したのだ!
まったく、おかげで俺にとっても
良い修行になったけどよ。
「あ、あの、ふと思ったのですが…」
見学に来ていたレイヴェルが俺達の
話しを聞いていたのか、挙手している。
「先ほどの特化型の『僧侶』ですが、
砲身から砲撃ではなく、譲渡の力を
撃つことはできないのでしょうか?
そうすれば援護射撃にも幅がでるような
気がしますわ」
なんていう意見を聞いた俺達は。
………。
しばし、無言だったが、
「「「それはいいね!」」」
同時に笑顔で頷いた。
なるほどな、砲身だからって、何も
砲撃だけを放つ必要はない。
そうだよな、何も既存の形にこだわる必要は
無いんだ!もっと発想を自由にすれば!
「それが可能ならば戦術に幅が生まれる。
初見でもチャージ砲撃とみせかけて、
近づいて来たところを、俺か木場に
譲渡できたなら虚を突けるうえに
上手くいけば、連携によるラッシュ
を駆けられるってもんだ」
「二撃目からも『砲撃か?譲渡か?』
って相手を揺さぶることができるか?」
「うん、大きな揺さぶりになると思う。
遠距離への譲渡が可能なら、仲間との
連携で、これほど役に立つ能力は無いよ。
譲渡が二人まで同時に可能という点も
通常のと同じなら、砲身もふたつあるし、
前衛を二人も底上げできる。
プラン的にもう少し練り込む必要がある
だろうけど、おもしろい試みだね」
「おおっ!おおおおっ!すげぇな!
チーム戦になれば大活躍できそうだぜ!
てか、実戦で大いに役立ちそう!」
おもしろい発想をする娘だな。
レイヴェルは。もしかしたら策士タイプか?
そんなことを考えていると。
「問題はゲームフィールド、でしょうね。
集団戦ができる場所ならいいのだけれど…」
ゼノヴィアとロスヴァイセさんの勝負が
終わったのか、アドバイザー役のリアス先輩が
こちらの会話に参加してくる。
あ、ゼノヴィアとロスヴァイセさんがあっちで
倒れているな。どうやら激闘だったようで、
ド派手な音がずっと続いていたもんな…。
消耗しきったのか。
リアス先輩が続ける。
「サイラオーグは私達の全てを受け入れると
上役に打診し、上役もそれを許可したわ。
私達にとってシトリー戦ほどの力の束縛は
ないでしょう。けれど、上役はそれを踏まえ
た上での特殊ルールを敷いてきそうだわ」
「と、特殊ルールですか…?」
イッセーの言葉にリアス先輩がうなずく。
「今回の会場は大公アガレスの領土にある
空中都市でおこなわれるわ。大勢の観客を
呼び込むそうだから、最初から長期戦を
見越してはいないわね」
空中都市?確か、空中に浮かぶ島が
冥界にはあるんだっけか。
まさにファンタジーだよな。
しかし、大勢の観客が見守る中でのゲーム。
観客がいるって事は一日がかりや、
数日がかりの長期戦は無いって事になる。
…短期決戦?観客を喜ばせるなら、
そのほうが盛り上がるだろうしな。
俺達が考え込んでいる様子に苦笑する
リアス先輩。
「レーティングゲームはエンターテインメント
でもあるから、ファンありきなのは仕方ない
部分もあるわ」
「冥界ではリアス様のグレモリー眷属と
サイラオーグ様のバアル眷属はプロ前の
若手でありながら、プロに負けない人気が
ありますもの。今回の一戦もすでに大きな
注目を集めていますわ。連日、テレビで
煽っていますもの」
レイヴェルがそう付け加えてくれる。
そう言われると、ますます客受けの
しそうなフィールドになりそうだ…。
ふむ、悪魔としてやっていくなら、
ゲームのそういう面も考慮しなきゃダメか。
実戦とは本当に違う。エンターテインメントか。
俺も仮面ライダーとして、子供たちの為にも
盛り上がる戦いをしなくちゃな。
そもそも、サイラオーグさんとの闘いは
楽な物じゃない、一筋縄でいかないのは
確実だろうしな。そんな時にエンタメなんて
考えている余裕があるだろうか?
いや、今は勝利を信じてトレーニングに
励むしかない。
「ありがとうな、レイヴェル。
いいアドバイスだったぜ」
イッセーがそう礼を述べると、
「こ、これぐらい当然ですわ!
ご厄介になっている先が、大事なゲームに
負けたとなると私も恥をかくんです!」
レイヴェルは顔を真っ赤にして
返してきた。
おー、おー、わかりやすい反応だな。
そう、レイヴェルが言うように先日
兵藤家にレイヴェルも下宿することになった。
生粋のお嬢様育ちのせいか、従者無しでの
暮らしは分からないことがあるようで、
箸の使い方や洗濯機の使い方、一から覚える
ことが多いようだ。イッセーが付き添って
色々と教えている。
だけど、そのたびにレイヴェルは小猫ちゃん
に突っ込まれて喧嘩をしているらしい。
どうにも小猫ちゃんとレイヴェルは
そりが合わないらしい。
顔を合わすたびに「「ふんっ!」」と
背け合う。
…猫と鳥で相性が悪いのか?
いや、というよりライバル意識が強いの
だろうな。いままで、あんな小猫ちゃん
は見たことなかったからな。
周りが年上ばかりだったからな。
同い年のレイヴェルにライバル視している
のだろう。お互い心底嫌っているわけ
ではなさそうだしな。
まあ、それはいまは置いておこう。
すると、イッセーが立ち上がり俺達に言う。
「よっしゃ、その譲渡方法ができるか
どうか、さっそく試してみようぜ!」
と、気合を入れて練習再開
しようとしたのだが。
「今日はここまでよ」
先輩が制止してきた。さらに続ける。
「明日は記者会見だもの。あまり練習
ばかりしてると、明日酷い状態で記者
達の前に出ることにあるわ」
は、…き、記者会見…?
俺達はその一言にフリーズする。
間の抜けた顔をしている俺達に、
先輩が微笑みながら追加情報をくれる。
「あら、言ってなかったかしら。ゲーム
前に私達とサイラオーグの所が合同で
記者会見することになったのよ。テレビ
中継されるのだから、変な顔しちゃダメよ?」
「「え、ええええええええええええっ!?」」
初めて聞いた情報に俺達は度肝を
抜かれたのだった。
ー〇●〇ー
てなわけで次の日の夜、一連の活動を終えた
あとに俺達が向かったのはグレモリー領にある
高級ホテルだった。
現在、俺達は上階の控室に待機していた。
だだっ広い一室で。高そうな家具一式が揃い、
テーブルの上には豪華なフルーツ盛りやケーキ、
お菓子が並ぶ。
造りも高級感漂う、超高層ビル、
このホテルの二階ホール会場にて、
今夜グレモリー、バアル、両眷属の
合同記者会見が開かれる。
内容はシンプル。ゲーム前の意気込み会見だ。
先輩とサイラオーグさんを中心にインタビュー
される。どうやら、俺にもインタビューが
くるらしい。子供に人気の空我だからな。
しかし、何を言えば良いんだ?
そもそも、何を質問されるかもわからんしな。
イッセーも俺と同様に何を言えばいいか
ソファに座って考えている様だ。
そんなイッセーの膝の上の小猫ちゃんは
落ち着いたもので、ケーキをもぐもぐ
食べていた。案外こういう状況でも肝が
据わってるよな、小猫ちゃん。
アーシアやロスヴァイセさんなんて、
さっきから鏡の前でメイクの方と
「これでいいのでしょうか?」
「似合うかな、似合わないかな」
って化粧に必死だ。
逆にゼノヴィアは落ち着いたもので、
簡単な薄化粧だけすませていた。
リアス先輩と朱乃さんは準備万端で。
俺達はいつもの制服姿で記者会見
することになっているんだけど、
お二人は制服姿でも化粧を済ませた
せいか、艶のある雰囲気を出していた。
「ギャスパー君はいつもの女子の
制服でいいのかい?」
「は、はい。今更男子の制服を着ても
なんなので…ていうか、出たくないです
ぅぅぅぅつ!引きこもりの僕には記者会見
なんて場違いすぎて耐えられません!」
木場やギャスパーも身支度が終わったようだ。
てか、さっそく段ボール箱に逃げるな、
ギャスパー。
そういえば、気になっていたトリアイナ版の
譲渡の砲撃についてだが…。今朝がた、
木場と俺が強力して試してみたが、
どうやら、かなり難しいようだった。
もともと攻撃用として能力を発現したからか、
発射するものを譲渡の能力に変換して放つのが
凄まじい程に難易度が高いのかもしれない。
そもそも、砲身から魔力の砲撃以外のものを
撃ちだそうとするのが無茶な発想なんだろうけど。
でも可能性はあるだろう。将来的には可能に
なると思うけど、今日明日で出来る者じゃないの
だろうな。流石にゲームには間に合わないな。
まあ、いずれの話は今はいいか。まずは
記者会見だな。
そろそろ身支度の最終チェックを行うか。
「おい、イッセー、お前も身支度の
最終チェックしとけよな」
「ああ、俺もわかってるんだけどな…」
そう呟くイッセーだったが、
小猫ちゃんは一向に膝上からはなれようとしない。
というか、今日はイッセーの制服の端を
引っ張りながら歩いたり、妙に近かった
ような。
「…今日は焼き鳥がいないからイッセー先輩
の膝上にいたいんです」
それを聞いて朱乃さんは微笑ましそうに
していた。
「あらあら。小猫ちゃんったら、レイヴェルちゃんに
イッセーくんを取られると思っているんですわね」
朱乃さんにそう言われて、気恥ずかしそうに
する小猫ちゃん。
なんだか微笑ましい光景だな。
「そ、そうなの…?」
イッセーがおそるおそる訊くと、
口を可愛くとがらせながら答える。
「…先輩はやさしすぎるから、困ることも
多いんです」
ははぁ、最近イッセーがレイヴェルに
付きっ切りだったことに不満があったのか、
だから、レイヴェルに突っかかっていたのか。
「俺は小猫ちゃんのこともかわいいと
思っているから安心してよ」
イッセーはそう言いうが、小猫ちゃんは
不満げな表情のままだ。でも、尻尾を
ふりふり振っているから少しは機嫌が
直ったのかな?
すると、控室の扉が開かれ、スタッフの方が
やってきた。
「皆さん、そろそろお時間です」
てなわけでついに記者会見が始まるようだ。
通路を進む途中、見知った人物と出くわした。
「あ、リアス先輩に兵藤兄弟、
オカルト研究部の面々じゃないか」
匙だった!なんでここに?
「匙!お前、何やってんだ?」
イッセーがそう言うと匙はガックリと
肩を落とした様子だった。
なんだよ、その反応は。
「言ってくれるぜ…。まあ、仕方ないか。
こっちはあんま注目されないまま決定した
わけだしな」
匙はため息を吐きながら続ける。
「俺の所も対アガレス戦のゲームを
するのさ。その記者会見を今日やるんだ」
「「な、なにぃぃぃぃぃぃっ!?」」
「おいおい、初めて聞いたぞ!なあ、ユウスケ」
「ああ、初耳だ、まさか…」
驚く俺達にリアス先輩が首を傾げながら言う。
「言ってなかったかしら?ソーナの所も
私達の試合と同時期にシーグヴァイラ・
アガレスとゲームをやるのよ。あっちも
アガレス領で、湖上に浮かぶ島々が会場
だったかしら」
聞いてないよ!いや、記者会見の件といい、
先輩、俺達への情報共有が滞ってないか?
最近、学園祭やゲームの準備で忙しいのは
分かるけどさ。
匙が苦笑する。
「だから言ったろ?注目されてないって。
そりゃ、そっちはおっぱいドラゴンと空我
にリアス先輩で有名なグレモリー眷属と、
あの若手ナンバーワンのサイラオーグ・
バアル眷属の一戦だもんな」
おう、すまんな匙。知ってれば激励の
一つでも送っていたっていうのに。
あっちも生徒会の仕事で忙しいって言うのに。
「元ちゃん、行きましょう。遅れちゃまずいし。
リアス先輩、それではごきげんよう」
シトリー眷属の『僧侶』花戒さんが匙にそう言う。
「あ、ああ、そうだな。じゃあ、俺達はこれで」
「ええ、ごきげんよう。ソーナによろしくね」
とリアス先輩が返した。頭を深く下げて、
匙はこの場を後にする。
そうか、シトリーもゲームをするのか、
相手は大公アガレス。あのクールで
怖そうな女性が相手か。
会長に負けず劣らずの戦略家と聞いている。
お互いに読み合いになって泥沼になりそう
だけど、どちらかというと玄人向けの
一戦になるだろうな。
思わぬ出会いもあったが、俺達はそのまま
通路を抜けて会場となるホールに姿を現す。
『お着きになられたようです。
グレモリー眷属の皆さんの登場です』
拍手の中、広いフロアの会見場に入っていく俺達。
入った瞬間、ピリッという緊迫感を体感した。
闘気に満ちている気がする。
しかし、すごい人数だ。記者とか関係者
なんだろうな。皆、俺達に視線を向けている。
写真も多く撮られている。
会見席の上には悪魔文字で「サイラオーグ・
バアルVSリアス・グレモリー」って書かれた
幕。すでにバアル眷属全員そろっていた。
間を開けて、バアルの隣席に俺達が座る。
バアル側、特にサイラオーグさんの体からは
張り詰めた気合が発せられていた。
入ってすぐに感じた物は、サイラオーグさんの
戦意が生んだ物だったのか。
表情もかなり険しいものだ。病院であった時とは
別人のようだった。…記者会見から俺達の戦いは
始まっているのかもしれない。
後方の席ではギャスパーが目を白黒させて
必死で恥ずかしさに耐えている様子だった。
頑張れよ引きこもり!ここが正念場だぞ!
『両眷属の皆さんがそろったところで、
記者会見を始めたいと思います』
司会進行役の方がそう言って、記者会見は始まった。
ゲームの概要、日取りなど、基本的なことが
進行役の人によって改めて通達され、その後、
両『王』であるリアス先輩とサイラオーグさんが
意気込みを語る。
二人共堂々としたもので、威厳がすごかった。
主や仲間がしゃべっている間は静かに座る。
会見は無事に進み、ついに両眷属の注目選手
へ記者の質問がされるようになる。
男性人気の高い我がグレモリー眷属の女性陣が
質問に一言返し、女性人気の高い木場も難なく
返していく。
そした、俺の番が回ってくる。
『今、冥界の子供たちの人気者の一人である。
仮面ライダー空我こと兵藤祐介さんにお訊きします』
「はい」
『今では多くの姿に変身する空我ですが、
今回も新たな姿に変身するのでしょうか?』
いや、それは俺にも分からないが、どう答えるか。
『こちらで、得た情報ですと残るは赤の金だけと
聞きます。今回はそのお披露目もあるのでしょうか?
また今後の商品展開はどう考えていますか?』
「えっと、
残すのは真紅のみがなってないですが、今回の戦いで
お披露目できるかはわかりません。お約束は出来ない
と言っておきます。グッズに関しましては、グレモリー家
の方で企画していることなので、私の一存ではお答え
出来ません」
向こうの望む答えではないだろうけど、
今答えられることはないな。
『ありがとうございました。では次に
もう一人の人気者である、おっぱいドラゴンこと
兵藤一誠さんにお聞きします』
「は、はい」
イッセーへの質問か、いったい何を聞かれるんだ?
ゲームへの意気込みか?
『今回もリアス姫の胸をつつくのでしょうか?
つつくとしたら、どの場面で?』
……
予想外すぎる質問に俺達はフリーズする。
は、今何を聞かれた?
「…え、えーと…」
イッセーは顔を引きつらせながら、
なんとかそれだけしぼりだすが、
記者の質問は続く。
『特撮番組同様
リアス姫のお乳をつつくとパワーアップする
という情報を得ています。それによって何度
も危機的状況を乗り越えてきたと聞いている
のですが?』
そんな情報まで伝わってるのかよ、印象最悪
じゃないか、事実なだけ否定も出来ねぇ。
「えーとですね。ぶ、ぶちょ、じゃなくて」
動揺して、口ごもるイッセーは
おそらく『部長』と言いたかったのだろうが、
記者には違うように聞こえたようだ、
『ぶちゅう!?いま、ぶちゅうと言おうと
してませんでしたか!?それってつまり、
吸うということですか、胸を!?』
突然フラッシュがたくさんたかれ、
記者達もざわつきだす!
まずいここまで騒ぎになると
訂正がむずいぞ!
『それはリアス姫のお乳を吸う
という意味ですか!?』
いや、流石にイッセーでもそこまで
破天荒じゃねえよ。ああ、世間の
イメージはそうなってるのか。
『つつくとパワーアップするとしたら、吸うと
どうなるんですか!?冥界が崩壊するとか
ありえるんでしょうか!?』
いや、流石にそれは話が飛躍しすぎだ。
『リアス姫!これについて
コメントをお願いします!』
ついにリアス先輩に質問が及んだ!
リアス先輩は赤面して恥ずかしそうに
顔を両手で覆っていた。
「…し、知りません!」
だよな、リアス先輩の隣で朱乃さんが
堪えきれずに噴き出していた。
『サイラオーグさん選手はどう思いますか?』
いや、そっちに振るなよ!
サイラオーグさんは真面目な
表情で答える。
「うむ、リアスの乳を吸ったら、
赤龍帝はおそろしく強くなりそうだな」
『おおおおおおっ!』
それを聞いて沸き立つ記者陣!
そんなこんなで記者会見は張り詰めた
雰囲気から砕けてしまい、お笑いに
満ちた状態で幕を閉じる事になった。
「ハハハハハハハハ!」
記者会見後、会見場の裏手に集まる
グレモリー眷属とバアル眷属。
サイラオーグさんがそこで豪快に笑っていた。
「いや、すまん。しかし、お前達と絡むと楽しい
ことばかりあ起こるな。戦闘前だからな、闘志を
まとって会場入りしたんだが、すっかり毒気を
抜かれてしまった。いやいや、逆にリラックス
できたぞ」
「もう!サイラオーグも変なこと
言わないでちょうだい!」
赤面して涙までうっすら浮かべているリアス先輩
は、サイラオーグさんに怒っていた。よほど、
恥ずかしかったのだろう。
「いいではないか。結果的に血まなぐさい会見
ではなく、話題性に富んだものになったではな
いか。明日の朝刊の見出しが楽しみだ」
俺達は怖いけどな、何書かれるかわかったもん
じゃないからな。
「なるほどな。これが赤龍帝、おっぱいドラゴン
と戦うという事か。会見でもコメントで戦わ
ねばならないとは思わなかったぞ」
「す、すみません、家のイッセーが
こんな調子で…別に馬鹿にしている
つもりはないのですが…」
俺は謝るが、サイラオーグさんは首を横に振る。
「そんなことはない。気にしないぞ、俺は。
逆だ。あんなにも注目を集める場所であれ
だけのことを起こすお前達に未知のものを
感じる」
サイラオーグさん。普段は厳しい人だが、
会見ではお茶目な面も見せてくれた。
こんなに俺達と友好的な人と俺達は
戦わないといけないんだよな。
「ユウスケ、俺はお前との闘いも
楽しみにしているぞ」
サイラオーグさんは真っ直ぐ俺を
見つめそう告げる。
すると、サイラオーグさんは
踵を返し、手を振って俺達の
もとを去っていく。
「今夜は楽しかった。次に会うのは
決戦の時だな。空で会おう」
次に会うのは決戦場か。
そう、記者会見も終わり、俺達と
サイラオーグさんのゲームの日は
迫っている。
記者会見を経て、サイラオーグとの
会合は終了した。
お互いに全力での戦いを望む彼だが、
まだ未知の力を隠している様子だった。
次回、第126話「アドバイス」
是非、見てくれよな
外伝でやってほしいコラボは?
-
仮面ライダークウガ(五代雄介)
-
仮面ライダーディケイド
-
忍者戦隊、忍風戦隊、手裏剣戦隊揃い踏み
-
その他(希望があれば感想へ)