ハイスクールD×D~古代の戦士~   作:ヤマト・ゼロ

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オカルト研究部で知らされた生徒会の正体。

その一人である匙は俺達にいちいち突っかかる嫌な奴だった。

そして遂に球技大会が始まるのだが、

なにやら嫌な予感はするが、

俺達は勝つことが出来るのか。



第28話「球技大会」

パーン! パーン!

 

球技大会を知らせる花火が空に響く。

 

今日の天気予報では夕方から雨だそうだが、

 

大会が終わるまで降らないことを願おう。

 

『漫画研究部の塚本くん、橋岡先生がお呼びです。

至急、職員室までー』

 

体操着に着替えた俺と新聞部の部員達は校庭の一角に集まり、

 

それぞれのリラックスする方法で時間まで体を休めていた。

 

と言っても、部活対抗戦は最後の方だ。

 

先ずはクラス対抗戦。俺のクラスは野球だった。

 

アーシアはオカルト研究部で練習していたから、

 

クラスに貢献すると頑張っていた。

 

次に男女別の種目。で、昼を挟んで午後に部活対抗戦だ。

 

俺は体を温める為に軽い筋トレ。

 

シカマルは下に敷いたシートに横になり仮眠を取っている。

 

チョウジはその横でポテチを頬張り。

 

スイッチはルールブックを読んでルールの最終確認をしている。

 

月詠はいのに手伝ってもらってスイッチ中。

 

服部先輩はトイレに行って帰ってこず、

 

猿飛先輩は現在ストーカー中。

 

奈美部長は部活対抗戦の種目が発表されるのを確認しに行っている。

 

あっと帰ってきたようだ。

 

戻ってきた奈美部長は不適な笑みを浮かべていた。

 

「上位に入るのは確定したわ!」

 

「部長、それで種目は何ですか?」

 

奈美部長は此方を向き答える。

 

「ドッジボールよ!」

 

俺は嫌な予感しかしなかった。

 

 

―〇●〇―

 

 

俺は空いた時間を利用して奈美先輩の

 

クラス対抗戦を見に来ていた。

 

先輩のクラスはテニスでの勝負らしい。

 

個人競技の為、代表者一名でのシングル戦らしい。

 

奈美先輩は選手じゃないらしいが、

 

俺の知っている人物が選手だというので

 

こうして応援に来ていた。

 

「部長ぉぉぉぉ!がんばれぇぇぇぇ!」

 

テニスコートに到着すると、

 

イッセーがフェンスからリアス先輩にエールを送っていた。

 

コートではリアス先輩がクラス代表選手として、

 

他の上級生女子とテニス勝負をしている。

 

パコーン!

 

軽快な動きでリアス先輩が相手を翻弄しようとするが、

 

その相手もすごい!

 

「会長さまぁぁぁ!キャー!」

 

女子達の黄色い声援が沸いた。

 

そう、リアス先輩の相手は生徒会長の支取蒼那先輩だ。

 

「凄いわね、二人とも悪魔ってのも驚きだけど

こんなところで悪魔同士の戦いを見られるなんて」

 

隣で奈美部長も楽しそうに観戦している。

 

本当にその通りだ。まさか、こんなところで

 

上級悪魔の戦いが始まるなんてね。

 

しかも二人ともまったく手を抜いていない。

 

真剣そのものでラケットを振るっている。

 

「いくわよ、ソーナ!」

 

「ええ、よくってよ、リアス!」

 

なんて会話までしている。実はノリノリだろ、あの二人。

 

まるで、スポコンもののようだ!、見ている周りも燃えている!

 

「会長ぉぉぉぉ!勝ってくださぁぁぁぁい!」

 

あ、生徒会の匙の奴も反対側のフェンスで応援している。

 

『生徒会』と刺繡された旗まで振っているぞ。

 

すげぇな、あいつ気合入ってんな!

 

「おくらいなさい!支取流スピンボール!」

 

会長の放つボールが高速回転でリアス先輩に迫る。

 

「甘いわ!グレモリー流カウンターをくらいなさい!」

 

ラケットで返そうとするリアス先輩だが、ボールが突然軌道を

 

変えて急落下した!

 

うおおおおお! すげぇ!魔球か!?

 

「15ー30!」

 

いまので、会長にポイントが入った!

 

「やるわね、ソーナ。流石私のライバルだわ」

 

「うふふ、リアス。負けた方が小西屋のトッピング全部つけた

うどんを奢る約束、忘れてはいないわよね?」

 

「ええ、私ですらまだ試していないそれをあなたに先を越される

なんて屈辱だわ。絶対に私が勝たせてもらう!

私の魔動球は百八式まであるのよ?」

 

「受けて立つわ。支取ゾーンに入ったものは全て打ち返します」

 

何やら二人共瞳に炎が宿っているのですが…。

 

てか、賭けの対象が庶民的すぎないか二人共…。

 

まあ、それが二人のいい所なのかもしれない。

 

人間界に住むのも長いと感覚も人間っぽくなるのかな。

 

結局リアス先輩と会長の凄まじい決戦は長い一戦となり、

 

最終的には両者共にラケットが壊れたことによって、

 

同位有償ということで片が付いた。

 

そりゃ、あんな激しいラリーを繰り返していれば普通のラケット

 

なんて壊れるよ。もはやそれは、テニスを越えた何かだったよ。

 

誰かがあの二人は立派なテニヌプレイヤーとか

 

言っていたがなんのことだったのだろうか…

 

そして、大会は部活動対抗戦の時間となった。

 

 

―〇●〇―

 

 

「先輩なんすかその恰好?」

 

新聞部の皆が集まると服部先輩だけおかしな恰好をしていた。

 

「何ってコスチュームだよ!

忍者のコスチュームっていったら忍装束だろ!」

 

そう、服部先輩はよく映画とかでもよく見る忍装束に着替えていた。

 

だけど…。

 

「全身青っておかしいでしょ!忍者戦隊でも作る気ですか!」

 

服部先輩の格好は全身鮮やかな青色だった。

 

水の中ならいざ知らずこんな所では目立ってしょうがない。

 

今も他の生徒がなんだあれと注目を集めている。

 

「いいねぇ、人に隠れて悪を斬るってか面白そうじゃないか」

 

「いや、隠れられてないでしょ!目立ってますから」

 

そういうのは、普通日常は目立たず生活するものでは、

 

「忍びなれども忍ばない、いや!忍ぶどころか暴れるぜ!」

 

「「「「いや、忍べよ!」」」」

 

ポーズを決めてカッコつける服部先輩に部員皆でツッコむ。

 

「全蔵のボケも今に始まったことじゃなけど、

他の部活は共通の鉢巻きだったり帽子やユニフォーム

を用意しているみたいね。内もそういうの用意するべきだったわね」

 

「心配ないさ、この時の為に皆の衣装は用意してきたからな」

 

そう言って服部先輩は近くに置いてあった段ボールから色違いの

 

忍装束を出してきた。

 

色は赤・黄・黒・白・オレンジ・桃・緑。

 

「ユウスケお前には特別に金色の衣装を用意したぜ!」

 

服部先輩は段ボールから金ぴかの衣装を出してきた。

 

「いや、更に目立ってどうするんですか!

遠慮しますよ!」

 

「私も流石にこれは着たくないわね」

 

「わっちらは新聞部じゃぞ、なぜ衣装が忍びなんじゃ」

 

「俺もパスっすね、流石に恥ずかしいっす」

 

皆も流石にこれは嫌だったらしい。

 

「そんなぁせっかく用意したのに」

 

崩れ落ちる服部先輩をみて流石にかわいそうになってくる。

 

「なら、額当てぐらいは付けてあげますよ。

鉢巻き代わりにはなるでしょう」

 

俺が額当てを付けると皆も渋々つけてくれた。

 

「元気出してください先輩。そもそもチョウジは寸法あってないから

皆は着れませんよ。次からは皆に相談してからにしてくださいね」

 

「ああ」

 

『オカルト研究部の皆さんと新聞部の皆さんはグラウンドに集まって下さい』

 

アナウンスでの呼び出しだ!初戦からオカ研との戦いとは、

 

さあ、勝ちに行こう!

 

 

―〇●〇―

 

 

「喰らえぇ!イッセー!日頃の恨みぃぃぃぃ!」

 

「うおおおおっ!てめぇ、ふざけんなぁぁぁ!

俺が何したってんだぁぁ!」

 

俺が投げた球を避けて、イッセーは泣きながら叫んでいた。

 

開始された球技大会の部活対抗戦!

 

種目はドッジボールで初戦からオカルト研究部が相手だ。

 

だが、開始早々から俺はイッセーを集中的に攻撃していた。

 

単純な話だ。俺はイッセー以外を狙うわけにはいかないからだ、

 

リアス先輩、駒王学園の三大お姉さまの一人。

 

大人気の学園アイドル。狙うだけで非難を浴びるだろが、

 

彼女は上級悪魔だ、つまり当たらない。

 

朱乃さん、リアス先輩と同じく二大お姉さまの一人。

 

同じく学園のアイドルでリアス先輩の右腕だ、

 

実力も俺よりも上、当たらない。

 

アーシア、二年生ナンバー1の癒し系天然美少女。

 

今は敵だが、傷つけたくないから俺には当てられない。

 

小猫ちゃん、学園のマスコット的なロリ少女。

 

あの力と頑丈さならどんな球でも受け止めるだろう。

 

逆にパスにしかならないから狙えない。

 

木場、女性人気ナンバー1の王子様。

 

そのスピードを生かしてどんな球も余裕で

 

避けられる為当たらない。

 

そしてイッセー、神器が使えない状態なら

 

実力は均衡している。

 

何よりあいつが問題を起こすたんびに呼び出されていたからな。

 

今日はその鬱憤を晴らさせてもらうぜ!

 

そして、イッセーは全校生徒から嫌われているからな。

 

奴への悪意が集中している。

 

「イッセーを殺せぇぇぇ!」

 

「お願い!イッセーを倒して!リアスお姉さまの為に!

朱乃お姉さまの為に!」

 

「アーシアさんを正常な世界へ取り戻すんだ!」

 

「落ちろ!右!いや、正面か!」

 

「殺せぇぇぇ!死ねぇぇぇ!

ロリコンは俺だけでいいんだぁぁぁ!」

 

「出てこなければやられなかったのに!」

 

ギャラリーから死ね死ねコール!全員イッセーへの

 

妬みや憎しみで目がギラギラと殺意に満ちている。

 

他の部員達も声援に流されてイッセーしか狙っていない。

 

もしかしたら、イッセーは全校生徒から嫌われてるんじゃなかろうか。

 

「イッセーにボールが集中しているわ!戦術的には『犠牲(サクリファイス)

ってことかしらね!イッセー、これはチャンスよ!」

 

「部長ぉぉぉぉ!がんばりますぅぅぅぅ!クソ!

遊びでやってんじゃないんだよ!」

 

イッセーが叫び反撃に出る。

 

イッセーに集中した玉も小猫ちゃんがすかさず庇い

 

玉をとられてしまった。

 

その細腕から繰り出されるパワフルな一撃に

 

皆やられてしまった。

 

皆避けようとする中、唯一チョウジだけがその体型を活かして、

 

ボールを受け止めようとしたが、

 

衝撃を受け止められず、外野まで吹き飛ばされてしまった。

 

これで、内野には俺と服部先輩だけとなった。

 

「ふ、忍びの俺に当てることが出来るかな?」

 

「服部先輩、カッコつけているところ

悪いですが、俺達誰も当てられてませんよ」

 

普段の修行の成果かイッセーの奴避けるのが上手い

 

以前と違って視野が広くなってやがる。

 

「なら、当ててやるさ!喰らえぇ!イケメンがぁぁ!」

 

服部先輩はイッセーではなく遠い目をして

 

あからさまに試合に集中していなかった木場へボールを打ち出す!

 

皆の意表を突き、そのまま当たると思っていたが、

 

「何ボーッっとしてやがるんだ!」

 

イッセーが毒づきながらも駆け寄り木場を庇うように前に出る。

 

「…あ、イッセーくん?」

 

木場らしくなく気の抜けた声が聞える。

 

何やってるんだ?あいつ。

 

そして、イッセーが体をはりボールを受け止めようとした

 

その時、ボールの軌道がフォークボールのように降下していく。

 

そして勢いをそのままにイッセーの下腹部へ。

 

ドォォォォォンッッ!

 

「―ッ!!」

 

直撃するボール…。

 

…球が、玉に…。うわぁ、なんちゅう攻撃を…。

 

イッセーはあまりの痛さに股間を押さえつつ、

 

その場に倒れ込んでしまった。

 

「先輩流石にあれはまずいんじゃ」

 

「忍びはな合理的主義なのさ弱点を狙うのは当り前だろ」

 

あれは、男にしか分からない痛みだ…。

 

倒れたイッセーに駆け寄るオカ研の部員達。

 

リアス先輩がイッセーを抱える。

 

「ぶ、部長…。た、玉が、俺の…」

 

「ボールならあるわ!よくやってくれたわね、イッセー!

さて、私のかわいいイッセーをやった相手を倒すわよ」

 

リアス先輩の目がマジだ。

 

てか、イッセーは上手く呼吸が出来ないのか

 

口をパクパクしている。

 

「あらあら、部長そうではなくて、違うボールが

大変なことになっているようですわよ?」

 

朱乃さんの話でようやく事態を理解した様子のリアス先輩は絶句していた。

 

「―っ。なんてこと!アーシア、ちょっと来て。

こんなことで不能になったら困るわ!」

 

「は、はい。もしかして、イッセーさん、怪我を…?」

 

「ええ、どうやら大事な所をね。悪いのだけれど、

物陰で回復してあげてちょうだい」

 

「大事な所?よくわかりませんが、分かりました!」

 

「小猫、人の見えない所までイッセーを連れてってあげてね」

 

「…了解」

 

これは、チャンスかやりずらい二人が一気にいなくなるとは。

 

「ぶ、部長、お、お役に立てなくて…」

 

「いいのよ、イッセー。あなたはよくやってくれたわ。

あとは私達に任せなさい」

 

そう言うと、リアス先輩はイッセーの頬を撫でる。

 

なんか、感動のワンシーンみたいになってるが

 

これってドッヂボールだよな。

 

そこで、むんずとイッセーの襟首が掴まれる。

 

ズーリズーリ。引きずられていくイッセー。

 

引きずっているのは小猫ちゃんだ。

 

「イッセーさん!気をしっかり!」

 

アーシアが励ましながら付いていく。

 

「イッセーの弔い合戦よ!」

 

リアス先輩が怒りと気合の入った声で宣言する。

 

いや、イッセー死んだことになってるよ。

 

だが、まずいリアス先輩が本気になってしまった。

 

「ユウスケ!仕方ないけど今は敵同士よ!

本気で行くわ!」

 

「ちょっと服部先輩!相手をマジにさせちゃったじゃないですか

この後どうするんですか!?」

 

「落ちつけユウスケ、焦っても状況は変わらない。

なら、落ち着いて球を避けろ、いずれ反撃の

チャンスがやってくるはずだ、…多分、きっと…」

 

せめて最後まで言い切ってくれよ!

 

「食らいなさい!」

 

リアス先輩が球を放つ!

 

放たれた剛速球は服部先輩を狙う。

 

「甘い!」

 

常人なら当たっていただろう球だが、

 

そこは自称忍者、紙一重で避けて見せた。

 

「拾え!ユウスケ反撃だ!」

 

服部先輩がリアス先輩達から目を離すことなく指示をだす。

 

「はい!」

 

俺は球を拾おうと近づこうとしたがそこで異変に気付く。

 

「言ったはずよ、本気で行くって、

さっきの玉には本気で回転を掛けたのよ!」

 

そう、地面に落ちた球は今も回転しており、

 

そのまま、背中を見せている、服部先輩に飛んでいく。

 

「避けてください!服部先輩!」

 

ドォォォォォンッッ!

 

「―ッ!」

 

ボールが服部先輩の尻に直撃する。

 

「ぐぁぁぁ、け、ケツがぁぁぁ!」

 

イッセーと同様に尻を押さえて倒れる服部先輩。

 

「大丈夫ですか、服部先輩!」

 

「まずい、ケツが割れたぁ」

 

「落ち着いてください先輩、ケツは元々割れています!」

 

「ちょっと全蔵何やってるのよ」

 

外野に居た猿飛先輩が近づいてくる。

 

取り敢えず保健室に連れていくか、

 

アーシアに回復してもらうわけにはいかないしな。

 

「保健室に運びましょう。流石に部員が連れていくと

戦力が減るので、できれば他の人にお願いしたいところですけど」

 

「大丈夫よ、それなら知り合いに運ばせるから。

ちょっと!全蔵を保健室に運んで頂戴!」

 

猿飛先輩の呼び声で観戦していた生徒達の中から、

 

服部先輩と色違いの忍装束をきた連中が現れて、

 

服部先輩を連れて行ってくれた。

 

まじで忍者戦隊作る気だったのか…。

 

これで、内野は俺一人か…。

 

俺はボールを拾い構える。

 

「やぁぁぁってやるぜぇぇぇ!」

 

リアス先輩へとボールを放った。

 

そうして、俺とオカ研とのガチンコ対決が幕を開けた。

 

 

『オカルト研究部の勝利です』

 

結果俺達は負けた。

 

まあ仕方ない。皆ベストは尽くした。

 

俺はグラウンドに大の字に倒れながら敗北を告げる放送を聞いていた。

 

 

―〇●〇―

 

 

ザーッと、外はすっかり雨模様だった。

 

大会が終わった後だったのが幸運だった。

 

俺はとあることが気がかりでオカ研の部室まで来ていた。

 

パン!

 

雨音に混じって乾いた音が響く。リアス先輩に叩かれたからだ。

 

俺でもイッセーでもない。―木場だ。

 

「どう?少しは目が覚めたかしら」

 

リアス先輩、かなり怒っている。

 

競技はオカルト研究部の優勝に終わった。

 

途中から離脱していた三人も復帰し、チーム一丸で勝利を

 

勝ち取ったが…。

 

一人だけ非協力的な奴がいた。木場のことだ。

 

何度か貢献はしていたが、終始ボケっとしていた。

 

試合中もリアス先輩に怒られていたが、

 

それでも木場はどうでもよさそうにしていた。

 

まあ、リアス先輩が怒らなくても、イッセー辺りが怒りそうだけどな。

 

頬を叩かれても木場は無表情、無言だった。

 

…な、なんだ、こいつ?本当に木場か?

 

宇宙人かアンドロイドが木場に擬態しているんじゃないか?

 

あまりの変貌ぶりに別人のように思えてしまう。

 

いつもはニコニコ顔で爽やかなイケメンだったのに。

 

と、木場は唐突にいつものニコニコ顔になる。

 

「もういいですか?球技大会もおわりました。

球技の練習もしなくていいでしょうし、

夜の時間まで休ませてもらってもいいですよね?

少し疲れましたので普段の部活は休ませてください。

昼間は申し訳ございませんでした。どうにも調子が

悪かったみたいです」

 

「木場、おまえマジで最近変だぞ?」

 

「君には関係無いよ」

 

イッセーが問うが、木場は作り笑顔で冷たく返してくる。

 

「そんな言い方ないだろ、俺達だって心配してるんだ」

 

俺の言葉に木場は苦笑する。

 

「心配?誰が誰をだい?基本、利己的なのが悪魔の生き方だと思うけど?

まあ、主に従わなかった僕が今回は悪かったと思っているよ」

 

何かあったのか?いつものこいつらしくない。

 

俺がどうやって説得するか悩んでいると、イッセーが話しかける。

 

「チーム一丸でまとまっていこうとしていた矢先でこんな調子じゃ困る。

この間の一戦でどんだけ痛い目に遭ったか、俺ら感じ取ったことだろう?

お互い足りない部分を補うようにしなきゃこれからダメなんじゃねぇかな?

仲間なんだからさ」

 

イッセーの言葉に木場は表情を陰らせる。

 

「仲間か」

 

「そうだ、仲間だろ俺達は!」

 

「君達は熱いね。…イッセーくん、ユウスケくん、

僕はね、ここのところ、基本的なことを思い出していたんだよ」

 

突然、木場が勝手にそう話し出す。

 

「基本的なこと?」

 

「ああ、そうさ、僕が何のために戦っているか、を」

 

「部長の為じゃないのか?」

 

イッセーはそう質問するが、それは即否定される。

 

「違うよ。僕は復讐の為に生きている。

聖剣エクスカリバー。それを破壊するのが僕の戦う意味だ」

 

木場の強い決意を秘めた表情。

 

そのとき、俺は初めてこいつの本当の顔を見た、

 

その瞳には憎しみの炎がともっていた。

 

 

―〇●〇―

 

 

木場side

 

 

土砂降りの中、僕は傘もささずに歩いていた。

 

熱の上がった頭にはちょうどいいぐらいだと思う。

 

―ケンカしてしまった、部長と。

 

自分を救ってくれた主に初めて反抗してしまった。

 

『木場祐斗』として失格だろう。

 

けれど、聖剣エクスカリバーへの復讐心を忘れたことなんてなかった。

 

ちょっと学園の空気に呆けていただけだ。

 

仲間も出来て、生活も得て、名前も与えられた。

 

生き甲斐も主であるリアス・グレモリーにもらった。

 

これ以上の幸せを願うのは悪いことだ。悪いに決まっている。

 

想いを果たすまで、同志たちの分を生きていいなんて思ったことなど…。

 

ぴちゃ。

 

雨とは違う水の音を僕の耳が捉える。

 

眼前に神父がいる。十字架を胸につけ、

 

憎き神の名の下に聖を語る者。僕の大嫌いなもののひとつだ。

 

憎悪の対象。エクソシストならば、

 

ここで牽制してもかまわないとさえ思った。

 

―ッ!

 

神父は腹部から血を滲ませ、口から血反吐を吐き出すと、

 

その場に倒れ伏した。誰かにやられたのか?

 

誰だ?―敵?

 

「ッ!」

 

異常な気配を察し、僕は瞬時に魔剣を創り出した。

 

―殺気だ!

 

ギィィィィイインッッ!

 

雨の中で銀光が光り、火花が散った。

 

殺気の方向へ体を向けた時、

 

長剣を振るう何者かが襲い掛かってきたのだ。

 

相手は眼前で死んだ聖職者と同じ格好 ―神父。

 

ただ、こちらは明確なほどの強烈な殺気を飛ばしてきている。

 

「やっほ。おひさだね」

 

嫌な笑みを見せるその少年神父を僕は知っていた。

 

白髪のイカレた少年神父――フリード・セルゼン。

 

先日の堕天使との一戦で僕たちとやり合った輩だ。

 

…相も変わらず癇に障る笑みを見せてくれる。

 

「…まだこの町に潜伏していたようだね?

今日は何の用かな?悪いけど、今の僕は至極期限が悪くてね」

 

怒気を含んだ口調で言ってみるが、彼は嘲笑うだけだ。

 

「そりゃまた都合がいいねぇ。すんばらしいよ!

俺っちの方はキミとの再会劇に涙涙でございますよ!」

 

ふざけた口調は健在か。本当、腹が立つよ。

 

神父ってだけで憎いのにね。

 

左手にも魔剣を創ろうとしたとき、彼の振るう長剣が聖なるオーラを

 

発し始める。

 

ッッ! あの光は! あのオーラは! あの輝きは!

 

――誰が忘れるものか!

 

「神父狩りも飽きてきたところでさ、ちょうどいいや。

バッチグー。ナイスタイミング。お前さんの魔剣と

俺さまのエクスカリバー、どちらが上か試させてくれないかね?

ヒャハハハハハ!お礼は殺して返すからさ!」

 

そう、彼の持つ剣は聖剣エクスカリバー、そのものだった。

 

 




聖剣に対して深い憎しみを持つ木場。

奴はどうしちまったんだ?

木場について思い悩む俺達に、

リアス先輩が木場の出生を明かす。

それは教会の闇についてだった。

次回 第29話「聖剣計画」

見てくれよな

外伝でやってほしいコラボは?

  • 仮面ライダークウガ(五代雄介)
  • 仮面ライダーディケイド
  • 忍者戦隊、忍風戦隊、手裏剣戦隊揃い踏み
  • その他(希望があれば感想へ)
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