体の不調を覚えるユウスケ
それは、イッセーも同じようだ、
そして、皆の記憶から居なくなった。
天野夕麻、彼女はいったい何者だったのか?
そしてイッセーを襲う怪しい男性。
応戦するユウスケだったが、
そこへ助けに現れたのは
同じ学園に通うリアス・グレモリーだった。
「ピピッ ピピッ」
カチャッ。
起きるといつも通りの朝だった。あの後、奈美先輩に血
痕の説明を求められて。流石に話す訳にも行かないから。
動物を相手に猟奇的な行いをしてる奴が居たと説明した。
相手は殺した動物を持って逃げたと説明して、先輩を危
ないから家まで送り届けた。
イッセーの方は家に帰った後、部屋を覗いたら寝ていた
ので、なんとかなったのだろう。俺は制服に着替えてリ
ビングに向かった。
「おはよう母さん」
リビングに行くと母さんが朝食の準備をしていた。
「おはようユウスケ 昨日は遅かったみたいだけどどう
したの?早く起きれたなら文句は無いけれど」
昨日色々あって帰るのが遅くなったので心配だったのだ
ろう。
「ごめん。昨日不審者が出たから先輩を家まで送り届け
たら遅くなったよ」
「ユウスケは心配してないけど、それよりイッセーはど
うしたのよあの子も遅く帰ってきたようだし、さっさと
起きてこないと朝食食べる時間無いわよ!」
母さんがイッセーを起こすために2階へ上がっていった。
「イッセー!起きてきなさい!もう学校でしょ!」
「母さん、イッセーは部屋にいるのか?」
「お父さん、玄関に靴があるんだから、帰ってきてるの
よ。もう!夜遅くまで友達の家にいるなんて!その上遅
刻なんて許さないわよ!」
父さんもリビングに入ってくる。母さんの階段を上がる
足音には怒りを感じる。ドタドタと、いつもより、勢い
が違った。
「おはよう父さん」
「おはようユウスケ。お前も遅くまで出かけてたようだ
が、母さんが心配するから何かあるなら連絡ぐらいしな
さい」
父さんと会話をしていると母さんが慌てた様子で降りて
きた
「お、お、お、お、おおおおお! お父さんっ!」
「どうした母さん? 血相変えて。イッセーが朝から一
人でエッチな事をしていたのか?」
「イッセーがぁぁぁぁ!が、外国のぉぉぉ!」
「⁉︎ か、母さん!母さんどうした⁉︎」
「国際的ぃぃぃ!イッセーがぁぁぁ!」
「母さん⁉︎ 母さん⁉︎ 落ち着いて! 母さぁぁぁん!」
俺は慌てている二人を見ていることしか出来なかった。
「何これ?」
ー○●○ー
2階からイッセーと一緒にリアス先輩が降りてきたなぜ
一緒に降りてきたか聞きたかったが、俺たちは今一緒
に朝食を取っていた。
「いただきますわ」
隣に座る、イッセーもこの状況を驚いているようだ、
「とても美味しいですわ、お母様」
「は、はぁ。こ、これはどうもありがとうございます
ですわ」
母さんも父さんも形容しがたい複雑な表情を浮かべて
いる。こんな朝の食卓は初めてだ、対応に困るな。
諦めて、飯を食う事に集中しよう。
「イッセー、せっかくお母様が作ってくれた朝食よ。
いただきなさい」
先輩が優雅に言う。まるで姉が出来たようだ。
「は、はい!」
イッセーは即座に返事をして、ご飯やおかずをかっ
こんだ。
「そんな下品な食べ方はダメよ。もっとゆっくりと
味わって食しなさい。お母さんの作ってくれる朝食
ほど掛け替えのないものはないのよ?」
先輩はイッセーの口元を自分のハンカチで拭いてい
た。なんだこの状況。
「イ、イッセー…」
恐る恐る父さんがイッセーに話しかけている。かな
り動揺しているじゃないか父さん。俺もイッセーも
実はそうだよ。
「そ、そのお嬢さんは、ど、どちらの方かな?」
「…あいさつが遅れていたとは…。私としたことが
大変失礼しました。これはグレモリー家の恥ですわ。
改めてご挨拶させたいただきます。お父様、お母様、
私はリアス・グレモリーと申します。兵藤一誠くん
と兵藤祐介くんと同じ学園に通っております。以後、
お見知りおきを」
ニッコリと微笑む先輩。父さんはその笑みに鼻の下
を伸ばしていた。
「そ、そうですか…。い、いや、これは参ったなぁ、
ハハハ!外国の方ですか?に、日本語が堪能ですね」
「はい。父の仕事の関係で、日本にいるのも長いも
のですから」
おおっ。父さんが陥落した。父さんはチョロいから
いいが、隣の母さんはまだ納得できていないご様子
だ。
「リアス…さん、でよろしいかしら?」
「はい、お母様」
「イッセーとはどういうご関係なのかしら?」
ーっ。
なんて、わかりやすく、それでいて朝の状況を簡潔
に尋ねるのに適した質問だろうか。詰め寄る母さん
だが、当の先輩は相変わらずニッコリと微笑むだけ
だ。
「仲の良い先輩と後輩ですわ、お母様」
「嘘よ!」
即、否定の母さん。そりゃそうだ。先輩、そりゃ無
理だって、裸で一緒のベッドにいた状況でその言い
訳は無理だって!
「だ、だ、だだだだだだって!ベッドで!」
「イッセーが夜怖い夢を見ると言うので、
添い寝してあげたんです」
「添い寝⁉︎は、裸だったじゃない、二人とも!」
「はい、最近の添い寝はそういうものですわ、
お母様」
すごい嘘だ。すげぇよ、先輩。だが、母さんはそれ
で突然黙り込む。
「そ、そうなの…。最近の添い寝はそういうもの
なの?」
母さん⁉︎それでいいのか!いいの⁉︎だが、俺は気づく。
母さんと父さんの目がおかしい。何かに取り憑かれ
たような感じで虚ろだ。先輩は俺とイッセーに耳打
ちで力を使ったと教えてくれた。昨日も見たがやっ
ぱり先輩は普通の人間じゃないみたいだ。
ー○●○ー
朝の登校。学校に向かっているわけだが、先程から
同じ学校の奴からの視線が厳しい。そりゃそうだろ
うな。
俺達の隣には学園のアイドル、グレモリー先輩がい
るわけだから。イッセーも先輩の鞄を持って、彼女
の従者のように歩いている。
「どうしてあんな奴が…」
「リアスお姉様があのような下品な男と…」
方々から男女問わず悲鳴が上がっている。変態で有
名なイッセーが隣に居るのが信じられないようだ。
ショックで気絶した生徒もいたぐらいだ。校門を抜
け、学校の玄関で俺と先輩は別れた。
「後で使いを出すわ。放課後にまた会いましょう」
微笑みながら、そう告げてきた。使い?なんのこと
だ?よく分からないが俺達はそのまま教室に向かう。
途中イッセーと別れた後、奈美先輩と会うと先輩は
ニマニマと笑っていた。
「貴方達がリアスと登校してくるなんてビッグニュ
ースで驚いたわ、今週の新聞の一面はこれで決まり
ね後で貴方にはインタビューもするからよろしくね」
どうやって言い訳するか考えても良い案がでないか
らとりあえずインタビュー受ける時の俺に任せる事
にした俺はとりあえず約束してしまった。約束しな
ければそんな事考えなくて良かったと今になって気
がついた。
ー○●○ー
放課後。
「祐介君は居るかい?」
俺は自分を訪ねてきた男子を見た。俺の前に居るの
は、この学校一のイケメン王子、木場祐斗だ。爽や
かなスマイルで学園女子のハートを射抜いている。
ちなみに同学年だ。クラスは違うけど。
「それで、用件は?」
「リアス・グレモリー先輩の使いで来たんだ」
そうか、朝に先輩が言ってた使いとはこいつの事か。
「分かった行こうか」
廊下に出るとイッセーも一緒におり。道中は朝と同
じように悲鳴が上がっている。イッセーお前は本当
に有名人なんだな俺は情け無いよ…。木場のあとに
続きながら向かった先は、校舎の裏手だ。
木々に囲まれた場所には旧校舎と呼ばれる、現在使
用されていない建物があった。昔、この学園で使わ
れていた校舎なわけだが、人気がなく、学園七不思
議があるぐらいの不気味な佇まいだった。
今度奈美先輩と七不思議ツアーの予定があるので存
在は知ってはいたが、来るのは初めてだった。まぁ、
外見は木造で古いけど、 ガラス窓とか一枚も割れ
ていないし、壊れた部分も一目ではわかり辛い。
古いだけでそこまで酷いものでもない。
「ここに部長がいるんだよ」
そう告げる木場。部長?先輩の事か。ん? リアス
先輩は何か部活に属してたのか?って、木場もそこ
の部員? 謎は深まるばかりだ。まぁ、木場につい
て行けば先輩に会えるのだろう。
二階建て木造校舎を進み、階段を上る。さらに二階
の奥まで歩みを進めた。廊下も綺麗だ。使われてい
ない教室も塵ひとつ落ちていない気がする。古い建
物に付き物の、幾重にも張り巡らされた蜘蛛の巣や
積もった埃も今の所目にしてない。使われていない
筈なのに、掃除をマメにしている証拠だな。そうこ
うしているうちに目的の場所とやらに着いたようだ。
木場の足が、とある教室の前で止まる。俺は戸にか
けられたプレートを見て驚いた。
『オカルト研究部』
あのリアス・グレモリー先輩がオカルト研究部とい
うのが驚きだ。
「部長、連れてきました」
引き戸の前から木場が中に確認を取ると
「ええ、入ってちょうだい」
と先輩の声が聞こえてくる。先輩は中にいるようだ。
木場が戸を開け、後に続いて室内に入ると、俺達は
中の様子に驚いた。室内、至る所に謎の文字が書き
込まれていた。床、壁、天井に至るまで見たことも
ない面妖な文字が記されている。そして、一番特徴
的なのは中央の円陣。教室の大半を占める巨大な魔
法陣らしきものだ。何やら不気味さと異質さを最大
級にまで感じるな。あとは、ソファーがいくつか。
デスクも何台か存在する。おや?気づかなかったが、
ソファーに小柄な女の子が座っていた。
あの子は確か一年生の塔城小猫という名前の子だな。
前に新聞部で一年生の特集を組んだ時に見た覚えが
ある。たしか、ロリ顔、小柄で一見では小学生にし
か見えない為。一部の男子に人気が高く。女子の間
でも「可愛い!」とマスコット的な存在だ。黙々と
羊羹を食べている。
いつ見ても眠たそうな表情だ。そういや、超がつく
ほどの無表情な女の子なんだっけ、この子。こちら
に気づき、視線を此方に向ける。
「こちら、兵藤一誠くんと兵藤祐介くん」
木場が紹介してくれる。ペコリと下げてくる
塔城小猫ちゃん。
「「あ、どうも」」
俺達も頭を下げた。それを確認すると、再び羊羹に
集中している。
「それってもしかして光堂の羊羹かい?」
沈黙に耐えられず、子猫ちゃんの食べてい羊羹に
ついて質問してみる。
「はい、そうです。分かるんですか?」
どうやら当たりのようだ。
「うん、以前新聞部で和菓子の特集を、組んだ際に
インタビュー時に食べてるからね。直ぐに分かっ
たよ」
我らが新聞部は色んな特集を組んでいるけど、以前
に食べ物関係を俺が特集していたので、食いしん坊
と思う小猫ちゃんとは話が合いそうだ。
「…なるほど、あの特集は私も見ました。話が合い
そうですね。他にもオススメがあったら教えて
下さい」
シャー。
小猫ちゃんと親睦を深めていると部屋の奥から、水
が流れる音が。シャワーか?見れば、室内の奥には
シャワーカーテン。カーテンに陰影が映っている。
って、何故に部室にシャワーが⁉︎専用のシャワーとか、
ここの部費はどうなってんだ⁉︎
キュッ。
水を止める音。
「部長、これを」
ん?カーテンの奥に他に人が居たのか?先輩とは違う
女の人の声が聞こえる。カーテンの奥で着替えてるよ
うだ。人を呼んだいて自分はシャワーとは凄い出迎え
だな。
「…いやらしい顔」
ぽつりと呟く声に振り向くと小猫ちゃんがイッセーの
顔を見ていた。鼻を伸ばしてもはや顔が猿になってい
た。これでは兄弟の俺から見ても弁護出来ない。誠に
申し訳ない。
ジャー。
カーテンが開く。そこには濡れたままの髪を乾かす先
輩の姿。先輩は此方を見かけるなり、微笑む。
「ごめんなさい。昨夜、イッセーのお家にお泊まりし
て、シャワーをあびなかったから、今汗を流していた
の。来客の時間に間に合わなくて申し訳ないわね」
シャワーを浴びていた理由より、部室にシャワーがあ
る方が不思議なんだが。ふと、視線が先輩の後方に移
る。もう一人の女性はリアス先輩と同じ三年の姫島朱
乃先輩だ。横を見るとイッセーが感動に震えていた。
嘘だろお前。感動のライン低すぎないか。
「あらあら。はじめまして、私、姫島朱乃と申します。
どうぞ、以後、お見知りおきを」
ニコニコ顔で丁寧な挨拶をされる。
「こ、これはどうも。兵藤一誠です。こ、こちらこそ、
はじめまして!」
「兵藤祐介です。よろしくお願いします!」
俺達も挨拶を交わす。それを「うん」と確認する
リアス先輩。
「これで全員揃ったわね。イッセー、ユウスケ」
「「はい」」
「私たち、オカルト研究部は貴方達を歓迎するわ」
「え、ああ、はい」
「どうも」
「悪魔としてね」
ーっ。
唯の人間では無いと思ったがまさか悪魔とはね。どう
やら、これから何かが起こりそうだな。
「粗茶です」
「「どうも」」
ソファーに座る俺たちへ姫島先輩がお茶を入れてくれ
た。イッセーはずずっと一飲みした。
「上手いです」
「あらあら。ありがとうございます」
うふふと、嬉しそうに笑う姫島先輩。テーブルを囲ん
でソファーに座る俺、イッセー、木場、小猫ちゃん、
リアス先輩、姫島先輩。全員の視線が俺とイッセーに
集まる。口を開くリアス先輩。
「単刀直入に言うわ。私たちは悪魔なの」
正直だな、普通は隠すのでは。
「信じられないって顔ね。まあ、仕方ないわ。でも、
貴方達も昨夜、黒い翼の男を見たでし
ょう」
あの男も確かに人間では無かった、
「あれは堕天使。元々神に仕えていた天使だったんだ
けれど、邪な感情を持っていた為、地獄に堕ちてしま
った存在。私達悪魔の敵でもあるわ」
堕天使か、なら天使にもそのうち会うのかな。
「私達悪魔は堕天使と太古の昔から争っているわ。冥
界ー人間界で言うところの『地獄』の覇権を巡ってね。
地獄は悪魔と堕天使の領土で二分化しているの。悪魔
は人間と契約して代価をもらい、力を蓄える。堕天使
は人間を操りながら悪魔を滅ぼそうとする。ここに神
の命を受けて悪魔と堕天使を問答無用で倒しに来る天
使も含めると三すくみ。それを大昔から繰り広げてい
るのよ」
「いやいや、先輩。いくらなんでもそれはちょっと普
通の男子高校生である俺には難易度の高いお話ですよ。
え? オカルト研究部ってこういうこと?」
イッセーは信じられないようでこれがオカルト研究部
の議題か何かだと思っているようだ。
「オカルト研究部は仮の姿よ。私の趣味。本当は私達
悪魔の集まりなの」
どうやらイッセーはまだ信じられないようだ。俺も自
信が変身したりしなければ、夢だと信じてなかったよ。
「ー天野夕麻」
その一言でイッセーの表情が真面目な物に変わった。
その名はイッセーと俺を殺した相手だからな。
「あの日、貴方は天野夕麻と
デートしていたわね?」
「…冗談なら、ここで終えてください。正直、その話
をこういう雰囲気で話したく無い」
イッセーにしては珍しくその声には怒気が含まれてい
た。まぁ俺以外誰も覚えておらず、信じてくれなかっ
た話だ、ネタにされたと思ったらイッセーでも流石に
怒るか。
「彼女は存在していたわ。確かにね」
ハッキリとリアス先輩は言う。
「まあ、念入りに自分であなたの周囲にいた証拠を
消したようだけど」
リアス先輩が指をひと鳴らしすると、姫島先輩が懐
から一枚の写真を取り出す。そこに写っていたもの
を見て、俺達は言葉を失った。
「この子よね?天野夕麻ちゃんって」
そう、写真に写っていたのは奈美先輩と一緒に探し
ても見つからなかった彼女の姿だった。そして、そ
の彼女の背中には黒い翼が生えている。
「この子は、いえ、これは堕天使。昨夜、貴方達を
襲った存在と同質の者よ」
なるほど彼女も堕天使だったのか。
「この堕天使はとある目的があってイッセーと接触
した。そして、その目的を果たしたから、貴方の周
囲から自分の記憶と記録を消させたの」
「目的?」
「そうあなたを殺すため、ユウスケが殺されたのは
ついでのようね」
やはり。
「な、なんで俺がそんな!」
イッセーが動揺しているがしかたない。殺すために
付き合ったんだからな。
「落ち着いてイッセー。仕方がなかった…いいえ、
運がなかったのでしょうね。殺されない所持者もい
るわけだし…」
「運がなかったって!」
自分が殺されたという話に困惑しているようだ。
「あの日、あなたは彼女とデートして、最後にあの
公園で光の槍で殺されたのよ」
「でも、俺生きてるっすよ! だいたい、なんで俺
が狙われるんだよ」
そう、俺達が生きている事、何故イッセーが狙われ
たのかそれが、ずっと謎だった。
「彼女がイッセーに近づいた理由は貴方の身にとあ
る物騒なモノが付いているかいないか調査するため
だったの。きっと反応が曖昧だったんでしょうね。
だから、時間をかけてゆっくりと調べた。そして、
確信した。貴方がセイクリッド・ギアを身に宿す存
在だと」
その単語に聞き覚えがあった。
ーごめんね。彼が私達にとって危険因子だったから、
始末させてもらったわ。貴方はついでね。恨むなら、
自分の弱さとその身にセイクリッド・ギアを宿させ
た神を恨んでちょうだいね。
あの堕天使は確かにそういっていた。イッセーの中
にそのセイクリッド・ギアがあるのか?木場が口を
開いた。
「セイクリッド・ギアとは、特定の人間の身に宿る、
規格外の力。たとえば、歴史上に残る人物の多くが
そのセイクリッド・ギア所有者だと言われているん
だ。セイクリッド・ギアの力で歴史に名を残した」
「現在でも体にセイクリッド・ギアを宿す人々はい
るのよ。世界的に活躍する方々がいらっしゃるでし
ょう?あの方々の多くも体にセイクリッド・ギアを
有しているのです」
木場に続いて姫島先輩も説明してくれた。リアス先
輩がさらに続く。
「大半は人間社会規模でしか機能しないものばかり。
ところが、中には私達悪魔や堕天使の存在を脅かす
程の力を持ったセイクリッド・ギアがあるの。イッ
セー、手を上にかざしてちょうだい」
イッセーが意味が分からず困惑している。
「いいから、早く」
リアス先輩が急かす。イッセーは左腕を上にあげた。
「目を閉じて、貴方の中で一番強いと感じる何かを
心の中で想像してみてちょうだい」
「い、一番強い存在…。ド、ドラグ・ソボール空孫
悟かな…」
「では、それを想像して、その人物が一番強く見え
る姿を思い浮かべるのよ」
空孫悟ならドラゴン波かね。
「ゆっくりと腕を下げて、その場で立ち上がって」
イッセーはソファーから腰をあげた。
「そして、その人物の一番強く見える姿を真似るの。
強くよ?軽くじゃダメ」
皆が見てるまえでドラゴン波は恥ずかしいな。
「ほら、早くしなさい」
イッセーも覚悟を決めたようだな。
「ドラゴン波!」
両手を上下に揃えて前へ突き出す格好のまま、
声を張上げる。
「さあ、目を開けて。この魔力漂う空間でなら、
セイクリッド・ギアもこれで容易に発現するはず」
カッ!
イッセーの左腕が光だす。まさか、ドラゴン波出
せるのか?光は次第に形を成していき、左腕を覆
っていく。そして、光が止んだ時、イッセーの左
腕には赤色の籠手らしきものが装着されていた。
見た感じはコスプレアイテムだ。手の甲の部分に
は丸い宝玉の様なものが嵌め込まれている。
「な、なんじゃ、こりゃぁぁぁ!」
イッセーが籠手の出現に驚いているな。
「それがセイクリッド・ギア。貴方のものよ。一
度ちゃんとした発現ができれば、あとはあなたの
意志でどこにいても発動可能になるわ」
あれが、イッセーのセイクリッド・ギア。
「あなたはそのセイクリッド・ギアを危険視され
て、堕天使ー天野夕麻に殺されたの」
「それとユウスケが変身したのはセイクリッド・
ギアではないわ貴方が身につけたベルトの力ね。
あれは部活の表向きの研究材料に取り寄せたもの
だけど、セイクリッド・ギアとは異なる力があっ
た、その力を危惧されて貴方も殺されたのよ」
それが殺された理由か。なら今生きているのは…。
「瀕死のなか、イッセーは私を呼んだのよ。
この紙から私を召喚してね」
リアス先輩が取り出したのは一枚のチラシ。
『あなたの願いをかなえます』
そんな謳い文句と奇妙な魔方陣の描かれたチラシ
だ。このチラシの魔方陣は床の巨大な魔方陣と同
じ模様だ。
「これ、私達が配っているチラシなのよ。魔方陣
は、私達悪魔を召喚するためのもの。最近は魔方
陣を描くまでして悪魔を呼び寄せる人はいないか
ら、こうしてチラシとして、悪魔を召喚しそうな
人間に配っているのよ。お得な簡易版魔方陣。あ
の日、たまたま私達が使役している使い魔が人間
に化けて繁華街でチラシを配っていたの。それを
イッセーが手にした。そして、堕天使に攻撃され
たイッセーは死の間際に私を呼んだの。私を呼ぶ
ほど願いが強かったんでしょうね。普段なら眷属
の朱乃たちが呼ばれているはずなんだけれど」
それであの時リアス先輩が現れたのか。
「召喚された私は貴方達を見て、直ぐにセイクリ
ッド所有者で堕天使に害されたのだと察したわ、
問題はここから。イッセーとユウスケは死ぬ寸前
だった。堕天使の光の槍に身を貫かれれば、悪魔
じゃなくても人間なら即死。イッセーやユウスケ
もそんな感じだったの。そこで私は貴方達の命を
救うことを選んだ」
悪魔の力で俺達は生き返らせて貰えたのか。
「悪魔としてね。 イッセー、ユウスケ、貴方達
は私、リアス・グレモリーの眷属として生まれ
変わったわ。私の下僕の悪魔として」
バッ!
その瞬間、俺とイッセー以外の人間の背中から翼
が生える。堕天使達の黒い翼とは違う、コウモリ
のような翼だ。
バッ。
俺の背中からも何かの感触が生まれる。背中越し
に見てみれば、俺の背中からもコウモリの翼が生
えていた。隣を見たらイッセーの背中にも翼が生
えていた。
「改めて紹介するわね。祐斗」
リアス先輩に名を呼ばれ、木場は俺達に向けてス
マイルをする。
「僕は木場祐斗。君達と同じ二年生ってことはわ
かっているよね。えーと、僕も悪魔です。よろし
く」
「…一年生。…塔城小猫です。よろしくお願いし
ます。…悪魔です」
小さく頭を下げる塔城小猫ちゃん。
「三年生、姫島朱乃ですわ。一応、研究部の副部
長も兼任しております。今後もよろしくお願いし
ます。これでも悪魔ですわ。うふふ」
礼儀正しく姫島先輩は深く頭を下げる。最後にリ
アス先輩。紅い髪を揺らしながら堂々と言う。
「そして、私が彼らの主であり、悪魔でもあるグ
レモリー家のリアス・グレモリーよ。家の爵位は
公爵。よろしくねイッセー、ユウスケ」
貴族様ときましたか、どうやら、俺はとんでもな
いことになったようだな。
自信が悪魔になったと知ったユウスケ達
そして、悪魔としての仕事が始まる
悪魔の仕事は依頼者の願いを叶えることだった。
ユウスケを召喚した人物は驚きの人物だった!
次回、第4話「依頼」
見てくれよな!
感想、評価待ってます!
外伝でやってほしいコラボは?
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仮面ライダークウガ(五代雄介)
-
仮面ライダーディケイド
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忍者戦隊、忍風戦隊、手裏剣戦隊揃い踏み
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その他(希望があれば感想へ)