兵藤祐介は、
ある日、弟の
兵藤一誠を襲う堕天使
に出会う。
戦う術を持たないユウスケだったが、
リント族のベルトを使い
謎の戦士へと変身してしまう。
奮闘するユウスケだったが、
一瞬の隙をつかれ
イッセーと共に瀕死の重傷に。
死を覚悟したその時、
誰かが二人の元に訪れる。
「…ピピ!…ピピ!…ピピ!」
カチャ。
…最悪の目覚めだ。また自分が殺される夢を見た。
ここ最近同じ夢を見ている。貫かれた腹を見ても穴は空
いていない。こうして生きているので、あれは夢に過ぎ
ない。イッセーも同じ夢を見ているようだ、双子とはい
えこんな偶然があるだろうか。
「イッセー!ユウスケ!起きなさい!」
階段から母さんの声。
「わーってるよ! 今起きる!」
隣の部屋からイッセーの声。いつも通りの朝だった。
目覚めも悪く。今日も始まりは最悪だ。
はぁ…。
俺は制服に着替えながら。大きくため息を吐いた。
―〇●〇―
「「行ってきます」」
あくびをし、まだ眠そうなイッセーと共に家を出る。
通学途中は、どうしても朝日が厳しくて目を細めてしまう
朝から体もダルくてやる気が出ない。あの夢を見るように
なってから俺は太陽が苦手になった。別に吸血鬼みたいに
燃えるわけではないが、陽光が肌を突き刺すようでキツイ
前は朝のジョギングが日課だったのに、今では朝に起きら
れない。最近では起きてこない俺とイッセーを母さんが叩
き起こしに来るのが日課となっている。逆に夜は活発にな
ってしまい。ハイテンションな状態になっている。
今なら何でも出来ると自身に満ち溢れている。最初は本当
に吸血鬼にでもなったのではないかと鏡を見てキバが生え
てないか確認してしまった。
おかしい。
ここまでくると怪しすぎる。本当に俺は人間か?緑の血が
流れてるのではないかと不安になったが、ケガをしたとき
に確認したが、血はちゃんと赤かった。
……どうしたものか俺の体は。
自分が死ぬ夢を見たくなくて、無意識に寝ることを拒否し
てるのか?そんなわけはない。体は眠りを必要としている
はずだ。夜の感覚は以前と全く違うものとなっていた。
説明できないが、体の内側から得体の知れない何かが、
湧き上がる感覚。試しに日課のジョギングを夜に行ったが
いつもの倍の距離を走っても息切れもせず、スタミナも上
がっている。一度全力で走ってみたが、自分でも信じられ
ない速度がでた。これなら、陸上部でエースになれるし、
フルマラソンをジョギング感覚で完走できる。
昼間は夜ほどの力はなく一般男性の平均程度の力しか出な
かった。夜が俺を化け物へと変えてしまう。
こんな事言った日には。異常者か中二病患者みたいな発言
だけどな。
うっ…現実逃避していても、やはり朝日がキツイな。
あの日、イッセーがデートに行った日から何もかもが変わ
ってしまった気がする。本当にあれは夢だったのだろうか
そんなことを俺は何度も考えてしまう。
―〇●〇―
私立駒王学園。俺達が通う高校だ。現在は共学となってい
るが、数年前まで女子高だったせいか、男子よりも女子の
割合が多い。学年が下がるごとに男子の比率が上がるが、
それでもやはり全体的に女子が多かった。
二年生である俺のクラスでも男女比は三対七だ。三年生だ
と二対八。発言力も女子の方が圧倒的に強く。生徒会もほ
とんどが女性で占めており、生徒会長も女性であった。
男子が強く出れない校風だが、それでも俺達は通っていた。
イッセーはハーレムを作る為という完全に下心しかない。
女子に囲まれて授業がしたいという理由で受験するのだか
ら驚きだ、そのスケベ根性で難関と言われた試験を突破し
たのだから大したものだ。
先にイッセーの理由を聞くと俺も似たようなものかと聞か
れるが、流石にそんな理由で学校は決めないさ。俺が決め
た理由はこの学園が生徒の意思を尊重して。生徒の自由を
尊重している校風に惹かれて入学を決めた。
中には自由にやりすぎて意味の分からない部活も存在する。
就職率も高く。この学園からは多岐にわたる職種が輩出さ
れている。
俺は将来なりたいものや夢が無いので、それを見つけられ
ると思い。この学園に通っているが、まだ目標が見つけら
れてない。ハーレムとはいえ目標があるイッセーを時には
羨ましく思う時がある。
「ユウスケ! ちょっと顔を貸しなさい」
クラスへ向かう途中。奈美先輩が声をかけてきた。
「どうしました先輩こんな朝から?」
ちなみに博物館に行った日の事を聞いたが、俺に荷物を預
けていないと言われた。歴史的に貴重な物を唯の学生に渡
すわけがないと言われれば、納得もする。
「特ダネよ!最近この駒王町で人間大の大きさのカラスが
現れたみたいなの!」
「人間大のカラスですか?」
脳裏には黒い翼を広げた夕麻と名乗った彼女の姿がよぎっ
た。あの彼女にも謎が残る。イッセーの携帯のデータから
写真が消え。両親やイッセーの友人も覚えていないらしい。
俺達双子だけが覚えている女性。一度部長にも相談してみ
るのもいいかもしれない。
「すみません。奈美先輩少し相談があるのですが」
―〇●〇―
「なるほどね みんなの記憶から消えた女性ね」
自身の異変の事は伝えず、全てを話した。
「面白そうじゃない、そんな話!早速調査しましょう先ず
は、その夕麻っていう女性を調べましょう!」
俺と奈美先輩はイッセーに見せてもらった写真から、彼女
が通っていると思われる学校の特定から始めた。データは
無くなっていたので、自分の記憶を頼りに、制服のカタロ
グとにらめっこしようやく見つけることが出来た。放課後
となり先輩と二人でその学校に向かい話を伺った。
「調べた結果、夕麻という生徒が居ない事が分かったけど
これで、振り出しに戻ったわね」
卒業生にも居ないので完全に手詰まりである。
「明日自分が殺された現場に行ってみますか?何か手がか
りが見つかるかもしれません」
あの後、一度も訪れていないので、
何か見つかるかもしれない。
「いえ、これから行くわよ!」
「えぇ⁈。もう夕方ですよ。つく頃には真っ暗ですけど」
「今行かないでどうするの!ついでに人間大の
カラスも探すわ」
そんな無茶苦茶な!奈美先輩はたまにこういう時がある。
そしていつも巻き込まれる俺が割を食うんだ。俺達は特
ダネカラスの目撃場所を通りながら公園へと向かう。
「あれは…」
公園に向かう途中でイッセーが凄い速さで走っているの
を見かけた。その顔は何かあったのか酷く焦っていた。
「何‼︎あの速さ普通じゃないでしょ⁉︎」
「先輩!心配なので、すみませんが先に行きます」
俺は先輩を置いて走り出した。
―〇●〇―
イッセーside
俺は友人である松田と元浜に最近元気がなかったので、
DVDの鑑賞会を急遽松田の家で行う事にした。二人とも
夕麻ちゃんの事は覚えていなかった。完全に俺の妄想
扱いだ。二人に自慢していたので、覚えていないはず
はないんだが夕麻ちゃんの事を覚えているのはユウス
ケだけだった。
二人との鑑賞会も終わったあと一人帰路に着く。すっ
かり遅くなり時刻は夜の10時だあまり遅くなると親に
心配されるな。帰り道を歩く俺だが、先ほどから体の
内側から溢れてくる力の疼きが酷かった。ユウスケも
言っていたが
『夜になると力が溢れ出す』ってやつだ。
やっぱり俺達の体、おかしすぎだろ。どう考えてもま
ともな現象じゃない。目が冴えて、五感が鋭くなる。
聴覚、視覚が尋常じゃないぐらいによく働く。
集中すれば、周囲の家の中から会話が聞こえてくるし、
暗闇の道でも夜目が利きすぎている。
光が届いていない場所まで鮮明に見えるのは流石にお
かしいだろう!日に日にこの現象が強くなっている気
がする。
いや、これは気のせいじゃない。だって、この体中を
走る悪寒は本物だ!さっきから感じる俺へ向けられる
冷たい視線。
眼前、道の先から俺へ向けて得体の知れない空気が漂
ってくる。震えが凄まじい。体が小刻みに震えていた。
道の先からスーツを着た男が現れ俺を睨んでいる。
視線が合うだけで体の芯まで凍ってしまいそうになる。
これ、確実に殺意じゃないのか?敵意は確実に感じる。
だが、それ以上に危険な感じだ。
やっぱ、これ殺意だろう!
男がこちらに静かに歩み寄ってくる。俺に向かって来
ているし!やっぱ俺ですか!変質者⁉︎ ヤバいのか⁉︎
ヤバいよな! だってさ、さっきから震えが止まらな
い!帰り道に危ない人とエンカウントかよ俺!
「これは数奇なものだ。こんな都市部でもない地方の
市街で貴様のような存在に会うのだから」
……?
何を言ってるんだ?いやいや、頭逝っちゃってる人
じゃん!やっぱり、危ない人か!
それとも唯の厨二病患者か?うわ!刃物とか出された
らどうしよう!こんなとなら護身用に格闘技を習っと
けばよかった。こちとらケンカすらしたことないぞ!
どうする俺!
そ、そうだ!
夜中にパワーアップしている俺の力で逃げるしかない!
後ずさりしつつ、距離を取った。変質者の空気全開な
男はスタスタとこちらへ向かって歩いてきている。
「逃げ腰か? 主人は誰だ? こんな都市部から離れ
た場所を縄張りにしている輩だ、階級の低い者か、
物好きのどちらかだろう。お前の主人は誰なんだ?」
わけわかんないっつーの!
ダッ!
「逃げるんだよスモーキー」
俺は振り向き様、一気に来た道を戻った。もちろん
全速力だ。夜の闇を掻き分けて、俺はひたすら逃げ
た。途中で道を曲がったりしながら、見知らぬ街道
を走る。
息は上がってない。まだ走れる。こうなったら、絶
対についてこられないであろう距離を稼いでやるさ!
十五分ぐらい走ったところで、開けた場所に出た。
公園だ。
足を一旦止め、歩みに変える。少しだけ息を整えな
がら、噴水の辺りまで歩みを進めた。公園の街灯下
で周囲を見回す。
俺は不可思議なものに囚われていた。この公園を俺
は知っている。そうだ、ここは夢の、夕麻ちゃんと
のデートで最後に訪れた場所だ!
おいおい、なんつー偶然というか、奇跡というか。
いや、無意識のうちにここへ足が動いた?
まさかね…。
ぞくっ。
背筋に冷たいものが走る。何かが後方にいる…。
そんな感覚だ。ゆっくりと振り返ると、俺の眼前
を黒い羽根が舞った。カラスの羽根? 違う。
「逃がすと思うか?下級な存在はこれだから困る」
俺の前に現れたのは黒い翼を生やしたスーツの男。
さっきの変質者だ。…天使? いやいや、いくら
なんでもそれはファンタジーすぎだろう⁉︎コスプ
レ?にしても凝ってる。ほ、本物?なわけない
だろう!
「お前の属している主人の名を言え。こんなとこ
ろでお前達に邪魔をされると迷惑なんでな。こち
らとしてもそれなりの…。まさかおまえ『はぐれ』
か?主人無しならば、その困惑している様も説明
がつく」
何やら変質者はぶつぶつと言ってくる。自問自答
で納得するな!緊張が支配する展開だが、俺はふ
と夢の出来事を思い浮かべていた。あのデートの
夢だ。最後の最後、
俺はこの公園の噴水前で夕麻ちゃんに殺される。
そう黒い翼を生やした夕麻ちゃんにだ。で、目の
前には黒い翼を生やしたお兄さんがいます。…正
夢か?
おいおい、美少女が男になってるよ⁉︎そうじゃな
くて!この展開がまずいってことだよ!あの夢
だと、俺はこの後ーー。
ー○●○ー
ユウスケside
イッセーを追いかけて走り出した俺はイッセーを
見失っていた。先輩は気がついていなかったがイ
ッセーの後を黒い翼を生やした男が空から追いか
けていた。あれが夕麻と同じ存在ならイッセーが
危ない。自身の勘に頼り、公園へと急いだ。する
とイッセーが腹に槍を喰らい膝を突いていた。
「イッセーから離れやがれ!このやろう!」
俺は男に向かい跳び上がり拳を顔面にくれてやっ
た。男は吹き飛んでいった。違和感を覚え、自分
の体を見下ろすと俺の体は夢と同じ白い戦士の姿
に変わっていた。
「変わった、やっぱりあれは夢じゃなかったんだ」
自分の体が変わった事に驚いていると。男が起き
上がっていた。
「もう一人いたのかセイクリッドギアを宿して
ようと同じはぐれならまとめて殺してやる!」
この展開は夢で見た。まだイッセーは死んではい
ない。だけど、イッセーを庇いながらこいつを倒
せる自信が俺には無いどうすれば⁉︎
ヒュッ。
風切り音が聞こえたと思うと、俺の眼前で爆発が
巻き起こる。見れば、男の手元から煙が上がって
おり。その手からは鮮血が迸っている。
「その子たちに触れないでちょうだい」
俺の隣を女性が通り過ぎていく。紅い髪。後ろ姿
でも、すぐに理解できた。夢で見た人だ。顔は夢
では覚えてなかったが。でもこの人だと確信した。
「…紅い髪…グレモリー家の者か…」
男が憎々しげに紅い髪の女性を睨みつける。
「リアス・グレモリーよ。ごきげんよう、堕ちた
天使さん。この子達にちょっかいを出すなら、容
赦しないわ」
リアス・グレモリー。そう彼女は俺達の学校の先
輩その人。学園のアイドルの一人だ。
「…ふふっ。これはこれは。その者達はそちらの
眷属か。この町もそちらの縄張りというわけだな。
まあいい。今日の事は詫びよう。だが、下僕は放
し飼いにしない事だ。私のような者が散歩がてら
に狩ってしまうかも知れんぞ?」
「ご忠告痛み入るわ。この町は私の管轄なの。私
の邪魔をしたら、その時は容赦なくやらせてもら
うわ」
「その台詞、そっくりそちらへ返そう、グレモリ
ー家の次期当主よ。我が名はドーナシーク。再び
見えない事を願う」
男は黒い翼を羽ばたかせる。体が浮き始め。空へ
飛翔していく。空へ浮かんだ男は一度だけ俺とリ
アス先輩を睨むと、夜の空へ消えていった。
…危機は去ったのか?
少し安堵すると、変身が解けていた。
「イッセー!」
重症のイッセーに駆け寄ると既に意識は無かった。
「安心しなさい気絶しただけよ。確かにこれは少し
ばかり危険な傷ね。仕方ないわ。あなた自宅は何処?
彼を連れて行くわ」
「助かるんですか!」
「助かるわ、まずは安静にしないとね。家に運ぶか
ら教えてくれるかしら?」
「ありがとうございます。なら俺が運びます!」
助かるという言葉で安堵したが急いで運ばないと!
「いえ。転移するから住所を教えるだけでいいわそ
れより貴方にはここに向かってる彼女を家まで送っ
てくれるかしら」
先輩の事完全に忘れてた。
「じゃあ彼女の事任せるわね」
リアス先輩とイッセーが転移にて消えていった。
後に残ったのはイッセーが流した血痕だけだった。
先輩が到着するまでの時間。どうやって先輩に説
明するか、俺は頭を悩ませるのであった。
ユウスケ達を助けたのは
先輩のリアス・グレモリーだった。
そして、謎だった自身の変化と
リアス先輩と襲ってきたバケモノの
正体が知らされる。
次回、第3話「悪魔」
見てくれよな!
評価、感想いただけると嬉しいです。
外伝でやってほしいコラボは?
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仮面ライダークウガ(五代雄介)
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忍者戦隊、忍風戦隊、手裏剣戦隊揃い踏み
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その他(希望があれば感想へ)